61 / 64
アリの巣殲滅編
60・葉菜花、女神ヌエバ様に会うの巻
しおりを挟む
──ふと気が付くと、わたしは真っ白な空間にいた。
目の前には光り輝く女性と、みっつの頭を持つ巨大な黒犬がいる。
光り輝くといっても眩しいわけではなく、月の光のような優しい輝きだ。
にもかかわらず、彼女の顔ははっきりと見えない。
『気が付きましたか、葉菜花』
頭の中で声がする。
『こうして会うのは初めてですね、わらわは月と冥府の女神ヌエバです』
「ヌエバ様……」
女神様の隣にいるケルベロス様は、なぜかドヤ顔をしている。
うん、まあ、自慢のご主人様なんだね。
わたしのことも生き返らせてくれた月と冥府の……冥府?
「も、もしかして、わたし死んじゃったんですか?……せっかく生き返らせてくれたのにごめんなさいっ!」
『いいえ。そなたは死んではいません。魔力酔いで気絶しているだけです』
魔力酔い? じゃあさっき女王ダンジョンアントをローストビーフに変えたのは、『異世界料理再現錬金術』じゃなくて魔術だったの?
だからあんなに疲れたのかなあ?
『いい機会なので、こうして冥府と現世の境に呼び寄せたのです。葉菜花、わらわはそなたに言いたいことがあります』
「な、なんでしょうっ」
光り輝く女神様が頭を下げた。
『ありがとう』
隣のケルベロス様が、とてつもなく不機嫌そうな顔で睨みつけてくる。
わたしは慌てて首を横に振った。
「そんなっ! お礼を言うのはわたしのほうです。異世界人のわたしをこの世界に転生させてくれてありがとうございましたっ!」
『本当は元の世界で生き返らせてあげられれば良かったのですが』
「あ……し、仕方ないです。ヌエバ様はこの世界の女神様なんだし」
『ええ、そうです。でもそなたがあんなスキルを目覚めさせるとは、わらわにも考え及ばぬところでした』
「スキル……『異世界料理再現錬金術』のことですか?」
『とても素晴らしいスキルです。わらわはこの世界の女神ですが、それ故に世界に対して必要以上の神力を行使することは禁じられています。せいぜい可愛いラケルちゃんのお願いを聞いて、そなたを生き返らせるくらいしかできません』
……女神様。わんこの前でほかのわんこを褒めちゃいけません。
今ケルベロス様が、ものすっごく傷ついた顔してました。
そりゃラケルは可愛いですけど。子犬の可愛さは別格ですけど!
『そなたのおかげで、この世界の人間はダンジョンアントの魔石を利用する方法を見つけることができるようになるでしょう』
「す、すいません。あの、逆らうわけじゃないんですが、シオン君はわたしが来る前から考えてました。ロレッタちゃんも頑張ってましたよ」
『そうですね。もちろんふたりの努力は認めています。ですが色や形を変えても質量は減らないし、込められた魔力は巡回しないでしょう? 食べ物にして食べることができるという発想を知らしめたことがあなたの功績なのです。いずれスキル『料理再現錬金術』を持つものが現れるかもしれません。スキルを作るのは神ではなく人の心なのですから。わらわにできるのは、かつてあったスキルを加護として与えることくらいですよ』
「はあ……」
すごく便利なスキルで重宝してるけど、褒められるとくすぐったい。
女王ダンジョンアントをローストビーフに変えたときと違って、魔石を変成するときは全然疲れないからね。
『うふふ。みながそなたを案じているので、そろそろ解放してあげることにしましょう』
「あ、女神様っ!」
薄れて行く女神様に、わたしは呼びかけた。
『なんです?』
「えっと……お礼にお供えをしたいんですけど、わたし神殿には行かないように言われてて、あの……」
呼び止めたくせに、聞きたいことがまとまってなかった。怒られちゃうかな。
『そのようなこと気にしなくてもかまいません。でもどうしてもというのなら、わらわの代わりに、わらわがだれよりも信頼する忠実で賢くてふわふわ毛並みで尻尾がフサフサのケルベロスに与えてあげてください。そなたが神獣ダンジョンへ入れるよう、大神官サンドラに神託を下しておきます』
ケルベロス様の機嫌が直った!
目が覚めたら、ラケルにケルベロス様の好物を聞いておかなくちゃね。
思いながらわたしは、消えて行く女神様と千切れそうなほど尻尾を振っている巨大な黒犬を見送った。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……目覚めたか」
わたしはテントの中で、柔らかな布の上に横たえられていた。
シオン君が純白の鎧の上に纏っている青いマントだ。
どうやらシオン君専用テントの中らしい。
「女神様に、どうして炊き立てごはんが変成できないのか、聞けば良かった」
なんだかすごくホッとして、そんなことを呟いてしまう。
あと、前世で死んでこちらで転生するまでの間に、どれくらい時間が経ったのかも聞きたかったな。
横に座っていたシオン君がわたしの顔を覗き込む。
彼は全身鎧を脱いでいた。
「女神様に会ったのか?」
「うん。シオン君のこと褒めてたよ」
「俺を?」
「褒めてたというか、努力を認めてた」
「それは面倒だな。なにか命じられでもしたらたまらない」
「シオン君……」
この世界の人間なんだから、もっと女神様を敬ったほうがいいよ?
シオン君は形の良い眉毛を吊り上げた。
「ただの魔力酔いなのになかなか意識が戻らないと思っていたら、女神様に呼ばれていたとはな。……まさか元の世界に戻れと言われていたのか?」
「そういう話はしなかったよ」
たぶんまだ、前世のことを考え過ぎてはいけないのだろう。
異世界転生してから一カ月経ってない。
一カ月経ってないけど……
「そうか。……貴様のHPは少しも減っていない。しかし珍しくMPが減少している。貴様のMP全体から見れば百分の一にもならない量だがな。それと貴様、『異世界料理再現錬金術』のレベルが2に上がってるぞ」
「そうなの?」
もしかしたら炊き立てごはんが作れるようになってるかもしれない!
わたしは体を起こして尋ねた。
「シオン君、ダンジョンアントの魔石とお皿持ってない?」
「……バカ」
次の瞬間、なにか温かいものがわたしを包んだ。
シオン君だ。
シオン君がわたしを抱き締めていた。
鍛えられた彼の体は固い。
「シオン君?」
「打ち上げのラーメンや褒美のことなど、今は考えなくてもいいんだ」
ごめん、そうじゃない。
「……心配していた。『鑑定』でHPが減ってないことも状態異常が魔力酔いに過ぎないこともわかっていたのに、貴様がもう二度と目を覚まさないのではないかと思って気が気でなかった。俺の心臓のほうが止まりそうだった」
「ご、ごめんね?」
スキルのレベルが上がったと聞いた途端、炊き立てごはんを作ろうとして本当にごめん。
でもなんか……炊き立てごはんは特別なんだよ。
「もういい。……貴様が変成したローストビーフには増血の効果がある。『回復』魔術で傷は治ったが貧血状態のものに与えてもいいか?」
「もちろんいいよ。ところで、女王ダンジョンアントと戦った人達はみんな無事?」
「ああ。貴様のおかげで重傷者はいない。軽傷者ももう治療が終わった。女王ダンジョンアントの『ギ酸』で武器や防具がボロボロになったものには新しいものを支給する」
「うん、それなら良かった。……あのー」
「なんだ?」
「そろそろ離してくれる?」
シオン君は話しながらも、ずっとわたしのことを抱き締めていた。
耳元で囁かれ続けるとドキドキしてしまう。
「イヤだ、と言ったら?」
「ええっ? わたしシオン君を抱えては動けないよ? あ、もしかして疲れてるの? だったら、しばらくならいいよ」
「そうだな、疲れている。こうしていると安心するんだ。……もう少しだけ頼む」
シオン君もベルちゃんと一緒でぶっ通しでお仕事してたんだもんね。
疲れるよね。だれかの温もりが恋しくなったりするよね。
わたしも……シオン君の温もりに包まれてたら安心するよ。
もっと体と魂が馴染んでからだったら、ドキドキして魂が口から飛び出してたかもしれないけどね。
目の前には光り輝く女性と、みっつの頭を持つ巨大な黒犬がいる。
光り輝くといっても眩しいわけではなく、月の光のような優しい輝きだ。
にもかかわらず、彼女の顔ははっきりと見えない。
『気が付きましたか、葉菜花』
頭の中で声がする。
『こうして会うのは初めてですね、わらわは月と冥府の女神ヌエバです』
「ヌエバ様……」
女神様の隣にいるケルベロス様は、なぜかドヤ顔をしている。
うん、まあ、自慢のご主人様なんだね。
わたしのことも生き返らせてくれた月と冥府の……冥府?
「も、もしかして、わたし死んじゃったんですか?……せっかく生き返らせてくれたのにごめんなさいっ!」
『いいえ。そなたは死んではいません。魔力酔いで気絶しているだけです』
魔力酔い? じゃあさっき女王ダンジョンアントをローストビーフに変えたのは、『異世界料理再現錬金術』じゃなくて魔術だったの?
だからあんなに疲れたのかなあ?
『いい機会なので、こうして冥府と現世の境に呼び寄せたのです。葉菜花、わらわはそなたに言いたいことがあります』
「な、なんでしょうっ」
光り輝く女神様が頭を下げた。
『ありがとう』
隣のケルベロス様が、とてつもなく不機嫌そうな顔で睨みつけてくる。
わたしは慌てて首を横に振った。
「そんなっ! お礼を言うのはわたしのほうです。異世界人のわたしをこの世界に転生させてくれてありがとうございましたっ!」
『本当は元の世界で生き返らせてあげられれば良かったのですが』
「あ……し、仕方ないです。ヌエバ様はこの世界の女神様なんだし」
『ええ、そうです。でもそなたがあんなスキルを目覚めさせるとは、わらわにも考え及ばぬところでした』
「スキル……『異世界料理再現錬金術』のことですか?」
『とても素晴らしいスキルです。わらわはこの世界の女神ですが、それ故に世界に対して必要以上の神力を行使することは禁じられています。せいぜい可愛いラケルちゃんのお願いを聞いて、そなたを生き返らせるくらいしかできません』
……女神様。わんこの前でほかのわんこを褒めちゃいけません。
今ケルベロス様が、ものすっごく傷ついた顔してました。
そりゃラケルは可愛いですけど。子犬の可愛さは別格ですけど!
『そなたのおかげで、この世界の人間はダンジョンアントの魔石を利用する方法を見つけることができるようになるでしょう』
「す、すいません。あの、逆らうわけじゃないんですが、シオン君はわたしが来る前から考えてました。ロレッタちゃんも頑張ってましたよ」
『そうですね。もちろんふたりの努力は認めています。ですが色や形を変えても質量は減らないし、込められた魔力は巡回しないでしょう? 食べ物にして食べることができるという発想を知らしめたことがあなたの功績なのです。いずれスキル『料理再現錬金術』を持つものが現れるかもしれません。スキルを作るのは神ではなく人の心なのですから。わらわにできるのは、かつてあったスキルを加護として与えることくらいですよ』
「はあ……」
すごく便利なスキルで重宝してるけど、褒められるとくすぐったい。
女王ダンジョンアントをローストビーフに変えたときと違って、魔石を変成するときは全然疲れないからね。
『うふふ。みながそなたを案じているので、そろそろ解放してあげることにしましょう』
「あ、女神様っ!」
薄れて行く女神様に、わたしは呼びかけた。
『なんです?』
「えっと……お礼にお供えをしたいんですけど、わたし神殿には行かないように言われてて、あの……」
呼び止めたくせに、聞きたいことがまとまってなかった。怒られちゃうかな。
『そのようなこと気にしなくてもかまいません。でもどうしてもというのなら、わらわの代わりに、わらわがだれよりも信頼する忠実で賢くてふわふわ毛並みで尻尾がフサフサのケルベロスに与えてあげてください。そなたが神獣ダンジョンへ入れるよう、大神官サンドラに神託を下しておきます』
ケルベロス様の機嫌が直った!
目が覚めたら、ラケルにケルベロス様の好物を聞いておかなくちゃね。
思いながらわたしは、消えて行く女神様と千切れそうなほど尻尾を振っている巨大な黒犬を見送った。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……目覚めたか」
わたしはテントの中で、柔らかな布の上に横たえられていた。
シオン君が純白の鎧の上に纏っている青いマントだ。
どうやらシオン君専用テントの中らしい。
「女神様に、どうして炊き立てごはんが変成できないのか、聞けば良かった」
なんだかすごくホッとして、そんなことを呟いてしまう。
あと、前世で死んでこちらで転生するまでの間に、どれくらい時間が経ったのかも聞きたかったな。
横に座っていたシオン君がわたしの顔を覗き込む。
彼は全身鎧を脱いでいた。
「女神様に会ったのか?」
「うん。シオン君のこと褒めてたよ」
「俺を?」
「褒めてたというか、努力を認めてた」
「それは面倒だな。なにか命じられでもしたらたまらない」
「シオン君……」
この世界の人間なんだから、もっと女神様を敬ったほうがいいよ?
シオン君は形の良い眉毛を吊り上げた。
「ただの魔力酔いなのになかなか意識が戻らないと思っていたら、女神様に呼ばれていたとはな。……まさか元の世界に戻れと言われていたのか?」
「そういう話はしなかったよ」
たぶんまだ、前世のことを考え過ぎてはいけないのだろう。
異世界転生してから一カ月経ってない。
一カ月経ってないけど……
「そうか。……貴様のHPは少しも減っていない。しかし珍しくMPが減少している。貴様のMP全体から見れば百分の一にもならない量だがな。それと貴様、『異世界料理再現錬金術』のレベルが2に上がってるぞ」
「そうなの?」
もしかしたら炊き立てごはんが作れるようになってるかもしれない!
わたしは体を起こして尋ねた。
「シオン君、ダンジョンアントの魔石とお皿持ってない?」
「……バカ」
次の瞬間、なにか温かいものがわたしを包んだ。
シオン君だ。
シオン君がわたしを抱き締めていた。
鍛えられた彼の体は固い。
「シオン君?」
「打ち上げのラーメンや褒美のことなど、今は考えなくてもいいんだ」
ごめん、そうじゃない。
「……心配していた。『鑑定』でHPが減ってないことも状態異常が魔力酔いに過ぎないこともわかっていたのに、貴様がもう二度と目を覚まさないのではないかと思って気が気でなかった。俺の心臓のほうが止まりそうだった」
「ご、ごめんね?」
スキルのレベルが上がったと聞いた途端、炊き立てごはんを作ろうとして本当にごめん。
でもなんか……炊き立てごはんは特別なんだよ。
「もういい。……貴様が変成したローストビーフには増血の効果がある。『回復』魔術で傷は治ったが貧血状態のものに与えてもいいか?」
「もちろんいいよ。ところで、女王ダンジョンアントと戦った人達はみんな無事?」
「ああ。貴様のおかげで重傷者はいない。軽傷者ももう治療が終わった。女王ダンジョンアントの『ギ酸』で武器や防具がボロボロになったものには新しいものを支給する」
「うん、それなら良かった。……あのー」
「なんだ?」
「そろそろ離してくれる?」
シオン君は話しながらも、ずっとわたしのことを抱き締めていた。
耳元で囁かれ続けるとドキドキしてしまう。
「イヤだ、と言ったら?」
「ええっ? わたしシオン君を抱えては動けないよ? あ、もしかして疲れてるの? だったら、しばらくならいいよ」
「そうだな、疲れている。こうしていると安心するんだ。……もう少しだけ頼む」
シオン君もベルちゃんと一緒でぶっ通しでお仕事してたんだもんね。
疲れるよね。だれかの温もりが恋しくなったりするよね。
わたしも……シオン君の温もりに包まれてたら安心するよ。
もっと体と魂が馴染んでからだったら、ドキドキして魂が口から飛び出してたかもしれないけどね。
13
あなたにおすすめの小説
誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!
ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。
転生チートを武器に、88kgの減量を導く!
婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、
クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、
薔薇のように美しく咲き変わる。
舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、
父との涙の再会、
そして最後の別れ――
「僕を食べてくれて、ありがとう」
捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命!
※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中
※表紙イラストはAIに作成していただきました。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
私の風呂敷は青いあいつのよりもちょっとだけいい
しろこねこ
ファンタジー
前世を思い出した15歳のリリィが風呂敷を発見する。その風呂敷は前世の記憶にある青いロボットのもつホニャララ風呂敷のようで、それよりもちょっとだけ高性能なやつだった。風呂敷を手にしたリリィが自由を手にする。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!
ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。
婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。
「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」
「「「は?」」」
「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」
前代未聞の出来事。
王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。
これでハッピーエンド。
一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。
その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。
対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。
タイトル変更しました。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる