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20章
540話 これから先の予定
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「来てみたは良いものの、お前のクラン面白みがないなあ……」
「言うに事欠いてそんな事いう!?」
「だってなあ……」
犬野郎の所にいた時は、やれダンジョンだ、やれボスだ、あっちこっちに行っては戦ったり攻略したりとやる事が多かったのだが、ポンコツピンクのクランに関してはそういう事がない。全くないわけじゃないけど、やっぱりポンコツピンクが主役で、周りにいるの基本的にファンが多い。もちろんそれ以外のもいないとは言えないが。やっぱりファンの多さが目につく。大事な事だから2回。
「気軽に会えるネットの有名人って感じのクランだからさあ、私の場違い感すごない?」
クランハウスのリビング、テーブルに頬杖を付きながらポンコツピンクの様子を眺めつつ、最近お気に入りのロリポップを転がしてそんな事をぽつりと。
「ん-まー……そういわれるとぐうの音もでないけど」
「どっちかって言うとみんなで楽しんであれこれしましょうってエンジョイ寄りのプレイヤーだしな」
「ボス……と、アカメはガチ寄りだもんね」
ずっと言いなれてない。そりゃいつも上にいたのが自分の下についたらそうなるか。ただ正直なところ、バトルジャンキー共に揉まれてガンカタを手に入れて、接近戦スペシャリストの道を選んだ時点で、私との道は分かれている。
「最初はバカにしてた職だってのに、今じゃどっぷりなのは認めてやるが」
「……知ってたんだ」
「そりゃもちろん、前にも言ったような気がするけど」
いつだったかは忘れたが。
「どっちにしろクランの目的が自分の配信を中心にしている時点で、あんまり私の出番はなかったし、見学で十分って事よ」
口に咥えていたロリポップを出して中途半端に舐めていたのをポンコツピンクに向けて、軽く上下に揺らす。
「そういうわけだから次のクランに行こうと思うんだ」
「ん-……そんなに面白くなかった?」
「正直なところ、お前がどんな感じかを見に来たってのが大きいからな」
向けていたロリポップをポンコツピンクがぱくっと食いつくので手を離し、そのまま渡す。私自身は新しいのを出して口に咥えて一息。
「それじゃ、ヴェンガンズに戻るの?」
「いやー、あちこち見て回るから、いつ戻るかまではわからん。おすすめの所があるなら行くけど」
二人揃ってテーブルでだらつきながら会話を続ける。こういう無駄に会話だけしているのもゲームらしい事よね。
「んん-……私の交友関係がそこまでだから……ガウェインさんの所で聞かなかったの?」
「あいつはあいつで交友関係の偏りが酷いから」
紹介されたところは何個かあるけど、あんまり合わなさそうな所ばっかりだったから遠慮した。各職業のトップレベルクランばっかり紹介されたところで私と反りも相性も悪いから遠慮したってだけだが。
「一番実りのありそうなのは、元偽物の所?」
「あそこに行く予定は元々あるから、それ以外でだなあ」
「配信者の繋がりでモンスター研究とマップ探索を中心にしている人はいるけど、紹介する?」
「面白そうだけど、見てる方が好きだな、それ」
ああいうのは基本的にそういう目的に特化したスキル構成だったりステータスになっているから興味本位で付いていくと足を引っ張るだけになる可能性はかなり高い。人のゲームプレイを邪魔しないってのも立派なマナーよ。
「じゃ、ないかなあ……お手上げ」
「ま、いいさ、お前のわがままに付き合うって約束もあったしな」
テーブルから立ち上がり、近くにいたポンコツピンクのファンに軽い挨拶をしつつ、メニューを開いてクラン脱退の処理を進める。結構クラン脱退して再加入に24時間掛かるなんて事もよくあったけど、別にソシャゲでもなければ、出入りのメリットデメリットが全く持ってないから自由自在。アイテム倉庫やら資金はしっかりロックされるけど。
「さーて、またどっかプラプラしつつ素材集めでもするかな」
「合金だったり新しい素材を集めてるって言うけど、どんな感じなの」
「全然進歩はないから、スキル2枠のギルドにも顔を出す予定」
これは既定路線。合金回りならもちろん鍛冶に行きたいし、樹脂系は……どこだろうな、化学ってのを考えると錬金あたりかな。ギルド爆発させて運営に追及されたのはいい思い出。
あの事件、あんまり触れてこなかったけど、実は周りのプレイヤーも全員死んでたせいで結構な大ごとになりかけたらしい。運営がしっかり原因を言ったうえでロールバックをしたから何でもなかったってのをヤスから聞いたときはちょっとだけ血の気が引いたよね。
「やる事いっぱいで大変だね」
「こういうゲームで、自発的に何かやれない奴ってのはしれーっとやめていくからな、それにぼうっとしてるだけで周りから何かが舞い込んでくる訳もなく、自分に都合のいい出来事ばっかり起きないのがゲームってもんよ」
「たまにあるラッキーは?」
「それはそれよ」
たまにだけだからラッキーって言うんだよ、そういうのは。
「言うに事欠いてそんな事いう!?」
「だってなあ……」
犬野郎の所にいた時は、やれダンジョンだ、やれボスだ、あっちこっちに行っては戦ったり攻略したりとやる事が多かったのだが、ポンコツピンクのクランに関してはそういう事がない。全くないわけじゃないけど、やっぱりポンコツピンクが主役で、周りにいるの基本的にファンが多い。もちろんそれ以外のもいないとは言えないが。やっぱりファンの多さが目につく。大事な事だから2回。
「気軽に会えるネットの有名人って感じのクランだからさあ、私の場違い感すごない?」
クランハウスのリビング、テーブルに頬杖を付きながらポンコツピンクの様子を眺めつつ、最近お気に入りのロリポップを転がしてそんな事をぽつりと。
「ん-まー……そういわれるとぐうの音もでないけど」
「どっちかって言うとみんなで楽しんであれこれしましょうってエンジョイ寄りのプレイヤーだしな」
「ボス……と、アカメはガチ寄りだもんね」
ずっと言いなれてない。そりゃいつも上にいたのが自分の下についたらそうなるか。ただ正直なところ、バトルジャンキー共に揉まれてガンカタを手に入れて、接近戦スペシャリストの道を選んだ時点で、私との道は分かれている。
「最初はバカにしてた職だってのに、今じゃどっぷりなのは認めてやるが」
「……知ってたんだ」
「そりゃもちろん、前にも言ったような気がするけど」
いつだったかは忘れたが。
「どっちにしろクランの目的が自分の配信を中心にしている時点で、あんまり私の出番はなかったし、見学で十分って事よ」
口に咥えていたロリポップを出して中途半端に舐めていたのをポンコツピンクに向けて、軽く上下に揺らす。
「そういうわけだから次のクランに行こうと思うんだ」
「ん-……そんなに面白くなかった?」
「正直なところ、お前がどんな感じかを見に来たってのが大きいからな」
向けていたロリポップをポンコツピンクがぱくっと食いつくので手を離し、そのまま渡す。私自身は新しいのを出して口に咥えて一息。
「それじゃ、ヴェンガンズに戻るの?」
「いやー、あちこち見て回るから、いつ戻るかまではわからん。おすすめの所があるなら行くけど」
二人揃ってテーブルでだらつきながら会話を続ける。こういう無駄に会話だけしているのもゲームらしい事よね。
「んん-……私の交友関係がそこまでだから……ガウェインさんの所で聞かなかったの?」
「あいつはあいつで交友関係の偏りが酷いから」
紹介されたところは何個かあるけど、あんまり合わなさそうな所ばっかりだったから遠慮した。各職業のトップレベルクランばっかり紹介されたところで私と反りも相性も悪いから遠慮したってだけだが。
「一番実りのありそうなのは、元偽物の所?」
「あそこに行く予定は元々あるから、それ以外でだなあ」
「配信者の繋がりでモンスター研究とマップ探索を中心にしている人はいるけど、紹介する?」
「面白そうだけど、見てる方が好きだな、それ」
ああいうのは基本的にそういう目的に特化したスキル構成だったりステータスになっているから興味本位で付いていくと足を引っ張るだけになる可能性はかなり高い。人のゲームプレイを邪魔しないってのも立派なマナーよ。
「じゃ、ないかなあ……お手上げ」
「ま、いいさ、お前のわがままに付き合うって約束もあったしな」
テーブルから立ち上がり、近くにいたポンコツピンクのファンに軽い挨拶をしつつ、メニューを開いてクラン脱退の処理を進める。結構クラン脱退して再加入に24時間掛かるなんて事もよくあったけど、別にソシャゲでもなければ、出入りのメリットデメリットが全く持ってないから自由自在。アイテム倉庫やら資金はしっかりロックされるけど。
「さーて、またどっかプラプラしつつ素材集めでもするかな」
「合金だったり新しい素材を集めてるって言うけど、どんな感じなの」
「全然進歩はないから、スキル2枠のギルドにも顔を出す予定」
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「やる事いっぱいで大変だね」
「こういうゲームで、自発的に何かやれない奴ってのはしれーっとやめていくからな、それにぼうっとしてるだけで周りから何かが舞い込んでくる訳もなく、自分に都合のいい出来事ばっかり起きないのがゲームってもんよ」
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「それはそれよ」
たまにだけだからラッキーって言うんだよ、そういうのは。
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