チートな家臣はいかがですか?

織田っち

文字の大きさ
64 / 157
第五章~近畿大波乱~

織田包囲網始動15

しおりを挟む
四人がそんな話をしている最中、残された直虎達は軍議を続行していた。

「昌幸、今回の淡路攻めの策はあるか?」

「はい。今回はあの武器を使い淡路にいる三好勢の戦意を削ぐのがよろしいと思います。」

昌幸の言葉を疑問に思っていた氏郷が声をあげた。

「直虎様、あの武器というのはなんのことでしょうか?」

「そうだな、知らない者も多いだろうから話しておこう。嘉隆、説明を頼む。」

「はっ。今回の武器と言うのは今までの鉄甲船に大砲を大小合わせ20門詰んだもののことだ。」

嘉隆のその説明にそこに参加していた若い衆は皆驚いた。

「にっ、20門・・・・。それほどの大砲が船の上にあるのか・・・。」

「皆が驚くのもわかる、私も父上からその話を聞いた時には驚いた。しかし、味方として存在する上ではこれ以上にない海上での利となる。」

「皆は知らんと思うが日の本の海上戦は船同士を寄せ相手の船上で戦う。しかし、それでは味方の損害が大きいと感じた殿がわしに命じて相手の船に近づかなくとも相手の船を沈めることを目指せとおっしゃられた。」

「そこで嘉隆が父上の考えられたその船を実際に作ったということだ。」

「殿が様々なところで指示を出してくださった故に完成したようなものです。あのお方は我らとは違うところを見ておられますよ。」

「よし、鉄甲船の話も終わったところで昌幸、続きを頼む。」

「今回ある鉄甲船は6隻、そして安宅船が20艘です。まず、鉄甲船を使い洲本城付近へ砲撃を開始します。それに気付いた兵が鉄砲などで反撃を仕掛けてくるでしょうが、こちらには射程が足りずに当たりません。その後に船で出てくるようであれば迎撃を、籠城を固めるのであればそのまま砲撃を継続して戦意を削ぎます。情勢が決まり次第上陸して洲本城を占拠。その後に各方面に兵を展開し淡路島をすべて手中に収めます。」

「なるほど、こちらの兵をできるだけ損なわずに洲本城を落とそうということだな。」

「はい。淡路を落とした後にも阿波への侵攻があります。そこでは鉄甲船は使えません。もちろん大砲も持ち出すことはできませんので海上戦の間はできるだけ兵力を温存したいと考えております。」

「皆、この昌幸の策について述べたきことはあるか?」

直虎がそう全体に聞くと左近が

「直虎様、ここは総大将である直虎様がお決めになりなされ。我らはそれに従うまでにございます。」

そう直虎に話すとほかの家臣達も皆首を縦に振った。

「そうか、わかった。では洲本城攻めは昌幸の策を使うものとする。それぞれ自らの役割をしっかりと果たしてくれ。」

「「「「「はっ。」」」」」

刹那達が紅茶を飲みながら話していると部屋の外に気配を感じた。

「丹波、戻ったのか。」

「殿にご報告したいことがあったので戻ってきましたわ。」

そこから丹波はいつもの好々爺の顔から真面目な顔に変わり話始めた。

「幽閉されていた浅井長政殿、お市の方様を警備の隙を見つけ無事に保護、現在は左近殿の指示で霧山御所にておやすみいただいております。」

「そうか。丹波よくやってくれた。後で伊賀衆に褒美を取らせよう。」

「では、皆に宝米と紅茶をやってくだされ。伊賀衆ではあの二つがとても好まれるのです。」

「わかった。手配しておこう。」

「次に浜松の大殿の元にいる直親殿から書状を預かりましたのでお渡しいたします。」

丹波はそう言うと懐から書状を出し刹那に渡した。
刹那はそれを読むと直盛、海玄、幸隆にもそれを読ませた。

「ほう、織田から援軍の要請があったと。」

「ついに信長殿も浅井、朝倉と戦をするつもりになったのでしょうな。」

「幸隆、この戦をどう見る?」

「今の織田家の兵力だけでは絶望的、そこに徳川の兵を出してもまだ負ける可能性は多いにあるでしょう。今の徳川で動ける兵はおよそ1万。主に三河、遠江の兵だけでしょう。甲斐、信濃、上野はまだ領地を落ち着けせるために兵力をおいておかねばなりませんし関東の兵も国力増加や東北への備えとして兵を動かせない。そして神威家の兵のほとんどが今は淡路攻め、そして阿波攻めにと使われることになります。織田の兵力は約5000ほど、徳川の1万を合わせても1万5000。対して浅井の兵は1万、朝倉に関しては2万。合わせて3万の兵。倍の兵を相手にするのはいささか厳しいかと。」

「殿が鍛えた徳川の兵でも倍の数の敵が相手では厳しいか?」

海玄がそう幸隆に問いかけた。

「兵の数に問題はないと思われますがいかんせんそれを指揮する者がいないのです。徳川家の猛者と呼ばれる者達は皆領地を与えられております。そして皆そこを離れられません。三河と遠江には内政に長けた者は多くおれど猛者がいない。それでは戦では兵の力は十分には生かせません。」

「そうゆうことだ。海玄の周りには優秀な武将が多くいたからそこまで武将不足になることはなかった。しかし、徳川家は急速に領地を増やしたことにより優秀な武将が不足しているのもまた事実。」

「そこで殿、私に考えがございます。」

「言ってみてくれ。どのような考えだ?」
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪

山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。 「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」 そうですか…。 私は離婚届にサインをする。 私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。 使用人が出掛けるのを確認してから 「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

処理中です...