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一人用セリフ
女性 知的 20代後半 玄人推奨「人狼探偵の助手として」長文 語り
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私の名前は岩月美代。
警察になって随分立つが、私は今初めて知り合いたくなかった人間と一緒にいる。
物語の中では、刑務所に送られたものの、その周りすぎる頭や、利用価値になり得る人間を警察が使うというものはあった。
現実で本当にあるなんて思いもしなかったが、私は今、そんな男のお目付役をやらされている。
彼はくるくるパーマの髪の毛をいじりながら、外国人顔負けの青い瞳をちらつかせ、稀に見るイケメンな顔をつまらなそうに伏せながらゲームをしている。
本人曰く【人狼ゲーム】なるものらしかった。
数ある役割をゲームマスターと呼ばれる人間が、その他の集められた人間に割り振り、紛れ込んだ狼を見つけるまで殺し続けるという恐ろしいゲーム。
自分で何を言っているのかわからなくなりそうだが、元のゲームは
とある集落に人狼が紛れ込んだ。
奴らは市民に紛れ込み、市民を殺し、集落を乗っ取ろうと企んでいる。
そうなる前に人狼を排除してしまおう。
という話から来ているらしかった。
一体どこの逸話なのやら。
なんにせよ嘘つきを探し出すゲームらしい。
それまでは良かった。
いやそれが得意中の得意なだけで刑務所から出されたっていう話も信じられないが、問題はそれ以降の話。
刑務所から出された直後にお目付役になった私は、その場で難事件をほいと渡された。まるで盗難事件があったからどうにかして来てくれとでもいうような気軽さで。
何事かと混乱している間に、彼は二つ返事で了承してしまい、あれよあれよと情報をかき集めた。
そして、真犯人がわかるかどうかというところで、彼はとんでもないことを言い始めたのだ。
よし。このくらいであれば、ゲームにはなるだろう。
......はい?
彼の言葉を聞いて最初に出た言葉はそれだった。
この人は何を言っているのかと正気を疑い、その後かき集めた関係者を前に彼は手を大きく広げて言い切った。
ゲームをしよう、と。
私の理解が及ぶより先にことは進んで、なんと犯人を見つけ出してしまった。
そんなことが二回三回と続けば、この男が普通でないことぐらい容易にわかる。
なぜ重犯罪で打ち込まれていたかまでは定かではないが、とにかく早くお目付役なんて仕事を辞めてやりたい。
私の名前は岩月美代。今日も今日とて頭の行かれたお目付役に徹する毎日であります。
警察になって随分立つが、私は今初めて知り合いたくなかった人間と一緒にいる。
物語の中では、刑務所に送られたものの、その周りすぎる頭や、利用価値になり得る人間を警察が使うというものはあった。
現実で本当にあるなんて思いもしなかったが、私は今、そんな男のお目付役をやらされている。
彼はくるくるパーマの髪の毛をいじりながら、外国人顔負けの青い瞳をちらつかせ、稀に見るイケメンな顔をつまらなそうに伏せながらゲームをしている。
本人曰く【人狼ゲーム】なるものらしかった。
数ある役割をゲームマスターと呼ばれる人間が、その他の集められた人間に割り振り、紛れ込んだ狼を見つけるまで殺し続けるという恐ろしいゲーム。
自分で何を言っているのかわからなくなりそうだが、元のゲームは
とある集落に人狼が紛れ込んだ。
奴らは市民に紛れ込み、市民を殺し、集落を乗っ取ろうと企んでいる。
そうなる前に人狼を排除してしまおう。
という話から来ているらしかった。
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それまでは良かった。
いやそれが得意中の得意なだけで刑務所から出されたっていう話も信じられないが、問題はそれ以降の話。
刑務所から出された直後にお目付役になった私は、その場で難事件をほいと渡された。まるで盗難事件があったからどうにかして来てくれとでもいうような気軽さで。
何事かと混乱している間に、彼は二つ返事で了承してしまい、あれよあれよと情報をかき集めた。
そして、真犯人がわかるかどうかというところで、彼はとんでもないことを言い始めたのだ。
よし。このくらいであれば、ゲームにはなるだろう。
......はい?
彼の言葉を聞いて最初に出た言葉はそれだった。
この人は何を言っているのかと正気を疑い、その後かき集めた関係者を前に彼は手を大きく広げて言い切った。
ゲームをしよう、と。
私の理解が及ぶより先にことは進んで、なんと犯人を見つけ出してしまった。
そんなことが二回三回と続けば、この男が普通でないことぐらい容易にわかる。
なぜ重犯罪で打ち込まれていたかまでは定かではないが、とにかく早くお目付役なんて仕事を辞めてやりたい。
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