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―――次の日の夕方
レオンは自問自答を繰り返していた。遠くに見えるのはツーリスであり目的の村である。ツーリスから王都までは徒歩で徒歩で一日の距離で、もう目と鼻の先である。考えていたのはそんなことではない。一緒に旅に出たはずのリリムが見当たらないのだ。走っても一日で着くはずなく、一泊は野宿したがこれでもかなり早いと言えよう。
つまり、あいつどこ行った。
「これから一緒に旅に出るのに初回から行方不明とかどうしようかな。この先が心配だよ」
暇だとこぼした彼女に気を使って魔法を見せてもらったりしたけど意味がなかったのだろう。走ることも訓練の一環として多めに見たが、今後から綱をしっかり握っておかないといけないとづっと考えていた。
「それでも早く着いたからいいんだけど」
だがそれはあくまでも結果論であり、普通の旅より数倍疲れた。なぜなら旅のメンバーの姿が見えないのだから。競争などせず、地道に話しながらでもよかったのではと思った。もしこれが危険と見られている魔王領だと単独行動は命の危険性も考えられる。チームなのだから協調性は大事だろう、一言伝えないといけない。
「ともかくツーリスにいる騎士団と合流してから報告。一緒に帰還して声からの予定を立てないと」
初の旅であるレオンは王都からツーリスまでは騎士団と一緒に行動した。騎士団と言っても騎士団のメンバーを指し、同行は二人で万が一の場合待機。ガルムが同行しなければ次からの旅も同行する予定だったメンバーだ。
「あーそれと荷物持ちも一人雇わないといけないな」
そうこうしているうちにツーリスの入り口に到着した。リリムが住んでいたオーネストよりも村の規模は大きく、申し訳程度に門番もいる。勇者として滞在したため、レオンが勇者と知っている者もいる。声をかけようとしたところ……
「なんか村の方が騒がしいんだけど?」
「ああ、勇者様。良く来てくださいました。少し困ったことがありまして……」
「まさか村が襲われたんですか?」
「いえ、そういうわけではないのですが。いえ、ある意味正しいと言いますか……」
「何が起きたのでしょうか?」
なにか事件が起きたのであれば人助けをしたい、そうレオンは思っていた。元々正義感が強い方だったレオンは、勇者と判別してその気持ちが一層強くなった。力なきものを力あるものが救う、それが生き方であり憧れでもあった。
「今日の朝、勇者様の連れと名乗るドワーフの少女が来ていたので、護衛のお二人が宿泊されている宿へ案内したのですが……ついて早々模擬戦を希望されてずっと暴れています。お昼は大人しかったのですが……」
レオンは頭が痛くなった。あいつのせいかー!
「そ、それで護衛の二人はずっと訓練しているのかな?」
「いえ、かなり早く体力が尽きてしまったので手当たり次第に兵に勝負を挑んでいます」
「そのバカのところへ案内してもらえるかな?」
門番一人残し村の中へ。村なのだが町と言ってもいいほどの大きさである。中心に向かうに従い人の通りが多くなってゆく。
「知り合いなのは本当なのですね」
「ガルム将軍の娘だ」
「ガルム将軍の代わりですか?なるほど、道理で強いわけですね。……こちらです」
周囲には観客らしき人だかりができていた。いくら王都が近くても村である。娯楽が多いわけなく、こういった命に危険がないものには人が寄ってきてしまう。特に騎士も手合せに参加しているため子供たちの姿が多い。
「あの子強すぎじゃない」
「俺らと歳そんな変わらなさそうなのに」
「でもドワーフってヒューマンより幼く見えるもんじゃない?」
「あんな細いのに大きな斧持って魔法みたいに見える」
「不自然だ」
「あの子に勝てる強者はいないのか……」
辿り着くと護衛の騎士は勿論、鎧を着たこの村の兵士たちも死屍累々かの如く疲労困憊している。そんな仲一人元気そうなのがいた。
「ようやく体があったまってきたわね。他に強い奴はいないのかしら?」
元凶であるリリムだ。あいつは化け物か何かなのだろう。体力が尋常でない。朝に着いたってことだろうし、今まで訓練とかただの脳筋なのかもしれない。
「そこの護衛騎士は良い武器だったわ。でも手入れがなってないわね」
身体的にも精神的にも痛めつけられるなんて。
レオンは一呼吸置き、この騒乱に終止符を打つべくレオン自ら相手になろうと思った。
「僕が相手をしよう」
レオンは前に進み荷物を置いた。この馬鹿じみた騒乱を沈めないと勇者として大したことないんじゃないかと思われてしまう。強さだけでは駄目だ、強さだけだと脳筋である。強さも大事だが、知力はもっと大事だ。もし考えることが出来ていればこのような騒ぎは起こさない。勇者として魔王討伐メンバーが起こした痴態の責任を持ち威厳を保つために……ちょっぴり前回負けた雪辱を晴らすべく相手になろうと思った。
あわよくばリリムを気絶させ、宿泊先へ行き護衛と一緒に説教をしたい。ちょっと変に聞こえるな。
「ふーん、て、レオンじゃない。あんた遅かったわね」
「僕が遅かったわけじゃない。キミが早すぎるんだ」
「勇者なんだからしっかりしなさい」
リリムが言葉を言い終わると歓声が沸き起こった。
「あの強い少女と勇者が手合せするみたいだぞ」
「こりゃ楽しみだ」
「いくらなんでも勇者にはかなわんだろ」
「ロリをぼこるなんてゆるさん」
「おりゃあ嬢ちゃんに賭けるぜ」
当たりはお祭り騒ぎだ。当人たちにとっては勘弁してほしいのだが。
「勇者様、あ奴は……ば、け、も、の……ぐはっ」
「あんな生き物が生息しているなんて……」
「忠告ありがとう二人とも」
護衛の二人からありがたくない忠告を受けた。
前回とは違い、相手の実力もある程度理解しているつもりだ。破壊力抜群な攻撃に力任せの移動。魔法はさすがにここでは使えないだろうからまともに打ち合わず、避けつつ当身でいいだろう。
「周囲に人が大勢いるんだから魔法は使っちゃだめだ」
「それぐらいわかってるわよ」
「有効打を受けた方が負けだ」
「いいわ、悪く思はないでね」
そう言い放ち、戦闘が始まった。全く、僕が言いたい言葉だったのに。
打ち合いたくないのに、体さばきでは回避できない様な攻撃がいやらしく来る。やはり強い。
「やっぱそこら辺の騎士とは大違いね、本気でいくわよ」
スピードが変わった。
レオンは反応できなかった。
姿を見失ったと思った時、気がつけば中を舞い気を失った。
レオンは自問自答を繰り返していた。遠くに見えるのはツーリスであり目的の村である。ツーリスから王都までは徒歩で徒歩で一日の距離で、もう目と鼻の先である。考えていたのはそんなことではない。一緒に旅に出たはずのリリムが見当たらないのだ。走っても一日で着くはずなく、一泊は野宿したがこれでもかなり早いと言えよう。
つまり、あいつどこ行った。
「これから一緒に旅に出るのに初回から行方不明とかどうしようかな。この先が心配だよ」
暇だとこぼした彼女に気を使って魔法を見せてもらったりしたけど意味がなかったのだろう。走ることも訓練の一環として多めに見たが、今後から綱をしっかり握っておかないといけないとづっと考えていた。
「それでも早く着いたからいいんだけど」
だがそれはあくまでも結果論であり、普通の旅より数倍疲れた。なぜなら旅のメンバーの姿が見えないのだから。競争などせず、地道に話しながらでもよかったのではと思った。もしこれが危険と見られている魔王領だと単独行動は命の危険性も考えられる。チームなのだから協調性は大事だろう、一言伝えないといけない。
「ともかくツーリスにいる騎士団と合流してから報告。一緒に帰還して声からの予定を立てないと」
初の旅であるレオンは王都からツーリスまでは騎士団と一緒に行動した。騎士団と言っても騎士団のメンバーを指し、同行は二人で万が一の場合待機。ガルムが同行しなければ次からの旅も同行する予定だったメンバーだ。
「あーそれと荷物持ちも一人雇わないといけないな」
そうこうしているうちにツーリスの入り口に到着した。リリムが住んでいたオーネストよりも村の規模は大きく、申し訳程度に門番もいる。勇者として滞在したため、レオンが勇者と知っている者もいる。声をかけようとしたところ……
「なんか村の方が騒がしいんだけど?」
「ああ、勇者様。良く来てくださいました。少し困ったことがありまして……」
「まさか村が襲われたんですか?」
「いえ、そういうわけではないのですが。いえ、ある意味正しいと言いますか……」
「何が起きたのでしょうか?」
なにか事件が起きたのであれば人助けをしたい、そうレオンは思っていた。元々正義感が強い方だったレオンは、勇者と判別してその気持ちが一層強くなった。力なきものを力あるものが救う、それが生き方であり憧れでもあった。
「今日の朝、勇者様の連れと名乗るドワーフの少女が来ていたので、護衛のお二人が宿泊されている宿へ案内したのですが……ついて早々模擬戦を希望されてずっと暴れています。お昼は大人しかったのですが……」
レオンは頭が痛くなった。あいつのせいかー!
「そ、それで護衛の二人はずっと訓練しているのかな?」
「いえ、かなり早く体力が尽きてしまったので手当たり次第に兵に勝負を挑んでいます」
「そのバカのところへ案内してもらえるかな?」
門番一人残し村の中へ。村なのだが町と言ってもいいほどの大きさである。中心に向かうに従い人の通りが多くなってゆく。
「知り合いなのは本当なのですね」
「ガルム将軍の娘だ」
「ガルム将軍の代わりですか?なるほど、道理で強いわけですね。……こちらです」
周囲には観客らしき人だかりができていた。いくら王都が近くても村である。娯楽が多いわけなく、こういった命に危険がないものには人が寄ってきてしまう。特に騎士も手合せに参加しているため子供たちの姿が多い。
「あの子強すぎじゃない」
「俺らと歳そんな変わらなさそうなのに」
「でもドワーフってヒューマンより幼く見えるもんじゃない?」
「あんな細いのに大きな斧持って魔法みたいに見える」
「不自然だ」
「あの子に勝てる強者はいないのか……」
辿り着くと護衛の騎士は勿論、鎧を着たこの村の兵士たちも死屍累々かの如く疲労困憊している。そんな仲一人元気そうなのがいた。
「ようやく体があったまってきたわね。他に強い奴はいないのかしら?」
元凶であるリリムだ。あいつは化け物か何かなのだろう。体力が尋常でない。朝に着いたってことだろうし、今まで訓練とかただの脳筋なのかもしれない。
「そこの護衛騎士は良い武器だったわ。でも手入れがなってないわね」
身体的にも精神的にも痛めつけられるなんて。
レオンは一呼吸置き、この騒乱に終止符を打つべくレオン自ら相手になろうと思った。
「僕が相手をしよう」
レオンは前に進み荷物を置いた。この馬鹿じみた騒乱を沈めないと勇者として大したことないんじゃないかと思われてしまう。強さだけでは駄目だ、強さだけだと脳筋である。強さも大事だが、知力はもっと大事だ。もし考えることが出来ていればこのような騒ぎは起こさない。勇者として魔王討伐メンバーが起こした痴態の責任を持ち威厳を保つために……ちょっぴり前回負けた雪辱を晴らすべく相手になろうと思った。
あわよくばリリムを気絶させ、宿泊先へ行き護衛と一緒に説教をしたい。ちょっと変に聞こえるな。
「ふーん、て、レオンじゃない。あんた遅かったわね」
「僕が遅かったわけじゃない。キミが早すぎるんだ」
「勇者なんだからしっかりしなさい」
リリムが言葉を言い終わると歓声が沸き起こった。
「あの強い少女と勇者が手合せするみたいだぞ」
「こりゃ楽しみだ」
「いくらなんでも勇者にはかなわんだろ」
「ロリをぼこるなんてゆるさん」
「おりゃあ嬢ちゃんに賭けるぜ」
当たりはお祭り騒ぎだ。当人たちにとっては勘弁してほしいのだが。
「勇者様、あ奴は……ば、け、も、の……ぐはっ」
「あんな生き物が生息しているなんて……」
「忠告ありがとう二人とも」
護衛の二人からありがたくない忠告を受けた。
前回とは違い、相手の実力もある程度理解しているつもりだ。破壊力抜群な攻撃に力任せの移動。魔法はさすがにここでは使えないだろうからまともに打ち合わず、避けつつ当身でいいだろう。
「周囲に人が大勢いるんだから魔法は使っちゃだめだ」
「それぐらいわかってるわよ」
「有効打を受けた方が負けだ」
「いいわ、悪く思はないでね」
そう言い放ち、戦闘が始まった。全く、僕が言いたい言葉だったのに。
打ち合いたくないのに、体さばきでは回避できない様な攻撃がいやらしく来る。やはり強い。
「やっぱそこら辺の騎士とは大違いね、本気でいくわよ」
スピードが変わった。
レオンは反応できなかった。
姿を見失ったと思った時、気がつけば中を舞い気を失った。
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