当たり能力1個より、ハズレ能力10個の方が良いに決まってる

ネムスター

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俺には丁度いい

27話 策略的

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壁に思い切り力を込める
赤ゲージは下の方
青ゲージも下の方
上げているのは黄色だけだ
全力考えを巡らせ、ようやく分かった
黄色ゲージにも意味はあるのだ
意味は簡単、ハズレ能力を強化する
さっきは黄色が1番下だったので炎が出なかった
黄色と他が繋がっているのもおかしな話だ
とにかく、このゲージを最大にすれば
馬鹿で力が無い、クラスに一人はいるタイプに早変わり
しかし、能力的には天才になれる

「助けてくれ!!!」

俺の声がこだました
子供達の前で騒ぐのは、正直恥ずかしい
でも、今はかっこつける場合じゃない
目一杯弱い奴で良いんだ
情けないぐらいのゴミクズ
なりきれるはずだ

「なんでもする!この子達がどうなっても構わない!」

人間の真っ黒な部分なら、腐るほど見てきた

「クズ野郎め」

そうだ、よってこい
罵るためでも、痛めつけるためでもいい
理由は関係ない
俺のそばに、いや
牢屋のそばによってくれ
その願いは届き、俺の目の前までよってくれた

「言われなくてもな、ガキもお前も死ぬんだよ。」

牢屋の隙間から、冷たい視線が送られた
脅しか?泣きわめいて欲しいのか?
でも俺、ハズレなんだわ

「慣れてるよ」

俺は壁に全力をぶつけた
怪力で壊すわけでも
炎で溶かし尽くす訳でもない
増やすんだ
この強度、分厚さ
かなりの密度を持っているはず
予想外に時間がかかった
でも、やつは逃げ出さない

俺が、、負け組だからだろ?

その笑いも、戯言も
これで終わりだ

力を出し切った瞬間だ
牢屋はいくつにも分裂し、部屋を埋めつくしていく
男が驚いた時には遅かった
無限に増え続ける牢屋の壁が、彼を壁際まで追いやる
そして数秒で擦り切れた
最大強度だろうが、関係ない

俺の、、勝ちだ
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