36 / 64
葉菜花、旅立ちました編
35・ラーメン大好きマルコさん
しおりを挟む
旅に出て二日目の朝は塩ラーメン。
街道脇に馬車を停めてテーブルを囲む。
まとめてお鍋に作って、それぞれのコップに取ってもらう形式。
お鍋は、『アイテムボックス』を持たないシオン君が『黄金のケルベロス亭』のわたしの部屋に置いていった大きなものを使っています。
一々『浄化』するのは大変なので、飲み物用のコップはラケルの影で運んでもらったものです。
旅先で陶器のコップは割れそうで怖いって話をしたら、シオン君が木製のコップを持って来てくれたのです。……代金は受け取ってくれませんでした。
お皿も木製のものが欲しいんだけど相談したらすぐ用意してくれそうで、うーん、友達だからこそ甘え過ぎないようにしたいのにな。
「あ、あ、あ……夢にまで見たラーメン!」
マルコさんが感極まったように叫ぶ。
ロレッタちゃんと旦那様との顔合わせの日にも作りましたよね?
そんなに間が開いてないと思う。
魔石ごはんに中毒性とか……ないよね?
イサクさんの『アイテムボックス』から出されたテーブルの上には、大きなお鍋だけでなく大皿も二枚並んでいる。
肉まんとシューマイのお皿だ。
「同じものばっかり食べてちゃダメですよ、マルコさん。肉まんとシューマイも食べてくださいね」
同じものばかり食べてても魔石ごはんだから大丈夫なんだけど、やっぱり気になる。それにセットだと、ラーメンのHP自然回復率上昇の効果が大きくなるし。
バルバラさんが微笑んだ。
「ラトニー人って、みんなそれ言うね」
ルイスさんが頷く。
「あんまり食事に興味ないジュリアーノでさえ、肉ばっかり食べてないで野菜も食べろって言うもんな」
「そのほうが美味しいじゃないですか。……そう思うでしょう?」
ジュリアーノさんに見つめられて、わたしは頷いた。
まあ部活帰りのDKセットBラーメン(HP自然回復率上昇)+肉まん(防御力上昇)+シューマイ(攻撃力上昇)は、肉とか野菜とかいう組み合わせじゃないんですけどね。
これも全部主食じゃん! って言われる組み合わせだと思う。
「マルコのヤツ、本当に夢にまで見てたんだぜ? 寝言でラーメンって言ってた」
ニコロ君が溜息をつきながら肉まんを齧った。
「あ、肉入ってる。前にイサクにもらったパンに似てるけど、こっちのが皮が柔らかいな」
「……うん、美味い」
イサクさんも肉まんを頬張っている。
「ジュリアーノも今日は結構食べるんだね」
「ええ。葉菜花さんに作っていただいたウーロン茶を飲むと、口の中がさっぱりしてフォークが進むんです」
バルバラさんの質問にジュリアーノさんが答えている。
ウーロン茶を飲むと脂を吸収しにくくなるからダイエットに良いって、前世で聞いたなあ。でも歌う前に飲むのはダメなんだよね。
ジャスミン茶も作れます。
ウーロン茶はそれ以外の冷たい飲み物と同じで状態異常耐性上昇の付与効果を持つ──が、セットメニューと一緒に食べるとそれは無効になる。
その代わりセットメニューで組み合わされた付与効果は消えない。
昨夜屋台の出店セットを食べたあと、味の濃い料理で喉が渇いたシオン君がウーロン茶を飲んで発見したのだ。
ウーロン茶以外の飲み物でも同じ効果。
セットメニューの付与効果を打ち消すには十分以上の冷却期間が必要みたい。
単品の食べ物と飲み物の場合は最後に口にしたほうの付与効果が残るんだけどね。
「わふわふ!」
ラケルは大喜びで肉まんを食べている。
一緒にコンビニへ行って肉まんを買って帰る途中、よく足をカリカリされたっけ。
中身は香辛料が効いててわんこ向きじゃなさそうな気がしたから皮だけ千切ってあげると、すっごいがっかりした顔してたなー。
普通の犬だと思ってたんだもん。人間の食べ物はあげられないよ。
自分の取り皿に肉まんとシューマイを載せたロレッタちゃんが笑顔で言う。
「葉菜花ちゃん、シューマイ可愛い。ケーキみたいなのよ」
わたしが魔石で変成したのは、冷凍食品でお馴染みの白い皮に包まれてて上にグリーンピースが載ったシューマイです。
言われてみたらケーキみたい?
「ラーメンは美味しいですねえ。なんだか創作意欲が沸いてきます」
旦那様の言葉に、わたしは首を傾げた。
そんな付与効果はないはずなんだけど……HP自然回復率が上昇するから元気が出て、意欲も沸いて来たってことかな?
「もっと羊皮紙を持ってくれば良かったですねえ」
「……ロレンツォの旦那、俺が持ってきたのを譲ろう」
「ありがとう、イサク君」
イサクさんは鍛冶師の修行はしていないのですが、ドワーフは子どものころから気になるものを絵に描いて、未来の作品の参考にするため保管しておくのだそうです。
「葉菜花、食べてるか?」
「はい」
「作ったヤツが食べ損ねて体壊してたら意味ないからな。ちゃんと食べろよ」
ルイスさんが気遣ってくれる。
「わかりました」
魔石ごはんのおかげか、それほど疲れは感じていない。
……まだまだ先は長いんだけどね。
これからを乗り切るため、わたしも部活帰りのDKセットBを食べた。
うん、美味しい。
でも……本当に付与効果ってあるのかな。
シオン君を疑うわけじゃないし、セットメニューの組み合わせを考えるのはゲームみたいで楽しい。
でもなんか実感がないんだよね。わたし『鑑定』持ってないし。
ベルちゃんにもらった苺のマカロンで上がったステータスも確かめようがない。
「ごちそう様、葉菜花。食器はどうしたらいい?」
バルバラさんに言われて答える。
「テーブルに置いておいてください。『浄化』してラケルの影に入れておきます。必要なときに言ってくれたら出しますよ」
「そうかい。ありがとう、美味しかったよ。……隊長、今はみんな揃ってるから、ちょっと離れていいかい? 軽く体を動かしておきたいんだ」
「そうですね。いいですか、ロレンツォさん」
旦那様が頷いたので、バルバラさんは茂みに消えていった。
前世でも長時間同じ姿勢でいると良くないって言われてたよね。
イサクさんやルイスさんは御者したりするけど、バルバラさんはあんまり動かないからな。さりげなくロレッタちゃんとわたしを見守ってくれてるからなんだけど。
「……ふふふ。残りのラーメンの割り当てが増えました」
呟くマルコさんを見て、ニコロ君は溜息をついてからシューマイを口に運んでいた。
「葉菜花ちゃん、きな粉ミルクのお代わりをちょうだい」
「わふわふ」
ロレッタちゃんのコップできな粉ミルクを作り、ラケルのお皿に肉まんを追加する。
「……隊長。バルバラ姐さんが帰って来たら、俺、狩りに行っていいか?」
イサクさんが急に言い出して、周りの人間がぽかんとした表情を浮かべた。
「イサク? 今回の旅の間は葉菜花さんが魔石ごはんを作ってくれるから食材は必要ありませんよ? この辺りにはぐれモンスターが現れたという話も聞きませんし」
「……あー……そう、だよな。……悪い。なんか血が騒いで」
「あー俺も俺も。なんか暴れたい気分なんだよな」
ルイスさんがイサクさんの発言に頷く。
……もしかして、シューマイの攻撃力上昇のせい?
攻撃性の上昇じゃないんだけど。
でも元から強い人は自分の能力が上昇したのを敏感に感じ取って、試してみたいと思ったりしちゃうのかな。
「今回が初仕事でもないのにどうしたんですか、ふたりとも。……まあふたりが食事を終えるのなら、残りのラーメンは責任を持って僕が食べますが」
「……マルコ……」
朝から何度も溜息をついて、ニコロ君も大変です。
「葉菜花さんがいらっしゃるからじゃないでしょうか、隊長。同じ年ごろの可愛い女の子が一緒だから浮かれているのですよ」
そう言って、ジュリアーノさんがメガネの奥から微笑みかけてくる。
うわあ。ラトニーの王侯貴族は褒め殺しが上手だなあ。
……継承権は放棄しているけれど、ジュリアーノさんはとある伯爵家の次男なのだそうです。
ルイスさんが真っ赤になる。
「はあ? なに言ってんだよ、ジュリアーノ。そんなんじゃないし」
「……そうかもな。葉菜花は可愛い」
イサクさんはベルちゃんのように、さらっと褒め殺しに加担してくる。
「わふわふ!」
「むー。ルイスはともかくイサクは危ないのよ。葉菜花ちゃんはロレッタが守ってあげるわ!」
「なんか青春ですねえ」
旦那様がしみじみと言う。
ルイスさんとイサクさんはバルバラさんが戻って来たあと、お鍋とテーブルを片付けた場所で対戦式の訓練を始めた。
狙撃手のルイスさんは接近戦では短剣を使ってました。
エルフだからといって、直接矢を持って刺しに行ったりはしないようです。
それにしても……はあ、びっくりした。
苺のマカロンで上がった魅力の影響……じゃないよね?
からかわれたかお世辞を言われただけだよね、うんうん。
街道脇に馬車を停めてテーブルを囲む。
まとめてお鍋に作って、それぞれのコップに取ってもらう形式。
お鍋は、『アイテムボックス』を持たないシオン君が『黄金のケルベロス亭』のわたしの部屋に置いていった大きなものを使っています。
一々『浄化』するのは大変なので、飲み物用のコップはラケルの影で運んでもらったものです。
旅先で陶器のコップは割れそうで怖いって話をしたら、シオン君が木製のコップを持って来てくれたのです。……代金は受け取ってくれませんでした。
お皿も木製のものが欲しいんだけど相談したらすぐ用意してくれそうで、うーん、友達だからこそ甘え過ぎないようにしたいのにな。
「あ、あ、あ……夢にまで見たラーメン!」
マルコさんが感極まったように叫ぶ。
ロレッタちゃんと旦那様との顔合わせの日にも作りましたよね?
そんなに間が開いてないと思う。
魔石ごはんに中毒性とか……ないよね?
イサクさんの『アイテムボックス』から出されたテーブルの上には、大きなお鍋だけでなく大皿も二枚並んでいる。
肉まんとシューマイのお皿だ。
「同じものばっかり食べてちゃダメですよ、マルコさん。肉まんとシューマイも食べてくださいね」
同じものばかり食べてても魔石ごはんだから大丈夫なんだけど、やっぱり気になる。それにセットだと、ラーメンのHP自然回復率上昇の効果が大きくなるし。
バルバラさんが微笑んだ。
「ラトニー人って、みんなそれ言うね」
ルイスさんが頷く。
「あんまり食事に興味ないジュリアーノでさえ、肉ばっかり食べてないで野菜も食べろって言うもんな」
「そのほうが美味しいじゃないですか。……そう思うでしょう?」
ジュリアーノさんに見つめられて、わたしは頷いた。
まあ部活帰りのDKセットBラーメン(HP自然回復率上昇)+肉まん(防御力上昇)+シューマイ(攻撃力上昇)は、肉とか野菜とかいう組み合わせじゃないんですけどね。
これも全部主食じゃん! って言われる組み合わせだと思う。
「マルコのヤツ、本当に夢にまで見てたんだぜ? 寝言でラーメンって言ってた」
ニコロ君が溜息をつきながら肉まんを齧った。
「あ、肉入ってる。前にイサクにもらったパンに似てるけど、こっちのが皮が柔らかいな」
「……うん、美味い」
イサクさんも肉まんを頬張っている。
「ジュリアーノも今日は結構食べるんだね」
「ええ。葉菜花さんに作っていただいたウーロン茶を飲むと、口の中がさっぱりしてフォークが進むんです」
バルバラさんの質問にジュリアーノさんが答えている。
ウーロン茶を飲むと脂を吸収しにくくなるからダイエットに良いって、前世で聞いたなあ。でも歌う前に飲むのはダメなんだよね。
ジャスミン茶も作れます。
ウーロン茶はそれ以外の冷たい飲み物と同じで状態異常耐性上昇の付与効果を持つ──が、セットメニューと一緒に食べるとそれは無効になる。
その代わりセットメニューで組み合わされた付与効果は消えない。
昨夜屋台の出店セットを食べたあと、味の濃い料理で喉が渇いたシオン君がウーロン茶を飲んで発見したのだ。
ウーロン茶以外の飲み物でも同じ効果。
セットメニューの付与効果を打ち消すには十分以上の冷却期間が必要みたい。
単品の食べ物と飲み物の場合は最後に口にしたほうの付与効果が残るんだけどね。
「わふわふ!」
ラケルは大喜びで肉まんを食べている。
一緒にコンビニへ行って肉まんを買って帰る途中、よく足をカリカリされたっけ。
中身は香辛料が効いててわんこ向きじゃなさそうな気がしたから皮だけ千切ってあげると、すっごいがっかりした顔してたなー。
普通の犬だと思ってたんだもん。人間の食べ物はあげられないよ。
自分の取り皿に肉まんとシューマイを載せたロレッタちゃんが笑顔で言う。
「葉菜花ちゃん、シューマイ可愛い。ケーキみたいなのよ」
わたしが魔石で変成したのは、冷凍食品でお馴染みの白い皮に包まれてて上にグリーンピースが載ったシューマイです。
言われてみたらケーキみたい?
「ラーメンは美味しいですねえ。なんだか創作意欲が沸いてきます」
旦那様の言葉に、わたしは首を傾げた。
そんな付与効果はないはずなんだけど……HP自然回復率が上昇するから元気が出て、意欲も沸いて来たってことかな?
「もっと羊皮紙を持ってくれば良かったですねえ」
「……ロレンツォの旦那、俺が持ってきたのを譲ろう」
「ありがとう、イサク君」
イサクさんは鍛冶師の修行はしていないのですが、ドワーフは子どものころから気になるものを絵に描いて、未来の作品の参考にするため保管しておくのだそうです。
「葉菜花、食べてるか?」
「はい」
「作ったヤツが食べ損ねて体壊してたら意味ないからな。ちゃんと食べろよ」
ルイスさんが気遣ってくれる。
「わかりました」
魔石ごはんのおかげか、それほど疲れは感じていない。
……まだまだ先は長いんだけどね。
これからを乗り切るため、わたしも部活帰りのDKセットBを食べた。
うん、美味しい。
でも……本当に付与効果ってあるのかな。
シオン君を疑うわけじゃないし、セットメニューの組み合わせを考えるのはゲームみたいで楽しい。
でもなんか実感がないんだよね。わたし『鑑定』持ってないし。
ベルちゃんにもらった苺のマカロンで上がったステータスも確かめようがない。
「ごちそう様、葉菜花。食器はどうしたらいい?」
バルバラさんに言われて答える。
「テーブルに置いておいてください。『浄化』してラケルの影に入れておきます。必要なときに言ってくれたら出しますよ」
「そうかい。ありがとう、美味しかったよ。……隊長、今はみんな揃ってるから、ちょっと離れていいかい? 軽く体を動かしておきたいんだ」
「そうですね。いいですか、ロレンツォさん」
旦那様が頷いたので、バルバラさんは茂みに消えていった。
前世でも長時間同じ姿勢でいると良くないって言われてたよね。
イサクさんやルイスさんは御者したりするけど、バルバラさんはあんまり動かないからな。さりげなくロレッタちゃんとわたしを見守ってくれてるからなんだけど。
「……ふふふ。残りのラーメンの割り当てが増えました」
呟くマルコさんを見て、ニコロ君は溜息をついてからシューマイを口に運んでいた。
「葉菜花ちゃん、きな粉ミルクのお代わりをちょうだい」
「わふわふ」
ロレッタちゃんのコップできな粉ミルクを作り、ラケルのお皿に肉まんを追加する。
「……隊長。バルバラ姐さんが帰って来たら、俺、狩りに行っていいか?」
イサクさんが急に言い出して、周りの人間がぽかんとした表情を浮かべた。
「イサク? 今回の旅の間は葉菜花さんが魔石ごはんを作ってくれるから食材は必要ありませんよ? この辺りにはぐれモンスターが現れたという話も聞きませんし」
「……あー……そう、だよな。……悪い。なんか血が騒いで」
「あー俺も俺も。なんか暴れたい気分なんだよな」
ルイスさんがイサクさんの発言に頷く。
……もしかして、シューマイの攻撃力上昇のせい?
攻撃性の上昇じゃないんだけど。
でも元から強い人は自分の能力が上昇したのを敏感に感じ取って、試してみたいと思ったりしちゃうのかな。
「今回が初仕事でもないのにどうしたんですか、ふたりとも。……まあふたりが食事を終えるのなら、残りのラーメンは責任を持って僕が食べますが」
「……マルコ……」
朝から何度も溜息をついて、ニコロ君も大変です。
「葉菜花さんがいらっしゃるからじゃないでしょうか、隊長。同じ年ごろの可愛い女の子が一緒だから浮かれているのですよ」
そう言って、ジュリアーノさんがメガネの奥から微笑みかけてくる。
うわあ。ラトニーの王侯貴族は褒め殺しが上手だなあ。
……継承権は放棄しているけれど、ジュリアーノさんはとある伯爵家の次男なのだそうです。
ルイスさんが真っ赤になる。
「はあ? なに言ってんだよ、ジュリアーノ。そんなんじゃないし」
「……そうかもな。葉菜花は可愛い」
イサクさんはベルちゃんのように、さらっと褒め殺しに加担してくる。
「わふわふ!」
「むー。ルイスはともかくイサクは危ないのよ。葉菜花ちゃんはロレッタが守ってあげるわ!」
「なんか青春ですねえ」
旦那様がしみじみと言う。
ルイスさんとイサクさんはバルバラさんが戻って来たあと、お鍋とテーブルを片付けた場所で対戦式の訓練を始めた。
狙撃手のルイスさんは接近戦では短剣を使ってました。
エルフだからといって、直接矢を持って刺しに行ったりはしないようです。
それにしても……はあ、びっくりした。
苺のマカロンで上がった魅力の影響……じゃないよね?
からかわれたかお世辞を言われただけだよね、うんうん。
13
あなたにおすすめの小説
誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!
ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。
転生チートを武器に、88kgの減量を導く!
婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、
クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、
薔薇のように美しく咲き変わる。
舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、
父との涙の再会、
そして最後の別れ――
「僕を食べてくれて、ありがとう」
捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命!
※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中
※表紙イラストはAIに作成していただきました。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
私の風呂敷は青いあいつのよりもちょっとだけいい
しろこねこ
ファンタジー
前世を思い出した15歳のリリィが風呂敷を発見する。その風呂敷は前世の記憶にある青いロボットのもつホニャララ風呂敷のようで、それよりもちょっとだけ高性能なやつだった。風呂敷を手にしたリリィが自由を手にする。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!
ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。
婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。
「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」
「「「は?」」」
「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」
前代未聞の出来事。
王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。
これでハッピーエンド。
一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。
その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。
対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。
タイトル変更しました。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる