元OLの異世界逆ハーライフ

砂城

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第三章 ルーセット編

雷精登場

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「レイ(ちゃん・殿)っ!」

 背後に三人が私の名を呼ぶ声を聴きながら、斜め上方七十度くらいの角度で体が宙を舞う。

「ゃぁぁっ……うぐ、ぇ……っ」

 ああ、悲鳴からどんどん女子力が失われていく。だって、仕方がないじゃない。首の後ろのところを掴まれて(?)るもんで、そっちに布がひっぱられて喉が締まるんだよ。掴むにしても、もっと他のところ――例えば、腰に手を回すとかなんとかしてくれたらいいのに、なんでよりによって首なのよっ。
 しかも、黒い影――後ろ向きにされてるから、確認するチャンスがない――は、地面を走るんじゃなくて、森の中に生えている大木の幹や枝を足掛かりにして移動しているようだ。三人の声があっという間に遠くなる。すごい勢いで振り回されて、ヤバいよ、息ができない。身体強化は掛けていたけど、それで呼吸が楽になるわけでもない。魔法で攻撃しようにも、三百六十度フリーフォール状態で、意識を保つだけで精いっぱいだ。そして、いよいよ酸欠がシャレにならないレベルになり、目の前にちかちかと赤い光が点滅し始め――ダメだ、と思っても、もうどうしようもなく、私は気を失ってしまった。



 ペロ、ペロペロ……。クルル……クゥ? ペロペロ、ペロ……。

 あー、もう五月蠅い! 寝てるんだから、邪魔しないでよ。顔を舐めるなっ、舌がざらざらしていて痛いんだよっ。お願いだから、後五分……。
 柔らかくて温かいものに包みこまれて、気持ちよく寝てるって言うのに、しつこく覚醒を促してくる相手に腹が立つ。腹立ちまぎれに、目を閉じたまま腕を動かして、ざりざりと痛い舌で舐めてくる相手の顔を押しやると、もふっとした手触りの隙間に、固い牙の感触がある。

「っ?!」

 目、覚めましたっ! ぎょっとして体を起こし、咄嗟に距離を取る。それと同時に、身体強化、盾(シールド)、侵入不可の結界を一度に張る。寝ぼけモードから途中経過を素っ飛ばしての超覚せい状態で、我ながらものすごい精度とスピードだった。
 だが、しかし。

「なっ……」

 なんで吹っ飛ばないの? なんで襲ってこないの? なんでそんな目でこっちを見てるの? なんで私をここに連れてきたの? なんで尻尾振ってるの? でもって、なんで……なんで黒豹がこんなところにいるの?!
 ……えーと。ちょっと落ち着け、自分。とりあえず、状況を確認しよう?


 私がいるのは、森の中(だと思う)。雨は……止んだみたいだな。周囲は木々に囲まれていて、今、私居るところだけが小さな広場になっている。その中央には一際大きな木があるんだけど、上から三分の一位のところから、ぽっきりと折れてしまっている。折れた先端は私の目の前に転がっていて、折れ口は黒く炭化してしまっている。見上げれば、木自体は枯れてはいないようだが、残っている方にも黒い焦げ跡が見える。
 で、その折れた方の幹を背にして、真っ黒い獣が寝ている。四肢を投げ出して、幹にもたれかかっていると言うべきか。そして、どうやらその腹のところに先ほどまで私が寝ていたようだ。道理で柔らかいし、あったかいと思ったわけだ。んで、その姿勢で私の顔をぺろぺろと舐めていた……?

『ようやく起きた』
「ひぇっ?」

 一生懸命、現状を把握しようとしている私の頭の中に、いきなりそんな声が響いた。
 え……なに、これ。この既視感――もしかしなくとも、目の前の貴方がしゃべりましたか?

『うん、僕、話した』
「僕、って……」

 ムクリと獣が身を起こす。黒光りする毛皮の下で、強靭な筋肉が流れるような動きを見せる。逞しい四肢で立ち上がり、ぶるっと体を一回振るわせると、その場に座り込んだ。前足を綺麗にそろえて、後ろ足を引き付けて……あ、しっぽが後ろでパタンパタンと揺れている。金色に光る眼といい、でっかい体といい、ものすごく怖いんですけど、その口調(?)と、お行儀よく座った姿勢がすごい違和感を醸してます。
 えーと、えーと……こんな場合、どうすりゃいいんだよ?

「えっと……その、ちょっと確認させてもらいたいんだけど……」

 落ち着け、自分。とりあえず襲ってくる様子はない。言葉は通じる様子だ。ならば、まずは質問だ。

「私をここに連れてきたのは……君?」

 呼び方をちょっと悩んだが、見かけの迫力に反して、言葉遣いが妙に幼く感じられたのでこっちにする。

『うん。僕、運んだ』
「なんでそんなことをしたの?」
『探してたから』
「探してた……って、私を? でも、私と君、は初対面だよね?」
『うん、けど知ってる。ずっと探して、ずっと待ってた。きらきらして、綺麗で、柔らかくて、優しい』

 なんじゃそりゃ? この訥々とした口調はモーリンたちに似ている気がする。けど、サイズが全然違うしなぁ。あの子たちなら『言葉』だけじゃなくて『意思』が通じるから、こういう喋り方でも話は早いんだけど、これはちょっと手間取りそうだ。更には、現時点では私に対する害意はないようだが、それがいつまで続くのかわかったもんじゃない。見るからに強そうだし、侵入不可の結界張ったはずなのに、平気な顔してるし……これはつまり、魔力に関しても、私よりも強いってことを意味してる。幼げな口調に騙されていたら、とんでもないことになるかもしれない。
 これは気を引き締めてかからないと――しかし、ロウ達ともはぐれちゃったし、私一人でどうしろって言うのよ。せめて、モーリンたちでも側に居てくれたら……と。
 そう思った途端、目の前にその彼らが姿を現した。

「モーリンっ?」

 それにシュン、フィーア、リ・オも! ちょ、危ないっ! 貴方達みたいなちっこい子は、こいつにとってはおやつに見えちゃうよっ。早く、私の後ろに隠れて……って、あ……れ?






「レイっ!」
「ようやく見つけたぜ、レイちゃんっ」
「ご無事か、レイ殿っ?」

 しばらく経ってから、がさごそという藪を揺らす音と共に、三人がやって来た。よく私のいる場所が分かったね、と言おうとして、お師匠様から頂いたお餞別の事を思い出す。お揃いの指輪は、それを填めている者同士の位置を教えてくれるんだった。それが早速役に立ったようだ、お師匠様、ありがとうございます。

「ロウっ! ガルドさん、ターザさんっ」

 三人は自分たちの馬の他、シロも連れてきてくれていた。馬が通れるように、行く手の藪を切り開いて来たらしく、髪や服に木の葉っぱだの枝だのが絡みついてる。息も少し切れいているようだし、顔色も悪い。いや、これは私の身を案じてくれていたせいだろうな。ごめんね、心配かけちゃって。

「レイっ! 大丈夫かっ――あいつは……!」

 やっとこ広場の境界線まで来て、私の姿を確認したロウが、喜びの声を上げる。そのすぐ後で、例の『黒い影』の事を思い出したのか、警戒レベルマックスの視線を周囲に走らせ――絶句した。その後からついてきていたガルドさんが、絶句したついでに固まっているロウを押しのけるようにして、前に出る。で、ガルドさんも固まって、更にその後ろにいたターザさんが以下同文。殿にいたらしいシロが、そんな三名(と馬達)を体で押しのけ、トコトコと私の方へと駆け寄って来る。
 うん、お前にも心配かけたね。でもって、お前が一番、落ち着いているように見えるってことは、この場の状況が分かってるってことなんだろう。

「……おい、レイ。あれは……なんだ?」
「なんだ、と言われても……」

 見た通りの物ですよ。まぁ、驚く気持ちも分かる。私も、最初に見た時は度肝を抜かれたからね。

「あー……レイちゃん、とりあえず、状況を説明してくれっか?」

 仰向けになり、お腹を見せる服従のポーズ――これって、犬じゃなかったっけ?――をしてる黒豹。その尻尾に噛みついてるリ・オ。シュンはチュンチュンと鳴きながらお尻をつついてるし、フィーアは頭の上でジャンプを繰り返している。モーリンは、お腹の上にデンっと座って身じろぎもしない。

「えっとね……私も全部が全部、理解できてるわけじゃないんだけど……」

 自分の頭の中を整理するためにも、最初から説明していった方がよさそうだ。
 見ようによってはほのぼのしてる五匹を視界の隅にとらえながら、ふかふかしてて座り心地の良い苔の絨毯の上に、ロウ達も腰を下ろすように促す。立ち話で済むほど短い話でもないからね。
 まだ黒豹に警戒のまなざしを向けて射た三人だけど、私の様子から一先ず危険は無いと判断してくれたようだ。大人しく車座になって座ってくれたところで話を切り出した。

「みんなと一緒にいたところを、急に攫われたでしょ? あれから、私、ちょっと気を失っちゃって……」


 気が付いたら、ここに連れてこられてて、黒豹を枕に寝ていた。目が覚めてからも襲われる事は無く、それどころかぼちぼちであるが会話が可能だと判明した。どうも私を探していた(?)らしいのだけど、私にはこれっぽっちも身に覚えがない。こんな場所に、皆とはぐれて独りぼっちだし、どうしたらいいのか困っていたら、いきなりモーリンたちが現れた。で。

「私も驚いたんだけどね。モーリンたちが襲われるって、焦ったよ。けど、そうじゃなくて、襲われるどころか――」

 急に現れたモーリンたちは、私の前に並んで立ちはだかると、憤然とした様子で黒豹にむかってお説教(?)を始めたのだ。

「説教だぁ?」
「うん。何を言ってるのか私にはわかんなかったんだけど……あれは、どうみてもそう言う感じだったよ」

 詳細に説明するならば、まずお座りの格好でいた黒豹と私の間に、モーリンたちが突然、現れた。私が慌てて叫ぶのにも構わず、四匹の中からモーリンが更に一歩前に出る。そして、なんだこいつらは? 的な顔をしていた黒豹を睨みつけ(?)つつ、『クゥ!』と鋭く鳴いたのだ。その途端に、黒豹がビクリと体を震わせた。
 『クゥッ、クウ』と続けて鳴けば、今までピンっと立っていた黒豹の耳がへにゃりと垂れて、だんだんと頭が下がって来る。そんなモーリンに同調するようにして、シュンやフィーアも口々に囀り、リ・オは大きく口を開けて『シャァッ』と威嚇すると、黒豹は完全にぺたんと地面にお腹を擦り付けていて、『伏せ』の体勢になってしまう。ついさっきまで、見下ろしていたのは黒豹の方なのに、完全に立場が逆になっている。しかも、まだ言い足りない(?)様子のモーリンたちに気おされて、ずりずりと後ずさりを始めた。下がっていくうちに、しっぽが倒れていた大木の幹につっかえると、そこで観念した様にくるりと仰向けになって……。

「で、こうなったわけです」
「……なんだ、そりゃ? つまりはこいつは、あの連中の知り合い、ってことかよ?」
「うーん……この様子を見る限りじゃ、そうらしいんだけど……」

 モーリンたちが、非常に怒っているのは何となく感じられるんだけど、それが明確な言葉としてこっちに伝わってこないんだよ。恐らくは、黒豹をしかりつけるのに夢中で、こっちにまで気が回ってないんだと思う。あの様子からすると、体の大きさとかは無関係に、モーリンたちの方が『偉い』みたいだから、危害を加えられる心配はなさそうなんだが――それにしても、そろそろ、ちゃんとした説明が欲しいところだ。

「ねぇ、モーリン?」
「クウ?」

 黒豹のお腹の上でふんぞり返ってるモーリンに声をかけると、すぐに返事が戻って来る。かすかに首をかしげてこっちを見る様子は、いつもの愛らしいモーリンで、その様子になんだかほっとする。

「あのね、そっちの用事が済んでからでいいんだけど――ちょっと、この状況を説明してくれるかな? いきなり襲われて、ここまで連れてこられちゃって、私には何がどうなってるのかわからないのよ」

 私の言葉に、一瞬だけどモーリンの眼光が鋭くなった気がした。黒豹もそれに気が付いたのか、踏まれつつ『きゅぅん』だか『くぅん』だか、情けない声を出す。ふむ、かなりモーリンの事を怖がってるみたいだな。絵面からすると、なんともマヌケなんだけど。

『レイガ、怖い事された。モーリン達、怒る』

 おお、やっとのことでモーリンがしゃべってくれたよ。

「それで、出てきてくれたの? 助けに来てくれて、ありがとう。それで……まずは、その『子』なんだけど、一体、誰なの?」
『これ、悪い子。我儘、子供――雷精』
「雷精っ?」
「おい、レイ。今、なんと言った?」
「雷精、って聞こえたぜ?」
「それ……も、精霊なのか? レイ殿?」
「ちょっと待って、まだモーリンに聞いてる途中だから――モーリン。それじゃ、その子は貴方達の仲間ってこと?」

 気が急くのはわかるけど、まずはモーリンと話をさせてよ。後でちゃんと説明するからさ。

『仲間、違う。モーリン、土精』
「あ、うん、そうだね――じゃなくて、同じ精霊さんなのか、ってこと」
『是』

 あ、リ・オもこっち向いてる。尻尾を噛むのに飽きたのかな。シュンとフィーアはまだお仕置きに夢中みたいだが、モーリンに次いで比較的大人な対応をしてくれるリ・オが参加してくれたなら、話は早くなるはずだ。

『此奴、幼雷精。思慮、微小』
『精霊、レイガ好き。でも、モーリン達、ちゃんと考える。これ、ちゃんと考えない』
「えーと……もうちょっと具体的に?」

 リ・オの話し方はなんちゃって中国語みたいだし、モーリンもどうにも言葉数が足りない。これで理解しろってのは無茶でしょ。だから、もう一度お願いすると、今度はドドーンって感じで、二人の思念が伝わって来た。

「え、えっと……つまり、この子(黒豹=雷精)はまだ生まれたばかりだってこと?」

 ロウ達にもなるべく早めに情報を渡したいから、なるべく声に出して状況を整理していく。

「少し前――うん、この樹に雷が落ちた時に上級まで育った、と。それまでは、中級だったんだね。落雷の衝撃で位が上がったんだ? でも、まだお子ちゃまだから、いろいろと考えが足りなくて……あ、なるほど。精霊たちの噂で、私の事を知った、と……」

 よくわからんが、中級精霊と上級精霊との違いの一つとして、実体をもつことが出来るかどうか、ってのがあるみたいだ。つまり、それだけの強い魔力を持ってるのが、上級(とそれ以上)の精霊ってことらしい。上級になるきっかけはいろいろで、モーリンたちはあの場所で長い間存在していたことにより、そうなったらしい。今回は、この樹におちた雷だったようだね。

「精霊ってなぁ、噂話まですんのかよ?」
「んと、実際におしゃべりするってのじゃなくて、何となく情報として伝わるみたい、な感じ? それで――精霊って自分が生まれた場所からは、基本的にあまり動けないんだって」
「ほう……?」
「モーリンたちは、私と契約したから、私のいるところならどこでも行けるみたいだけど、この子はこの森――というか、この樹からあんまり離れられないらしいよ」
「なるほど。それで、あの噂になった訳か」
「しかし、どうしてまたその様なことに? 俺は精霊には詳しくないが、それでも彼らが直接的に人にかかわることは滅多にないと、お館様からうかがった覚えがあるのだが?」
「それなんだけどね……この子、私を探してたみたいなのよ……」

『はぁ?』と、三人の声がハモる。けど、私だって『はぁ?』だよ。モーリンたちの説明を聞いて、頭が痛くなったよ。

「さっき言った精霊同士の情報で、私の事を知って興味を持ったんだって。けど、私はオルフェンに居たし、この子はここから動けないわけでしょ――あー、位置関係とかきちんと把握してたわけじゃないみたいだけど、とにかく遠くにいるってのだけは理解してたみたい。でも、辛抱溜まらんようになって、この森だけじゃなくて出歩ける限界辺りまで出て行って……」

 んで、人を見かけると、手当たり次第に近づいていったようだ。その過程で『黒い獣』が『人を襲う』って噂が発生したわけだ。勿論、害意があるわけじゃないから怪我をさせたりはしない。けど、まだ上級になったばかりで自分の魔力の制御が甘くて、『わーい、人が来た、もしかしたら今度こそ……』ってはしゃいで、うっかり雷を飛ばしちゃって――私達が目撃した荷馬車の残骸も、その被害にあったみたいだねぇ。尚、この子だけサイズが大きいのも同じ理由で、きちんと制御できる精霊なら、無駄な魔力の垂れ流しをしないためにも、モーリン達みたいなちんまいサイズをとるんだって。

「……なんだ、そりゃ。人死が出てないからまだいいようなもんの、笑い話じゃ済まねぇぞ」

 ええ、私も同感ですよ、ガルドさん。この森の雨(と雷)についても、同じように魔力の制御が甘くなることが多くて、うっかり雷雲を呼び寄せては、そのついでに雨が降る――を繰り返した結果、『雨の森』なんて名前がついちゃったようだ。

「それで、結局、こいつは何がしたかったんだ?」
「あー、うん。それなんだけどねぇ……」

 ロウに聞かれて、ため息が出る。私を待っていた、私を探していた、ってのは本人(?)から聞いたが、その理由をモーリンたちが教えてくれた。

「私と、契約したいんだって」
「「「はぁっ?」」」

 はい、二度目のハモりをいただきました。全く……頭痛が激しくなるわ。
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