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おまけ・後日談
聖女の魔獣訪問9・トラスタ
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風の魔獣トラスタは『煽り』担当。
楽しく騒げればそれでいい、という『取り扱い注意』の魔獣です。d( ̄▽ ̄*)
――――――――――――――――――――――――――――――――
大陸の西側を占めるワイズ王国の南西には、ポッコリこぶのように突き出た地域がある。
イーオス半島と呼ばれるこのエリアにあるのは、三つの小国。
半島の中央にあるのが、高さ千メートルぐらいと比較的小ぶりなイーオス山。その周囲は鬱蒼とした森で覆われ、山頂から湧き出る水が三本の川となってこの半島を取り囲む海へと繋がっている。
山、森、草原、川、海とすべてが揃った、自然豊かな地域。
三つの小国は半島を流れる三本の川を境界線としていて、時折小競り合いもあるそうだけど。
ワイズ王国に呑み込まれずに済んでいる理由は、三つあるの。
一つは、最西端にアッシメニアの峡谷があり、万が一の盾としてワイズ王国が征服に乗り出さなかったということ。
要するに、アッシメニア率いる海の魔物の防波堤として三小国の存在を黙認しているのよね。
二つ目は、この地が自然豊かで、比較的力の強い魔導士を輩出する地域だということ。
武力で制圧し大地を荒らすことは、魔物の住環境を荒らすことにも繋がり、魔王降臨を促してしまう。それならば三小国と友好関係を築き、優秀な魔導士がいればワイズ王国に破格の条件で引き抜いた方がよいと考えているらしい。
魔導士の素質という面でどうしてもリンドブロム大公国に劣るワイズ王国は、『世界を監視する』という大義名分を持つ大公国をおろそかにはできない事情がある。万が一、敵対したときのために優秀な魔導士を欲しているのよ。
三つ目は、この中央の森に『風の魔獣トラスタ』が棲んでいること。
魔獣トラスタは諍いが大好きで陽動が得意。もしこの地に戦火が広がれば、この魔獣がしゃしゃり出て事態を引っ搔き回し、より大きな戦となる。魔王降臨の大義名分を与えてしまうのよ。
まぁ、何というか……めんどくさそうな魔獣よね、トラスタって。
* * *
『うひゃーっ!』『聖女だ!』『聖女が来たよ!』
森の木々をピョンピョン飛び跳ねる大きな栗鼠。それも一匹じゃない、三十匹ぐらいはいる。
これはすべて、風の魔獣トラスタだ。正確に言えば、魔獣トラスタとその分身の皆さん。
「喜んで頂けて嬉しいですわ。挨拶が遅れてすみません」
『ひゃっほう!』『聖女!』『おっぱい大きい!』『美味しそう!』『バカ、食うなよ!』『魔王に叱られるぅ!』『叱られるじゃ済まねぇな!』『死!? デッド!? デッド!?』『おっかねー!』
どの分身も何やら叫んでいるし、長い尾を振り回しながら樹を飛び移るたびに枝がミシミシと鳴っている。
体長1mもある超大型の栗鼠が踏ん張れるような枝とは思えないから、風魔法で重力を調整してるのだろう。
つまり、どの分身も本物と違わぬ質量があり、凶悪な魔精力を纏っているということになる。
これだけの数の分身を同時に操れる、魔獣トラスタ。到底人間の魔導士が作る『影』なんか及びもつかない、相当な実力者だということはよくわかるわ。
「とりあえず、樹から降りてきて頂けませんか?」
辺りの木々を忍者のようにあちこちに飛び移る大量の栗鼠たち。ずっと見上げてるもんだから首が痛くなってきたわ。
テンションが上がっているのはわかるんだけど……もう少し落ち着いて話はできないものかしらね。まぁ、そういうタイプの魔獣ではないか。
『やなこった!』『あっかんべー!』『つまんねーじゃん!』
「は?」
『聖女! 勝負、勝負!』『アッシ達と勝負!』『負けねぇぞ!』
「勝負?」
何かワガママなクソガ……げふんげふん、子供ばかりがいる保育園に来た気分だわ。若干イラっとしてきた。
ちょっとめんどくさいけど、まぁ仕方が無いわね。
「どんな勝負なの?」
もう敬語はいいか。どうせまともに話を聞いてないんだし。
『ホンモノどーれだ?』『キャハハ!』『わっかんねーって!』
「この中からホンモノを探せばいいの?」
『そうそう!』『わっかるっかなー!』『間違えたらオシオキ!』『バーカ!』
「……ニセモノは軽く魔法ぶつけちゃっていい? ふるいにかけたいの」
『おう!』『魔法?』『面白れぇ!』
「でもあんまり動かれると当てられないわね」
『ちょっとだけじっとしてやらあ!』『ホンモノに当てやがったら許さねぇぞ!』
「ありがとう、わかったわ」
よーし、言質は取ったわよ。
すっと死神メイスを構え、体内の魔精力を練る。
風だと効果は薄そうね。水にしましょうか。一番得意だし。
栗鼠たちが飛び跳ねるのをやめ、木の枝のあちこちに並んだ。
ケヒャヒャと笑う者、興味深そうに私を見下ろしている者、辺りをきょときょと見回している者。
なるほど、ねぇ……。
「“水流よ、現れよ”」
白い三日月のような杖の先端からトクトクトクと水が溢れ出る。蓋を開けたまま自分の身体の中の魔精力を維持し、周囲をじっと見上げる。
「――はい、ニセモノ!」
『ほげっ!?』
一番手前の樹の上に止まっていた栗鼠に、水を噴射してぶつける。ビシャッと水浸しになって一瞬だけクワッと大口を開けた栗鼠が、ボシュン、と音を立てて消えた。
「これとこれも違う」
『ひえっ!』『わぉ!』
「はい、君もね」
『ひゅん!』
杖を振り回してひらりひらりと舞い、まるで射的のように杖の先から出る水を操り、的と化したトラスタの分身を撃ち落としていく。
「はい」『ひょ!』
「ほい」『ひえ!?』
「ほら」『きゅう!』
「そこ!」『あふ!』
「よっと!」『わ!』
「見つけた!」『やべっ!』
「逃げないでね」『うぉう!』
「やっ!」『うにゅ!』
……そうして、私を取り囲むように並んでいたトラスタの影は次々と消え……残ったのは、遠くの木の枝にいた一匹と、樹の影に隠れるようにいた一匹、それと一番近くの木の高い枝に鎮座していた一匹だった。
『な……』『ひえ……』『うそーん……』
「うーん、これ以上は遠すぎてさすがに分からないわね」
三十匹ぐらいいたときは明らかに魔精力の薄い個体が並んでいたから分かりやすかったけど、分身の数が減るとそれだけ本体に魔精力が戻ってくる。
それで見極められるかと思ったけど、すかさず残っている分身に割り振っているのか残り三体が纏っている魔精力はあまり変わらない。
さすが、ふざけているように見えても魔獣は魔獣ね。
「ねぇ、もう攻撃しないから、降りて来てくれない?」
『お、おう……』
三匹がのたのたと樹を飛び移り、私から二メートルほど離れた樹の根元に並ぶ。妙にきちんと横一列になっているのが面白い。
「ふーん、なるほど。……はい、あなたが本物のトラスタね」
樹の影に隠れるようにいた、今は一番右に並んでいた栗鼠の前に行き、ニッコリ微笑んでみせる。
トラスタは『はぐ!?』と声を上げると両手を胸の前でわちゃわちゃと動かした。黒い髭がビヨンと上に上がり、真ん中と左の栗鼠がボシュンと消える。
『な、何でわかった!?』
「私、魔王の“影”と接していた期間がとても長いの。そして今は本物と一緒にいるから、何となく違いがわかるのよ」
それに「攻撃する」と言えば、本物は本能的に遠くの位置か当たらないような場所に陣取るんじゃないかしら、という目論見もあったのだけど。
それと、私が魔法を放った瞬間のリアクション、分身の方はやっぱり一手遅れるのよね。
RPGのミニゲームで培った動体視力が役に立ったわ。サブイベントだって伊達にやり込んではいないもの。トロフィーコンプには必須だしね。
『す、すげぇや!』
トラスタは赤い丸い瞳をキラキラさせると、クワッと口の両端を大きく上げた。
笑顔のつもりらしい。ちょっと怖いけど。
『惚れたぜ、姐さん!』
「姐さん!?」
『地上を攻める時は、ぜひアッシを呼んでくだせぇ! 盛り上げっから!』
「攻めないから! 盛り上げなくていいから!」
『ええー?』
「どうして聖女が人間を蹂躙するのよ?」
『魔物の聖女じゃないんスか?』
「魔物側というだけで、人間の敵という訳じゃないからね」
『えー? よくわっかんねぇな!』
トラスタが肩をいからせながら大声で叫ぶ。
そしてやや不満そうながらも、
『まぁいいや、姐さんがそう言うなら』
と渋々頷いていた。
姐さんはやめてよ、極道じゃないんだから……。
舎弟は別に要らないわ。
……こんな感じで、風の魔獣トラスタとの対面はとてもかるーく終わった。
味方に付くと頼もしいけど、調子に乗るとひどく空回りしそうな魔獣よね。
風の魔獣って、どうしてこう揃いも揃ってマイペースなのかしら?
――――――――――――――――――――――――――――――――
≪設定メモ≫
●風の魔獣『トラスタ』(愛称:スタン)
褐色の身体に黒い鬣を生やしている栗鼠。諍いが大好きで、煽動が得意。魔王侵攻の際は真っ先にフェルワンドに従い、彼の蹂躙をはやし立て魔物の士気を上げる役目を担っていた。
真の名は『ラタ=リール=ト=スタン』。
半島にある三小国の国境が絡み合う中央の森に棲んでいる。人間が憎いというよりは、諍いが大好き、炎上上等という賑やかしの立場。この三国の間では密かに小競り合いが続いているため、トラスタとしては飽きが来ず楽しいらしい。
→ゲーム的パラメータ
ランク:B
イメージカラー:茶色
有効領域:地上
属性:風
使用効果:魔法効果倍増、攻撃力・防御力上昇(バフ)、分身
元ネタ:ラタトスク
楽しく騒げればそれでいい、という『取り扱い注意』の魔獣です。d( ̄▽ ̄*)
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大陸の西側を占めるワイズ王国の南西には、ポッコリこぶのように突き出た地域がある。
イーオス半島と呼ばれるこのエリアにあるのは、三つの小国。
半島の中央にあるのが、高さ千メートルぐらいと比較的小ぶりなイーオス山。その周囲は鬱蒼とした森で覆われ、山頂から湧き出る水が三本の川となってこの半島を取り囲む海へと繋がっている。
山、森、草原、川、海とすべてが揃った、自然豊かな地域。
三つの小国は半島を流れる三本の川を境界線としていて、時折小競り合いもあるそうだけど。
ワイズ王国に呑み込まれずに済んでいる理由は、三つあるの。
一つは、最西端にアッシメニアの峡谷があり、万が一の盾としてワイズ王国が征服に乗り出さなかったということ。
要するに、アッシメニア率いる海の魔物の防波堤として三小国の存在を黙認しているのよね。
二つ目は、この地が自然豊かで、比較的力の強い魔導士を輩出する地域だということ。
武力で制圧し大地を荒らすことは、魔物の住環境を荒らすことにも繋がり、魔王降臨を促してしまう。それならば三小国と友好関係を築き、優秀な魔導士がいればワイズ王国に破格の条件で引き抜いた方がよいと考えているらしい。
魔導士の素質という面でどうしてもリンドブロム大公国に劣るワイズ王国は、『世界を監視する』という大義名分を持つ大公国をおろそかにはできない事情がある。万が一、敵対したときのために優秀な魔導士を欲しているのよ。
三つ目は、この中央の森に『風の魔獣トラスタ』が棲んでいること。
魔獣トラスタは諍いが大好きで陽動が得意。もしこの地に戦火が広がれば、この魔獣がしゃしゃり出て事態を引っ搔き回し、より大きな戦となる。魔王降臨の大義名分を与えてしまうのよ。
まぁ、何というか……めんどくさそうな魔獣よね、トラスタって。
* * *
『うひゃーっ!』『聖女だ!』『聖女が来たよ!』
森の木々をピョンピョン飛び跳ねる大きな栗鼠。それも一匹じゃない、三十匹ぐらいはいる。
これはすべて、風の魔獣トラスタだ。正確に言えば、魔獣トラスタとその分身の皆さん。
「喜んで頂けて嬉しいですわ。挨拶が遅れてすみません」
『ひゃっほう!』『聖女!』『おっぱい大きい!』『美味しそう!』『バカ、食うなよ!』『魔王に叱られるぅ!』『叱られるじゃ済まねぇな!』『死!? デッド!? デッド!?』『おっかねー!』
どの分身も何やら叫んでいるし、長い尾を振り回しながら樹を飛び移るたびに枝がミシミシと鳴っている。
体長1mもある超大型の栗鼠が踏ん張れるような枝とは思えないから、風魔法で重力を調整してるのだろう。
つまり、どの分身も本物と違わぬ質量があり、凶悪な魔精力を纏っているということになる。
これだけの数の分身を同時に操れる、魔獣トラスタ。到底人間の魔導士が作る『影』なんか及びもつかない、相当な実力者だということはよくわかるわ。
「とりあえず、樹から降りてきて頂けませんか?」
辺りの木々を忍者のようにあちこちに飛び移る大量の栗鼠たち。ずっと見上げてるもんだから首が痛くなってきたわ。
テンションが上がっているのはわかるんだけど……もう少し落ち着いて話はできないものかしらね。まぁ、そういうタイプの魔獣ではないか。
『やなこった!』『あっかんべー!』『つまんねーじゃん!』
「は?」
『聖女! 勝負、勝負!』『アッシ達と勝負!』『負けねぇぞ!』
「勝負?」
何かワガママなクソガ……げふんげふん、子供ばかりがいる保育園に来た気分だわ。若干イラっとしてきた。
ちょっとめんどくさいけど、まぁ仕方が無いわね。
「どんな勝負なの?」
もう敬語はいいか。どうせまともに話を聞いてないんだし。
『ホンモノどーれだ?』『キャハハ!』『わっかんねーって!』
「この中からホンモノを探せばいいの?」
『そうそう!』『わっかるっかなー!』『間違えたらオシオキ!』『バーカ!』
「……ニセモノは軽く魔法ぶつけちゃっていい? ふるいにかけたいの」
『おう!』『魔法?』『面白れぇ!』
「でもあんまり動かれると当てられないわね」
『ちょっとだけじっとしてやらあ!』『ホンモノに当てやがったら許さねぇぞ!』
「ありがとう、わかったわ」
よーし、言質は取ったわよ。
すっと死神メイスを構え、体内の魔精力を練る。
風だと効果は薄そうね。水にしましょうか。一番得意だし。
栗鼠たちが飛び跳ねるのをやめ、木の枝のあちこちに並んだ。
ケヒャヒャと笑う者、興味深そうに私を見下ろしている者、辺りをきょときょと見回している者。
なるほど、ねぇ……。
「“水流よ、現れよ”」
白い三日月のような杖の先端からトクトクトクと水が溢れ出る。蓋を開けたまま自分の身体の中の魔精力を維持し、周囲をじっと見上げる。
「――はい、ニセモノ!」
『ほげっ!?』
一番手前の樹の上に止まっていた栗鼠に、水を噴射してぶつける。ビシャッと水浸しになって一瞬だけクワッと大口を開けた栗鼠が、ボシュン、と音を立てて消えた。
「これとこれも違う」
『ひえっ!』『わぉ!』
「はい、君もね」
『ひゅん!』
杖を振り回してひらりひらりと舞い、まるで射的のように杖の先から出る水を操り、的と化したトラスタの分身を撃ち落としていく。
「はい」『ひょ!』
「ほい」『ひえ!?』
「ほら」『きゅう!』
「そこ!」『あふ!』
「よっと!」『わ!』
「見つけた!」『やべっ!』
「逃げないでね」『うぉう!』
「やっ!」『うにゅ!』
……そうして、私を取り囲むように並んでいたトラスタの影は次々と消え……残ったのは、遠くの木の枝にいた一匹と、樹の影に隠れるようにいた一匹、それと一番近くの木の高い枝に鎮座していた一匹だった。
『な……』『ひえ……』『うそーん……』
「うーん、これ以上は遠すぎてさすがに分からないわね」
三十匹ぐらいいたときは明らかに魔精力の薄い個体が並んでいたから分かりやすかったけど、分身の数が減るとそれだけ本体に魔精力が戻ってくる。
それで見極められるかと思ったけど、すかさず残っている分身に割り振っているのか残り三体が纏っている魔精力はあまり変わらない。
さすが、ふざけているように見えても魔獣は魔獣ね。
「ねぇ、もう攻撃しないから、降りて来てくれない?」
『お、おう……』
三匹がのたのたと樹を飛び移り、私から二メートルほど離れた樹の根元に並ぶ。妙にきちんと横一列になっているのが面白い。
「ふーん、なるほど。……はい、あなたが本物のトラスタね」
樹の影に隠れるようにいた、今は一番右に並んでいた栗鼠の前に行き、ニッコリ微笑んでみせる。
トラスタは『はぐ!?』と声を上げると両手を胸の前でわちゃわちゃと動かした。黒い髭がビヨンと上に上がり、真ん中と左の栗鼠がボシュンと消える。
『な、何でわかった!?』
「私、魔王の“影”と接していた期間がとても長いの。そして今は本物と一緒にいるから、何となく違いがわかるのよ」
それに「攻撃する」と言えば、本物は本能的に遠くの位置か当たらないような場所に陣取るんじゃないかしら、という目論見もあったのだけど。
それと、私が魔法を放った瞬間のリアクション、分身の方はやっぱり一手遅れるのよね。
RPGのミニゲームで培った動体視力が役に立ったわ。サブイベントだって伊達にやり込んではいないもの。トロフィーコンプには必須だしね。
『す、すげぇや!』
トラスタは赤い丸い瞳をキラキラさせると、クワッと口の両端を大きく上げた。
笑顔のつもりらしい。ちょっと怖いけど。
『惚れたぜ、姐さん!』
「姐さん!?」
『地上を攻める時は、ぜひアッシを呼んでくだせぇ! 盛り上げっから!』
「攻めないから! 盛り上げなくていいから!」
『ええー?』
「どうして聖女が人間を蹂躙するのよ?」
『魔物の聖女じゃないんスか?』
「魔物側というだけで、人間の敵という訳じゃないからね」
『えー? よくわっかんねぇな!』
トラスタが肩をいからせながら大声で叫ぶ。
そしてやや不満そうながらも、
『まぁいいや、姐さんがそう言うなら』
と渋々頷いていた。
姐さんはやめてよ、極道じゃないんだから……。
舎弟は別に要らないわ。
……こんな感じで、風の魔獣トラスタとの対面はとてもかるーく終わった。
味方に付くと頼もしいけど、調子に乗るとひどく空回りしそうな魔獣よね。
風の魔獣って、どうしてこう揃いも揃ってマイペースなのかしら?
――――――――――――――――――――――――――――――――
≪設定メモ≫
●風の魔獣『トラスタ』(愛称:スタン)
褐色の身体に黒い鬣を生やしている栗鼠。諍いが大好きで、煽動が得意。魔王侵攻の際は真っ先にフェルワンドに従い、彼の蹂躙をはやし立て魔物の士気を上げる役目を担っていた。
真の名は『ラタ=リール=ト=スタン』。
半島にある三小国の国境が絡み合う中央の森に棲んでいる。人間が憎いというよりは、諍いが大好き、炎上上等という賑やかしの立場。この三国の間では密かに小競り合いが続いているため、トラスタとしては飽きが来ず楽しいらしい。
→ゲーム的パラメータ
ランク:B
イメージカラー:茶色
有効領域:地上
属性:風
使用効果:魔法効果倍増、攻撃力・防御力上昇(バフ)、分身
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