何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!

京衛武百十

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現場の人達が特別なことをしなくてもできる

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なんてことも考えながら、私は甘イモの様子をじっくりと見た。魔法の応用で、微生物の動きを探る。

するといい具合に働いてくれてるのが分かった。

私が割と<はったり>を堂々と使えるのは、これができるからというのもある。おかげでだいたいのところが分かるのだ。

その気になれば、作物そのものの中の微生物の様子から、作物自体の状態も掴むこともできるからね。

これが私の一番の強みかな。見た目だけじゃなくて、具体的に作物の状態を知ることができるっていうさ。

ただこれも、『私にしかできないこと』を一般化しちゃダメなんだよね。

『現場の人達が特別なことをしなくてもできる』

って形じゃないと、普及しない。

地球でもあったよね。途上国への支援で、確かにすごい高性能な道具でそれを使いこなせれば次元の違う成果が出せるけど、現地の技術では故障した時に修理することはおろか普段の整備さえままならないようなのを提供したから、結局、殆ど役立てられることなくただ朽ちていっただけ。ってことがさ。

せっかくそういう失敗を知ってるのに、同じ失敗をするわけにはいかないんだ。

あくまで現場の人ができる形でなきゃダメなんだ。

私と同じことができる人が何万人もいれば話は別だけど。

ああでも、ここでまた、子供達に勉強してもらうっていう話にも繋がるのか。子供達の中から魔法使いとしての適性のある子を見付け出してもらって魔法を学んでもらって、私と同じことができる人が増えてくれれば、もっと確実に効率のいい農業を行うことができるようになるだろうな、

子供達に勉強してもらうっていうのは、そういう意味もある。

それまでできなかったことができるようになるっていうね。

その為にも今は、少しずつでも確実に収穫を増やしていかなきゃ。

甘イモもそうだけど、モグラレンコンの方も順調のようだ。地上に葉が出てきて、生い茂り始めてる。その葉の状態で、地下茎の様子もだいたい分かる。

いい感じだ。

念の為、一つを掘り返してみる。

「もうこんなに?」

植えてからまだ二週間ほどしか経ってないのに、地下茎の長さは一メートル以上になってた。環境さえ合えば旺盛な繁殖力を見せてくれるのがモグラレンコンの強みだ。

ただ逆に、環境が合わないと途端にダメになるのも特徴なんだよね。株の手配を頼んだ時に、ブルクバンクレンさんの尽力でようやくリレが用意できたのも、実は私が伝えた農地改良法で農地転換が進み、そのあおりを受けてモグラレンコンに適した場所が減ってしまってたっていう皮肉な結果故だったんだ。

モグラレンコンって適した場所が少ないから、十分な手間をかける余力があるところだと、他の作物に力を入れた方が利益がでるんだよなあ。

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