声劇・セリフ集

常に眠い猫

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クトゥルフ神話TRPGセッション切り抜き集

二人用 男1 両方可1「兄弟喧嘩」シリアス

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登場人物紹介


伊野崎 竜也    男     23    自衛隊

明るく気さくな性格。あらゆる不幸を呼び込み自衛隊仲間には密かに『疫病神の化身』と恐れられるちょっとした有名人。
とある登山に参加してとんでもない化け物にあったり、なんだか親友がいなくなって大変な目にあったりといろんな経験を積んでいる。
不運を招くことは本人は気づいていない。鈍感男である。



伊野崎 俊太郎 男 20  航空自衛隊

のんびりで内気な性格。竜也の弟。生き別れの弟だが今では連絡を取り合っている。行動力があって気さく、人望もあって実力もある兄を心底慕っている。、いつか兄の手助けがしたいと、同じ仕事を目指して奮闘中。


【あらすじ】

とある二人の兄弟が、それぞれ別の場所でトラブルに巻き込まれてしまう。
そういった、非現実的なトラブルに巻き込まれ慣れた兄は、大切なものを守るために奔走する。
別の場所では、初めてそういった現象に出会い、それでも守るものと決めて決意を固くする弟。
そんな二人が、それぞれの正義を胸に抱いて、今、ぶつかり合う。





【表記説明】
竜也「発言」(しこう):ナレーション(描写説明あり
俊太郎「」():




【以下台本     開始】




竜也:分かり合えると、思っていた。

俊太郎:わかってくれると、思っていた。

竜也:俺はただ、この手で全てのものを守りたいだけなんだ。

俊太郎:そう思うことが間違いだとは、僕は思わない。

竜也:正しさとは、信念に近いものがある。

俊太郎:正しさと信念を忘れて仕舞えば、それは正しさではなくなってしまう。

竜也:貫いてこそ、なんだ。

俊太郎:貫いて、証明して、初めてそれは認められる。

竜也:どこかでそれを諦めて仕舞えば、それは正しさではなくなってしまう。

俊太郎:だから、ここを退くわけにはいかない。僕は

竜也:俺は

俊太郎:兄さんの弟なんだから。
竜也:お前の兄貴なんだから。




俊太郎「どうして、、わかってくれないの!兄さん!」

竜也「そこを退け、シュン!そいつは危険なんだ!」

俊太郎「兄さんこそ!道を開けて!僕たちは!やらなきゃいけないことがあるんだ!」

竜也「そいつはお前を殺すかもしれないんだぞ!」

俊太郎「どうしてそんなことが兄さんにわかるの!?あの子はっあの子はただの子供だよ!」

竜也「なわけあるかよ。。今だって、なにをするかわからない状況なんだぞ!お前が危険にさらされている状況でなぜ黙っていられるんだ!?」

俊太郎「その気持ちは嬉しいよ。でも兄さんはわかってないっあの子は危険じゃないんだって!なんでわからないの!?」

竜也「それをどう証明するんだ!?危険ではない証拠は!」

俊太郎「それは兄さんにも言えることだよ!この子が!僕たちを危険に晒す証拠はないよね!?」

竜也「お前は知らないからそんなことが言えるんだよ」

俊太郎「、、、」

竜也「そいつと、同じような存在が、多くの人間の命と存在を奪ってるんだ。それは人々が知らぬうちに増えて、気づいたらそいつらだけの世界になっちまう。しかも、それを仮に増殖と言っているが、本人たちにその意識はない。無意識に増殖を繰り返している。お前の後ろにいるその子が、無意識にお前に牙を向いたらどうするんだ」(一言一言強調

俊太郎「、、、」

竜也「だから俊太郎。頼む、その子をこっちに渡してく」

俊太郎「そんなの、知ってるよ」

竜也「、、、え?」(虚を突かれたように

俊太郎「ごめんね。兄さん。僕、知ってるんだよ。全部」

竜也「しって、、る、、?」

俊太郎「うん。知ってる。さっきあの子から全部聞いた」

竜也「なに、、、?」

俊太郎「ねぇ兄さん。僕に隠してたのは、だったんだね?」

竜也「お前、全部聞いたのか、、?何もかも?」

俊太郎「うん。隅から隅まで聞いたよ。現実に起こるはずのない現象。今起きている、到底信じられないようなことを全て。ねぇ兄さん。兄さんはこんなことにいつも巻き込まれてたんでしょう?」

竜也「っ!」

俊太郎「だから、最近の電話の時も、元気なかったんでしょう?でも僕には話してくれなかった。どうしてか分かったよ」

竜也「シュン、、、」

俊太郎「兄さんは優しいから、強いから。僕を巻き込みたくなかったんでしょ?こんな、あり得ないことが起こる危険な世界に、僕を巻き込みたくなかったんだよね?」

竜也「違う!俺はそんな!」

俊太郎「うん。分かってるよ。分かってる。兄さんのことだもん。きっと、自分のことは大きくみない。でも、思ってくれてるのはよく分かったよ。でも、でもさ」

竜也「、、、」

俊太郎「僕は、どんなことでも話して欲しかったよ?竜兄たつにぃ

竜也「、、なせるわけ、、ないだろ、、、」

俊太郎「それでも僕は、聴きたかった」

竜也「そんなこと!話せるわけないだろ!」

俊太郎「それでも僕は話して欲しかった!」

竜也「無理だ!こんな!こんな歪んだ世界のことなんて!言葉を耳にしただけで正気をうしなうこんな世界のことなんて!お前にっ教えられるわけないだろ!」

俊太郎「それでも!一人で抱えることないじゃないか!どうして僕を頼ってくれないの!?僕は兄さんの弟なのに!」

竜也「だからだろうが!大事な弟!話せるわけがなかった!巻き込めるわけがなかったんだっ」

俊太郎「兄さんのそう言うところは僕の大好きなところだけど、大嫌いなところだって、思い知ったよ」

竜也「シュン!その子をこちらに渡せ!」

俊太郎「今の兄さんには渡さない。その考え方が曲がるまで、僕はここを動かないよ」

竜也「どうしてわからないんだ!」

俊太郎「それはこっちのセリフだよ兄さん。真っ直ぐなのは尊敬してる。けど、今の兄さんは、何か様子が違うから。ごめんね。僕の信念、貫かせてもらうよ」

竜也「それなら、もういい。お前がそのつもりなら、とことんだ。くそ。お前とやり合うのは、ハラワタが煮え繰り返りそうだ」

俊太郎「全部終わったら、一緒にご飯食べに行こうね」

竜也「そうだな。その時は、負けた方の奢りだ」

俊太郎「了解」







続く?
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