92 / 96
クトゥルフ神話TRPGセッション切り抜き集
6人用 男6 「決してあり得ない。そんな未来の話パート2」幼なじみメンバー+α【長編】【お試し公開】
しおりを挟む
第二話「信頼と秘密」
【キャラ紹介】
伊野崎竜也 男 26 陸上自衛隊
明るく気さくな性格。あらゆる不幸を呼び込み自衛隊仲間には密かに『疫病神の化身』と恐れられるちょっとした有名人。
とある登山に参加してとんでもない化け物にあったり、なんだか親友がいなくなって大変な目にあったりといろんな経験を積んでいる。
不運を招くことは本人は気づいていない。鈍感男である。
ある事件の最中に世話をしていたアキラという子供を助けられず、一時期元気をなくしていたが、一年経ってなんとか持ち越したところである。
伊野崎俊太郎 男 21 航空自衛隊
大人しく控えめな男の子。少し内気で物事を決めるのはとても苦手だが、何よりも尊敬する兄のために日々努力を重ね、兄である竜也の背中を追って頑張ってきた。
竜也とは幼い頃に生き別れており、感動の再会の際、一発で自分が弟であると理解した兄が大好きである。兄のためなら命も投げ打って守れるほどの意思を持つが、やはり内気なためいつもはそんな場面は見せない。
割と頑固なところがある。
鎌田 吾作 男 23 大学生
竜也の幼馴染。不運を招く男の横にいたため、いろんな事件やトラブルに巻き込まれては一緒に解決してきた親友。しかし、もう一人アゲハという親友を取り合う形で対立しており、毎日喧嘩ばかりしているが、何かあると結束力が強く、竜也のブレーキ役として活躍している。
三井アゲハ 23 男 大学生(女性演者可)
竜也と吾作の幼馴染。
熱血だが喧嘩っ早い竜也と、冷静だが達也を目の敵にしている吾作の仲裁役。とても穏やかで童顔で。しかし気さくで可愛らしいという男にしておくには勿体無い容姿をしているため女の子の人気は影である。いつも竜也と吾作の板挟みで困っていたりいなかったり。
トモヤ 26 男 大学生
アゲハの昔のバイトの先輩。大学の先輩でもあるトモヤはアゲハのことをよく可愛がっていた。
今回竜也と吾作に挟まれて困っているアゲハの逃げ場になったらしい?
アキラ 男の子 年齢「?」(女性演者可)
竜也が一時期だけ可愛がっていた男の子。いろんな経緯があって、その姿が掻き消えるところを見た。彼は、本来なら存在しないはずの。。。。
性格は感情がものすごく乏しく、笑うことも少ないが、達也といるときだけは時々笑う。子どもらしくない。子供。
【登場キャラまとめ】
伊野崎竜也♂
伊野崎俊太郎♂(♀)
鎌田吾作♂
三井アゲハ♂(♀)
トモヤ♂
アキラ♂(♀)
【あらすじという名の世界観説明】
そこはどこにでもある山脈に囲まれた街の一つ。その中で自衛隊として働いている竜也が見た、きっとあり得たかもしれない。けど絶対にあり得ない日々の夢。心が痛くて、泣きそうで、ただ欲しかった日々の、夢の物語。
【キャラ表記】
竜也「発言」(思考)
吾作「」()
アゲハ「」()
アキラ「」()
トモヤ「」()
俊太郎「」()
【以下台本」
########竜也グループ#########
竜也「クッソあいつ!イチャイチャしやがって!」
俊太郎「ちょっ!兄さん!落ち着いて!落ちちゃうよおっ」
竜也「え?あぁすまん。はぁ。吾作マジで覚えてろよ。ん?おー!すげえな!上からの景色はここまで広く見えるのか!」
俊太郎「ほんとだ!綺麗だねぇ!」
竜也「そういえばこの近くに港があるって言ってたな」
俊太郎「あれだね!町の玄関口なだけあって、すごい船の数、、、」
竜也「こう見ると圧巻だよなぁ」
俊太郎「、、、兄さん」
竜也「んー?」
俊太郎「あの、さ。、聞きたいことがあるんだ」
竜也「ん?シュン?どうしたそんなに改まって」
俊太郎「いや、あの、僕、これを聞いていいのかわからないんだ。兄さんは兄さんの考えがあって、僕が思うよりも、兄さんは深いところまで考えてるから、その」
竜也「要領を得ないな。シュン、気にしなくていいから、まずは言ってみろ」
俊太郎「、、、わかった。じゃあいうね」
竜也「ああ。」
俊太郎「ねぇ兄さん。また僕たちに隠し事してるの?」
竜也「、、。」
俊太郎「隠してたつもりなんだろうけど、ダメだよ。トモヤ先輩やアキラ君を騙せても、僕と吾作さんは騙せない。きっとアゲハ先輩も、気づいてると思う」
竜也「気付いてる?なにに?」
俊太郎「全部、とはいえない。兄さんがなにを抱えて、なにを考えているのか。それを、僕たちが理解できるのかも正直わからない。でも確実に何か隠してるよね?それだけは、わかるよ」
竜也「お前らはどこまで」
俊太郎「え?」
竜也「どこまで俺の近くにいるんだよ。予想外もいいところだわ」
俊太郎「兄さん!その言い方は!さすがにダメだよ!」
竜也「、、、そうだな。悪かった」
俊太郎「兄さん。隠し事はダメだよ。してもバレるんなら、話しちゃったほうがいい。僕も、吾作さんも、そう望んでる」
竜也「シュン。世の中にはな、知らなくてもいいことなんてごまんとある。それこそ自衛隊なら、その辺わかるだろ?」
俊太郎「もちろんだよ兄さん」
竜也「だがな。それ以外にも、知らなくていいことってのがあるんだ」
俊太郎「、、、たとえば?」
竜也「俺が今抱えてる悩みについて、とかな」
俊太郎「兄さん!!!!」
竜也「俊太郎」
俊太郎「っ!?」
竜也「ごめんな。それでも、これはやっぱり言えないんだ。お前にはあまりにも刺激が強すぎる。この事実に、お前はきっと耐えられない」
俊太郎「兄さん。本当に、いったいなにを抱えてるの?」
竜也「それでもお前が受けて立つというなら俺はお前に話す。お前は、それを望むのか?」
俊太郎「僕は、聞きたい。兄さんが今なにに悩んでて、なにに苦しんでいるのか、僕は聞きたい。だって!兄さんは僕の恩人なんだよ!大好きな兄さんなんだ!世界にただ一人の!僕の兄さんなんだよ!だから手を差し伸べたい!苦しいなら半分こにしようよ!いつもいつも抱えてばかりでさ!僕はいつも置いてけぼりなんだ!」
竜也「俊太郎、、、、」
俊太郎「子供みたいなこと言ってるのはわかるよ。兄さんが僕のことを何より思ってくれてるのもわかるよ!でも!もう置いてけぼりは嫌なんだよ!僕にもっ」
竜也「、、、」
俊太郎「僕にも兄さんの苦しみを頂戴、、、」
竜也「、、、本当に、それでいいのか?」
俊太郎「良い」
竜也「俺が話した結果。お前は正気を失う可能性もあるんだぞ」
俊太郎「兄さんの苦しみを減らすことができるなら、良い」
竜也「信じられない話だ。お前は受け入れられない」
俊太郎「ううん。兄さん。なにをいうの。僕が、兄さんの話を信じないと思っているほうが、あり得ない話なんだ」
竜也「馬鹿なやつだな。お前は」
俊太郎「今に始まったことじゃないよ。兄さんが僕の顔を見て、一目散に走ってきたあの日から、僕は兄さんが大好きなんだから」
##########吾作グループ#########
吾作「アイツは不器用なんだよ。猪突猛進型で、周りのことを考えない。本人は考えているつもりのようだがな」
アゲハ「竜也君は良くも悪くもまっすぐすぎるところがあるよね。みんなに害が及びそうなら自分一人でどうにかしようとして抱える」
吾作「それを中途半端に隠そうとする。全部バレてんだっての」
トモヤ「二人は竜也君のこと大好きなんだね」
吾作「先輩。それは違いますよ。アイツとはただの腐れ縁です」
トモヤ「いや、吾作君の今の言葉を聞いていると、ただの腐れ縁というよりも、親友が一人でどうにかしようと動く行動自体に憤りを覚えているように見えるよ。言葉にするならそう『俺が居るのに一人で抱えようなんて馬鹿げたことするな』みたいな感じかな」
アゲハ「僕から見ても、そう見えるよ、吾作君」
アキラ「僕は。お兄さんが何を隠してるのか、心当たりがあるよ」
吾作「アキラ?お前、知ってるのか?」
アキラ「うーん、当たってるかどうかはわからないけど、なんとなく?」
アゲハ「アキラ君、それは何?僕たちにも教えて?竜也君が何を抱えているのか」
アキラ「、、、」
トモヤ「アキラ君、お願い」
アキラ「あの、ごめんね」
吾作「アキラ?」
アキラ「これはね、僕からは話せないんだ。お兄さんが、どうにかしなきゃいけない問題なんだよ」
アゲハ「どういうこと?」
アキラ「つまりね、お兄さんが抱えてる問題について、僕を含めた全員が、何かをすることはできないってこと」
トモヤ「竜也君だけでどうにかしなきゃならないってこと?」
吾作「俺たちじゃ、邪魔になるだけ、か」
アキラ「僕からはこれ以上何も言えないかな」
アゲハ「そ、か……。でも」
トモヤ「うん、そうだね」
アゲハ「心配なものは心配なんだ。たとえ邪魔になるとしても、竜也君の力になりたいと思う」
トモヤ「竜也君は真っ直ぐすぎて、むしろ解決できないかもしれないしね」
吾作「あいつのブレーキ役も、焚き付け役も、俺以外にはできないだろ?」
アキラ「…………」
アゲハ「だからお願い。アキラ。はなして?」
アキラ「ダメだよ」
アゲハ「アキラ君!」
アキラ「アゲハ、それは違うよね?。僕からじゃなく、竜也から直接聞くべきことだよ」
アゲハ「!?」
アキラ「大丈夫。僕からは言えないってだけで、みんなが説得すれば、お兄さんはきっとはなしてくれる。心から信用してくれてる人には、隠し事はしない人だからね」
吾作「アキラ。もう一度聞いていいか?」
アキラ「なに?」
吾作「お前は全部知ってるのか?」
アキラ「……うん。知ってるよ。本当に全て」
吾作「どう思ってる?」
アキラ「どう思ってる、かぁ。難しいかな。複雑だよ。お兄さんの抱えてるものは、僕が口を出せるものじゃない。でも、そうだね。解決して欲しいなって、思う」
吾作「そうか」
アキラ「うん」
トモヤ「ともかく、竜也君を縛りあげないとね」
吾作「何がなんでもはいてもらう」
アゲハ「一人で抱えていいことなんて、ないんだから」
####################################
竜也「とりあえずみんなと合流して、落ち着いたら二人で話そう。少し………時間が欲しい」
俊太郎「うん。それくらいならいいよ。でもちゃんとはなしてよ?」
竜也「わかった」
アゲハ「竜也くーーーん!」
竜也「うぼえあ!?」
俊太郎「あ、アゲハ先輩が兄さんに飛びついて!?」
トモヤ「んー何やら真剣な表情だったのが見る影もなし」
吾作「いいきみだな」
アキラ「ねぇ」
アゲハ「ん?」
アキラ「お兄さんの首しまってる」
竜也「ぐぅぅぅるじいっ!」
アゲハ「え!あ!ごめん!」
竜也「ぷはあっ!あぶねぇ。花畑が見えた」
吾作「あー、脳内の景色を見ただけだろ」
竜也「誰が脳内花畑だ!?」
トモヤ「はいはいそこまでねー」
アゲハ「それよりね!竜也君!話があるの!」
竜也「ん?なんだアゲハ?告白なら流石にみんなの前じゃ恥ずかしいから場所を」
アゲハ「違うよ!聞いて!」
竜也「………アゲハが怒るなんて珍しいな。わかった。わりぃ。んで、どうした?」
吾作「竜也」
竜也「あん?」
吾作「お前、何か隠し事してるだろ」
竜也「………」
アゲハ「さっきね、竜也君の様子がおかしかったって話になったの」
竜也「俺の様子?」
アゲハ「そう!この話を降ったのはアキラ君なんだけどね?」
竜也「アキラが?」
吾作「降ったというより、お前の様子に違和感を持ったって言い出したのはアキラだな」
トモヤ「アキラ君が違和感を持って、みんなもそう見えた。そして何か竜也君が悩みを抱えているんじゃないかって話になったんだよ」
竜也「アキラ、本当か?」
アキラ「、、、うん」
俊太郎「みんなにもバレてたね。兄さん。やっぱり兄さんに隠し事は無理だよ。特に僕たちには」
アゲハ「“にも”ってことは、俊太郎君も気づいたの?」
俊太郎「あ、はい。何か思い詰めたような様子だったので、さっき問い詰めたんです。後で話を聞く予定でしたけど、兄さん、ここまでバレてるならもういいんじゃない?」(神妙に
竜也「、、、」(苦悩
吾作「今から言い訳を考えても無駄だぞ。なにがなんでも吐いてもらうからな」(威圧
トモヤ「それに、アキラ君はもう全部知ってるみたいだよ?」
竜也「え?」
アゲハ「そうだよ。でも、それはアキラ君からは話せないって」
竜也「話せない?」
トモヤ「アキラ君はね、全部知ってるけど話せないって。竜也君に直接聞いたほうがいいって言ったんだよ」
アゲハ「アキラ君からはなにもいえないって、ただ、聞けば答えてくれるだろうからって」
吾作「そこでアキラがどうおもってるか聞いてみた」
アゲハ「アキラ君はただ一言解決して欲しいって言ってたよ」
竜也「っ!?」
俊太郎「ねぇ兄さん。もう話してよ。僕たちは、兄さんが何かを隠していると知っていて、静かに待つことはできないタチなの、知ってるでしょ?」
アキラ「お兄さん」
竜也「、、、お前、本気で思ってるのか」
アキラ「なにを?」
竜也「この状態を解決したい。して欲しいって」
アキラ「、、、、、うん」
竜也「どうしてっ」
アキラ「言ったでしょ?お兄さん。僕はね、全部知っているんだ。それこそ全部。みてきたからね。ずっと」
竜也「へ、、、?」
アキラ「お兄さん、僕、もう一度言うね。解決して欲しいって思ってる。誰でもない、お兄さんのためだよ」
アゲハ「竜也君!なにを隠してるの!?全部話して!」
トモヤ「隠し事なんてするもんじゃないよー?」
吾作「吐け」
竜也「、、、」
俊太郎「兄さん。こうなったらもう逃げられないよ」
竜也「、、、分かった。話す。到底信じられない話だろうが、それでも聞くのか?」
アゲハ「当然でしょ」
竜也「そう、か」
吾作「さて。全て履いてもらうぞ。何かひとつでも嘘を吐いたら、わかってるよな?」
竜也「、、、わかってるよ」
続く
【キャラ紹介】
伊野崎竜也 男 26 陸上自衛隊
明るく気さくな性格。あらゆる不幸を呼び込み自衛隊仲間には密かに『疫病神の化身』と恐れられるちょっとした有名人。
とある登山に参加してとんでもない化け物にあったり、なんだか親友がいなくなって大変な目にあったりといろんな経験を積んでいる。
不運を招くことは本人は気づいていない。鈍感男である。
ある事件の最中に世話をしていたアキラという子供を助けられず、一時期元気をなくしていたが、一年経ってなんとか持ち越したところである。
伊野崎俊太郎 男 21 航空自衛隊
大人しく控えめな男の子。少し内気で物事を決めるのはとても苦手だが、何よりも尊敬する兄のために日々努力を重ね、兄である竜也の背中を追って頑張ってきた。
竜也とは幼い頃に生き別れており、感動の再会の際、一発で自分が弟であると理解した兄が大好きである。兄のためなら命も投げ打って守れるほどの意思を持つが、やはり内気なためいつもはそんな場面は見せない。
割と頑固なところがある。
鎌田 吾作 男 23 大学生
竜也の幼馴染。不運を招く男の横にいたため、いろんな事件やトラブルに巻き込まれては一緒に解決してきた親友。しかし、もう一人アゲハという親友を取り合う形で対立しており、毎日喧嘩ばかりしているが、何かあると結束力が強く、竜也のブレーキ役として活躍している。
三井アゲハ 23 男 大学生(女性演者可)
竜也と吾作の幼馴染。
熱血だが喧嘩っ早い竜也と、冷静だが達也を目の敵にしている吾作の仲裁役。とても穏やかで童顔で。しかし気さくで可愛らしいという男にしておくには勿体無い容姿をしているため女の子の人気は影である。いつも竜也と吾作の板挟みで困っていたりいなかったり。
トモヤ 26 男 大学生
アゲハの昔のバイトの先輩。大学の先輩でもあるトモヤはアゲハのことをよく可愛がっていた。
今回竜也と吾作に挟まれて困っているアゲハの逃げ場になったらしい?
アキラ 男の子 年齢「?」(女性演者可)
竜也が一時期だけ可愛がっていた男の子。いろんな経緯があって、その姿が掻き消えるところを見た。彼は、本来なら存在しないはずの。。。。
性格は感情がものすごく乏しく、笑うことも少ないが、達也といるときだけは時々笑う。子どもらしくない。子供。
【登場キャラまとめ】
伊野崎竜也♂
伊野崎俊太郎♂(♀)
鎌田吾作♂
三井アゲハ♂(♀)
トモヤ♂
アキラ♂(♀)
【あらすじという名の世界観説明】
そこはどこにでもある山脈に囲まれた街の一つ。その中で自衛隊として働いている竜也が見た、きっとあり得たかもしれない。けど絶対にあり得ない日々の夢。心が痛くて、泣きそうで、ただ欲しかった日々の、夢の物語。
【キャラ表記】
竜也「発言」(思考)
吾作「」()
アゲハ「」()
アキラ「」()
トモヤ「」()
俊太郎「」()
【以下台本」
########竜也グループ#########
竜也「クッソあいつ!イチャイチャしやがって!」
俊太郎「ちょっ!兄さん!落ち着いて!落ちちゃうよおっ」
竜也「え?あぁすまん。はぁ。吾作マジで覚えてろよ。ん?おー!すげえな!上からの景色はここまで広く見えるのか!」
俊太郎「ほんとだ!綺麗だねぇ!」
竜也「そういえばこの近くに港があるって言ってたな」
俊太郎「あれだね!町の玄関口なだけあって、すごい船の数、、、」
竜也「こう見ると圧巻だよなぁ」
俊太郎「、、、兄さん」
竜也「んー?」
俊太郎「あの、さ。、聞きたいことがあるんだ」
竜也「ん?シュン?どうしたそんなに改まって」
俊太郎「いや、あの、僕、これを聞いていいのかわからないんだ。兄さんは兄さんの考えがあって、僕が思うよりも、兄さんは深いところまで考えてるから、その」
竜也「要領を得ないな。シュン、気にしなくていいから、まずは言ってみろ」
俊太郎「、、、わかった。じゃあいうね」
竜也「ああ。」
俊太郎「ねぇ兄さん。また僕たちに隠し事してるの?」
竜也「、、。」
俊太郎「隠してたつもりなんだろうけど、ダメだよ。トモヤ先輩やアキラ君を騙せても、僕と吾作さんは騙せない。きっとアゲハ先輩も、気づいてると思う」
竜也「気付いてる?なにに?」
俊太郎「全部、とはいえない。兄さんがなにを抱えて、なにを考えているのか。それを、僕たちが理解できるのかも正直わからない。でも確実に何か隠してるよね?それだけは、わかるよ」
竜也「お前らはどこまで」
俊太郎「え?」
竜也「どこまで俺の近くにいるんだよ。予想外もいいところだわ」
俊太郎「兄さん!その言い方は!さすがにダメだよ!」
竜也「、、、そうだな。悪かった」
俊太郎「兄さん。隠し事はダメだよ。してもバレるんなら、話しちゃったほうがいい。僕も、吾作さんも、そう望んでる」
竜也「シュン。世の中にはな、知らなくてもいいことなんてごまんとある。それこそ自衛隊なら、その辺わかるだろ?」
俊太郎「もちろんだよ兄さん」
竜也「だがな。それ以外にも、知らなくていいことってのがあるんだ」
俊太郎「、、、たとえば?」
竜也「俺が今抱えてる悩みについて、とかな」
俊太郎「兄さん!!!!」
竜也「俊太郎」
俊太郎「っ!?」
竜也「ごめんな。それでも、これはやっぱり言えないんだ。お前にはあまりにも刺激が強すぎる。この事実に、お前はきっと耐えられない」
俊太郎「兄さん。本当に、いったいなにを抱えてるの?」
竜也「それでもお前が受けて立つというなら俺はお前に話す。お前は、それを望むのか?」
俊太郎「僕は、聞きたい。兄さんが今なにに悩んでて、なにに苦しんでいるのか、僕は聞きたい。だって!兄さんは僕の恩人なんだよ!大好きな兄さんなんだ!世界にただ一人の!僕の兄さんなんだよ!だから手を差し伸べたい!苦しいなら半分こにしようよ!いつもいつも抱えてばかりでさ!僕はいつも置いてけぼりなんだ!」
竜也「俊太郎、、、、」
俊太郎「子供みたいなこと言ってるのはわかるよ。兄さんが僕のことを何より思ってくれてるのもわかるよ!でも!もう置いてけぼりは嫌なんだよ!僕にもっ」
竜也「、、、」
俊太郎「僕にも兄さんの苦しみを頂戴、、、」
竜也「、、、本当に、それでいいのか?」
俊太郎「良い」
竜也「俺が話した結果。お前は正気を失う可能性もあるんだぞ」
俊太郎「兄さんの苦しみを減らすことができるなら、良い」
竜也「信じられない話だ。お前は受け入れられない」
俊太郎「ううん。兄さん。なにをいうの。僕が、兄さんの話を信じないと思っているほうが、あり得ない話なんだ」
竜也「馬鹿なやつだな。お前は」
俊太郎「今に始まったことじゃないよ。兄さんが僕の顔を見て、一目散に走ってきたあの日から、僕は兄さんが大好きなんだから」
##########吾作グループ#########
吾作「アイツは不器用なんだよ。猪突猛進型で、周りのことを考えない。本人は考えているつもりのようだがな」
アゲハ「竜也君は良くも悪くもまっすぐすぎるところがあるよね。みんなに害が及びそうなら自分一人でどうにかしようとして抱える」
吾作「それを中途半端に隠そうとする。全部バレてんだっての」
トモヤ「二人は竜也君のこと大好きなんだね」
吾作「先輩。それは違いますよ。アイツとはただの腐れ縁です」
トモヤ「いや、吾作君の今の言葉を聞いていると、ただの腐れ縁というよりも、親友が一人でどうにかしようと動く行動自体に憤りを覚えているように見えるよ。言葉にするならそう『俺が居るのに一人で抱えようなんて馬鹿げたことするな』みたいな感じかな」
アゲハ「僕から見ても、そう見えるよ、吾作君」
アキラ「僕は。お兄さんが何を隠してるのか、心当たりがあるよ」
吾作「アキラ?お前、知ってるのか?」
アキラ「うーん、当たってるかどうかはわからないけど、なんとなく?」
アゲハ「アキラ君、それは何?僕たちにも教えて?竜也君が何を抱えているのか」
アキラ「、、、」
トモヤ「アキラ君、お願い」
アキラ「あの、ごめんね」
吾作「アキラ?」
アキラ「これはね、僕からは話せないんだ。お兄さんが、どうにかしなきゃいけない問題なんだよ」
アゲハ「どういうこと?」
アキラ「つまりね、お兄さんが抱えてる問題について、僕を含めた全員が、何かをすることはできないってこと」
トモヤ「竜也君だけでどうにかしなきゃならないってこと?」
吾作「俺たちじゃ、邪魔になるだけ、か」
アキラ「僕からはこれ以上何も言えないかな」
アゲハ「そ、か……。でも」
トモヤ「うん、そうだね」
アゲハ「心配なものは心配なんだ。たとえ邪魔になるとしても、竜也君の力になりたいと思う」
トモヤ「竜也君は真っ直ぐすぎて、むしろ解決できないかもしれないしね」
吾作「あいつのブレーキ役も、焚き付け役も、俺以外にはできないだろ?」
アキラ「…………」
アゲハ「だからお願い。アキラ。はなして?」
アキラ「ダメだよ」
アゲハ「アキラ君!」
アキラ「アゲハ、それは違うよね?。僕からじゃなく、竜也から直接聞くべきことだよ」
アゲハ「!?」
アキラ「大丈夫。僕からは言えないってだけで、みんなが説得すれば、お兄さんはきっとはなしてくれる。心から信用してくれてる人には、隠し事はしない人だからね」
吾作「アキラ。もう一度聞いていいか?」
アキラ「なに?」
吾作「お前は全部知ってるのか?」
アキラ「……うん。知ってるよ。本当に全て」
吾作「どう思ってる?」
アキラ「どう思ってる、かぁ。難しいかな。複雑だよ。お兄さんの抱えてるものは、僕が口を出せるものじゃない。でも、そうだね。解決して欲しいなって、思う」
吾作「そうか」
アキラ「うん」
トモヤ「ともかく、竜也君を縛りあげないとね」
吾作「何がなんでもはいてもらう」
アゲハ「一人で抱えていいことなんて、ないんだから」
####################################
竜也「とりあえずみんなと合流して、落ち着いたら二人で話そう。少し………時間が欲しい」
俊太郎「うん。それくらいならいいよ。でもちゃんとはなしてよ?」
竜也「わかった」
アゲハ「竜也くーーーん!」
竜也「うぼえあ!?」
俊太郎「あ、アゲハ先輩が兄さんに飛びついて!?」
トモヤ「んー何やら真剣な表情だったのが見る影もなし」
吾作「いいきみだな」
アキラ「ねぇ」
アゲハ「ん?」
アキラ「お兄さんの首しまってる」
竜也「ぐぅぅぅるじいっ!」
アゲハ「え!あ!ごめん!」
竜也「ぷはあっ!あぶねぇ。花畑が見えた」
吾作「あー、脳内の景色を見ただけだろ」
竜也「誰が脳内花畑だ!?」
トモヤ「はいはいそこまでねー」
アゲハ「それよりね!竜也君!話があるの!」
竜也「ん?なんだアゲハ?告白なら流石にみんなの前じゃ恥ずかしいから場所を」
アゲハ「違うよ!聞いて!」
竜也「………アゲハが怒るなんて珍しいな。わかった。わりぃ。んで、どうした?」
吾作「竜也」
竜也「あん?」
吾作「お前、何か隠し事してるだろ」
竜也「………」
アゲハ「さっきね、竜也君の様子がおかしかったって話になったの」
竜也「俺の様子?」
アゲハ「そう!この話を降ったのはアキラ君なんだけどね?」
竜也「アキラが?」
吾作「降ったというより、お前の様子に違和感を持ったって言い出したのはアキラだな」
トモヤ「アキラ君が違和感を持って、みんなもそう見えた。そして何か竜也君が悩みを抱えているんじゃないかって話になったんだよ」
竜也「アキラ、本当か?」
アキラ「、、、うん」
俊太郎「みんなにもバレてたね。兄さん。やっぱり兄さんに隠し事は無理だよ。特に僕たちには」
アゲハ「“にも”ってことは、俊太郎君も気づいたの?」
俊太郎「あ、はい。何か思い詰めたような様子だったので、さっき問い詰めたんです。後で話を聞く予定でしたけど、兄さん、ここまでバレてるならもういいんじゃない?」(神妙に
竜也「、、、」(苦悩
吾作「今から言い訳を考えても無駄だぞ。なにがなんでも吐いてもらうからな」(威圧
トモヤ「それに、アキラ君はもう全部知ってるみたいだよ?」
竜也「え?」
アゲハ「そうだよ。でも、それはアキラ君からは話せないって」
竜也「話せない?」
トモヤ「アキラ君はね、全部知ってるけど話せないって。竜也君に直接聞いたほうがいいって言ったんだよ」
アゲハ「アキラ君からはなにもいえないって、ただ、聞けば答えてくれるだろうからって」
吾作「そこでアキラがどうおもってるか聞いてみた」
アゲハ「アキラ君はただ一言解決して欲しいって言ってたよ」
竜也「っ!?」
俊太郎「ねぇ兄さん。もう話してよ。僕たちは、兄さんが何かを隠していると知っていて、静かに待つことはできないタチなの、知ってるでしょ?」
アキラ「お兄さん」
竜也「、、、お前、本気で思ってるのか」
アキラ「なにを?」
竜也「この状態を解決したい。して欲しいって」
アキラ「、、、、、うん」
竜也「どうしてっ」
アキラ「言ったでしょ?お兄さん。僕はね、全部知っているんだ。それこそ全部。みてきたからね。ずっと」
竜也「へ、、、?」
アキラ「お兄さん、僕、もう一度言うね。解決して欲しいって思ってる。誰でもない、お兄さんのためだよ」
アゲハ「竜也君!なにを隠してるの!?全部話して!」
トモヤ「隠し事なんてするもんじゃないよー?」
吾作「吐け」
竜也「、、、」
俊太郎「兄さん。こうなったらもう逃げられないよ」
竜也「、、、分かった。話す。到底信じられない話だろうが、それでも聞くのか?」
アゲハ「当然でしょ」
竜也「そう、か」
吾作「さて。全て履いてもらうぞ。何かひとつでも嘘を吐いたら、わかってるよな?」
竜也「、、、わかってるよ」
続く
0
あなたにおすすめの小説
声劇・シチュボ台本たち
ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。
声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。
使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります)
自作発言・過度な改変は許可していません。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる