何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!

京衛武百十

文字の大きさ
404 / 535

農業に関する知識の方が多いし得意だというだけのことだ

しおりを挟む
私と同じ<魔法使い>でも、<精霊=微生物>の知識がないと、この診断は出せなかったと思う。対処療法的に治療はできても、原因を取り除くのは難しかっただろうな。

だから私は、機会があるごとにその地域を管轄してる魔法使いにも私の魔法と知識の一部を伝授するんだけど、基礎知識がそもそも足りてないから、とにかく、

「こういう時にはこの魔法を使ってください」

的な、

『物理法則は知らなくたって自転車には乗れる』

的な、

『考えなくていいからとにかくこうしろ』

って感じの教え方になってしまうんだよね。

だけどこれだと応用も効かせられないし、ちょっと状況が変わったらもう使えないってことも出てきてしまう。基礎知識をちゃんと理解した上で使えれば、状況に応じた使い方もできるようになるし、新しい魔法を開発することもできるんだけどなあ。

でも今は、畑の方に忙しくて、魔法使いの養成まで手が回らない。

正直、この世界の人達に自力でそこに辿り着いてもらうことを祈るしかできない。

それには何百年かかるんだろうな。

つい、あれもこれもと欲が出てしまいそうになるのを、何とか抑える。そうやってあれもこれもと手を広げて結局はどれも中途半端になったんじゃ意味がないから。

『二兎を追う者は一兎をも得ず』

ってね。

それに、食料を十分に確保できれば教育に意識を向ける余裕が出てくるのは地球の人間社会も経験してきたことだ。

だから私はまずそっちからと思ってるんだ。

もちろん、『まず教育から』と考える人もいるだろう。そう考える人が教育を優先するとしても、それはそれでいいと思う。そのやり方に口出しするつもりもない。

私は単純に、農業に関する知識の方が多いし得意だというだけのことだ。

もっとも今は、まず命を優先しなきゃってことで、医者としての魔法使いの仕事をさせてもらったけどさ。

だけどそのおかげで、村の患者達はすぐに快方に向かい、新しい患者も出なくなった。

すると村の人達は私のことをすごく信頼してくれて、畑の方もサクサク進んだ。

ここでも、地下水が豊富すぎるから、ヘビゴロシの蔓を燃やして作った、目の粗いスポンジのような土台の上に土を敷いてってしたんだけど、サトウキビは甘イモ以上に表土層の厚みが必要だったから、まず畑の土を五十センチほど削ってそこに土台を敷き、その上に畑以外の場所から集めた土をかぶせてさらにその上に畑の土をかぶせてってして、結局、元の畑から一メートルくらいの高さの畑を作るという、結構大掛かりな作業になってしまったんだけど、それも文句も言わずにやってくれたんだよね。

正直、今年の収穫には時期的に間に合わないけど、とにかく生育具合を確かめる為に一部のサトウキビを植え替えてみて、様子を見ることになったのだった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

処理中です...