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第七章~織田家崩壊~
家中不和6
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そう秀吉は言うと官兵衛は
「ご案じなされますな。既に手はうってあります。」
「どのような手じゃ。」
「このようなこともあろうかと、道中に追ってを仕向けてあります。三法師様がこちらから出て行かれるのならあのお方には死んでもらいましょう。もちろん、信孝様にも。」
「しかし、今二人を討てば疑われるのはわしじゃ!!」
「大丈夫にございます。山賊に打たれたことにしてしまいましょう。そして護衛のために追いかけた我が見つけたのはお二人の亡骸。そう理由をつければ問題はございませぬ。そして、お二人が亡き後に当主になるのは。」
「残っている信雄。」
「その通りにございます。信雄は既にこちらの陣営。操り当主が子供から馬鹿に変わっただけにございます。」
「そうか。わかった官兵衛。信孝、三法師を討て!!」
安土城を出た信孝は城下町までは悠然とした態度でゆっくりと馬を進めていたが、城下町を離れたあたりから移動速度を上げた。
(うまく三法師を連れ出すことはできたが、この先、人目がなくなるところで始末される可能性が高い。その追っての手から逃げるためにもここは急がなくてはならない。)
その信孝の心境を察したのか信孝に抱かれる三法師は信孝にぎゅっと抱きついて静かにその身を任せていた。
信孝は馬を思いっきり走らせもう少しで近江から美濃へと入る国境という山中まで来たところで信孝の行く手は遮られた。
信孝の行先には20人ほどの山賊の格好をした男達が立ちはだかったのである。
「お前たちは何者だ。そこをどけっ!!」
「いいえ、それはできませぬな。信孝様にはここで我々山賊によって死んでいただかねばなりませんので。」
長らしき男がそう言うと男たちは信孝と三法師の乗る馬を囲むように陣形を取った。
「くっ。三法師、わしの背中にしっかりと捕まっておるのだぞ。」
信孝は三法師をおぶると馬をおり、刀を抜いて応戦する構えを取った。
「やれっ!!」
そう声がかかると男たちは信孝に斬りかかり始めた。
信孝もそれに応戦した。
「ふっ、師匠の元で剣術なども習ったのだ、そう簡単には負けはしないぞ!!」
信孝はその言葉どおり、20人いる男のうち5人を切り伏せた。
しかし、多勢に無勢。信孝の疲労は三法師をかばいながらということもありみるみる増していく。
「くっ、さすがに厳しいか。」
一瞬の油断が不運を招いた。
「しまったっ。」
鍔迫り合いをしていた相手の蹴りを食らってしまい、信孝は転んでしまった。
普段であれば耐えることができたであろうが、今は背に三法師がいる状態であったため、重心が後ろに傾き耐えることができなかったのである。
「ここで終わりですな信孝様、三法師様。」
長らしき男がそう言いながら転んでいる信孝の目の前に刀を突き刺すように出した。
「覚悟っ!!」
(ここまでかっ。)
男がそう言いながら刀を信孝に振り落としたその時、信孝に振り下ろされるはずの刀はいっこうに降りてこなかった。
それを不思議に思った信孝が目を開けると、
そこには忍びがその刀を自分の刀で止めている姿があった。
「なっ、なんだ貴様はっ。」
「拙者、神威家家臣、服部半蔵。殿の命により信孝殿をお救いに参った。」
「はっ、半蔵殿っ。」
「信孝殿、ご安心なされよ。これより先は我ら忍びがお守りする。」
半蔵がそう言うと周りを囲んでいた男達が次々とどこからともなく現れた忍びたちによって討ち取られていった。
残されたのは長である男一人。
「配下どもは皆死んだ。お前はどうする。」
「ふっ、しれたことよっ!!」
男はそう言うと半蔵に斬りかかった。
しかし、忍びである半蔵にその程度の攻撃など通じるわけもなく、その攻撃をいなすようにかわした半蔵は背後に周り男を切り伏せた。
「この者らの所持品を調べよ。」
半蔵はそう忍びに指示を出すと信孝のほうを振り向き
「先程も申しましたように、これより先は我らが信孝殿、三法師殿を清洲までお連れいたします。」
「忝ない。よろしくお願いする半蔵殿。」
信孝は移動しながら半蔵に尋ねた。
「しかし、師匠の命とはどうゆうことにございますか?師匠は織田家のことには手を出さないのではなかったのですか?」
信孝の問いに半蔵はふっと軽く笑い答えた。
「殿は徳川の利となることを優先的に行いますが、根っからのお人好しです。故に弟子である信孝殿に危険が及ぶのを予想してそれを阻止されたのでしょう。あのお方は自分を慕う者には優しい。そうゆうお方ですゆえ。」
「ご案じなされますな。既に手はうってあります。」
「どのような手じゃ。」
「このようなこともあろうかと、道中に追ってを仕向けてあります。三法師様がこちらから出て行かれるのならあのお方には死んでもらいましょう。もちろん、信孝様にも。」
「しかし、今二人を討てば疑われるのはわしじゃ!!」
「大丈夫にございます。山賊に打たれたことにしてしまいましょう。そして護衛のために追いかけた我が見つけたのはお二人の亡骸。そう理由をつければ問題はございませぬ。そして、お二人が亡き後に当主になるのは。」
「残っている信雄。」
「その通りにございます。信雄は既にこちらの陣営。操り当主が子供から馬鹿に変わっただけにございます。」
「そうか。わかった官兵衛。信孝、三法師を討て!!」
安土城を出た信孝は城下町までは悠然とした態度でゆっくりと馬を進めていたが、城下町を離れたあたりから移動速度を上げた。
(うまく三法師を連れ出すことはできたが、この先、人目がなくなるところで始末される可能性が高い。その追っての手から逃げるためにもここは急がなくてはならない。)
その信孝の心境を察したのか信孝に抱かれる三法師は信孝にぎゅっと抱きついて静かにその身を任せていた。
信孝は馬を思いっきり走らせもう少しで近江から美濃へと入る国境という山中まで来たところで信孝の行く手は遮られた。
信孝の行先には20人ほどの山賊の格好をした男達が立ちはだかったのである。
「お前たちは何者だ。そこをどけっ!!」
「いいえ、それはできませぬな。信孝様にはここで我々山賊によって死んでいただかねばなりませんので。」
長らしき男がそう言うと男たちは信孝と三法師の乗る馬を囲むように陣形を取った。
「くっ。三法師、わしの背中にしっかりと捕まっておるのだぞ。」
信孝は三法師をおぶると馬をおり、刀を抜いて応戦する構えを取った。
「やれっ!!」
そう声がかかると男たちは信孝に斬りかかり始めた。
信孝もそれに応戦した。
「ふっ、師匠の元で剣術なども習ったのだ、そう簡単には負けはしないぞ!!」
信孝はその言葉どおり、20人いる男のうち5人を切り伏せた。
しかし、多勢に無勢。信孝の疲労は三法師をかばいながらということもありみるみる増していく。
「くっ、さすがに厳しいか。」
一瞬の油断が不運を招いた。
「しまったっ。」
鍔迫り合いをしていた相手の蹴りを食らってしまい、信孝は転んでしまった。
普段であれば耐えることができたであろうが、今は背に三法師がいる状態であったため、重心が後ろに傾き耐えることができなかったのである。
「ここで終わりですな信孝様、三法師様。」
長らしき男がそう言いながら転んでいる信孝の目の前に刀を突き刺すように出した。
「覚悟っ!!」
(ここまでかっ。)
男がそう言いながら刀を信孝に振り落としたその時、信孝に振り下ろされるはずの刀はいっこうに降りてこなかった。
それを不思議に思った信孝が目を開けると、
そこには忍びがその刀を自分の刀で止めている姿があった。
「なっ、なんだ貴様はっ。」
「拙者、神威家家臣、服部半蔵。殿の命により信孝殿をお救いに参った。」
「はっ、半蔵殿っ。」
「信孝殿、ご安心なされよ。これより先は我ら忍びがお守りする。」
半蔵がそう言うと周りを囲んでいた男達が次々とどこからともなく現れた忍びたちによって討ち取られていった。
残されたのは長である男一人。
「配下どもは皆死んだ。お前はどうする。」
「ふっ、しれたことよっ!!」
男はそう言うと半蔵に斬りかかった。
しかし、忍びである半蔵にその程度の攻撃など通じるわけもなく、その攻撃をいなすようにかわした半蔵は背後に周り男を切り伏せた。
「この者らの所持品を調べよ。」
半蔵はそう忍びに指示を出すと信孝のほうを振り向き
「先程も申しましたように、これより先は我らが信孝殿、三法師殿を清洲までお連れいたします。」
「忝ない。よろしくお願いする半蔵殿。」
信孝は移動しながら半蔵に尋ねた。
「しかし、師匠の命とはどうゆうことにございますか?師匠は織田家のことには手を出さないのではなかったのですか?」
信孝の問いに半蔵はふっと軽く笑い答えた。
「殿は徳川の利となることを優先的に行いますが、根っからのお人好しです。故に弟子である信孝殿に危険が及ぶのを予想してそれを阻止されたのでしょう。あのお方は自分を慕う者には優しい。そうゆうお方ですゆえ。」
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