何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!

京衛武百十

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前の村とはまた違った問題を抱えてたんだ

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正直、いろいろ複雑な気持ちを抱えたまま、私はウンチの最終処分場へとやってきた。

ここでも働いてるのは殆ど奴隷だ。それは、主都のウンチを受け持ってる処分場と変わらない。

回収についてはやっぱり早朝のうちに済ませてきて、日が昇ってからは廃棄と埋め立てが行われている。

ちなみに、主都近郊のそれは、畑に適した土を掘りだした跡地を利用してたけど、ここは石炭を掘り尽くした炭鉱を利用してるようだ。

炭鉱と言うと何となく山腹に穴を掘ってってイメージがあるものの、そういうのばかりじゃなくて、<露天掘り>っていう、ひたすら地面を掘り起こしてっていう形の炭鉱もある。

地球で露天掘りって言うと思いだされるのが、<バケットホイールエクスカベーター>っていう、<人類史上最大の重機>とも呼ばれるものすごくでっかいパワーショベルのお化けみたいな機械なんだけど、もちろんこの世界にはまだそんなものはない。牛や馬も使いながらもほとんどは人力でひたすら地道に掘っていくっていう形だった。

それでも、直径は一キロ以上、深さは百メートル以上の渦巻き状の穴が出来上がる。

噂によるとこの方式の採掘場も他の世界から来た<異世界人>がもたらしたものだという話もある。ホントかどうかは不明だけどね。

で、サイサアルメド州には、かつてガルフフラブラ王国でも最大級の石炭の採掘場があったそうだ。今ではすっかり掘り尽くされて見るも無残な荒涼とした穴ぼこが残されてるだけで、そこにウンチを埋め立ててるってわけ。

何千年も経ったらもしかしたらここには肥沃な農地が出来上がったりするのかもしれないけど、それを待ってるわけにもいかないからねえ。

だけど今は、酷い臭いが立ち込めた、普通の人は決して近付かない<地獄>とも称されるウンチの処分場になってる。

目に染みるほどの臭いの中、奴隷達が黙々と作業をしてた。しかも、もしそこで死んだら、そのままウンチと一緒に埋め立てられてしまうだけだ。

人間の尊厳もへったくれもないな。

それを確認した後で次の村に行き、そこの代表の人と、そこの担当の役人とも面会する。

その時、二人とも何となく怪訝そうな表情になった。たぶん、ウンチの処分場に寄ってから来たから、微妙に臭いが残ってたんだろう。

まあでも、そんなことを気にしてても始まらない。仕事だ仕事。

先の村ほどじゃないそうだけど、この村の農地も正直あまり適したものじゃなくて、長年、苦労させられてきたそうだ。

しかもここも、前の村と同じように湧き水が豊富すぎるんだよね。水に困らないのはいいんだけど、でも実は、前の村とはまた違った問題を抱えてたんだ。

石炭の採掘場跡を利用したウンチの処分場に絡んでね。

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