403 / 625
15章
374話 闘技場の竜
しおりを挟む
「ようバイパー、今日もランキング戦か」
「最近サボってたから、ちょっとランクを上げないといかんってな」
「そういえば聞いたか、最近ランクを上げてる新人がいるって」
「ふむ、位置は?」
「まだ1000位にも来てないから上位ランカーと当たる事はないけどこのままなら食い込むかなって」
急に順位を上げてきてるのは大体本腰を入れて闘技場で戦おうとしているのだから要チェックの相手になる。気が付いたら自分のランクが脅かされそうな所にいる、なんて事もこの闘技場じゃあり得る話だから、急上昇している相手はこんな風にランカー間で話に上がってくる。
「ちなみにどういう戦い方なんだ」
「お前と一緒でガンナーだよ、何個も銃を回すタイプで装填ガン無視って感じ」
「動画だったり戦ってる所見れるのは?」
「ん-、さっきまでやってたから見れると思うぞ」
待機室の壁に何個も並んでいる端末の方に行くと、ぽちぽちと戦闘履歴をチェックする。ちなみにこの話している相手、闘技場でのランク8位の思いっきりランカーで、しょっちゅう撃ち合い斬り合いしている仲。その代わり闘技場以外では全然会う事が無いので、闘技場限定のフレンドと言った感じ。
そういえば現状自分の闘技場内のランクは11位なので結構落ち込んでいる。あと、何を思ったのか十兵衛、バイオレット、マイカ辺りも最近ランクを上げて100位圏内には入っているらしい。
「見つけたぞ、えーっとこのランク戦だな」
「ボスと同じ名前だけど……容姿が違うから別の奴かな」
こういう戦闘の振り返りや試合の観戦が出来るってのは闘技場の良い所。
とりあえず選択したその戦闘を見始める。
「銃剣使いか、やっぱ対人する時は近接ガンナーの方がいいのか?」
「んー、タイプによる。例えば俺は近づかれるとヤバいから、弾幕を張り続けて遠距離主体だし、ももえ……えっと知り合いのガンナーは完全に格闘を織り交ぜての格闘だったりするしな」
「ほー……ガンナーの世界は奥深いね……お、先に動いたぞ」
「やっぱボスじゃないな、もっと堅実に動くし、あんな無茶な突撃はしないはずだし……新しい人か」
「相手は結構しっかりした剣士タイプだけど、銃剣相手は初めてなのか結構苦戦し始めてる」
「銃剣って単純に斬りと突きだけじゃなくて銃撃も飛んでくるから気を付けないといけないんだよ」
そんな事を解説していると銃剣持ちのガンナーがかなり前に出て近接戦をし続ける。ああやって前に出る感じは確かにボスっぽいんだけど、青肌でもないし、髪の色も紫色じゃなかった。そもそも名前、目の色、種族以外に関しては全くもって違う。青肌、顔の一部に鱗、紫髪、普通よりもドラゴン寄りのドラゴニアンで尻尾も結構太い。
「お、攻撃の途中で撃ってる、あんな風に銃でがんがん殴り合って打ち付け合うって大丈夫なのか?」
「あんまりよくはないけど、闘技場じゃ装備とアイテムは無制限だし、受けに使う分には問題ない」
「そもそもライフルで銃剣なんて長物で接近戦ってどうなんだ」
「一定距離を保てば、だな……お、撃ち切った、ボルトアクションのライフルでどうするんだ」
トリガーを引いて弾が出ないのが分かったのか剣士の方が一気に接近して連続で斬撃を繰り出しながら肉薄していくのをガンナーの方が上体を反らしたり、バックステップで距離を取りつつ装填の隙を狙っている。
闘技場にもガンナーがいるので装填隙を狙うのはセオリーだし、距離を詰めるというのも正しい。対モンスターの時には残弾管理をしたり、音があーだこーだ、場所があーだこーだと色々手間な所はあるが、アイテム無制限、使ったら全部戻ってくるので、速攻と一気にダメージを出すという点で言えばガンナー自体は環境職だったりする。
「それにしてもやけに動きがいいな、あのガンナー……AGI多めに振ってるとか?」
「そんな感じは無いけど、やけに見切るのが上手いのは確か」
これから先相手をしなきゃいけない、もしくはこういったタイプの奴がランクを上げてくるかもしれないので特殊な動きをする相手に関しては結構研究と言うか、じっくり確認しながら見ていくことが多い。うーん、それにしても動きが良いのは確かだ。ああいう回避術に長けているのはももえの奴で、あいつはSTRとDEXをギリギリまで詰めて、AGIガン振り。特殊な例でいえばマイカもそうか、あいつは完全にAGI極振りなのでやたらと回避する。で、そこに加速を付けて蹴るから威力が出る。
「ああー、分かったぞ、尻尾だよ尻尾、あれを支えにしてる」
ばしばしとこっちを叩いてくるので鬱陶しく感じつつも回避中の尻尾の方を見ると、確かに避ける際に地面を叩いていたり、ぐっとつっかえ棒の様にして使っている。
このゲームって種族は色々あるけど、基本的な能力値の差はないのでちょっとした特色だけ……なんて思っていたのだがあんなことが出来るんだな。
ドワーフ種や小さい、細い種族は当たり判定が小さいから有利だ!なんて一時期闘技場に言われたけど内部データでダメージ量が多くされてたり、でかい体格のプレイヤーは地味に防御やHPに+修正を貰っているって言う細かい配慮すらしている。だが種族そのものの特徴を生かしているってのは珍しい。
「バランサー的な扱いかな、あれで攻撃出来たりするとかなり強いな」
「尻尾かあ……意外と動かすの難しいんだよな、リアルに無い部分だし、動かすのすらあんまりしないのし」
「って事はスキルで補助って所だな……結構無理な体勢になっても反応できるのは強いわ」
「あれで物を掴んだりできればもっと変わるんだろうけど、3点支え出来る時点で2足歩行よりは安定する」
互いに知らない事を解説し合ったりしながらその戦闘を暫く見てあーだこーだと言う。
結論から言えばそのドラゴニアンのガンナーがほぼ無傷で勝ち、ランクを上げる事になった。それにしても尻尾か……うさ耳持ちのマイカ辺りは耳が良くなるスキルなんてものもあるんだろうか。ちょっと自分でも尻尾を意識して動かしてみるが、左右に軽く揺らすくらいしか出来ないのでスキル効果か。
「そういえば銃の使い回しするって聞いたけど、そんな事も無かったぞ」
「そうだなー……何て言うか確かめてる感はあったけど」
「確かに銃剣ライフルの接近戦と尻尾の組み合わせはどうかな?って探っていたのはある……ああいうとこはボスっぽいんだけどなあ」
「そんなに強いのか、バイパーのボスってのは」
「何かに集中したらぶっちぎりで強い、現状じゃ……わからん」
ボスかなーって思ったけど、結局違う人だと分かったし、あれこれやったり、そもそも強いって人は他にもいろいろいるわけだから当たり前っちゃ当たり前だ。
「それにしてもあんな感じに攻めてくる相手はやりにくいなあ……ちょっと対策考えようか」
「まだランク圏外だし大丈夫だろ、100位まで来たら危ないけど」
「ガンナーはガンナーを知ってて良いよなあ、最近手回しじゃなくなったんだろガトリング」
「何の事やら」
「あ、てめえ……しかもこの後のランク戦入れてるだろ!」
「さーて、ぼこってやるかな」
ランカーにはランカーでの交流があるので、あんまり手の内を晒さない間に殴り合って対策されたら後で考える。
ボスもあれから一週間ほど音沙汰無しだし、ようやく見つけたと思ったらまたパチモンのような相手で結構がっかりだ。本当に今何をやっているのやら。
「最近サボってたから、ちょっとランクを上げないといかんってな」
「そういえば聞いたか、最近ランクを上げてる新人がいるって」
「ふむ、位置は?」
「まだ1000位にも来てないから上位ランカーと当たる事はないけどこのままなら食い込むかなって」
急に順位を上げてきてるのは大体本腰を入れて闘技場で戦おうとしているのだから要チェックの相手になる。気が付いたら自分のランクが脅かされそうな所にいる、なんて事もこの闘技場じゃあり得る話だから、急上昇している相手はこんな風にランカー間で話に上がってくる。
「ちなみにどういう戦い方なんだ」
「お前と一緒でガンナーだよ、何個も銃を回すタイプで装填ガン無視って感じ」
「動画だったり戦ってる所見れるのは?」
「ん-、さっきまでやってたから見れると思うぞ」
待機室の壁に何個も並んでいる端末の方に行くと、ぽちぽちと戦闘履歴をチェックする。ちなみにこの話している相手、闘技場でのランク8位の思いっきりランカーで、しょっちゅう撃ち合い斬り合いしている仲。その代わり闘技場以外では全然会う事が無いので、闘技場限定のフレンドと言った感じ。
そういえば現状自分の闘技場内のランクは11位なので結構落ち込んでいる。あと、何を思ったのか十兵衛、バイオレット、マイカ辺りも最近ランクを上げて100位圏内には入っているらしい。
「見つけたぞ、えーっとこのランク戦だな」
「ボスと同じ名前だけど……容姿が違うから別の奴かな」
こういう戦闘の振り返りや試合の観戦が出来るってのは闘技場の良い所。
とりあえず選択したその戦闘を見始める。
「銃剣使いか、やっぱ対人する時は近接ガンナーの方がいいのか?」
「んー、タイプによる。例えば俺は近づかれるとヤバいから、弾幕を張り続けて遠距離主体だし、ももえ……えっと知り合いのガンナーは完全に格闘を織り交ぜての格闘だったりするしな」
「ほー……ガンナーの世界は奥深いね……お、先に動いたぞ」
「やっぱボスじゃないな、もっと堅実に動くし、あんな無茶な突撃はしないはずだし……新しい人か」
「相手は結構しっかりした剣士タイプだけど、銃剣相手は初めてなのか結構苦戦し始めてる」
「銃剣って単純に斬りと突きだけじゃなくて銃撃も飛んでくるから気を付けないといけないんだよ」
そんな事を解説していると銃剣持ちのガンナーがかなり前に出て近接戦をし続ける。ああやって前に出る感じは確かにボスっぽいんだけど、青肌でもないし、髪の色も紫色じゃなかった。そもそも名前、目の色、種族以外に関しては全くもって違う。青肌、顔の一部に鱗、紫髪、普通よりもドラゴン寄りのドラゴニアンで尻尾も結構太い。
「お、攻撃の途中で撃ってる、あんな風に銃でがんがん殴り合って打ち付け合うって大丈夫なのか?」
「あんまりよくはないけど、闘技場じゃ装備とアイテムは無制限だし、受けに使う分には問題ない」
「そもそもライフルで銃剣なんて長物で接近戦ってどうなんだ」
「一定距離を保てば、だな……お、撃ち切った、ボルトアクションのライフルでどうするんだ」
トリガーを引いて弾が出ないのが分かったのか剣士の方が一気に接近して連続で斬撃を繰り出しながら肉薄していくのをガンナーの方が上体を反らしたり、バックステップで距離を取りつつ装填の隙を狙っている。
闘技場にもガンナーがいるので装填隙を狙うのはセオリーだし、距離を詰めるというのも正しい。対モンスターの時には残弾管理をしたり、音があーだこーだ、場所があーだこーだと色々手間な所はあるが、アイテム無制限、使ったら全部戻ってくるので、速攻と一気にダメージを出すという点で言えばガンナー自体は環境職だったりする。
「それにしてもやけに動きがいいな、あのガンナー……AGI多めに振ってるとか?」
「そんな感じは無いけど、やけに見切るのが上手いのは確か」
これから先相手をしなきゃいけない、もしくはこういったタイプの奴がランクを上げてくるかもしれないので特殊な動きをする相手に関しては結構研究と言うか、じっくり確認しながら見ていくことが多い。うーん、それにしても動きが良いのは確かだ。ああいう回避術に長けているのはももえの奴で、あいつはSTRとDEXをギリギリまで詰めて、AGIガン振り。特殊な例でいえばマイカもそうか、あいつは完全にAGI極振りなのでやたらと回避する。で、そこに加速を付けて蹴るから威力が出る。
「ああー、分かったぞ、尻尾だよ尻尾、あれを支えにしてる」
ばしばしとこっちを叩いてくるので鬱陶しく感じつつも回避中の尻尾の方を見ると、確かに避ける際に地面を叩いていたり、ぐっとつっかえ棒の様にして使っている。
このゲームって種族は色々あるけど、基本的な能力値の差はないのでちょっとした特色だけ……なんて思っていたのだがあんなことが出来るんだな。
ドワーフ種や小さい、細い種族は当たり判定が小さいから有利だ!なんて一時期闘技場に言われたけど内部データでダメージ量が多くされてたり、でかい体格のプレイヤーは地味に防御やHPに+修正を貰っているって言う細かい配慮すらしている。だが種族そのものの特徴を生かしているってのは珍しい。
「バランサー的な扱いかな、あれで攻撃出来たりするとかなり強いな」
「尻尾かあ……意外と動かすの難しいんだよな、リアルに無い部分だし、動かすのすらあんまりしないのし」
「って事はスキルで補助って所だな……結構無理な体勢になっても反応できるのは強いわ」
「あれで物を掴んだりできればもっと変わるんだろうけど、3点支え出来る時点で2足歩行よりは安定する」
互いに知らない事を解説し合ったりしながらその戦闘を暫く見てあーだこーだと言う。
結論から言えばそのドラゴニアンのガンナーがほぼ無傷で勝ち、ランクを上げる事になった。それにしても尻尾か……うさ耳持ちのマイカ辺りは耳が良くなるスキルなんてものもあるんだろうか。ちょっと自分でも尻尾を意識して動かしてみるが、左右に軽く揺らすくらいしか出来ないのでスキル効果か。
「そういえば銃の使い回しするって聞いたけど、そんな事も無かったぞ」
「そうだなー……何て言うか確かめてる感はあったけど」
「確かに銃剣ライフルの接近戦と尻尾の組み合わせはどうかな?って探っていたのはある……ああいうとこはボスっぽいんだけどなあ」
「そんなに強いのか、バイパーのボスってのは」
「何かに集中したらぶっちぎりで強い、現状じゃ……わからん」
ボスかなーって思ったけど、結局違う人だと分かったし、あれこれやったり、そもそも強いって人は他にもいろいろいるわけだから当たり前っちゃ当たり前だ。
「それにしてもあんな感じに攻めてくる相手はやりにくいなあ……ちょっと対策考えようか」
「まだランク圏外だし大丈夫だろ、100位まで来たら危ないけど」
「ガンナーはガンナーを知ってて良いよなあ、最近手回しじゃなくなったんだろガトリング」
「何の事やら」
「あ、てめえ……しかもこの後のランク戦入れてるだろ!」
「さーて、ぼこってやるかな」
ランカーにはランカーでの交流があるので、あんまり手の内を晒さない間に殴り合って対策されたら後で考える。
ボスもあれから一週間ほど音沙汰無しだし、ようやく見つけたと思ったらまたパチモンのような相手で結構がっかりだ。本当に今何をやっているのやら。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
───────
自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜
きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。
遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。
作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓――
今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!?
ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。
癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる