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自制心も知能も足りねえ大人のなりそこない
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だいたい、いい歳をした大人が、子供から持ち掛けられたからってそれを拒めねえってのが、どうかしてる。そんな奴が偉そうに大人ぶってんじゃねえよ!
それでもって、そういう、
<自制心も知能も足りねえ大人のなりそこない>
がでかい声で『自分が普通だ!』とか喚き散らしてるだけなのを真に受けてんじゃねえよ!
普通じゃねえんだよ。<人間の大人>ならな。禁止されてるんならそこは自制するのが<普通の人間の大人>じゃねえのかよ?
考えてもみろ。禁煙の場所で煙草吸ってる奴を<まともな大人>だとか思うのかよ?
<禁止されてんのにそれも我慢できない自制心の足りねえダメ人間>
に見えねえか? そう見えるんならなんで自制できねえ? 自分以外の奴が禁止されてることをやってたら馬鹿にして見下して、それで自分が禁止されてることをやるのは正当化するってか? それが客観的に見てどう受け取られるか、その<お利口な頭>で考えてみろ!
俺だって完璧な人間じゃねえからいつだって完璧にルールとか守れるわけじゃねえ。けどな、少なくともそんな自分を正当化しようとは思わねえな。
だから羅美に手も出さねえし、もし魔が差すようなことがあってもそれを正当化しねえつもりだ。
家庭さえ守れなかった俺ですらできることができねえ奴が大人ぶってるのが本当に情けねえ。
なんてことを考えつつ、羅美と一緒に家に戻った俺は、
「言いにくいことを言わせちまったな。すまん……」
と詫びた。
『羅美が勝手に言ったんだ!』
とか言わねえよ。てか、警察や児童相談所にも言わなかったことを俺に対して打ち明けたってことは、それだけ信頼されたってことだろうからな。それで『羅美が勝手に言ったんだ!』とかキレる方がおかしいだろ。相手に信頼されてなんでキレてんだよ? メンドクセえよな、その手の奴は。
羅美が面倒臭いのは別にいいんだよ。最初は鬱陶しかったりもしたが、最終的に受け入れることを決断したのは俺だし。なによりそんな経験をしてきた羅美が、
<大人にとって都合のいい可愛い子供>
でいられる方がおかしいだろ。
すると羅美は、
「すまんと思うんなら、頭くらい撫でろ……!」
とか言ってきた。ははは、本当に面倒臭い奴だ。でも、嫌じゃない。長女に同じような態度を取られたらイラッとしたかもしれないが、羅美相手だと不思議と平気だ。むしろ、
『可愛いなあ、こいつ♡』
とか思ってしまう。でも、それでいい。今は羅美を相手にしてるんだ。長女に対して上手くやれなかったことについてはいずれ報いを受けることになるかもしれないが、それはそれだな。
だから俺は、羅美の頭を撫でたんだ。
それでもって、そういう、
<自制心も知能も足りねえ大人のなりそこない>
がでかい声で『自分が普通だ!』とか喚き散らしてるだけなのを真に受けてんじゃねえよ!
普通じゃねえんだよ。<人間の大人>ならな。禁止されてるんならそこは自制するのが<普通の人間の大人>じゃねえのかよ?
考えてもみろ。禁煙の場所で煙草吸ってる奴を<まともな大人>だとか思うのかよ?
<禁止されてんのにそれも我慢できない自制心の足りねえダメ人間>
に見えねえか? そう見えるんならなんで自制できねえ? 自分以外の奴が禁止されてることをやってたら馬鹿にして見下して、それで自分が禁止されてることをやるのは正当化するってか? それが客観的に見てどう受け取られるか、その<お利口な頭>で考えてみろ!
俺だって完璧な人間じゃねえからいつだって完璧にルールとか守れるわけじゃねえ。けどな、少なくともそんな自分を正当化しようとは思わねえな。
だから羅美に手も出さねえし、もし魔が差すようなことがあってもそれを正当化しねえつもりだ。
家庭さえ守れなかった俺ですらできることができねえ奴が大人ぶってるのが本当に情けねえ。
なんてことを考えつつ、羅美と一緒に家に戻った俺は、
「言いにくいことを言わせちまったな。すまん……」
と詫びた。
『羅美が勝手に言ったんだ!』
とか言わねえよ。てか、警察や児童相談所にも言わなかったことを俺に対して打ち明けたってことは、それだけ信頼されたってことだろうからな。それで『羅美が勝手に言ったんだ!』とかキレる方がおかしいだろ。相手に信頼されてなんでキレてんだよ? メンドクセえよな、その手の奴は。
羅美が面倒臭いのは別にいいんだよ。最初は鬱陶しかったりもしたが、最終的に受け入れることを決断したのは俺だし。なによりそんな経験をしてきた羅美が、
<大人にとって都合のいい可愛い子供>
でいられる方がおかしいだろ。
すると羅美は、
「すまんと思うんなら、頭くらい撫でろ……!」
とか言ってきた。ははは、本当に面倒臭い奴だ。でも、嫌じゃない。長女に同じような態度を取られたらイラッとしたかもしれないが、羅美相手だと不思議と平気だ。むしろ、
『可愛いなあ、こいつ♡』
とか思ってしまう。でも、それでいい。今は羅美を相手にしてるんだ。長女に対して上手くやれなかったことについてはいずれ報いを受けることになるかもしれないが、それはそれだな。
だから俺は、羅美の頭を撫でたんだ。
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