陰陽師の異世界騒動記〜努力と魔術で成り上がる〜

熊1969

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第1章 遥か高き果ての森

四話 レベルアップ

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「……………」

   俺は今、地面に座り込んで両手をつき、ひたすら意識をそれのみに向けていた。

   なぜこんなことをしているか、それは数日前に遡る…


●◯●


ーーーーーーーーーー
皇 龍人 17歳
種族:人間
レベル:3
職業:陰陽師
装備:戒めの髪飾り
ステイタス
HP:1800 MP:4400
体力:2000 腕力:1800
耐久:1700 俊敏:2100
精神:2200 知力:2300
称号スキル
【創世神の友】
通常スキル
【身体能力超強化Lv1】【体術Lv5】
行動スキル
【格闘技Lv4】
固有スキル
【魔術】【龍鱗】
ーーーーーーーーーー

「……は?」

   自分のステータスを見て、俺はそんな呆けた声をあげた。たった二レベルで、ここまで強化されるものか?

   と、先ほどのようにスキルの詳細が表示される。

【身体能力超強化Lv1】
   体内で魔力(霊力)を高速で循環させ、肉体能力を向上させるスキル、身体能力強化の上位互換です。レベルが上がっていくにつれ、強化の倍数が上がっていきます。
Lv1…魔力が枯渇するまで、全ステータス五倍

【体術Lv5】
   名前の通り、体を使った戦闘をする際動きに補正がかかります。レベルが上がっていくにつれ、五感が鋭くなり、高ければ高いほど強い格闘家だということを示しています。
Lv5…達人級

【格闘技Lv4】
   名前の通り、体のあらゆるところを使った攻撃の術理です。レベルが上がるたびに身体機能が鋭くなり、特別な《奥義》を覚えることができます。
Lv1…オリジナル戦闘術《皇ノ術》一の型
〝空波〟
Lv2…オリジナル戦闘術《皇ノ術》二の型
〝刃脚〟
Lv3…オリジナル戦闘術《皇ノ術》三の型
〝鞭腕〟
Lv4…オリジナル戦闘術《皇ノ術》四の型
〝尾脚〟

【魔術】
   世界のシステムに対する最高の権限レベルの総称です。魔法とは違い魔法陣がいらず、人間の魂の力、霊力または魔力を直接使いこなし、自然現象そのものを起こすこともできます。個人によって周囲の下級神や精霊への権限レベルは違います。
対象の権限レベル…最高

【龍鱗】
   魔力(霊力)を循環させ皮膚の硬化をするスキル、流動から派生したオリジナルスキルです。異世界の技術なので、他者が覚えることはありません。竜種の最高位種族〝龍〟の鱗に匹敵する堅牢さを持ちます。

【創世神の友】
   あらゆる世界の全ての神の長、伊邪那岐大神と対等な存在として世界に認められたものに与えられる称号です。成長率が膨れ上がり、世界構成機構に対して最高の権限レベルを得ます。

   すっげぇ丁寧に解説が出てきた!?ていうか、口調どうした!?

   別の意味で驚いていると、再び女性の声が脳内に響く。

《確認完了しました。権限レベル:最高、種族:現在は人間、固有名:皇 龍人 様》

   おい、現在は人間ってなんだ、俺は人間辞めますか?なんてする気は無いぞ。

   しかし、俺のツッコミなど無視して、アナウンスは続く。

《一定の権限レベルを超えているので、システムからナビゲーション機能を一部切り離し、霊魂を固定します》

   え?

《…剥離、固定、接続完了。これより、ナビゲーションは下級神、固有名《シリルラ》が行います。ご利用ありがとうございました》

「づっ!?」

   ブチッという音を立てて、頭の中から何かが引っこ抜かれる。途端、身体に凄まじい疲労感が襲いかかり、思わず足踏みをした。あれだ、昔訓練の時、爺ちゃんに右腕の骨を全部外されたときみたいな感覚。

   しかし、次の瞬間にはまたプツッという音とともに、頭の片隅に何かが繋がれた。

「ったく、なんなんだよ…」
《聞こえますかね?》
「どわぁっ!?」

   突然落ち着いた様子の若い女性の声が響き、その場で飛び上がる。

   慌てて周りを見渡すが、やはり何かの気配はない。とすると、もしかして…

「ナビゲーションシステム、ってやつか?」
《そうですね、私はあなたの専属になった下級神ですね》

   また声が聞こえてくる。そこでようやく、これが自分の脳内に直送響いてくることに気がついた。

「えーっと…シリルラさん、だっけ?」
《呼び捨ててでいいですね、権限はあなたの方が上なのですね》
「そ、そうか…んじゃ、シリルラ?」
《はい、何ですね?》

   語尾、おかしくね?

《気にしないですね、これも個性ですね》

   口に出してないのに突っ込まれた!?

《一応、私も神の端くれですね。心を読むことくらいできますね》
「そういうもんか」
《そういうもんですね》

   ふーん。ま、それは置いておくとして。色々聞きたいことがある。

《何なりと聞くんですね》
「じゃあまず最初に、俺の霊力の伝導率について」
《それは、称号スキルの恩恵ですね》

   やっぱりそうか。

   さっきも確認した通り、伝導率とは周囲の空間を操作できる権限レベルのことだ。   

   んで、さっき見た【創世神の友】というスキルは、世界のシステムに対する権限レベルを最高まで引き上げる効果を持つ。だから百倍まで命令可能範囲が広がった。

    …じゃあ、ステータスがたった二レベルで大幅に強化されたのは?

《それも称号スキルの恩恵ですね》

   声に出さなくても聞こえるのか。だったら、このまま心の中で疑問を浮かべるようにしよう。成長率の変化はどれくらいなんだ?

《三倍ですね》

…マジで?

《マジですね》

   ってことは、例えば体力なら1000から1800に上がって、そこからレベルカンストボーナス?の200を引くと…素で変化したのは600か。2レベルでそれだから、1レベルごとに300上がることになる。

   で、この世界の一般の成長率の三倍としたら…すげえな、これ。それなりに高い数値なんじゃないか?

《ちなみに、【勇者】や【英雄】、【王族】などのユニークスキルを持つ人間でも成長率の増加は二倍が限界ですね》

   おい、それファンタジーだと最強のやつに与えられる称号じゃん。それを超してるって…やっぱり神の恩恵は凄いってことだな。

《【創世神の友】は、神以外の魂を持つ存在が会得することができる最高の称号ですね。どの世界を探しても、人間で持っているのは龍人様一人ですね》

   そりゃあ、こんなやばいもんがポンポン転がってたら簡単に超人兵士ができるだろ。普通の人間の三倍伸び代があるんだから。

《一つ訂正するですね。龍人様のステータスは、そもそもが常識を遥か彼方にぶっ飛ばしてるですね》

………は?

《この世界の通常の人間は、基本的に初期ステータスが100しかないですね。良くて200ある魂がたまに生まれるですね。つまり、龍人様はそこらにいる人間の十倍、霊力に至っては三十倍以上の初期ステータスを持ち、しかも成長率が三倍ですね》
「ブッ!?」

   ちょっ、ちょっと待て!?それってヤバくねぇか!?平均かと思ってたけど、まさかの異世界人補正かかってたよ!

《体力、HPが最初から千以上あるのは幻獣の子供くらいですね。腕力、耐久は物理最強である鬼族レベル、俊敏はラビット系統の最速モンスターである雷兎レベル、精神と知力は魔法に高い適性を持つエルフ族の子供レベルですね。MPは竜の子供の倍はあるですね。ちなみに今あげたのは全部、あらゆる国で危険指定されている生物ですね》
「嘘だろおい……」

   うわぁ。これ、テンプレに従えば、支配系の国家とかにバレたら絶対拘束されるやつだ。

   イザナギ様、余計なことしてくれたなあ。あ、いや、これから生きていく分にはむしろありがたいけどさ。
   
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