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「悪川シリーズ」
「業火」二之巻
しおりを挟む漫画で描いた通りの地図…
私は地図を見ながら、「ちょっと県ごとの区分にこだわりすぎた…あえて斬新に直線で区切るとかもありだったか…しかし、わかりやすさを重視すると…」とブツブツと小言をつぶやきながら、考えをまとめた。
「大戦が始まる前に、武田に忍び込む。」
「武田だと?上杉にならぶ強大な国だ…拙者たちだけで攻め落とせるはずがない。それに今いたのは、服部半蔵。行くなら徳川方であろう。」
「いや、それよりも赤井義朝を救うことが優先だ。」
「助けるだと?命を蘇らせることでもできると申すか?」
赤井義経の眼が鋭くこちらを睨み付ける。
「鬼の力の筋力によりそれほど深手は負っていない。本来ならこのまま飛び出したところを、服部半蔵操るサラマンダー・ズーとウルフ・ズーによって城ごと焼失してしまうが、その対処さえできれば、まだ助かる道はある。」
「その話、誠か?」
義経の目つきが変わった。どうやら、話を聞く気になってくれたようだ…「目だけで表情を読み取れるぐらいだから、「鬼火」での大戦では何度も服部半蔵に裏をかかれたのだ」とも思ったが、その言葉は飲み込んだ。
「必要なのは、サラマンダー・ズーとウルフ・ズーとバット・ズーの協力と、信濃にある真の信玄の隠し湯…」
「真の隠し湯?」
「ああ。今から50年ほど昔の神西暦326年、いや、天文22年と言うべきか…信濃での上杉との戦いで負傷した武田信玄が見つけ、その傷を癒したたとされる隠し湯がある。」
「鬼火」後期では、ウルフ・ズーがその真の隠し湯の力を使い、一度は致命傷を負ったバット・ズーの回復をしている。
「正確な場所自体はわかるが、ウルフ・ズーに案内してもらった方が早いだろう。」
「…先ほどから言っているウルフ・ズーとは何を指す?言語統一によりウルフやバットが、狼や蝙蝠というのはわかるが、そのズーというのは何の意味だ?」
「元天使の魔物たちだ。確かに、「鬼火」の中では魔身血社の魔物や、鼬の魔物・狸の魔物としか呼んでなかったか…」
「仮に、お主の言う真の隠し湯が実在するとして、狼の魔物が拙者たちを案内してくれるのか?」
「今の魔物たちは、三代目服部半蔵に操られた存在…最初は人間を狩ろうとする13体の魔物の悪意を利用したのみだったが、それにより要領を得た服部半蔵は神の手から離れた魔物は操れるようになった…サラマンダー・ズー、ウルフ・ズー、バット・ズーはそういった人間に悪意を持たない魔物だ…洗脳が解ければ協力してくれるだろう。」
「その洗脳を解く方法があるのか?」
そのときだった…話し込んでいる内に、サラマンダー・ズーとウルフ・ズーが城の中に潜入した。
サラマンダー・ズーの出す炎によって辺りは、火の海と化していった。
「鬼火」本来なら赤井義朝の体は残して逃げるところだが、風が私と赤井義朝を抱え城を飛び出す。
「我々はこのまま信濃を目指す。お前は、まずは京都中心部に行け!」
京都中心部…赤井義経がそこに魔物を連れていけば、解決する。
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