私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

『不特定多数からモテる必要なんてない。ほんの少数の身近な誰かから信頼されてれば人生は楽しく生きられる』そういう実感が、私にはある。むしろそう

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『不特定多数からモテる必要なんてない。ほんの少数の身近な誰かから信頼されてれば人生は楽しく生きられる』

そういう実感が、私にはある。むしろそういう実感しかない。不特定多数からモテるのとかって、リスクしか感じないな。

ストーカーとかの厄介な人に目をつけられる可能性も高くなるだろうしさ。

『ただただなんとなく気分がいい』

ってことのためにそんなリスクは負いたくないよ。ダンナと出逢う前からもう私のことを認めてくれる人には出逢えてたからさ。

その人らがいればそれでもう十分だった。その上でどこの誰だか分かんない人にまで好かれなきゃなんない理由が私にはなかった。

それだけの話だよ。

だけどさ、世の中にはどこに誰だか分かんない人にまで好かれたいと思う人が、好かれたいと願わずにいられない人が、確かにいるんだよね。

それってどうしてなんだろうってすごく思う。

だけどそれも結局、私の場合は運が良かったってだけなんだなってすごく感じる。

たまたまいい出逢いがあったことで救われただけなんだなって実感するんだよ。

それと同時に、その出逢いを活かせるようにするための心構えは確かに持ってたけどね。

それがなきゃさくらとだって上手くいってなかったと思う。

誰だって嫌な人と仲良くしたいとは思わないでしょ? 私もそうだし、さくらだって同じだよ。

彼女とは仕事の上では喧々諤々やりあう仲だけど、それはあくまで仕事だからね。お互い妥協したくないっていうのはあるんだよ。だから本音でぶつかり合うことだってする。作品をボツにされることも多くても、ちゃんと結果が出てるから理解もできてる。感情の部分では思うこともあっても、そこは割り切れるよ。

ああ、そう言えば<仕事>で思い出したけど、最近は<異世界もの>が下火になりつつあるみたいだね。

私としては、現実世界を舞台にしたらなかなか難しい表現であっても、

『ここは異世界だから。常識も何もかもまったく違う世界だから』

ってことで敢えて踏み込んでみたりもしたけどさ、

『商業的に旨味がない』

となれば書かせてくれなくなるだろうな。

創作者としては、どんどん表現の幅が狭められていくというのはすごく悔しい部分もあるのは本音。

さて、どうするかだけど、こればっかりはね。

『結婚なんかしてもしなくても構わない』

『モテなくていい』

みたいにはいかないよねえ。<仕事>である以上はさ。

やっぱ、仕事で書く分には<売れるもの>を書かなきゃいけないだろうから、そっちはそっちとして、

『書きたいものを書きたいように書く』

ってのは、無料で公開する方のになるかなあ。

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