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死に様〜流血表現あり〜
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激しい破裂音が鳴り響いた瞬間、体に衝撃が走った。
生きていて感じることのないような衝撃。体の中を何かが通り過ぎるような、異物感が一瞬すぎたかと思った時には体の力は抜けていた。
自分の意思とは関係なしに体が地面に引っ張られ、膝から崩れ落ちる。なにが起きたのかわからず、頭の処理が正常に戻った時に見たのは、ポタポタと垂れ落ちる赤い雫と、自分の手と、どこかからこぼれ落ちているらしい赤い液体。
今目の前にあるのが地面だと理解するのに、数秒を要した。じわじわと広がる赤い池が、床についた手に触れた瞬間滲んで広がる。生暖かいそれの感触を脳が処理しているのを感じながら、私は撃たれたのだと理解した。
うるさい耳鳴りを無視して、視線を巡らせる。彼女を庇って撃たれたわけなのだが、その彼女が無事なのかが気がかりだ。
そういえば、随分前に言われたっけ。
『お前は人のことを気にしすぎる。のくせ自分のことは二の次だ。そんなことやってたらいつか後悔するぞ』
仏頂面でそんなことを言って来た友人は元気だろうか。
今、お前の言う通りになっているよ。自分のことじゃなく、人のことを優先にしてこんな痛い目を見ている。
今私の姿を見たら、お前はなんて言うだろうな。
「うっ……」
声?彼女か。よかった。生きてる。
随分強く突き飛ばしてしまったから、どこか怪我をしていなければいいんだが。
彼女は部屋の隅で倒れている。見た感じでは怪我はなさそうだ。
よかったと胸を撫で下ろしたのも束の間、腹部に激痛が走った。たまらずうずくまって耐えるが、胃の中のものがせり上がってきて吐いてしまう。
むせかえるような鉄臭さが鼻から抜けていき、口の中いっぱいに鉄の味が広がる。
なんとか痛みを堪えて目を開くと、視界全てが赤黒い液体に染まっていた。
今、自分が吐いたものだろうか。人間、こんなに血が出るものなんだな。なんて思いながら、荒くなる息を押さえる。
ついに腕にすら力が入らなくなって、私は地面に倒れた。
吸って、吐く息の音がやけにうるさい。
腹部に心臓でもあるんじゃないかと言うほど脈打つ傷口に、そっと手を当てて出血を止めようとしてみたが、なんの役にも立たなかった。
じわじわと広がる赤い池とその向こうで身じろぎし始めた彼女をみながら、私は死ぬんだろうなと、嫌に冷静に考える。
人間、死ぬ時はどんな気持ちになるんだろうかなんて考えたことがある。大抵、若いうちに死ぬんであれば死にたくないと思うのが当たり前だろうと思っていたのだが、おそらく死ぬんであろう今の自分にそんなものはない。
死に瀕した人間がハイになると言うのも聞いたことがあった。死ぬ間際になって体が生きようとし、アドレナリンだったかなんだったかが過剰分泌されてとか、そんな話だ。
今の私は、どちらなんだろうか。少なくとも、死にたくないとは、思っていない。
彼女が無事なことに安堵し、死ぬことになんら抵抗がない考え方があったからなのか、今はなんだかやけにスッキリした気分になっている。
これを言葉にするとどうなるのだろうか。
やっと終わる、なのか、ようやく終わる、なのか。
心から気分が晴れているような気がする。今まで生きてきた中で、こんなに気分が晴れやかになったことがあっただろうか。
あぁ、視界がぼやけてきたな。
「っみや!?」
しばらく身じろぎする音が聞こえたと思ったら悲痛な叫び。
こいつ、今腹から声出したな。驚いてのことだろう。
まぁそれもそうだわな。自分の親友がこんな姿してるんだからそうもなる。
バタバタと駆け寄るような音が近づいて、目の前に膝が落ちてきた。同時に、バシャっと自分の血の池が跳ねる。
「みや!みや!なんでっみや!?」
すごいな。彼女のこんな取り乱した声、初めて聞いたな。そんなに呼ばなくても聞こえてるって。
「やだ……みや……なんで庇ったのっ私なんてほっとけばよかったのにっ」
力の入らなくなったこの体は意外としぶといらしい。随分長い時間が過ぎたような気がするが、いまだに瞼が開く。
ゆっくり瞼を開いて視線を巡らすと、泣き腫らしてぐちゃぐちゃになった親友の顔が見えた。
いつも綺麗におめかしして、誰よりも美人だと言うのに、今日ばかりは涙で化粧がぐちゃぐちゃだ。ファンの奴らに見せてやりたいくらいに。
なんとか声を出そうとしてみたら、吐息厨もびっくりな掠れた声しか出なかった。
「え?なに?どうしたの?」
親友が顔を近づけてくる。今こいつは心底シリアス気分だろうな。からかってやろうか。
「お前、顔が……山姥みたいだぞ」
なんとか声が出せた。
冗談まじりにそう言ったのだが、彼女はバッと顔をあげるとものすごく怒った顔で睨まれた。
ほんの冗談じゃないか。
「バカなの!?こんなっこんな状況でっ!き、救急車!救急車呼ばなきゃ!」
バカはどっちだバカは。こんな状況だから言ったんだよ阿呆め。
立ち上がって自分の鞄に走ろうとする彼女の腕を掴んで止めた。おそらく、妄想長くは持たない。
今いるこの家は救急車が来るまでに時間のかかる立地だ。今から読んだとしても、助かる見込みはないだろうな。この出血料だし。
私が腕を掴むと、彼女が動きを止めてこちらを見る。その戸惑った瞳を、私は静かに見返した。
眠気がすごい。死ぬ間際に眠くなるのって体が痛みから遠ざけるためと思っていたのだが、実際はおそらく違うのだろう。
痛み自体はもうない。睡魔が襲ってきてるだけ。でもまぁ、それが死ぬと言うことなのだろう。
どれほど待ち焦がれ、欲していたのか。私はついに。
欲しいものが手に入るんだ。
何かを犠牲にした上での褒美なんだろうな。彼女には申し訳ない。これから相当しんどい思いして生きていくだろうし、私のこの瞬間の出来事が、おそらくトラウマになるんだろう。
「ごめん」
一緒には生きられなくて。
「……ごめん……ね」
私の欲しいものがこんなもので。
「ほんとに、ごめん」
自分ではない誰かの願いと、意思と、思いを優先しがちな私の、最初で最後のわがままに付き合わせて。
「そんなことない。そんなことないよみや。私の方がいっぱい謝らなきゃいけないことはあるし、みやが謝ることなんてない。ないんだよ」
潤んで、掠れた声が耳に届く。視界はぼかしが入ったように掠れてしまって、もう彼女の顔も見えない。
不意に体が起こされて、親友の影が近づいてくる。
温かい感触が体を包んだなと思ったら、彼女が私の体を抱きしめながら、啜り泣いていた。
もう、限界だ。
「ありがとうっありがとうみやっ私なんかと仲良くしてくれて、友達になってくれてっ本当に楽しかったし幸せだったっ」
何かを悟ったのであろう彼女が捲し立てる。
少しずつ忍び寄って体を支配する睡魔に抗いながら、私は必死に考えた。
何か伝え忘れたことはないか。何か言わなければならないことはないか。彼女が前に進むためのきっかけを、今作れないだろうか。
視界が暗くなり始める。カウントダウンが迫っているのを感じて、私は諦めて心からの一言を送ることにした。
「ゆみ」
「なに?」
最後の、力を振り絞って、わたしの人生でいっときだって忘れたことのない感情を。
「愛してる」
そう言った瞬間、視界が暗転した。
もう力も入らない。言葉も紡げない。
でも言いたいことは言った。
心残りがあるとすれば、わたしの体を掻き抱いて叫び声にも似た悲痛な鳴き声を出し続けている、この親友の未来だけだろうか。
死んでから少しの間だけなら声が聞こえるって本当だったんだな、なんてことを考えながら、わたしは冷めることのない永遠の眠りについた。
生きていて感じることのないような衝撃。体の中を何かが通り過ぎるような、異物感が一瞬すぎたかと思った時には体の力は抜けていた。
自分の意思とは関係なしに体が地面に引っ張られ、膝から崩れ落ちる。なにが起きたのかわからず、頭の処理が正常に戻った時に見たのは、ポタポタと垂れ落ちる赤い雫と、自分の手と、どこかからこぼれ落ちているらしい赤い液体。
今目の前にあるのが地面だと理解するのに、数秒を要した。じわじわと広がる赤い池が、床についた手に触れた瞬間滲んで広がる。生暖かいそれの感触を脳が処理しているのを感じながら、私は撃たれたのだと理解した。
うるさい耳鳴りを無視して、視線を巡らせる。彼女を庇って撃たれたわけなのだが、その彼女が無事なのかが気がかりだ。
そういえば、随分前に言われたっけ。
『お前は人のことを気にしすぎる。のくせ自分のことは二の次だ。そんなことやってたらいつか後悔するぞ』
仏頂面でそんなことを言って来た友人は元気だろうか。
今、お前の言う通りになっているよ。自分のことじゃなく、人のことを優先にしてこんな痛い目を見ている。
今私の姿を見たら、お前はなんて言うだろうな。
「うっ……」
声?彼女か。よかった。生きてる。
随分強く突き飛ばしてしまったから、どこか怪我をしていなければいいんだが。
彼女は部屋の隅で倒れている。見た感じでは怪我はなさそうだ。
よかったと胸を撫で下ろしたのも束の間、腹部に激痛が走った。たまらずうずくまって耐えるが、胃の中のものがせり上がってきて吐いてしまう。
むせかえるような鉄臭さが鼻から抜けていき、口の中いっぱいに鉄の味が広がる。
なんとか痛みを堪えて目を開くと、視界全てが赤黒い液体に染まっていた。
今、自分が吐いたものだろうか。人間、こんなに血が出るものなんだな。なんて思いながら、荒くなる息を押さえる。
ついに腕にすら力が入らなくなって、私は地面に倒れた。
吸って、吐く息の音がやけにうるさい。
腹部に心臓でもあるんじゃないかと言うほど脈打つ傷口に、そっと手を当てて出血を止めようとしてみたが、なんの役にも立たなかった。
じわじわと広がる赤い池とその向こうで身じろぎし始めた彼女をみながら、私は死ぬんだろうなと、嫌に冷静に考える。
人間、死ぬ時はどんな気持ちになるんだろうかなんて考えたことがある。大抵、若いうちに死ぬんであれば死にたくないと思うのが当たり前だろうと思っていたのだが、おそらく死ぬんであろう今の自分にそんなものはない。
死に瀕した人間がハイになると言うのも聞いたことがあった。死ぬ間際になって体が生きようとし、アドレナリンだったかなんだったかが過剰分泌されてとか、そんな話だ。
今の私は、どちらなんだろうか。少なくとも、死にたくないとは、思っていない。
彼女が無事なことに安堵し、死ぬことになんら抵抗がない考え方があったからなのか、今はなんだかやけにスッキリした気分になっている。
これを言葉にするとどうなるのだろうか。
やっと終わる、なのか、ようやく終わる、なのか。
心から気分が晴れているような気がする。今まで生きてきた中で、こんなに気分が晴れやかになったことがあっただろうか。
あぁ、視界がぼやけてきたな。
「っみや!?」
しばらく身じろぎする音が聞こえたと思ったら悲痛な叫び。
こいつ、今腹から声出したな。驚いてのことだろう。
まぁそれもそうだわな。自分の親友がこんな姿してるんだからそうもなる。
バタバタと駆け寄るような音が近づいて、目の前に膝が落ちてきた。同時に、バシャっと自分の血の池が跳ねる。
「みや!みや!なんでっみや!?」
すごいな。彼女のこんな取り乱した声、初めて聞いたな。そんなに呼ばなくても聞こえてるって。
「やだ……みや……なんで庇ったのっ私なんてほっとけばよかったのにっ」
力の入らなくなったこの体は意外としぶといらしい。随分長い時間が過ぎたような気がするが、いまだに瞼が開く。
ゆっくり瞼を開いて視線を巡らすと、泣き腫らしてぐちゃぐちゃになった親友の顔が見えた。
いつも綺麗におめかしして、誰よりも美人だと言うのに、今日ばかりは涙で化粧がぐちゃぐちゃだ。ファンの奴らに見せてやりたいくらいに。
なんとか声を出そうとしてみたら、吐息厨もびっくりな掠れた声しか出なかった。
「え?なに?どうしたの?」
親友が顔を近づけてくる。今こいつは心底シリアス気分だろうな。からかってやろうか。
「お前、顔が……山姥みたいだぞ」
なんとか声が出せた。
冗談まじりにそう言ったのだが、彼女はバッと顔をあげるとものすごく怒った顔で睨まれた。
ほんの冗談じゃないか。
「バカなの!?こんなっこんな状況でっ!き、救急車!救急車呼ばなきゃ!」
バカはどっちだバカは。こんな状況だから言ったんだよ阿呆め。
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今いるこの家は救急車が来るまでに時間のかかる立地だ。今から読んだとしても、助かる見込みはないだろうな。この出血料だし。
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眠気がすごい。死ぬ間際に眠くなるのって体が痛みから遠ざけるためと思っていたのだが、実際はおそらく違うのだろう。
痛み自体はもうない。睡魔が襲ってきてるだけ。でもまぁ、それが死ぬと言うことなのだろう。
どれほど待ち焦がれ、欲していたのか。私はついに。
欲しいものが手に入るんだ。
何かを犠牲にした上での褒美なんだろうな。彼女には申し訳ない。これから相当しんどい思いして生きていくだろうし、私のこの瞬間の出来事が、おそらくトラウマになるんだろう。
「ごめん」
一緒には生きられなくて。
「……ごめん……ね」
私の欲しいものがこんなもので。
「ほんとに、ごめん」
自分ではない誰かの願いと、意思と、思いを優先しがちな私の、最初で最後のわがままに付き合わせて。
「そんなことない。そんなことないよみや。私の方がいっぱい謝らなきゃいけないことはあるし、みやが謝ることなんてない。ないんだよ」
潤んで、掠れた声が耳に届く。視界はぼかしが入ったように掠れてしまって、もう彼女の顔も見えない。
不意に体が起こされて、親友の影が近づいてくる。
温かい感触が体を包んだなと思ったら、彼女が私の体を抱きしめながら、啜り泣いていた。
もう、限界だ。
「ありがとうっありがとうみやっ私なんかと仲良くしてくれて、友達になってくれてっ本当に楽しかったし幸せだったっ」
何かを悟ったのであろう彼女が捲し立てる。
少しずつ忍び寄って体を支配する睡魔に抗いながら、私は必死に考えた。
何か伝え忘れたことはないか。何か言わなければならないことはないか。彼女が前に進むためのきっかけを、今作れないだろうか。
視界が暗くなり始める。カウントダウンが迫っているのを感じて、私は諦めて心からの一言を送ることにした。
「ゆみ」
「なに?」
最後の、力を振り絞って、わたしの人生でいっときだって忘れたことのない感情を。
「愛してる」
そう言った瞬間、視界が暗転した。
もう力も入らない。言葉も紡げない。
でも言いたいことは言った。
心残りがあるとすれば、わたしの体を掻き抱いて叫び声にも似た悲痛な鳴き声を出し続けている、この親友の未来だけだろうか。
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