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1人用声劇
女性セリフ 長文『ある日、見つけた古い録音に残っていたもの』
しおりを挟む『こんにちは?こんばんはかな。まぁ挨拶は、いいか。これを君がいつ聞くか、私にはわからないからね。あえて言うなら、そうだね。久しぶり。私だよ?元気にしてるかな?今、何をしてるのかな?何を思って、これを聞いているのか、私は今、とても気になります。だけど私はそれを見ることは出来ないから、せめて、君が笑顔になるような事をいえたらなと、おったりしてます。あれから、どれくらいだったんだろう?君は、どんな人になってるのかな?案外、あまり変わっていなかったりしてね。小さい猫に怯えて、怖い動物とかに目を輝かせて。周りの人達を少し困らせたりしてるのかな?ふふふ。言っておくけど、そういうの、あまり良くないんだよ?さて。前置きはこの辺りにして、きちんとしなきゃ。いつもの悪い癖が出ちゃう。
2006年12月25日クリスマス。私は1人、病院のベットの上で、君の帰りを待っています。毎日毎日私のために頑張って、へとへとになりながら、病院の時間ギリギリに私のところに来るの。それを私は幸せな気分で見ながらおかえりって声をかけるの、ほんとに好きだった。本当は、そんなに頑張って欲しくないのに、もう少しで病院出られるよって言いながら笑う君を見てると、なんだか、頑張らないで、なんて言うのもおかしい気がして、言えなかったの。今なら、今この録音内でなら、いえる。今もまだ、君は頑張っているんでしょう?見ないでも、わかるよ。君のことだもん。私のためか、私じゃない大切な人のためなのか。頑張りすぎるくせに、我慢強くないから、直ぐに壊れそうになるの。見ていてちょっと辛かったりする。だから、最後まで言えなかった。最後まで、言わなかった。本当に、悪いなって思ってるけど、それでも、君が苦しむ姿を私は、1番見たくなかったんだ。今、この時点で先生に話は聞いてる。余命はあと半年。どんな治療も感知はできないって。数ヶ月前に聞いた。これを聞いてる時点で、私はもう、君の隣にはいない。でも、君のことだから、いつまでたっても引きずって、私があげたネックレスなんかを大切にして、いつまでもいつまでも。ねぇ?私はね、君が好きだよ?私のために頑張ってくれる君の姿、すごく、すごーくすきだった。だけど、それと同じくらいすごくね、悔しかった。私は何も出来なくて、全部君に押し付けて、君ばかり辛い思いをさせて、私はこんなところで何も出来ないで。何か出来るんじゃないか。私にもって。だから、言わないことにしたの。君のために。君は、怒るのかな?なんで言わなかったっのって、言ってくれればよかったのにって。でもさ、何年も、何年も、君のために、何も出来なかった私だけど、最後くらい、長く苦しむ君を救ってあげたかった。わがままなのは分かってるよ。いなくなってからこんなこと言われて持って思うでしょ?でも、言いたかった。私の気持ち、きちんと伝えておきたかった。ごめんね、こんな、上手く伝えられないけど、そういうこと。何か出来ることを探して、色々考えた結果が、長く続く苦しみではなく、その長い苦しみをなるべく短くしてあげること。それだけしか思いつけなかった。わがままなのは分かってるよ。それでも、やらずにはいられなかった。ごめんなさい。私は先にいなくなってしまうけど、できれば君には、幸せな未来が訪れることを祈っています。ありがとう。愛していました。私は、君が引きずってしまうことを望みません。できるのであれば、私を置いてでも、前を向いてください。これは、私の、一生に一度の願いです。生まれ変わったら、また、私と遊んでね。ばいばい。はっぴーめりーくりすます』
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