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冒険者始めました編
15・王都へ帰ろう!
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王都サトゥルノの城壁が夕焼けに染まっている。
サトゥルノ、うん、サトゥルノだったよね、覚えた。
冒険者用の門には出発したときと同じ門番さんが立っている。
「やあ葉菜花ちゃん、お疲れ。薬草はいっぱい採れたかい?」
若いほうの門番さん……えっと、アレコスさん、が声をかけてくれる。
「はい、葉菜花です。薬草はいっぱい採れました」
わたしが名前を言うと、ペンダントの水晶が光った。
アレコスさんが苦笑する。
「毎回自己紹介しなくてもいいからね」
「あ、ごめんなさい」
最初の一回だけで良かったみたい。
「おふたりはずっとお仕事なんですか?」
「そう。早めに昼食を摂ってここに来て、終わったら家に帰って遅い夕食を摂るの」
「大変ですね」
「わふう……」
わたしとアレコスさんが話している間も、先輩の強面カルロスさんはラケルを見つめている。
……わふわふ、ラケルは悪いモンスターじゃないよう。
とも言えないので、少し考えてみる。
悪いモンスターじゃないのは本当だけどね?
付与効果があることと短い時間で一度に大量に作れること、これさえ秘密にすれば人前で魔石ごはんを作ってもいい、むしろ作ってアピールしろって、シオン君は言っていた。
「えっと……わたし、錬金術師なんです」
「そうなの? 錬金術師が冒険者になるなんて珍しいね。俺の姉貴の旦那も錬金術師なんだけど、工房で働いてるよ」
「わたしの錬金術スキルは少し特殊なので」
言いながら、ラケルに財布を出してもらって魔石を取り出す。
カルロスさんの瞳が光った。
「!……シャドウウルフの『影運び』か」
「先輩はホント、モンスターに詳しいですね」
「この魔石は数日かけて変成したものです。これから最後の変成をします」
「う、うん?」
怪訝そうな表情のアレコスさんと、ラケルから視線を外してくれないカルロスさんの前で変成を開始する。
唐突でごめんなさい。
ラケルが悪いモンスターだと思われてるのがイヤなのと、昨日シオン君と練習した言い回ししかできないだけです。
とか考えてる間に、
「できました!」
「え、なに? 葉菜花ちゃんの錬金術って魔石から食べ物作れるの?」
「ま……ふふわふう」
魔石ごはんと言おうとして、ラケルは慌てて吠え直した。
「ほう……」
カルロスさんの視線が鋭くなる。
……うーん。ラトニーの人なら食いしん坊だから魔石ごはんで懐柔できるかと思ったんだけど、無理かな。
とりあえず、作った魔石ごはんをふたりに渡そう。
「わたしは魔石ごはんって呼んでます。良かったらどうぞ」
エビアボカドサンド(集中力上昇)を差し出す。
二個いっぺんに作ったんだよー。
疲れると集中力が落ちるっていうから、これがいいかなって思ったの。
仕事終わりのあと少しの時間が辛いってお父さんが言ってたし。
ダンジョンアントの魔石製なので、昨日馬車の中でスライムの魔石で作ったものよりも小さい。
大人の男の人ならひと口サイズだ。
「ありがとう。今の時間が一番お腹減るんだよね。……うん、美味しい!」
持っていた槍を自分の肩で支えて魔石ごはんを受け取ったアレコスさんは、エビアボカドサンドを一瞬で食べた。
複雑な表情で受け取ったカルロスさんは、今もラケルを見つめている。
「いやーホント美味しいな。これ、エビだよね?」
「はい。錬金術で作ったので普通の食材とは違いますが、『鑑定』……じゃなくて『解析』レベルの高い友達に見てもらってるので危険はありませんよ」
『鑑定』を使える人間は少ない。
神殿の神聖系魔術強化陣を利用せずに使えるのは、この世界中探してもシオン君だけかもしれないという。
馬車の中でなく聖神殿に着いてから魔石試しをしていたら、魔石ごはんの付与効果を悪用しようとする人達に捕まってたかもしれません。
魔石ごはんの秘密を隠せても、シオン君のこと言い触らしてちゃダメだよね。
シオン君が『鑑定』スキルを使えるのは、騎士団長の証でもある聖剣に選ばれたからだと言っていた。
聖剣は使い手に『鑑定』スキルを与えるだけでなく、自身での『浄化』が可能だ。
だから野営のとき、狩った獲物についた泥や砂を落とせて便利だと言ってた。
……聖剣の価値とか『浄化』の役割とかは、そういうものじゃないと思う。
ダンジョン内で『浄化』してない魔石を持ち歩くと命に関わるので、『浄化』の魔術は一番進歩しているそうです。
「俺は『索敵』持ってるから、これが危険なものじゃないってわかったよ」
アレコスさんは笑ってくれるけど、カルロスさんはラケルを睨んだままだ。
槍を持っていないほうの手で受け取ってくれたエビアボカドサンドも食べてない。
「……先輩」
「なんだ?」
「思ってることがあるんなら、さっさと言っちゃったらどうですか? 食べないんならそれ、俺にくださいよ」
「いや……葉菜花と言ったな?」
「はい」
「……あんたがくれたこのサンドイッチ、シャドウウルフにあげてもいいか?」
「え……」
毒でも入っていると思われたんだろうか。
アレコスさんが溜息をついて、カルロスさんの背中を叩いた。
「いい加減にしてください、先輩。葉菜花ちゃんが傷ついてますよ。素直に言ったらいいだけじゃないですか。自分はモンスターが大好きだからその子を撫でさせてもらえませんか、って」
カルロスさんの顔が赤くなった。朱に染まる、ってこういう感じなんだろうな。
「そ、そういうことだ。シャドウウルフに食べ物を与えて、撫でてもいいだろうか」
「いいですよ」
「わふう!」
……ラケルはモフモフされるのが大好きなわんこです。
カルロスさんは持っていた槍を城壁に立てかけて、ラケルの前にしゃがみ込んだ。
「うおお、ふかふかだなあ。なんで手触りのいい毛皮だろう」
「わふー♪」
「すべすべで真っ黒で、まるで神獣ケルベロス様のようだ」
「わふふ!」
「え? お腹? お腹まで見せてくれるのか? し、しかし……」
「わふわふ」
カルロスさんに縋るような目で見られたので、わたしは無言で頷いた。
門番さんの厳つい手が高速でラケルのお腹を撫でる。
エビアボカドサンドは、とっくの昔にその中です。
「あはは。先輩がゴメンね、葉菜花ちゃん」
「いえ、こちらこそお仕事の邪魔してすいませんでした」
「大丈夫。俺らの担当時間は暇なんだ。ダンジョン探索中心の冒険者達は暗いうちにこの門を出て、日が沈んでから戻って来るからね」
「あ!」
それで冒険者ギルドが混雑するから明るいうちに帰って来なさいと、スサナさんに言われてたんだった。
「ギルドに薬草採取完了の報告に行ってきます」
「そうだね。女の子なんだし暗くなる前に宿へ帰ったほうがいいよ」
「わふう!」
「……え?」
カルロスさんにこの世の終わりが来たような顔で見つめられたけど、新米冒険者だから受付のお姉さんの言葉には従いますよ。
別れ際にカルロスさんは、朝言った気をつけろという言葉は、可愛いわんこが怪我しないよう気をつけてあげてね、という意味だったと教えてくれた。
えっと……ラケルをモフモフしてくれてありがとうございました?
サトゥルノ、うん、サトゥルノだったよね、覚えた。
冒険者用の門には出発したときと同じ門番さんが立っている。
「やあ葉菜花ちゃん、お疲れ。薬草はいっぱい採れたかい?」
若いほうの門番さん……えっと、アレコスさん、が声をかけてくれる。
「はい、葉菜花です。薬草はいっぱい採れました」
わたしが名前を言うと、ペンダントの水晶が光った。
アレコスさんが苦笑する。
「毎回自己紹介しなくてもいいからね」
「あ、ごめんなさい」
最初の一回だけで良かったみたい。
「おふたりはずっとお仕事なんですか?」
「そう。早めに昼食を摂ってここに来て、終わったら家に帰って遅い夕食を摂るの」
「大変ですね」
「わふう……」
わたしとアレコスさんが話している間も、先輩の強面カルロスさんはラケルを見つめている。
……わふわふ、ラケルは悪いモンスターじゃないよう。
とも言えないので、少し考えてみる。
悪いモンスターじゃないのは本当だけどね?
付与効果があることと短い時間で一度に大量に作れること、これさえ秘密にすれば人前で魔石ごはんを作ってもいい、むしろ作ってアピールしろって、シオン君は言っていた。
「えっと……わたし、錬金術師なんです」
「そうなの? 錬金術師が冒険者になるなんて珍しいね。俺の姉貴の旦那も錬金術師なんだけど、工房で働いてるよ」
「わたしの錬金術スキルは少し特殊なので」
言いながら、ラケルに財布を出してもらって魔石を取り出す。
カルロスさんの瞳が光った。
「!……シャドウウルフの『影運び』か」
「先輩はホント、モンスターに詳しいですね」
「この魔石は数日かけて変成したものです。これから最後の変成をします」
「う、うん?」
怪訝そうな表情のアレコスさんと、ラケルから視線を外してくれないカルロスさんの前で変成を開始する。
唐突でごめんなさい。
ラケルが悪いモンスターだと思われてるのがイヤなのと、昨日シオン君と練習した言い回ししかできないだけです。
とか考えてる間に、
「できました!」
「え、なに? 葉菜花ちゃんの錬金術って魔石から食べ物作れるの?」
「ま……ふふわふう」
魔石ごはんと言おうとして、ラケルは慌てて吠え直した。
「ほう……」
カルロスさんの視線が鋭くなる。
……うーん。ラトニーの人なら食いしん坊だから魔石ごはんで懐柔できるかと思ったんだけど、無理かな。
とりあえず、作った魔石ごはんをふたりに渡そう。
「わたしは魔石ごはんって呼んでます。良かったらどうぞ」
エビアボカドサンド(集中力上昇)を差し出す。
二個いっぺんに作ったんだよー。
疲れると集中力が落ちるっていうから、これがいいかなって思ったの。
仕事終わりのあと少しの時間が辛いってお父さんが言ってたし。
ダンジョンアントの魔石製なので、昨日馬車の中でスライムの魔石で作ったものよりも小さい。
大人の男の人ならひと口サイズだ。
「ありがとう。今の時間が一番お腹減るんだよね。……うん、美味しい!」
持っていた槍を自分の肩で支えて魔石ごはんを受け取ったアレコスさんは、エビアボカドサンドを一瞬で食べた。
複雑な表情で受け取ったカルロスさんは、今もラケルを見つめている。
「いやーホント美味しいな。これ、エビだよね?」
「はい。錬金術で作ったので普通の食材とは違いますが、『鑑定』……じゃなくて『解析』レベルの高い友達に見てもらってるので危険はありませんよ」
『鑑定』を使える人間は少ない。
神殿の神聖系魔術強化陣を利用せずに使えるのは、この世界中探してもシオン君だけかもしれないという。
馬車の中でなく聖神殿に着いてから魔石試しをしていたら、魔石ごはんの付与効果を悪用しようとする人達に捕まってたかもしれません。
魔石ごはんの秘密を隠せても、シオン君のこと言い触らしてちゃダメだよね。
シオン君が『鑑定』スキルを使えるのは、騎士団長の証でもある聖剣に選ばれたからだと言っていた。
聖剣は使い手に『鑑定』スキルを与えるだけでなく、自身での『浄化』が可能だ。
だから野営のとき、狩った獲物についた泥や砂を落とせて便利だと言ってた。
……聖剣の価値とか『浄化』の役割とかは、そういうものじゃないと思う。
ダンジョン内で『浄化』してない魔石を持ち歩くと命に関わるので、『浄化』の魔術は一番進歩しているそうです。
「俺は『索敵』持ってるから、これが危険なものじゃないってわかったよ」
アレコスさんは笑ってくれるけど、カルロスさんはラケルを睨んだままだ。
槍を持っていないほうの手で受け取ってくれたエビアボカドサンドも食べてない。
「……先輩」
「なんだ?」
「思ってることがあるんなら、さっさと言っちゃったらどうですか? 食べないんならそれ、俺にくださいよ」
「いや……葉菜花と言ったな?」
「はい」
「……あんたがくれたこのサンドイッチ、シャドウウルフにあげてもいいか?」
「え……」
毒でも入っていると思われたんだろうか。
アレコスさんが溜息をついて、カルロスさんの背中を叩いた。
「いい加減にしてください、先輩。葉菜花ちゃんが傷ついてますよ。素直に言ったらいいだけじゃないですか。自分はモンスターが大好きだからその子を撫でさせてもらえませんか、って」
カルロスさんの顔が赤くなった。朱に染まる、ってこういう感じなんだろうな。
「そ、そういうことだ。シャドウウルフに食べ物を与えて、撫でてもいいだろうか」
「いいですよ」
「わふう!」
……ラケルはモフモフされるのが大好きなわんこです。
カルロスさんは持っていた槍を城壁に立てかけて、ラケルの前にしゃがみ込んだ。
「うおお、ふかふかだなあ。なんで手触りのいい毛皮だろう」
「わふー♪」
「すべすべで真っ黒で、まるで神獣ケルベロス様のようだ」
「わふふ!」
「え? お腹? お腹まで見せてくれるのか? し、しかし……」
「わふわふ」
カルロスさんに縋るような目で見られたので、わたしは無言で頷いた。
門番さんの厳つい手が高速でラケルのお腹を撫でる。
エビアボカドサンドは、とっくの昔にその中です。
「あはは。先輩がゴメンね、葉菜花ちゃん」
「いえ、こちらこそお仕事の邪魔してすいませんでした」
「大丈夫。俺らの担当時間は暇なんだ。ダンジョン探索中心の冒険者達は暗いうちにこの門を出て、日が沈んでから戻って来るからね」
「あ!」
それで冒険者ギルドが混雑するから明るいうちに帰って来なさいと、スサナさんに言われてたんだった。
「ギルドに薬草採取完了の報告に行ってきます」
「そうだね。女の子なんだし暗くなる前に宿へ帰ったほうがいいよ」
「わふう!」
「……え?」
カルロスさんにこの世の終わりが来たような顔で見つめられたけど、新米冒険者だから受付のお姉さんの言葉には従いますよ。
別れ際にカルロスさんは、朝言った気をつけろという言葉は、可愛いわんこが怪我しないよう気をつけてあげてね、という意味だったと教えてくれた。
えっと……ラケルをモフモフしてくれてありがとうございました?
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