何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!

京衛武百十

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大陸側への進出を果たし、そこに次々と新しい国を作ったらしい

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昨日、ブルイファリドとティンクフルムとティンクラウラとで、ささやかな歓迎パーティーをしてくれた。

「迷惑掛けちゃったから」

そう言ってティンクラウラが料理を振舞ってくれたんだ。

それは、川で採れた魚を焼いたものと、筑前煮に似た野菜と魚のつみれ団子の料理だった。

「あ、美味しい…!」

一口食べて素直な感想が漏れる。

「でしょう? ラウラは料理が得意なんです…!」

褒められたティンクラウラ本人よりも、ティンクフルムの方が嬉しそうだ。

さては、本当は妹に甘々のお兄ちゃんだな?と察してしまう。ティンクラウラの方も、私に褒められた時よりも、ティンクフルムにそう言ってもらえた時の方が嬉しそうだったし。

仲の良い兄妹だっていうのも分かってしまった。

二人はさすがに飲めないけど、私とブルイファリドはこの国で作られている醸造酒で軽く乾杯をする。

『これ、日本酒だ…!』

口に含んだ瞬間、そう感じた。

「これはお米で作ったお酒ですね?」

問い掛けると、

「分かりますか? この国の特産品です。私達の先祖がかつて祖国から持ってきたものを、この地で作った米で再現したものが基になっています」

って。

「あなた方は東の方から来た民族だと聞いてます。それは東の果ての海を越えたところにある島国ですか?」

と、以前から気になっていたことを思い切って訊いてみた。この世界にも、日本か、それに相当する国があるのかと思って。

だけどブルイファリドから返ってきたのは、

「いえ、この国の基になる国を作った私達の祖先は、大陸側に国を作っていました」

ってことだった。でも続けて、

「ただ、その国を作ったのは、おっしゃる通り、海を越えたところにある小さな島国だったとは言われています」

だって。

どうやらこの世界での<日本にあたる国>は、大陸側への進出を果たし、そこに次々と新しい国を作ったらしい。でも、<ちょんまげ>ではなかったみたいだね。

ちょんまげになる前に他の国の文化と混ざって、独自の進歩を遂げたみたいだ。

でも同時に、『生真面目で我慢強い性分』というのは異文化と折り合いをつける為に磨かれていって、今の彼らの基になったって感じか。

この国の基になった国を作った彼らの祖先は、西へ西へと勢力の拡大を続けてた人達がここまで辿り着いて、でもそこを大陸の北から進出してきた勢力に元の国との繋がりを分断されてしまって孤立した状態だった時に、この地に元々いた人達と協力して、北から来た国と戦ったのが始まりだという話だった。

この辺りの伝わってる歴史がどの程度正しいのかは私には判断が難しいけど、

「私のことはファリド、こいつのことはフルムと呼んでください!」

って、赤い顔をして言ったブルイファリドの様子を見るに、真面目だけど気さくな面もある人達なんだっていうのは間違いないと思ったのだった。

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