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第五章~近畿大波乱~
崩壊、そしてゼロからのスタート9
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小丸、京極丸を落とし残るは久政の篭る本丸だけとなった小谷城。
その本丸では久政が小丸、京極丸陥落の報を聞き、肩を落としていた。
「朝倉軍はなぜ来ないのだ。もはやこの本丸だけになってしまった。重臣どもは皆、長政を選んだと言うことか。」
久政側に最後まで残っていた清貞の降伏は久政の戦意を損なうには十分すぎるものであった。
主の戦意が折れてしまった軍は脆いもので、刹那達が本丸に攻撃を仕掛けてから1時間足らずで久政は降伏した。
これにより小谷城は落城。
大名家としての浅井家はここに滅んだのであった。
捉えられた久政は家康の前に連れてこられ、切腹を命じられた。
さすがの長政も、これだけのことをした父の助命を願い出ることはなかったが、そんな中刹那だけが久政の切腹に待ったをかけたのである。
「殿、浅井久政の切腹お待ちください。」
「刹那、いかがした。まさか、助けよと申すのか?」
「はい。そのまさかにございます。」
その刹那の言葉にさすがの重臣達も驚いた。
「師匠、なぜにございますか。久政は我らの敵だけでなく、長政殿を幽閉した男にございますぞ。そんな男を生かしておく必要がどこにあるのですか。」
「忠勝の申す通りだとわしも思うが。」
「忠勝、忠世殿、そんな男だからこそ命を生かすことが我らの利になるのですよ。」
刹那のその言葉に一同が首をかしげた。
「他の大名家からみた時に久政が生き残ったとしれば敵対しても命は助けられると思うでしょう。しかし、それが心の油断を生じさせるのです。我らのことを甘くみて、油断すれば、我々の好機が増える事になる。」
「だが、刹那。徳川は敵の首も取れぬ臆病者と思われるのではないか?」
「そのようなこと思いたい者には思わせておけばよろしいかと。我らの強さは我らが知っております。当家は油断などせずに敵にあたり、すべての敵を倒す。相手が我らを低く見るならその上を超えることなど容易くなりましょう。」
「だが、なにもなしに久政を生かしておくことはできぬでしょうな。」
そう忠次が言った。
「はい。もちろんそこも考えております。まずは、浅井久政に旧浅井領の民に謝罪をしてもらいましょう。久政が起こした今回の戦で浅井兵として駆り出された農民が多く死んでいます。そのことを直接詫びさせます。その義務を果たさねばこの男はいけません。」
「その時に長政にも同行してもらい、これからの浅井領についてどのようになるか説明してもらいます。もちろん、その場に私も同行します。」
「徳川の統治を浸透させやすくするために使うということか。」
「はい。親の久政、子の長政、二人が揃うことが大事なのです。浅井領には長政を慕う者も多くいますが、久政を慕う者もおります。その両名が揃うことで徳川の統治がより浸透しやすく、これよりも良く暮らせることを領民に伝えやすくなると思います。どうでしょうか、殿、久政の切腹を止める理由がこれでございます。」
刹那の話しを聞き終えると家康は重臣達の顔をみた。
その重臣達も刹那の話しに納得をした顔をしていたのを確認した家康は
「久政の切腹はなしとする。」
と浅井久政は助命された。
こうして浅井攻めは久政の降伏、その後の助命によって終わりを告げた。
一方、朝倉軍討伐に向かった織田信長は鉄砲に物を言わせた戦いぶりで朝倉軍を撃退した。
織田軍の鉄砲を脅威に感じた朝倉義景は無理に進軍することはなく、浅井援軍を断念した。
朝倉軍が撤退するとほぼ同時刻に信長の元へ小谷城落城の知らせが届いた。
その報を聞いた信長はまたしても徳川だけの力で敵がいなくなってしまったと悔しそうな顔をしていた。
家康は小谷城に一門の松平康元を残し三河へ戻ることを決定した。
信長への使者は酒井忠次が務めることになり、刹那は長政、久政を連れて領民の元を回ることにした。
刹那は各村で積極的に領民に話しかけ、旧浅井領でも支持を集めていった。
浅井領の村々を周ると領主の久政とその子で幽閉されるまでの領主である長政が揃って訪れたことに驚いていたが、刹那が村長に村民を集めてもらい今回の戦について説明を行なった。
久政が頭を下げて村民に侘びを入れると皆恐れ多しと頭を下げる状態が各村で見られた。
その後に長政がこれからの浅井領についての話をし、その後に刹那が徳川家を代表してこれからの方針を話し聞かせた。
久政、長政がいたこともあり浅井領に住んでいる村民らは皆徳川の支配を好意的に受け入れ反乱はとくに起こることはなかった。
刹那は各村に自領から食料を持ってこさせ今回の戦で徴収されたであろう食料を返還する形とした。
その刹那の施しに村民は涙を流して感謝した。
その本丸では久政が小丸、京極丸陥落の報を聞き、肩を落としていた。
「朝倉軍はなぜ来ないのだ。もはやこの本丸だけになってしまった。重臣どもは皆、長政を選んだと言うことか。」
久政側に最後まで残っていた清貞の降伏は久政の戦意を損なうには十分すぎるものであった。
主の戦意が折れてしまった軍は脆いもので、刹那達が本丸に攻撃を仕掛けてから1時間足らずで久政は降伏した。
これにより小谷城は落城。
大名家としての浅井家はここに滅んだのであった。
捉えられた久政は家康の前に連れてこられ、切腹を命じられた。
さすがの長政も、これだけのことをした父の助命を願い出ることはなかったが、そんな中刹那だけが久政の切腹に待ったをかけたのである。
「殿、浅井久政の切腹お待ちください。」
「刹那、いかがした。まさか、助けよと申すのか?」
「はい。そのまさかにございます。」
その刹那の言葉にさすがの重臣達も驚いた。
「師匠、なぜにございますか。久政は我らの敵だけでなく、長政殿を幽閉した男にございますぞ。そんな男を生かしておく必要がどこにあるのですか。」
「忠勝の申す通りだとわしも思うが。」
「忠勝、忠世殿、そんな男だからこそ命を生かすことが我らの利になるのですよ。」
刹那のその言葉に一同が首をかしげた。
「他の大名家からみた時に久政が生き残ったとしれば敵対しても命は助けられると思うでしょう。しかし、それが心の油断を生じさせるのです。我らのことを甘くみて、油断すれば、我々の好機が増える事になる。」
「だが、刹那。徳川は敵の首も取れぬ臆病者と思われるのではないか?」
「そのようなこと思いたい者には思わせておけばよろしいかと。我らの強さは我らが知っております。当家は油断などせずに敵にあたり、すべての敵を倒す。相手が我らを低く見るならその上を超えることなど容易くなりましょう。」
「だが、なにもなしに久政を生かしておくことはできぬでしょうな。」
そう忠次が言った。
「はい。もちろんそこも考えております。まずは、浅井久政に旧浅井領の民に謝罪をしてもらいましょう。久政が起こした今回の戦で浅井兵として駆り出された農民が多く死んでいます。そのことを直接詫びさせます。その義務を果たさねばこの男はいけません。」
「その時に長政にも同行してもらい、これからの浅井領についてどのようになるか説明してもらいます。もちろん、その場に私も同行します。」
「徳川の統治を浸透させやすくするために使うということか。」
「はい。親の久政、子の長政、二人が揃うことが大事なのです。浅井領には長政を慕う者も多くいますが、久政を慕う者もおります。その両名が揃うことで徳川の統治がより浸透しやすく、これよりも良く暮らせることを領民に伝えやすくなると思います。どうでしょうか、殿、久政の切腹を止める理由がこれでございます。」
刹那の話しを聞き終えると家康は重臣達の顔をみた。
その重臣達も刹那の話しに納得をした顔をしていたのを確認した家康は
「久政の切腹はなしとする。」
と浅井久政は助命された。
こうして浅井攻めは久政の降伏、その後の助命によって終わりを告げた。
一方、朝倉軍討伐に向かった織田信長は鉄砲に物を言わせた戦いぶりで朝倉軍を撃退した。
織田軍の鉄砲を脅威に感じた朝倉義景は無理に進軍することはなく、浅井援軍を断念した。
朝倉軍が撤退するとほぼ同時刻に信長の元へ小谷城落城の知らせが届いた。
その報を聞いた信長はまたしても徳川だけの力で敵がいなくなってしまったと悔しそうな顔をしていた。
家康は小谷城に一門の松平康元を残し三河へ戻ることを決定した。
信長への使者は酒井忠次が務めることになり、刹那は長政、久政を連れて領民の元を回ることにした。
刹那は各村で積極的に領民に話しかけ、旧浅井領でも支持を集めていった。
浅井領の村々を周ると領主の久政とその子で幽閉されるまでの領主である長政が揃って訪れたことに驚いていたが、刹那が村長に村民を集めてもらい今回の戦について説明を行なった。
久政が頭を下げて村民に侘びを入れると皆恐れ多しと頭を下げる状態が各村で見られた。
その後に長政がこれからの浅井領についての話をし、その後に刹那が徳川家を代表してこれからの方針を話し聞かせた。
久政、長政がいたこともあり浅井領に住んでいる村民らは皆徳川の支配を好意的に受け入れ反乱はとくに起こることはなかった。
刹那は各村に自領から食料を持ってこさせ今回の戦で徴収されたであろう食料を返還する形とした。
その刹那の施しに村民は涙を流して感謝した。
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