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序章~陪臣の身~

ただいま三河4

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「おっ、俺は、、、、、、、。おとわちゃんが好きだよ。おとわちゃんを嫁にしたいと思ってます。」

刹那のその言葉を聞いたおとわは嬉しさのあまり泣いてしまった。

「うっ、嬉しゅうございます。」

「あっ、泣かないでおとわちゃん。」

刹那はそう言って慌てて泣いているおとわを抱きしめた。

「せっ、刹那様。」

急に抱きしめられたおとわは驚いて涙が止まったが今度は顔がどんどん赤くなっていくのであった。
おとわが泣き止んだのがわかった刹那は少し体を話すとおとわの顔を見ながら、

「おとわちゃん。俺と結婚してください。」

そうおとわにプロポーズした。

「はいっ。」

おとわはそのプロポーズに顔を赤くしながらも笑顔で答えた。

それから刹那とおとわは井伊の屋敷に戻り直盛に婚礼の了承に向かった。

「直盛殿、ご息女おとわ様とのご婚儀謹んでお受けさせていただきます。」

刹那はそう言って直盛に頭を下げた。

「そっ、それは誠でござるか、刹那殿。」

「はい。さきほどおとわちゃんとそう約束しました。ねっ、おとわちゃん。」

「はいっ。父上、とわは刹那様の妻になります。」

「おおおお、これはめでたいことじゃ。刹那殿、なにとぞおとわをよろしくお願い申し上げる。」

「はい、必ず幸せにしてみせます。」

それから刹那はおとわを連れて三河に戻ると元康におとわと夫婦になりたいと告げた。
それを聞いた元康は大いに驚いていたが、すぐに承諾してくれた。

その後には義元様にも報告をしなければと元康様が言うので一応報告をしに行きました。
義元さんはとてもがっかりしていました。どうやら自分の娘との婚儀を計画していたみたいです。危なく今川一門に入れられるところでした。

ただ、義元さんからお祝いとして義元愛刀の宗三左文字を頂戴しました。
まさか信長に渡るはずのこの名刀をもらえるとは思わなかったのでびっくりしました。
隣で元康様が羨ましそうな目で見ていましたが、さすがにこれは渡せないかな。
それから松平家にも馬や金子など色々もらっちゃいました。
金はいくらあっても困りませんし、馬もいい馬の遺伝子は繁殖させる時に必要になるので松平家繁栄のためにありがたく使わせてもらうことにしました。

返礼としては宝米やうちで育てた野菜たちを送っておきました。

それからおとわちゃんとの婚儀はつつがなく進み、今は屋敷で二人でのんびり過ごすのが楽しみになっています。
来年には予定通りなら義元さんが尾張侵攻を始めるはずなので平八郎にそれとなく訓練の強化を頼んでおきました。

そろそろ元康様にお願いして平八郎の元服をさせてやらないとと思っています。桶狭間で華々しく本多忠勝にデビューしてもらいましょう。

今川から独立したら早々に徳川へ改姓させるために今のうちから朝廷へ献上を進めてと、やることは色々あって忙しいながら充実しています。

岡崎城では政務に励んで後々のための工作をしたり、屋敷に戻ればおとわちゃんを愛でて癒されたり。こっちの世界のほうが充実している気がするんだよな。
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