303 / 404
第三部
軍隊式格闘術
しおりを挟む
そういう<問題>もありつつも、祭の会場ではしゃぎすぎた子供が怪我をするという<事件>もありつつも、一日目二日目は、大きな混乱もなく過ごせました。
と言っても、地球人の社会なら、祭が中止になる可能性すらある大きなものですが。特に子供が怪我をしたなんて、運営側の責任問題にも発展するでしょう。
でも、今の獣人達の社会では、子供が悪ふざけをして怪我をするなんて、それこそ日常茶飯事。むしろ怪我をすることもなく成体になる幼体なんてほとんどいないので、誰も問題視しません。
社会背景も考慮しないといけないので『人間社会のそれとどちらがいいのか?』なんてことも、今は論じるつもりはありません。怪我した当人とその親が、
「コノクライ、ドッテコトナイ」
と言っているなら、それでいいんでしょう。
将来的には変わってくるとしても、少なくとも今は、ね。
ただ、責任者としてはその辺りを考えないわけにもいきませんので、今後の課題としてしっかりと記録は残しておきました。その際、メイミィとラレアトにも協力してもらいました。メイミィには、怪我をした子供とその親から詳しい状況を聞き出してもらって筆記してもらい、ラレアトには、その<供述>を記録にまとめる手伝いをしてもらったんです。
二人は本当に優秀なスタッフです。メイミィはこれからもよろずやで働いてもらえますけど、本音を言わせてもらえればラレアトにも来てほしい。クレアはあくまで<警備担当>ですし、事務処理ができるスタッフが欲しいんです。
本当に、悩ましいところです。
こうしてついに迎えた三日目。いよいよ<ゴヘノヘ祭>のクライマックス、
<対ゴヘノヘ用決戦兵器>と<ゴヘノヘ神輿>による、喧嘩神輿です。
実は、猪人らによるトーナメントは、これでそれぞれに搭乗して気勢を上げる役目を選出するためのものでもありました。
ブオゴは残念ながらそこでは準優勝であり、優勝者は、ダイガという名の、若手筆頭株の期待の新人でした。
ダイガは、ブオゴの従弟にあたる猪人で、幼い頃からブオゴだけでなく伍長の手ほどきを受けて、メキメキと力を付けてきた新世代の<戦士>でした。伝統的な猪人の戦い方に加え、伍長から学んだ<軍隊式格闘術>も身に付けているんです。そして今では、伍長ともほぼ互角という強さを。
伍長が猪人の集落に入り浸っていたのは、ダイガをはじめとした若い猪人達に新しい戦い方をレクチャーするためというのもあったようですね。
いやはや、そっち方面の情熱については頭が下がります。
と言っても、地球人の社会なら、祭が中止になる可能性すらある大きなものですが。特に子供が怪我をしたなんて、運営側の責任問題にも発展するでしょう。
でも、今の獣人達の社会では、子供が悪ふざけをして怪我をするなんて、それこそ日常茶飯事。むしろ怪我をすることもなく成体になる幼体なんてほとんどいないので、誰も問題視しません。
社会背景も考慮しないといけないので『人間社会のそれとどちらがいいのか?』なんてことも、今は論じるつもりはありません。怪我した当人とその親が、
「コノクライ、ドッテコトナイ」
と言っているなら、それでいいんでしょう。
将来的には変わってくるとしても、少なくとも今は、ね。
ただ、責任者としてはその辺りを考えないわけにもいきませんので、今後の課題としてしっかりと記録は残しておきました。その際、メイミィとラレアトにも協力してもらいました。メイミィには、怪我をした子供とその親から詳しい状況を聞き出してもらって筆記してもらい、ラレアトには、その<供述>を記録にまとめる手伝いをしてもらったんです。
二人は本当に優秀なスタッフです。メイミィはこれからもよろずやで働いてもらえますけど、本音を言わせてもらえればラレアトにも来てほしい。クレアはあくまで<警備担当>ですし、事務処理ができるスタッフが欲しいんです。
本当に、悩ましいところです。
こうしてついに迎えた三日目。いよいよ<ゴヘノヘ祭>のクライマックス、
<対ゴヘノヘ用決戦兵器>と<ゴヘノヘ神輿>による、喧嘩神輿です。
実は、猪人らによるトーナメントは、これでそれぞれに搭乗して気勢を上げる役目を選出するためのものでもありました。
ブオゴは残念ながらそこでは準優勝であり、優勝者は、ダイガという名の、若手筆頭株の期待の新人でした。
ダイガは、ブオゴの従弟にあたる猪人で、幼い頃からブオゴだけでなく伍長の手ほどきを受けて、メキメキと力を付けてきた新世代の<戦士>でした。伝統的な猪人の戦い方に加え、伍長から学んだ<軍隊式格闘術>も身に付けているんです。そして今では、伍長ともほぼ互角という強さを。
伍長が猪人の集落に入り浸っていたのは、ダイガをはじめとした若い猪人達に新しい戦い方をレクチャーするためというのもあったようですね。
いやはや、そっち方面の情熱については頭が下がります。
0
あなたにおすすめの小説
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
僕に仕えるメイドは世界最強の英雄です1~またクビになったけど、親代わりのメイドが慰めてくれるので悲しくなんてない!!~
あきくん☆ひろくん
ファンタジー
仕事を失い、居場所をなくした青年。
彼に仕えるのは――世界を救った英雄たちだった。
剣も魔法も得意ではない主人公は、
最強のメイドたちに守られながら生きている。
だが彼自身は、
「守られるだけの存在」でいることを良しとしなかった。
自分にできることは何か。
この世界で、どう生きていくべきか。
最強の力を持つ者たちと、
何者でもない一人の青年。
その主従関係は、やがて世界の歪みと過去へと繋がっていく。
本作は、
圧倒的な安心感のある日常パートと、
必要なときには本格的に描かれる戦い、
そして「守られる側の成長」を軸にした
完結済み長編ファンタジーです。
シリーズ作品の一編ですが、本作単体でもお楽しみいただけます。
最後まで安心して、一気読みしていただければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる