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第二章 神祇官の長として
二十二
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翌日の早朝、私はこの日もアキコク様の元に向かった。
「アキコク様、おはようございます」
「宵闇、おはよウ。どうしたのダ?」
私は昨日白帝様が言っていたことが心にひっかかり、アキコク様に尋ねた。
「アキコク様、私はもっと強くなりたいです。どんな悪しきものにも負けない強さが欲しい。もっと厳しい修行が出来ますか?」
「宵闇、お前の成長は著しイ。そう思うのは仕方がないことダ。だが、何事にも順番があるゾ。上を見上げればきりがなイ。今はまだ体内で瘴気の封印しか出来ぬが、そのうち新たな能力も出てくるだろウ。それまでは地道に頑張るしかないナ」
「新たな能力……?」
「そうだゾ。高みを目指していけば開花することもあル。番紅花も封印以外の能力を得たのダ。宵闇ならできル」
「本当ですか!? 私、頑張ります! 私も葵様のような厳しい修行が必要なんじゃないかなって思っていたんです」
「今はまだ修行も基礎から毛が生えた程度ダ。お前にはまだ早いからナ?」
アキコク様の修行をして四年程度ではまだまだ基礎の域なのか。
少しがっかりする部分もあるけれど、新しい能力が備わるかもしれないという話を聞いてやる気が出てきた!
そうして私はまた真面目に修行に取り組み始めた。
葵様は神の癒し池に向かわれてから三日ほど池に浸かり、ひと月池に通ってようやく元に戻られた。
長い時間池から離れることが出来なかったのはやはり四年間少しの休みもない状況で身体の内外に多くの怪我をしていたからだろう。
白帝様は死を巡ってきたのだろうと言っていたし、祠ではどういった修行をしてきたのだろうか。
「炎陽様から風読みの言霊が送られてきた。悪しきものが出没したみたい。衛門府から三人、神祇官から一人を庵山へ向かわせて。
少し荻原の地で雨が続いているようなので野分様のところへこの書類を」
「わかりました。宵闇様、神祇官から誰を出しますか?」
「今、手が空いている人で構わないよ。草の実さん、行きます?」
「!! 私ですか? 封印は久々だから失敗したらどうしよう。でも折角だし、頑張ってきますね!」
「ではお願いしますね」
こうして私は日々仕事を振り分けていく。
「アキコク様、おはようございます」
「宵闇、おはよウ。どうしたのダ?」
私は昨日白帝様が言っていたことが心にひっかかり、アキコク様に尋ねた。
「アキコク様、私はもっと強くなりたいです。どんな悪しきものにも負けない強さが欲しい。もっと厳しい修行が出来ますか?」
「宵闇、お前の成長は著しイ。そう思うのは仕方がないことダ。だが、何事にも順番があるゾ。上を見上げればきりがなイ。今はまだ体内で瘴気の封印しか出来ぬが、そのうち新たな能力も出てくるだろウ。それまでは地道に頑張るしかないナ」
「新たな能力……?」
「そうだゾ。高みを目指していけば開花することもあル。番紅花も封印以外の能力を得たのダ。宵闇ならできル」
「本当ですか!? 私、頑張ります! 私も葵様のような厳しい修行が必要なんじゃないかなって思っていたんです」
「今はまだ修行も基礎から毛が生えた程度ダ。お前にはまだ早いからナ?」
アキコク様の修行をして四年程度ではまだまだ基礎の域なのか。
少しがっかりする部分もあるけれど、新しい能力が備わるかもしれないという話を聞いてやる気が出てきた!
そうして私はまた真面目に修行に取り組み始めた。
葵様は神の癒し池に向かわれてから三日ほど池に浸かり、ひと月池に通ってようやく元に戻られた。
長い時間池から離れることが出来なかったのはやはり四年間少しの休みもない状況で身体の内外に多くの怪我をしていたからだろう。
白帝様は死を巡ってきたのだろうと言っていたし、祠ではどういった修行をしてきたのだろうか。
「炎陽様から風読みの言霊が送られてきた。悪しきものが出没したみたい。衛門府から三人、神祇官から一人を庵山へ向かわせて。
少し荻原の地で雨が続いているようなので野分様のところへこの書類を」
「わかりました。宵闇様、神祇官から誰を出しますか?」
「今、手が空いている人で構わないよ。草の実さん、行きます?」
「!! 私ですか? 封印は久々だから失敗したらどうしよう。でも折角だし、頑張ってきますね!」
「ではお願いしますね」
こうして私は日々仕事を振り分けていく。
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