声劇・セリフ集

常に眠い猫

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シリーズ物声劇台本

掛け合い「青春開始?」恋愛 複雑?

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恋愛ショートストーリー「一房の傘」



登場人物、
主人公女ナツミ
主人公男タケシ、
男の友達ユウ、
ギターを持った女の人カオリ
先輩カナメ
謎の女ヒイラギ サヨコ



ここで出るのは


主人公女ナツミ
主人公男タケシ
男の友達ユウ、
先輩カナメ
中山先生


(0)ナツミN「季節は蒸し暑い夏を迎える少し前。空が灰色に包まれたまま、私の街に雨が降る。それは私が傘を忘れてしまうという失態をやらかした、次の日のことだった」

(1)ナツミ「あぁもうっ、なんでこんな日に雨なんかふるのかなぁ」

画面(カバンを傘代わりにしながら困ったように言う。走ってる。

ナツミ「これなら折り畳み準備しておくんだったなぁ」

(2)画面(紅い傘をもった誰かとすれ違う

ナツミ「ん……?」

画面(誰もいない道

ナツミ「今誰かいたような……?」

画面(横顔写し

「気のせいか」


(3)→場所は変わって学校喧噪イン

ナツミ「間に合ったぁ」
タケシ「おは。お前また傘忘れたのかよ」
ナツミ「いや、忘れてるとは思っていなくてさぁ」
タケシ「だから傘をもう一つ用意しとけっていったろ?」
ナツミ「だって……」
タケシ「なんだよ」
ナツミ「別に何でもない」
タケシ「はぁ? なんだよそれ。きになるだろ」
ナツミ「なんでもないの!」
タケシ「……まあそれならいいけど、はやく着替えてこいよ」
ナツミ「え? いいよ。だってもうホームルーム始まるでしょ?」
タケシ「なんでか知らないけど一時限目は自習になった。先生は二時限目からくるってよ」
ナツミ「え? 左之先生遅れてくるの??」
タケシ「なんでも奥さんがそろそろらしい。変わりがいなかったんで今日の一時間目が終わるまでは確実に先生は来ないってさ。なもんで自習になった」
ナツミ「え、そうなんだ! 赤ちゃんやっと生まれるの?」
タケシ「そうらしい。予定より遅れてるから、左之先生相当ひやひやしてたらしいな」
ナツミ「おぉ! それはすごい!何かお祝いしてあげなきゃ!」
タケシ「そうだなぁ。これで奥さんのこと気にしすぎて教える教科間違えるとかそんなミスはしなくなるだろ」
ナツミ「あれはひどかったねぇ。……ってなんでそんなこと、タケシが知ってるの?」
タケシ「さっき井上先生が言いに来た」
ナツミ「あぁ、あのやる気なさげでいろんなこと話しちゃう先生……」
タケシ「いつも通り、いろいろ言っちゃいけないんじゃないかっていうようなことまで言ってったよ。だからいろいろ知ってんの。とにかくお前は早く着替えてこいよ。早くしないと風邪ひくぞ」
ナツミ「お母さんみたいなこと言うよね」
タケシ「お前がしっかりしないからだろ。いいから早く行けばか」
ナツミ「馬鹿とは失礼ね。さっさといってくるよ」
タケシ「おう」


二時間目開始。
先生が来る。

生徒「「左之先生! おめでとうございまーす!!」」
先生「わぁ!? な、なんだなんだ!?」
生徒A「先生!これで教える教科間違えなくて済むね!」
生徒B「お祝いにこんどなにかもってきますよ!」
先生「お、おいお前ら」
タケシ「みんな左之先生の奥さんが今日出産したの知ってるんですよ」
ナツミ「おめでとうございます!」
先生「あ、ありがとう」


ナツミ「……あ」
画面(外を見つめるナツミ。外には日差しが見え始めた空。



休み時間。

ユウ?「(遠いところから)とおおおおおおおおおおおおっ……タケシ――――!!」
画面(バーンと派手な音を立てて友人が部屋に入ってくる
ユウ「俺様が来てやったぞ!」
タケシ「うをあ!? お前どこから出てきやがった!?」
ナツミ「わあ!?ユウちゃん!? び、びっくりしたぁ」
ユウ「なに!?俺様が来たというのにその反応はないだろ! もっとこうあるだろ?」
タケシ「ねぇよそんなもん! つかいきなり入ってくんなよ! めちゃくちゃびっくりしただろーが!!」
ナツミ「あ、あいかわらずだなぁ」苦笑しつつ。
ユウ「つめてぇよなぁ。ともだちだろー。もっとなかよくしよーぜー」
タケシ「ならも少し静かに入ってくることを覚えろ」
ユウ「こうやって入ってくることに美学があるんじゃないか!」
タケシ「お前の美学なんてしらねぇよ」
ユウ「ちぇー。幼馴染のなかだろー」
タケシ「中学の時からの付き合いだったと思うけど」
ユウ「細かいことはっきにしないっそれ」
タケシ「古い」
ユウ「うぐ」ガーン
ナツミ「くすくす……それでユウ君何か用だったの?」
ユウ「ん? あれなんだっけ。なんか用事があったんだけど」
ナツミ「なに?」
ユウ「忘れた」
ナツミ「え」
タケシ「なんだそりゃ」
ユウ「いやぁ、やんごとなき重要なことがあったんだけど、なんだったかなぁ……うーん」
タケシ「おいおい、それは俺たちにかかわることなのかー? 巻沿いはごめんだぞ?」
ユウ「うーん……もう少しなんだけど」

◯◯「勇二ー!! こんなところにいたか!」

ユウ「げ、中山!!」
中山先生「ようやく見つけた。今回ばかりはそのまがった根性叩き直さなきゃぁなぁ」
ユウ「な、中山……」
中山先生「せ、ん、せ、い、だ」
ユウ「中山、先生……これはおしゃれというものであってですね」
中山先生「勉学に励むための学校にそんなスキルはいらん!」
ナツミ「あ、あぁ! 何かが違うなって思ったら髪の色がかわってるんだ」
タケシ「お前また髪そめたのか? いい加減にしないと追い出されるぞ」
ユウ「いやぁこれが止められなくてさぁ」
中山先生「そうかそうか。なら今回いい機会だしイメチェンしてみたらどうだ? 先生は大歓迎だぞー?」
ユウ「いやほらイメチェンは最近したばかりなので……えんりょしときまーす!」
中山先生「あ!こら勇二!!」
タケシ「……ほんとあいつはなんなんだ」
ナツミ「あの色、似合ってると思うけどなぁ」
タケシ「そこかよ」
ナツミ「そう思わない?」
タケシ「さぁな。せめてこれ以上先生にしょっ引かれないようにちゃんとしろとは思うな」
ナツミ「まぁ学校だからねぇ」


午後の授業
移動教室。

画面(ナツミのみ。廊下を歩くナツミ前からくる先輩にはっとする

ナツミ心(あ! あれはカナメ先輩!? な、なんでこんなところに……セ、せっかくだから話しかけちゃおうかな)
ナツミ「あ、あの!」
カナメ先輩「ん? 君は……確かナツミ君といったかな」
ナツミ「は、はい! そうです!」
カナメ先輩「僕に何か用かい?」
ナツミ「いえ、ここは二年の教室なのに、なぜカナメ先輩がここにいるのかなと思いまして」
カナメ先輩「ふむ、僕がここにいちゃダメかな?」
ナツミ「いえ違いますそういうわけでは!」
カナメ先輩「冗談だよ。ナツミ君は素直だね」
ナツミ「え……あの……」
カナメ先輩「他学年の階に行くのは最低限ダメなことは知っているよ。ただ今回は少し用事があってね」
ナツミ「用事……中山先生ですか?」
カナメ先輩「うん。少し見てもらいたい資料があって……。それにしてもよくわかったね」
ナツミ「この時間は中山先生以外に先生はいないので」
カナメ先輩「そうなの?」
ナツミ「理由は知りませんけど、そうだって聞きましたし、実際この時間にほかの先生を見た覚えはありません」
カナメ先輩「そう……不思議だね」
ナツミ(わ、わらった・・・・・! かこいい・・・・)
ナツミ「そ、そうですね……」



同時刻場所変わってタカシ視点
廊下

画面(忘れ物をして教室に戻る最中。階段を上がりながら。

タカシ(あーしまった。なんで教室に教材わすれるかなぁ。これじゃ人のこと言えねぇぞ俺……)
タカシ「ってかあいつ何してんだ? まだ教室にいんのかな」

ナツミ『……いがいに先生はいないので……』

タカシ(ん?ナツミの声? まだこんなところにいたのか。……誰かと話してる?)

先輩『……なの……?』

タカシ(え……この声って)



場所視点戻りナツミ。

ナツミ「そ、そうですね」
カナメ先輩「あぁ、それと、君にも用事があったんだ」
ナツミ「わ、わたしですか?」(な、なんだろう・・・)
カナメ先輩「さっきは君のことよく知らないようなそぶりをしてしまって申し訳なかった」
ナツミ「え!? い、いやそんな! 大丈夫ですよ!むしろ少しでも覚えてもらってたのがうれしいというかなんというか」
ナツミ(え、ええええ!? な、何急に!? ううれしいけど! わたしなにかしたかな!?)
カナメ先輩「君に、ナツミ君にどうしても言いたいことがあったんだ。本当はもう少しちゃんとしたところでと思ったんだけど、もう我慢できそうにないから……」
ナツミ「え……?」
カナメ先輩「僕は、ナツミさんが好きです。よかったら僕と、付き合ってはもらえませんか?」
ナツミ「……え? …………えーーーーー!?」


変わってタケシ視点
タケシ「…………は?」

画面(呆然とするタケシ。バックに二人を入れる。
クローズアウト。
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