チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第二章~国持ち大名~

上洛への道3

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信長は京に入るとすぐに足利義昭を将軍にするべく光秀に命じて公家衆へ口添えをさせた。
その光秀の功績により足利義昭は室町幕府15代将軍へと任じられた。

信長が上洛を果たしたことにより家康が信長に同行する役目も終わったため、徳川軍は自領へと戻っていった。

浜松に戻った家康は新たに徳川家の家臣となった蒲生家や筒井家の面々と会いこれからの沙汰について話した。
伊勢に戻った刹那もまた直盛が連れてきた降伏してきた兵の配属先を決めるなど、後処理に追われた。

後処理が終わると刹那は家臣達をねぎらうために宴を催した。

「皆、こたびの戦ではよく働いてくれた。直盛の元で筒井家攻略に精を出した者、織田の上洛軍に同行し京へ登った者。こたびはそんな皆の苦労をねぎらうために宴を開いた。思う存分楽しんでくれ。」

「「「「「「「「「「おおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。」」」」」」」」」」

宴は日を跨ぐまで行われた。

翌日は有事が起こらない限り最低限の政務以外はしないようにと家臣達に触れを出し、この時代では珍しいほぼ完全休暇を与えることにした。

これは刹那が支配する土地に住む領民にも適応され、この日の伊勢は家族で過ごす者が多く見られた。

刹那も例外ではなく久々の家族団らんを過ごすことにした。

「ちちうえ。」

「おっ、どうした虎千代。」

「今日はお仕事に行かなくてもよろしいのですか?」

「あぁ。今日は虎千代と遊んでやれるぞ!!何かしたいことはないか?」

「虎千代は父上と母上と一緒にお散歩がしたいです。」

「虎千代はずっとお父上とお散歩に行きたいと申しておったのですよ。」

刹那と虎千代の会話におとわが微笑みながらこたえた。

「そうだったのか。よし、今日は虎千代と母上と父上と三人でお散歩だ。」

「はいっ。」

この頃になると虎千代ももう喋れるようになっており、そろそろ本格的な教育を始めようと刹那は考えていたが、おとわはそれを読んで神威塾に入る用意を済ませていたのだ。

「おとわ、ほら行くよ?」

「はい。」

刹那は日が暮れるまで家族サービスに精を出した。
久々に思う存分父上と遊べた虎千代は遊び疲れてその日は早めに寝てしまった。

「おとわ、いつも虎千代のことを任せてごめんね。」

「いいえ、それが私の務めですから。あなたはあなたにしかできないお役目を果たしてください。」

「ありがとう。俺が安心して領主の務めを果たせるのは、おとわがいてくれるからだよ。」

刹那はそう言うとおとわを抱きしめた。

「大好きだ。」

刹那がそう言うとおとわは顔を赤らめて

「刹那様、そっ、そんなに申されては恥ずかしいです。」

「普段、言葉にできないこともこうして二人の時くらい伝えたくてね。」

そう言って笑う刹那であった。

この夫婦は結婚してもアツアツなことに変わりがないどころか、子どもが産まれてから余計に熱さが増しているのだった。

翌日、刹那はいつもよりも早く起きて一人京のことを思い出していた。

日本の中心でありながら物取りが横行し、大通りのはずなの店の一つも出ていなかった。
元の時代で見た京都は活気にあふれながらも観光客や地元の人々が笑顔で歩いている場所だった。

それを思い出した刹那はある行動に出ることにした。

「殿、おはようございます。」

刹那が政務を行う部屋に入ると左近が既に控えていた。

「左近、おはよう。少し話したいことがあるから長安と元忠殿、直盛殿を呼んできてくれないか。」

「かしこまりました。」

刹那に呼ばれた三人はすぐに刹那の元にやってきた。

「殿、いかがなされましたか?」

「うむ、今日は新たに徳川の支配下となった大和と伊勢の間の街道を大きく整備しようと思ってね。皆に来てもらった。」

「あの山道をにございますか。」

「ええ、伊勢と大和を結ぶ道は足場も悪く道幅も狭い。そして山と山の間を通らねばならない。それをもっと行きやすくしたいと思うのです。大和に入ればその先には京がある。京からの流通を良くすることは今ではなくこれから先に必ず伊勢のためになると思うのです。」

「刹那殿、だが、そのためには巨大な資金が必要になる。それはどうする?徳川は刹那殿の治世で潤ってはおるが、街道を大きく広げるとなるとなかなか厳しいのではないか?」

「直盛殿の申される通りだと私も思います。」

直盛の意見に元忠が賛同する中、一人顎に手を当てて考えている長安の姿を見た刹那は話をそちらに振った。

「長安も厳しいと思うか?」

「いえ、不可能ではないと思います。それに殿が不可能であることを申すとはこれまでお仕えしてきて思いませんので。」

「では、どのようにすれば良いと?」

「街道の間にいくつもの宿場町を作れば不可能ではないかと。伊勢と大和の間に存在する宿場町は数が少ない。そのためにそこを利用する者も多くありません。しかし、宿場町を作り、そこで商いを行えば人も集まり、金も集まる。その金を更なる街道拡張に使えば十分に可能かと思います。」

「長安がそう申しておるが、二人はどうだろうか?」

「はい、賛成致します。殿への連絡は私が向かいましょう。すべて納得させて参ります。」

「わしも賛成だ。できることがあればなんなりと婿殿のために働こう。」
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