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第五章~近畿大波乱~
織田包囲網始動5
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「そこで、皆様を徳川に招くためにここにお呼びしたわけです。どうか我らに味方してはいただけないでしょうか。」
「刹那殿、お館様、そして勝頼様のため、そこまで尽力していただきまことに感謝致します。我ら武田四天王。これより神威刹那殿にお味方致す。」
こうして刹那は原昌胤に続き、馬場信春、山県昌景、内藤昌豊、高坂昌信の四将を味方に引き入れることに成功した。
刹那はすぐに勝頼と信綱に書状を出し、こちらに合流するように知らせを飛ばした。
そして二人が合流すると刹那は忍びの力を使い躑躅々崎館の陥落と四天王、諏訪勝頼、真田信綱、原昌胤の武田の重臣達が徳川に寝返ったことを知らせた。
この知らせが広まると甲斐と信濃の国人衆の中にも徳川に寝返る者も出てきて、武田の勢力は著しく低下した。
甲斐の虎と恐れられた信玄、もとい海玄がその機を逃すわけがなく、瞬く間に甲斐を平定し、信濃も半分以上をほぼ策略を用いて奪い返した。
また、別働隊も順調に上野を統一したと知らせが入っていた。
元々義信は自分の都合のいい言いなりになるような武将をそばに置いており、信玄の時代に主を補佐して功績を残したものたちを遠ざけていたこともあり、内側から切り崩すのに困ることはなかった。
戦力的にも頭脳働きの役目を行っていた高坂昌信や真田家が敵となっては太刀打ちできるわけもなかった。
戦況がほぼ固まると海玄はじわりじわりと義信を攻めて行き、甲斐平定から4ヶ月が経とうとした時、ついに義信は降伏してきた。
刹那は家康の到着を待ち、事の次第を伝えた。
「そうか、義信が降伏してきたか。」
「はい。つきましては殿に処遇を決めていただきたくお待ちしておりました。」
「あいわかった。とりあえずは皆、武田攻めご苦労であった。今日は宴を催すゆえ楽しんでくれ。」
その家康の発言に場の緊迫していた空気が和らいだ。
「海玄、武田攻めの戦功はお主が一番だと刹那の書状に書いてあった。何か褒美をとらせたいが所望するものはあるか?」
「わしは殿に命をもろおた恩を返しているだけにございます。何も望むものなどございませぬ。」
「ふむ。刹那、海玄はこのように言っておるがどうする。」
「では私からお願いがございます。」
「申してみよ。」
「今回新たに領地と致しました甲斐についてですが。」
「刹那の申し出でも海玄に任せることは出来んぞ。陪臣の身を主の治める土地以外で領地を与えることはできん。ほかの者に示しがつかんしな。それに刹那には西のことを任せてある。甲斐を預けることはできん。」
家康の言うことはもっともである。
いくら刹那が功績第一位で筆頭家老であろうと既に五ヵ国を任されている以上これよりも多く領地を渡しては主家よりも力を持つことになってしまう。
徳川家の中での刹那の信頼度の高さからしても今の領地が最大としか言えない。
「はい。わたしにいただきたいと申しておるわけではございませぬ。もちろん海玄にと言うことでもありませぬ。」
「ではどのようにすると?」
刹那の次の一言を全員が待っていた。
「今回、こちらに味方した諏訪勝頼殿を武田に復姓させ、武田家に甲斐を任せるのがよろしいかと存じます。そうすれば甲斐の領民喜んで徳川家を受け入れるでしょう。」
刹那のその発言に一同が口々に関心する中で一人で声を出した者がいた。
「おっ、お待ちくださいっ!!」
「勝頼殿、いかがした?」
「武田の者、今回徳川に刃向かった武田義信の弟にございます。」
「そうじゃな。」
「ですので私が甲斐をお任せいただいては皆様が納得なされないのでは。」
「わしはそうは思わんぞ?勝頼殿。確かにお主の兄は敵となった。しかし勝頼殿は刹那に味方すると誓い、そなたの父、海玄とともに尽力したではないか?それはひとえに武田の民を思ってしたことではないのか?」
「それはっ。」
「そこまで民のことを思える者が領主として相応しくないと申しては誰に任せて良いやら困ってしまうな、なぁ、忠勝よ。」
「そうでございますね。私は関東勢をまとめ豊かにしなければなりませぬゆえ無理にございますし、他の方々もそれぞれ任された地を更に豊かにするために甲斐をいただくわけには参りませぬ。」
忠勝のわざとらしい言い方に皆が笑いながらも頷く。
「勝頼殿、ほかの皆も申しておりますし、甲斐の領主になっていただけませんか?」
刹那がそうダメ押しの一言を言うと勝頼は頭を下げて
「この諏訪勝頼、これより徳川家に忠誠をお誓いし、非力ながら甲斐を治めさせていただきます。」
こうして武田攻めは終わり、武田家当主であった義信は海玄の功績への褒美として助命され、高野山送りと処遇が決まった。
「刹那殿、お館様、そして勝頼様のため、そこまで尽力していただきまことに感謝致します。我ら武田四天王。これより神威刹那殿にお味方致す。」
こうして刹那は原昌胤に続き、馬場信春、山県昌景、内藤昌豊、高坂昌信の四将を味方に引き入れることに成功した。
刹那はすぐに勝頼と信綱に書状を出し、こちらに合流するように知らせを飛ばした。
そして二人が合流すると刹那は忍びの力を使い躑躅々崎館の陥落と四天王、諏訪勝頼、真田信綱、原昌胤の武田の重臣達が徳川に寝返ったことを知らせた。
この知らせが広まると甲斐と信濃の国人衆の中にも徳川に寝返る者も出てきて、武田の勢力は著しく低下した。
甲斐の虎と恐れられた信玄、もとい海玄がその機を逃すわけがなく、瞬く間に甲斐を平定し、信濃も半分以上をほぼ策略を用いて奪い返した。
また、別働隊も順調に上野を統一したと知らせが入っていた。
元々義信は自分の都合のいい言いなりになるような武将をそばに置いており、信玄の時代に主を補佐して功績を残したものたちを遠ざけていたこともあり、内側から切り崩すのに困ることはなかった。
戦力的にも頭脳働きの役目を行っていた高坂昌信や真田家が敵となっては太刀打ちできるわけもなかった。
戦況がほぼ固まると海玄はじわりじわりと義信を攻めて行き、甲斐平定から4ヶ月が経とうとした時、ついに義信は降伏してきた。
刹那は家康の到着を待ち、事の次第を伝えた。
「そうか、義信が降伏してきたか。」
「はい。つきましては殿に処遇を決めていただきたくお待ちしておりました。」
「あいわかった。とりあえずは皆、武田攻めご苦労であった。今日は宴を催すゆえ楽しんでくれ。」
その家康の発言に場の緊迫していた空気が和らいだ。
「海玄、武田攻めの戦功はお主が一番だと刹那の書状に書いてあった。何か褒美をとらせたいが所望するものはあるか?」
「わしは殿に命をもろおた恩を返しているだけにございます。何も望むものなどございませぬ。」
「ふむ。刹那、海玄はこのように言っておるがどうする。」
「では私からお願いがございます。」
「申してみよ。」
「今回新たに領地と致しました甲斐についてですが。」
「刹那の申し出でも海玄に任せることは出来んぞ。陪臣の身を主の治める土地以外で領地を与えることはできん。ほかの者に示しがつかんしな。それに刹那には西のことを任せてある。甲斐を預けることはできん。」
家康の言うことはもっともである。
いくら刹那が功績第一位で筆頭家老であろうと既に五ヵ国を任されている以上これよりも多く領地を渡しては主家よりも力を持つことになってしまう。
徳川家の中での刹那の信頼度の高さからしても今の領地が最大としか言えない。
「はい。わたしにいただきたいと申しておるわけではございませぬ。もちろん海玄にと言うことでもありませぬ。」
「ではどのようにすると?」
刹那の次の一言を全員が待っていた。
「今回、こちらに味方した諏訪勝頼殿を武田に復姓させ、武田家に甲斐を任せるのがよろしいかと存じます。そうすれば甲斐の領民喜んで徳川家を受け入れるでしょう。」
刹那のその発言に一同が口々に関心する中で一人で声を出した者がいた。
「おっ、お待ちくださいっ!!」
「勝頼殿、いかがした?」
「武田の者、今回徳川に刃向かった武田義信の弟にございます。」
「そうじゃな。」
「ですので私が甲斐をお任せいただいては皆様が納得なされないのでは。」
「わしはそうは思わんぞ?勝頼殿。確かにお主の兄は敵となった。しかし勝頼殿は刹那に味方すると誓い、そなたの父、海玄とともに尽力したではないか?それはひとえに武田の民を思ってしたことではないのか?」
「それはっ。」
「そこまで民のことを思える者が領主として相応しくないと申しては誰に任せて良いやら困ってしまうな、なぁ、忠勝よ。」
「そうでございますね。私は関東勢をまとめ豊かにしなければなりませぬゆえ無理にございますし、他の方々もそれぞれ任された地を更に豊かにするために甲斐をいただくわけには参りませぬ。」
忠勝のわざとらしい言い方に皆が笑いながらも頷く。
「勝頼殿、ほかの皆も申しておりますし、甲斐の領主になっていただけませんか?」
刹那がそうダメ押しの一言を言うと勝頼は頭を下げて
「この諏訪勝頼、これより徳川家に忠誠をお誓いし、非力ながら甲斐を治めさせていただきます。」
こうして武田攻めは終わり、武田家当主であった義信は海玄の功績への褒美として助命され、高野山送りと処遇が決まった。
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