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番外編 テリオスのつぶやき<4>
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新しく来た侍女はミリヤと名乗った。
「初めまして、テリオス様。ミリヤと申します。一ヶ月という短い期間にはなりますが、どうぞよろしくお願いいたします」
ミリヤは薄い茶色の髪と瞳という特別目立った容姿ではなかったけれど、感じの良い笑顔を浮かべて挨拶してくれた。
それにしても、この屋敷の中では目立ってしまうくらいに若い。
「よろしくね」
一応屋敷の主人という立場上、僕が代表してその挨拶を受けた。
「では屋敷の細かいことは私の方から説明します」
そう言ってばあやがミリヤを連れて部屋を出ていく。
「もし良い働きをする人ならどこかに紹介状を書いてあげるのもいいのかもしれないね」
ミリヤが持っていたという帝都の伯爵家からの紹介状は今回使ってしまっている。
使用人というのは一つの屋敷に長く留まるものもいれば変わっていく者もいるらしい。
でもどの人も、変わる時には紹介状を希望するんだって。
なぜなら紹介状がなければ貴族の屋敷に雇ってもらえないからだとか。
元々本人がどこかの貴族の家の出で行儀見習いに行く場合は違うみたいだけど。
それ以外は紹介状があるとないとでは雇われ先から待遇までかなりの差が出るって聞いて驚いたよ。
「そうですね。それは働き次第かと」
僕の言葉にじいやが答える。
今回ミリヤを雇う時にじいやは使用人についていろいろと教えてくれた。
僕はまだ小さいし、そんな相手に教えて意味があるのかな?と思ったけれど、じいやは今後のためにも実践できる時に伝える必要があるって言っていた。
じいやいわく、一ヶ月限定の侍女の仕事は珍しいんだって。
あまりにも短期間にころころと職場を変わることは、本人に対する信頼度に響くこともあってどちらかというと敬遠されるとか。
それを思えば今回希望者が見つかったというのは幸運だったって言っていた。
それなら、できる限り次も良い雇用主と縁ができるといいなと僕は思っている。
じいやは帝都ではなく領地とはいえ、短期間とはいえ公爵家で働いていたという事実はミリヤにとってプラスになることはあってもマイナスになることはないって言い切っていたけれど。
そんなことを思いながら僕は呑気に構えていた。
どちらにしろミリヤは一ヶ月だけの侍女だし、僕はなんだかんだ言ってもルナに早く戻ってきて欲しいと思っていたから。
だから彼女のことはあまり気にしていなかった。
それが問題だったのかもしれない。
「初めまして、テリオス様。ミリヤと申します。一ヶ月という短い期間にはなりますが、どうぞよろしくお願いいたします」
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「よろしくね」
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でもどの人も、変わる時には紹介状を希望するんだって。
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