クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ

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第4章:奈落の影、揺るがぬ誓い

第125話:反撃の狼煙

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「くっ……貴様……精神侵食を破るとは……!」
術者が呻きながら立ち上がる。
黒衣の裾は焦げ、赤い瞳には焦りが滲んでいた。

「言ったはずだろ」
俺は剣を肩に担ぎ、静かに睨む。
「俺は俺の意思で力を振るう。誰かの操り人形にはならねぇ」

黒鎖が地面を這い、遺跡の床を割って蠢く。
その気配に術者は舌打ちした。



「悠斗!」
リーネが横に並び、氷の盾を展開する。
「あなたが戻ってきたこと、それが何よりの証明よ」

「……ふふ」
美咲も震える声で微笑んだ。
「悠斗くんなら絶対に負けないって、信じてた」

二人の視線を受けて、胸の奥に熱が広がった。



「ならば力ずくで……!」
術者が印を結ぶ。

黒い靄が広間に溢れ、数体の影が立ち上がる。
人の形を模したそれは兵士のように剣を構え、赤い眼を光らせていた。

「精神の残滓を喰らわせてやろう。お前の仲間ごと!」



「やらせるかよ!」
俺は前に踏み出し、黒鎖を振るう。

鎖は地面を裂きながら走り、影兵士の足を絡め取って叩きつけた。
一体、二体と崩れ落ちる。

「リーネ!」
「ええっ!」

氷の槍が次々と飛び、影を粉砕する。
その合間を縫って俺が斬り込み、黒鎖が残骸を縫い止めた。



「ぐぅっ……!」
術者が後退する。
だがその瞳にはまだ不敵な光があった。

「高宮 悠斗……お前の力は確かに脅威だ。だが同時に、王国にとっては利用価値のある“道具”……」
「道具だと?」
「そうだ。いずれお前は――」

「俺は誰の道具にもならねぇ!」
怒号と共に、黒鎖が閃光のように走る。



術者は印を解き、咄嗟に身を翻す。
だが鎖の一撃は床を叩き割り、瓦礫が弾け飛んだ。

「……っ!」
「覚えておけ」
俺は冷ややかに言い放つ。
「俺は従属の力を“仲間を守るために使う”。そのためなら、何度でも抗う」



術者は口元を歪め、後退を続けた。
「……今は退く。だが、次は必ず――」

黒い靄が彼の全身を包み、影の中へと消えていった。



「……逃げた、のか」
剣を収め、深く息を吐く。

「悠斗、大丈夫?」
リーネが心配そうに肩を支える。
美咲も震える手で袖を掴んでいた。

「ああ……何とか、な」
答えながら、胸の奥に嫌な予感が残っていた。

(……あいつら、“次”がある気満々だ。これは終わりじゃねぇ)



遺跡の外。
崩れた塔の影に数人の影誓機関の兵が潜んでいた。

「報告を」
「はい。対象、高宮 悠斗。精神侵食を無効化。従属の制御力も健在」
「……やはり危険だ」
冷徹な声が響く。

「次の段階に移行する。対象の周囲……“仲間”を狙え」



__________________

後書き

ここまで読んでくださりありがとうございます!

第125話では、悠斗が精神干渉を退けた直後、術者との本格的な戦闘に突入しました。

黒鎖とリーネの魔法で連携し、影兵士を撃破

術者は退却するが、“次”を明確に予告

影誓機関が「仲間」を標的に切り替える不穏な動きを描写

次回、第126話は「仲間を狙う影」。
悠斗が守りたいと願った存在が、まさに標的にされます。
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