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番外編 その後の二人<お茶会での思惑>
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「不快ですわ。私はゲストですのよ?ゲストに対しておもてなしする側がこんな対応ってあるかしら?」
アイラが鼻に皺を寄せて不快を表現する。
その様すら子供っぽく、アリシアは一瞬アイラが何歳だったのかもう一度確認したくなった。
「それは失礼しましたね。せっかくのお茶会ですので、まずはお茶を楽しみましょう」
ひとしきりアイラに好きにさせた後、ディミトラが場をとりなす。
皇太子妃にそう言われてはアイラとしてもそれ以上何も言えなかったのか口を閉じると、傍の侍女に指示して先ほどのお土産をディミトラの侍女に渡した。
「言い忘れてしまいましたが、中のお茶に関する詳細はこちらになりますわ。一緒にお渡ししますわね」
アリシアに言い返すことでうやむやになっていたが、お茶の詳細に関してはアイラもちゃんと持参していた。
(そもそも口に入れる物を土産にすることは好ましくないのだけれど、トウ国の一番の特産品はお茶。自国のアピールだったのかしら?)
そう心の中でアリシアが考えている内に、三人の前に新しいお茶が振る舞われた。
「アイラ王女は勉学と交流のために来られたということですけれど、学園には留学しないのでしょうか?」
ゆったりとした動作でカップを持ち上げながらディミトラが聞く。
「そうですね。それほど長くこちらに滞在することはできませんので正式な留学は難しいと思います。でもせっかくですので体験という形で少しお邪魔する形になると思いますわ」
アイラの返答にアリシアはディミトラとの会話を思い出す。
やはり王女は降嫁先を探しに来たというのが今回の来国の理由として一番考えられることなのだろう。
そして王女が興味を持っているのがルーカスであるということも。
それでも、他の候補者も見つけるためにも学園へ行って同じ年頃の令息と交流を持つのだと思えた。
アイラのロゴス国の滞在期間をアリシアははっきりと聞いていない。
通常の留学であれば一年間が一般的だ。
逆に体験ということであれば長くても一ヶ月。
そう考えると、アイラの滞在期間は二~三ヶ月くらいと推察された。
「我が国の同じ年頃の学生と交流を持つのは良いことだと思いますよ」
ディミトラが言外に『既婚者のルーカス公を追い回すよりよほどね』と匂わしたことにアリシアは気づく。
「もちろん、良い交流を持ちたいと思っておりますわ」
そこで一旦言葉を切ると、アイラはさらに続けた。
「アリシア様には申し訳ありませんが、王都の視察にも学園での交流にも、ルーカス様に付き添っていただきますのでよろしくお願いしますわね」
ディミトラが言外に込めた思惑に気づいたのか気づかなかったのか、アイラはさらにそう言い募る。
「夫はそれがお仕事であれば付き添うと思いますわ」
逆に、仕事でなければ付き添わないということだ。
「そういえば、ルーカス公の愛妻ぶりは有名ですものね」
アリシアの言葉にディミトラが微笑ましげに続ける。
「そうですね。いつでも仕事が終わればすぐに帰ってきますし、言葉を惜しまずに思いを伝えてくれるのでありがたいと思っていますわ」
いつもであればアリシアはそんな言い方はしない。
誰かにそういったことを言われると恥ずかしくてついつい否定してしまうくらいだ。
でも、今この場は愛されているのだと胸を張って言うところなのだと思った。
「…っ」
アリシアの言葉にアイラがどう思ったのかはわからない。
ただ、アイラは悔しそうに唇を噛んだ。
「せっかく我が国に交流に来ていただけたのですもの。学園で良き出会いがあることを願っておりますわ」
ディミトラがそう言って、その話題は締め括られた。
その後は当たり障りのない話が続き、最初はどうなるかと思われたお茶会はなんとか無事に終わったのだった。
アイラが鼻に皺を寄せて不快を表現する。
その様すら子供っぽく、アリシアは一瞬アイラが何歳だったのかもう一度確認したくなった。
「それは失礼しましたね。せっかくのお茶会ですので、まずはお茶を楽しみましょう」
ひとしきりアイラに好きにさせた後、ディミトラが場をとりなす。
皇太子妃にそう言われてはアイラとしてもそれ以上何も言えなかったのか口を閉じると、傍の侍女に指示して先ほどのお土産をディミトラの侍女に渡した。
「言い忘れてしまいましたが、中のお茶に関する詳細はこちらになりますわ。一緒にお渡ししますわね」
アリシアに言い返すことでうやむやになっていたが、お茶の詳細に関してはアイラもちゃんと持参していた。
(そもそも口に入れる物を土産にすることは好ましくないのだけれど、トウ国の一番の特産品はお茶。自国のアピールだったのかしら?)
そう心の中でアリシアが考えている内に、三人の前に新しいお茶が振る舞われた。
「アイラ王女は勉学と交流のために来られたということですけれど、学園には留学しないのでしょうか?」
ゆったりとした動作でカップを持ち上げながらディミトラが聞く。
「そうですね。それほど長くこちらに滞在することはできませんので正式な留学は難しいと思います。でもせっかくですので体験という形で少しお邪魔する形になると思いますわ」
アイラの返答にアリシアはディミトラとの会話を思い出す。
やはり王女は降嫁先を探しに来たというのが今回の来国の理由として一番考えられることなのだろう。
そして王女が興味を持っているのがルーカスであるということも。
それでも、他の候補者も見つけるためにも学園へ行って同じ年頃の令息と交流を持つのだと思えた。
アイラのロゴス国の滞在期間をアリシアははっきりと聞いていない。
通常の留学であれば一年間が一般的だ。
逆に体験ということであれば長くても一ヶ月。
そう考えると、アイラの滞在期間は二~三ヶ月くらいと推察された。
「我が国の同じ年頃の学生と交流を持つのは良いことだと思いますよ」
ディミトラが言外に『既婚者のルーカス公を追い回すよりよほどね』と匂わしたことにアリシアは気づく。
「もちろん、良い交流を持ちたいと思っておりますわ」
そこで一旦言葉を切ると、アイラはさらに続けた。
「アリシア様には申し訳ありませんが、王都の視察にも学園での交流にも、ルーカス様に付き添っていただきますのでよろしくお願いしますわね」
ディミトラが言外に込めた思惑に気づいたのか気づかなかったのか、アイラはさらにそう言い募る。
「夫はそれがお仕事であれば付き添うと思いますわ」
逆に、仕事でなければ付き添わないということだ。
「そういえば、ルーカス公の愛妻ぶりは有名ですものね」
アリシアの言葉にディミトラが微笑ましげに続ける。
「そうですね。いつでも仕事が終わればすぐに帰ってきますし、言葉を惜しまずに思いを伝えてくれるのでありがたいと思っていますわ」
いつもであればアリシアはそんな言い方はしない。
誰かにそういったことを言われると恥ずかしくてついつい否定してしまうくらいだ。
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「…っ」
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ただ、アイラは悔しそうに唇を噛んだ。
「せっかく我が国に交流に来ていただけたのですもの。学園で良き出会いがあることを願っておりますわ」
ディミトラがそう言って、その話題は締め括られた。
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