声劇・セリフ集

常に眠い猫

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一人用セリフ

男女OK 「君のしらない君のこと」

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 君のことなら、なんでも知ってる。
 あんなことや、こんなこと。君のしらないところまで、全部。
 なんたって、君は僕が作り上げたものなんだから。当たり前でしょ?
 あれ?どうしてそんなに驚いた顔をしてるの?もしかして、しらなかった?
 そっか。それは……申し訳ないことをしたね。
 いや、まさかしらないなんて思ってなかったから。
 言い訳かもしれないけど。
 本当に、びっくりしてるよ。
 どうしてって、そりゃ、僕が君を作った時、きちんと知識の中にこのことを入れておいたからね。
 どこかで、間違いがあったのか、落としてきてしまったのか、消されてしまったのか。
 え?昔の記憶がない?覚えているのは名前だけだった?
 でも、この世界のこととか、仕組みとかは覚えているんだよね?出なければ、いまここで僕に会うことはできないはず。
 無意識?あー、なるほど。
 知識的なものがなくなっても、肉体的に刻まれた記憶があったから、、、。
 つまりは、非常用データが体に入ってたってこと、かな?
 それなら少し納得かな。
 え?僕?何者かって?今聞くの?
 まぁ、いいけど。

 僕はね、こう見えても神様なんだよ?
 そんな睨まないでよ。本当のことなんだから。
 今記憶をなくしている君には、理解はできないだろうけど、君の目の前にいるのは、この世界に生きるものには会うことすら許されていない、神様なんだ。
 この世界の、いろんなものを生み出す仕事をしている。
 仕事、とは少し違うけど、わかりやすく言うなら、そんなところ。
 自然、摂理、時間、空間、物、現象、奇跡、運命、動物、植物、星、そして人。
 一番最初に生み出したものから順番に、この世界に産み落とした僕たちの我が子達。
 長い間見守って、導いてきた。
 君は、その中でも特別。僕が直々に全てを揃えて作った存在なんだ。
 君はね。人の形をした神様なんだよ?
 今君がみている、僕みたいにね。
 そんな胡散臭そうな顔をしないでよ。全て、事実なんだから。
 でもまぁそうだね。今まで人間として生きてきた君には、あまりにも唐突すぎる話かな。
 それにどうやら、君は信じていないみたいだし。
 多分「なんだこのめんどくさい宗教にはまった人間の末路みたいな奴は」とか思ってるんでしょう?
 ふふ。鳩が豆鉄砲食らったような顔だね。
 君の表情はコロコロ変わるから見てて楽しいよ。
 まぁ、遊んでいても仕方ないから、そろそろ戻るとするよ。
 君はまだ僕の世界に足を踏み入れていない。
 人の世界で生きるものである以上、神様である僕がしゃしゃり出ると、少し厄介なことになりかねないからね。
 今度会った時はたくさん話すとしようか。
 君のしらない、世界のこととか。
 僕のことも、含めてね。
 それじゃ、良い定めを。またね。
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