チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第四章~内務~

妊娠、そして結婚へ

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関東遠征を終えた刹那は伊勢へと戻ってきていた。

関東の仕置は忠次と忠世、忠勝が中心となり、北条、佐竹、里見をまとめ治めることになり、駿河や遠江に関しては石川数正と刹那の元で様々なことを学んだ鳥居元忠と榊原康政、そして刹那からの推薦で本多正信が収めることになった。

忠次や忠世は正信を重責を与えることを心配していたが、刹那は密かに正信とも親交を深めており、今の正信なら問題なく徳川のために動いてくれると判断したと忠次達を説得した。

家康も刹那が申すのであればと正信にその責を与えた。

霧山御所に入った刹那に大きな事件が待っていた。
それはおとわの妊娠である。
虎千代を産んで以来子宝になかなか恵まれていなかった刹那夫婦に待望の第二子が誕生すると言うのだ。しかも、すでにいつ生まれてもおかしくない状況であると。

刹那がおとわの側に仕えている女中のお菊に詰め寄り、

「お菊、なぜにおとわの妊娠していたことを伝えなかった!!」

「奥方様が、殿に余計な心配をさせては戦働きに支障が出るから伝えてはならんともうされまして。申し訳ございませぬ。」

「そうゆうことであったか。お菊。怒鳴ってすまなかったな。して、おとわは今どうしておる。」

「はい、先ほど産気づきまして、出産の最中にございます。」

お菊はそういうと一礼しておとわの元に向かった。

「殿、今は奥方様が無事にお子をお産みになるのを祈りましょう。」

左近がそう刹那に声をかけ、部屋へと誘った。

「まさか、おとわが妊娠しているとは出陣の時には夢にも思わなかった。」

「えぇ、しかし、ようございましたな。お子が産まれる前に伊勢に戻って来れて。」

「あぁ、皆がよく働いてくれたからであろうな。半年を小田原で費やしたにも関わらず、残りの城を数ヶ月で落とせたからこそ、産まれる前に戻れたからな。」

そんな話をしながらもそわそわが止まらない刹那の元に家臣達が勢ぞろいし始めた。
もちろん、弟か妹ができることを楽しみにしている虎千代もその中にいた。
虎千代は虎松とともに何かを話しているのが刹那には見えていたが、今はそれを気にする余裕などないほどだった。

「左近、まだかなー、まだ産まれんのかなー。」

「殿、落ち着きなされ。殿が焦ってもなにもかわりませぬぞ。」

そうなだめる左近の声にも普段の落ち着きはなく、それが伝染したのか家臣たちもなぜかもぞもぞ居心地の悪そうなそぶりをしてた。
その場で落ち着いているのは虎千代と虎松の二人だけで、立場が逆転したように見えた。

それから数刻して、霧山御所に大きな産声がこだました。

それから少ししてお菊が刹那達のいる部屋にやって来た。

「殿、お生まれになりました!!」

「うっ、産まれたかっ!!」

刹那はそう言うとすぐにおとわの元に向かった。

「おとわっ。」

「殿。」

「おとわよくやってくれた。愛してるぞっ。」

そう言いながらおとわの手を強く握る刹那。

「おめでとうございます。姫様にございます。」

産婆がそう言うと、刹那は産婆にも礼を言いおとわの隣に寝ている自分の娘を見つめた。

「おぉ。おとわに似て可愛い顔をしている。これは可愛い姫になるぞっ。」

「ふふふ、殿、まだ産まれたばかりにございますぞ。」

微笑ましい空気が部屋に広がっていた。

刹那が娘を抱いていると我慢しきれなくなったのか、直盛が虎千代を連れてやってきた。

「刹那殿、わしの孫はどこじゃっ。」

「ここにございますよ。ほら、じじ様だぞ。」

刹那はそう言うと直盛に娘を渡した。

「男子か、女子か?」

「父上、私たちの娘にございますよ。」

「娘かっ!!おとわ、ようやったな。」

一人娘が産んだ孫娘に幼き頃のおとわを見たのか直盛の目には涙が浮かんでいた。

「おじじ様、虎千代にも妹をお見せください。」

「おお、そうであったな。ほれ、虎千代の妹だぞっ。」

「可愛いですね!!」

「虎千代、今日からはお前も兄上になるのだ。妹のことを可愛がってやらねばならんぞ?」

刹那はそう言って虎千代の頭を撫でた。

それから少しして刹那は娘を直盛に任せ、出産を終えて疲れの見えるおとわのそばにいることにした。

「殿、改めまして、おかえりなさいませ。ご無事のお帰り、なによりにございます。」

「あぁ。ただいま。おとわから素敵な贈り物をもらったから疲れなんて吹き飛んでしまったよ。」

「ふふ、それはようございました。殿のご活躍は伊賀衆の者から逐一知らせてもらっておりました。」

「そうだったのか。それならば俺にも妊娠のことを教えてくれてもよかったではないか。」

「それでは殿のことですから、こちらが気になって北条討伐に集中できぬではありませぬか。」

「まっ、まぁ、そうであるが。」

「だから良いのです。それに母上やお菊、周りの者に支えられておりましたし、二人目ですから心配はありませんでしたもの。」
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