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第四章:転生者ウェルガ 初等部編
オーガの次は盗賊かよ…
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とりあえずは加護の件は保留にして、後日どうするかを話し合うことにした。
そんなことよりも、俺はまた面倒なことに片足を突っ込んでいる。
「大盗賊団、ねぇ…」
冒険者ギルドのギルマスの部屋で、俺はギルマスのサンタナと数枚の報告書を眺めている。
「あぁ。どうやら幾つかの盗賊団が集まって1つの『大盗賊団』が出来たらしい。調査隊から報告があった。」
「そんなんなる前に何とかならんかったの?」
「敵は我々の目を巧みに欺き、徐々に勢力を拡大していたらしい。」
「まあ気づかなかった俺も悪いんだけどね。何なら時間を遡って、集まる前に潰しても良いんだけどねぇ…」
俺は座っているソファーでブラブラしながら報告書を見ている。
「とにかく、緊急討伐クエストだな。内容は大盗賊団の討伐。行けるだろう?」
「まあね。」
盗賊なんてとっくに狩り慣れて、今はただの作業になってる。
元日本人ということで、テンプレで殺人に忌避感とか抱くかと思っていたが、いざやってみるとゴキブリやカメムシを殺すみたいに何も感じなかった。
三次元の人間に興味がなかった前世のせい?いいえ、女神の加護です。
「いや、普通の盗賊討伐依頼にして、一応冒険者達には町に留まって自然な形で防衛してもらおう。奴らは俺一人で充分。」
「で、出来るのか?数は4000だぞ?」
「余裕じゃん。オーガキング数体より簡単だろ。」
心配そうにするサンタナに、俺は立ち上がって体を伸ばした。
「では、大盗賊団の事は伏せて通常の盗賊討伐依頼にする。無事に帰って来いよ。」
「俺を誰だと思ってる…ウェルガさんだぞ。」
そんなサンタナに、俺は某お笑い芸人のネタをパクっておどけて見せた。
「…プッ…フフ…気を付けてな。」
笑って見送るサンタナを背に、俺は冒険者ギルドを後にした。
そして俺は今、ランスロット領の北東に位置するとある森の中にいる。ここが連中のアジトのようだ。
何だろうね。盗賊なのに凄いよ。もうそこそこ大きい村みたいになってるよ。大森林なのに。
いっそその能力を真っ当に使えよと思ったね。何してんのさあんた達。
まあともかく、俺はリーダー格がいる建物の様子を魔法で探ってみる。中では大勢の盗賊達が酒を飲みながら騒いでいるようだ。
ちょっと会話を聞いてみよう。
「しかし、この『ボズマ大盗賊団』も随分とでっかくなったよなぁ!」
「あぁ!最初はただの『ボズマ盗賊団』だったのによぉ!」
「あっちこっちから別の盗賊団やら残党やらを集めてよぉ!気付いたら4000人位だったか?」
「こんだけ集まりゃあ、もう何にも怖くねぇや!なぁ!」
「あぁ!明日はあの大都市ランスロットを落として、大乱交パーティーだっつぅんだからよぉ!楽しみだぜぇ!」
…うわぁ…何てアホな計画…
たかが4000人程度であの町は落ちないし、そもそも元高ランク冒険者や歴戦の騎士が多いあの町にケンカ売ろうとか、彼等は自殺志願者なのだろうか?
そういえば、盗賊になる奴らの多くは、幼少期に義務教育を自主的に放棄してバカやっていたらしいし、もしかしたら大人になってもバカが直ってないのかもしれない。
まあ何にしても、こりゃあ思った以上に簡単に片付いてしまうかもしれない…
そんなことよりも、俺はまた面倒なことに片足を突っ込んでいる。
「大盗賊団、ねぇ…」
冒険者ギルドのギルマスの部屋で、俺はギルマスのサンタナと数枚の報告書を眺めている。
「あぁ。どうやら幾つかの盗賊団が集まって1つの『大盗賊団』が出来たらしい。調査隊から報告があった。」
「そんなんなる前に何とかならんかったの?」
「敵は我々の目を巧みに欺き、徐々に勢力を拡大していたらしい。」
「まあ気づかなかった俺も悪いんだけどね。何なら時間を遡って、集まる前に潰しても良いんだけどねぇ…」
俺は座っているソファーでブラブラしながら報告書を見ている。
「とにかく、緊急討伐クエストだな。内容は大盗賊団の討伐。行けるだろう?」
「まあね。」
盗賊なんてとっくに狩り慣れて、今はただの作業になってる。
元日本人ということで、テンプレで殺人に忌避感とか抱くかと思っていたが、いざやってみるとゴキブリやカメムシを殺すみたいに何も感じなかった。
三次元の人間に興味がなかった前世のせい?いいえ、女神の加護です。
「いや、普通の盗賊討伐依頼にして、一応冒険者達には町に留まって自然な形で防衛してもらおう。奴らは俺一人で充分。」
「で、出来るのか?数は4000だぞ?」
「余裕じゃん。オーガキング数体より簡単だろ。」
心配そうにするサンタナに、俺は立ち上がって体を伸ばした。
「では、大盗賊団の事は伏せて通常の盗賊討伐依頼にする。無事に帰って来いよ。」
「俺を誰だと思ってる…ウェルガさんだぞ。」
そんなサンタナに、俺は某お笑い芸人のネタをパクっておどけて見せた。
「…プッ…フフ…気を付けてな。」
笑って見送るサンタナを背に、俺は冒険者ギルドを後にした。
そして俺は今、ランスロット領の北東に位置するとある森の中にいる。ここが連中のアジトのようだ。
何だろうね。盗賊なのに凄いよ。もうそこそこ大きい村みたいになってるよ。大森林なのに。
いっそその能力を真っ当に使えよと思ったね。何してんのさあんた達。
まあともかく、俺はリーダー格がいる建物の様子を魔法で探ってみる。中では大勢の盗賊達が酒を飲みながら騒いでいるようだ。
ちょっと会話を聞いてみよう。
「しかし、この『ボズマ大盗賊団』も随分とでっかくなったよなぁ!」
「あぁ!最初はただの『ボズマ盗賊団』だったのによぉ!」
「あっちこっちから別の盗賊団やら残党やらを集めてよぉ!気付いたら4000人位だったか?」
「こんだけ集まりゃあ、もう何にも怖くねぇや!なぁ!」
「あぁ!明日はあの大都市ランスロットを落として、大乱交パーティーだっつぅんだからよぉ!楽しみだぜぇ!」
…うわぁ…何てアホな計画…
たかが4000人程度であの町は落ちないし、そもそも元高ランク冒険者や歴戦の騎士が多いあの町にケンカ売ろうとか、彼等は自殺志願者なのだろうか?
そういえば、盗賊になる奴らの多くは、幼少期に義務教育を自主的に放棄してバカやっていたらしいし、もしかしたら大人になってもバカが直ってないのかもしれない。
まあ何にしても、こりゃあ思った以上に簡単に片付いてしまうかもしれない…
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