夢物語〜わたしがみた夢の話集〜

リアとケイト《雑書き》

鍛冶屋にいる女の子は奴隷。
手首にごつい手錠をかけられたまま過ごしている。
店の正面からは現実世界が。
裏の窓からは隣の世界が見え、彼女はそこで二つの世界を唯一つないでいる門番としてくらしている。

ある日、その門を通ろうと近くまで来たお忍びの貴族が、女の子の姿に疑問を抱いて、近くのものに声をかける。
「きみ、あの女の子は？」
「はい。世界を繋ぐ門を守っているものにございます」
「手に枷ののようなものがついているように見えるが？」
「あのモノは元々奴隷なのです」
「奴隷？」
「元いた門番が買ったと聞いております」
「なぜ、奴隷を、、、」
「元々門番の次が必要でした。それ以外にも、彼には自分の技術を継ぐ人間を欲していましたから」
「聞いたことはあるぞ。門番と鍛冶屋をしている男が、、、。なくなる前に買ったと？」
「左様にございます」
「なんて、、」
　自分の欲のために人を買い、そして全てを押し付けて死んでいった。
　彼女にとっては理不尽であろうその事実を知って、男は少し悲しそうにつぶやいて口をつぐむ。
　遠目から見るその少女は見事に綺麗なドレスを着込み、所作もまるで貴族そのもので、ドレスの下から垣間見える灰色の鉄の塊だけが、奴隷であることを物語っていた。
　何を思ってその場所にいるのだろう。
　男はどうしても気になってしまう。
「やあ」
　気付いたら彼女に声をかけていた。
「はい？」
「君は、誰だい？」
　さりげなく、さりげなくとは思うが、言葉の選び方が下手なのかぎこちなくなってしまう。
「私はリアリーフ・アリシー。ここの門番をしています。リアとお呼びください」
「リアか。僕はケイト。たびたびここにくることになると思うから、よろしくね」
「わかりました」
それからはたびたび姿を見るように。
　少しずつ打ち解けて、いろんな話をリアと交わす。
　
　そしてある日、ケイトがとあるモノをリアに持ってきた。
　それは布に包まれたモノで、わずかに動いている。
「リア！見て！君に見せたくて慌てて持ってきたんだ！」
　興奮気味にいう彼に、リアが首を傾げながら窓際を立つ。
「どうしたの？そんなに慌てて」
「いいから！とにかく見てごらん！」
　リアの言葉にもそう興奮気味に返すや否や、ケイトは両手で大切そうに抱えた布をリアの前に出し、布をゆっくりとめくる。
「え、、、！」
　そこにあったのは一つの卵。
　細長い楕円形で白いその卵は、一部が欠けていて今にも生まれそうなのだと知る。
　そしてその割れた場所からは、緑色の小さな頭が見え隠れしていて、リアはそれが《何の卵》であるかを悟った。
「これは！フリードラゴン！？」
滅多に手に入ることのないドラゴンの卵。
　しかも生まれさせるのは人一倍困難であるはずなのに、目の前でそれは生まれようとしている。
リアは驚いて固まってしまった。




ここからさらに雑書き。



全部で10種類いるドラゴンの卵を集めるため、リアはケイトと力を合わせて旅をする。
途中でフェニックスの生まれ変わりに直面して、フェニックスの親になっ裏するが、ことは順調に進む。
ある日裏の世界で貴重なドラゴンの赤ちゃんを狙っての泥棒が襲ってきた。
そいつは厄介な魔法を使い、リアはまるで飴細工のようなものに変えられてしまう。
フェニックスのフィーズはそれ持ったままケイトのところへ急ぐと。
とある卵を取ってくるようにフィーズへと言う。
毛糸は何やら手が離せないらしく、魔法の解除方法だけ伝えて魔法通信を切った。
フィーズは、リアを持ったままマグマの近くにあるというとある生物の卵をとりに行く。その生物を付加させれば、リアの魔法を解いてくれるのだそう。
足にリアを持ったまま、地面の裂けた隙間に入り込む。
フェニックスであるフィーズは熱さなど感じもしないが、リアはわからない、早くここから出なければと気が急いていると、正面上から影が見え、レッドドラゴンの整体が襲いかかってきた。
「厄介だなあ！」
フィーズは苦言を漏らしながら相手をする。
が。
「あっしまった！」
フィーズは姿を飴に変えられたリアを手を滑らせて落としてしまう。
「リア！？」
　慌てて撮りに行くが間に合わない。
「リア！リア！！リアアアアアア！！！！」