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第九章~西国での動き~
西日本大騒動14
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「はっ。今の長宗我部を滅ぼすだけであれば先ほども申した通りこのまま攻めれば良いでしょう。しかし、それでは九州に目を向けるのに河野家が邪魔になりましょう。ここに河野家の者が一人しかいないところを見ると河野家はあまり徳川をよく思っていないといったところではないでしょうか?」
「その通りだ。」
「では、今回の河野への援軍はここで終わりでよろしいかと。さすれば河野にも恩を売ったまま、長宗我部も残すことができる。長宗我部家当主の元親は四国統一の野心で動いてはおりますが頭の切れる者です。まずは兵を強くしてから徳川に喧嘩を売ると考えておりました。そのため、河野家をまた狙うのは目に見えるより明白。そして、次に河野へ攻めた時には河野を滅亡の脅威にさらしてやればよいのです。さすれば河野は毛利から徳川へ完全に移るでしょう。」
「うむ、親泰の申す通りだと思うが、皆はどうだ?」
「異義ございません。」
代表して吉継が賛同の声をあげた。
「よし、ではこれで河野への援軍をしまいとする。皆、湯築城へと戻るぞ。」
「「「「「「はっ。」」」」」」
大洲城から兵を返し湯築城へと戻った直虎は今回の戦の結果を話すために通直に目通りしていた。
「大洲城での大勝この湯築にも届いておりますぞ。」
「ありがとうございます。今回の戦での降伏兵などはこちらでいただいてもよろしいですな?」
「それはかまわぬが、一つお聞きしたい。なぜに更に南下せぬ?」
「これは否ことを申される。我らがここに来たのは長宗我部の侵攻から河野家を守るためにございます。長宗我部を滅ぼすためではございません。」
直虎の強い言い方に通直はどもりながら
「さっ、されど、この好機を逃すは惜しくはないのか!」
「ええ、このような好機、逃したからといって当家には痛くもありませぬ。」
「なっ。」
「当家が本気になれば例え九州全土が敵になれど勝てるだけの術を我らは有しております。故に長宗我部を滅ぼすのはその時が来れば行いましょう。もしこの好機を逃すのがお嫌ならば河野勢で攻めてはいかがですかな?徳川はそれを咎めはしませぬ。」
直虎はそう言ってのけた。
直虎にそこまで言われてしまっては通直は何も言い返すことが出来なくなってしまった。
「では我らはこれにて失礼致します。」
直虎はそう言うと部屋を後にした。
兵をまとめ、湯築城から出ようとした時、直虎の元に一つの軍が近寄ってきた。
「直虎殿っ!!」
近寄ってきた将を見るとそれは
「これは直昌殿。これはいかがなさいましたか?」
直昌は下馬すると直虎の前に跪いた。
「大野直昌、河野家を出奔し、神威直虎殿にお仕えしたくお願いに参りました。後ろに控えますは私の配下にございます。皆、此度の直虎殿の戦を見て心を同じくした者でございます。どうか、どうか配下の末席にお加えくださいませ。」
直昌はそう言うと深々と頭を下げた。
直虎はゆっくりと直昌に近付くと肩に手を置いた。
「頭を上げてください直昌殿。私もあなたほど優秀な方を家臣にしたいと思っていました。こちらからお願いしたいくらいです。どうか私に力を貸してください。」
「直虎、様。はっ!大野直昌、終生殿にお仕え致します。」
直昌の臣下の礼を受けて直虎はすぐに通直に話をつけた。
重臣でありながら最近は遠ざけられていたこともあり、直昌の神威家入りはすんなりと受け入れられた。
「吉継、手を回したな?」
湯築城を離れながら側にいた吉継に直虎がそう声をかけると
「若がおっしゃったのではありませんか。大野殿を家臣にしたいと。故に私は大野殿が河野家を離れやすいように話を持っていっただけにございますよ。」
「ふっ、さすがは父上が期待を寄せる男だ。」
「もったいなきお言葉。」
帰路の途中、事の顛末を報告することも兼ねて佐竹家の勝瑞城へと再び足を伸ばした。
勝瑞城に着くと義重から驚きの顔を向けられた後に大きな歓迎を受けた。
義重はすぐに酒の席を設けて直虎をもてなした。
「さすがは刹那殿の子だ。こうもあっさり長宗我部を退けただけでなく、大名の弟を降伏させて家臣とするとは。いやはや立派なものだ。」
「ありがとうございます。ですがまだまだ父上には叶わないと思わされるばかりです。」
「なに、刹那殿もすごいがお主もなかなかよ。今宵はこの城でゆっくりなされよ。」
「ではお言葉に甘えさせていただきます。」
その夜は大きな宴となり勝瑞城は大きな盛り上がりをみせた。
翌日、直虎は義重と二人で話をしていた。
「今回の河野を徳川に臣下の礼を取らせたこと、まだ途中であろう?」
「さすがは義重殿、お見通しでありますか。」
「毛利への恭順の強い河野家だ、心まで徳川にひれ伏してはいないであろう。それを見逃す神威家だとは思っておらんよ。して、これから河野をどうするのだ?場合によっては力を貸すぞ。」
「その通りだ。」
「では、今回の河野への援軍はここで終わりでよろしいかと。さすれば河野にも恩を売ったまま、長宗我部も残すことができる。長宗我部家当主の元親は四国統一の野心で動いてはおりますが頭の切れる者です。まずは兵を強くしてから徳川に喧嘩を売ると考えておりました。そのため、河野家をまた狙うのは目に見えるより明白。そして、次に河野へ攻めた時には河野を滅亡の脅威にさらしてやればよいのです。さすれば河野は毛利から徳川へ完全に移るでしょう。」
「うむ、親泰の申す通りだと思うが、皆はどうだ?」
「異義ございません。」
代表して吉継が賛同の声をあげた。
「よし、ではこれで河野への援軍をしまいとする。皆、湯築城へと戻るぞ。」
「「「「「「はっ。」」」」」」
大洲城から兵を返し湯築城へと戻った直虎は今回の戦の結果を話すために通直に目通りしていた。
「大洲城での大勝この湯築にも届いておりますぞ。」
「ありがとうございます。今回の戦での降伏兵などはこちらでいただいてもよろしいですな?」
「それはかまわぬが、一つお聞きしたい。なぜに更に南下せぬ?」
「これは否ことを申される。我らがここに来たのは長宗我部の侵攻から河野家を守るためにございます。長宗我部を滅ぼすためではございません。」
直虎の強い言い方に通直はどもりながら
「さっ、されど、この好機を逃すは惜しくはないのか!」
「ええ、このような好機、逃したからといって当家には痛くもありませぬ。」
「なっ。」
「当家が本気になれば例え九州全土が敵になれど勝てるだけの術を我らは有しております。故に長宗我部を滅ぼすのはその時が来れば行いましょう。もしこの好機を逃すのがお嫌ならば河野勢で攻めてはいかがですかな?徳川はそれを咎めはしませぬ。」
直虎はそう言ってのけた。
直虎にそこまで言われてしまっては通直は何も言い返すことが出来なくなってしまった。
「では我らはこれにて失礼致します。」
直虎はそう言うと部屋を後にした。
兵をまとめ、湯築城から出ようとした時、直虎の元に一つの軍が近寄ってきた。
「直虎殿っ!!」
近寄ってきた将を見るとそれは
「これは直昌殿。これはいかがなさいましたか?」
直昌は下馬すると直虎の前に跪いた。
「大野直昌、河野家を出奔し、神威直虎殿にお仕えしたくお願いに参りました。後ろに控えますは私の配下にございます。皆、此度の直虎殿の戦を見て心を同じくした者でございます。どうか、どうか配下の末席にお加えくださいませ。」
直昌はそう言うと深々と頭を下げた。
直虎はゆっくりと直昌に近付くと肩に手を置いた。
「頭を上げてください直昌殿。私もあなたほど優秀な方を家臣にしたいと思っていました。こちらからお願いしたいくらいです。どうか私に力を貸してください。」
「直虎、様。はっ!大野直昌、終生殿にお仕え致します。」
直昌の臣下の礼を受けて直虎はすぐに通直に話をつけた。
重臣でありながら最近は遠ざけられていたこともあり、直昌の神威家入りはすんなりと受け入れられた。
「吉継、手を回したな?」
湯築城を離れながら側にいた吉継に直虎がそう声をかけると
「若がおっしゃったのではありませんか。大野殿を家臣にしたいと。故に私は大野殿が河野家を離れやすいように話を持っていっただけにございますよ。」
「ふっ、さすがは父上が期待を寄せる男だ。」
「もったいなきお言葉。」
帰路の途中、事の顛末を報告することも兼ねて佐竹家の勝瑞城へと再び足を伸ばした。
勝瑞城に着くと義重から驚きの顔を向けられた後に大きな歓迎を受けた。
義重はすぐに酒の席を設けて直虎をもてなした。
「さすがは刹那殿の子だ。こうもあっさり長宗我部を退けただけでなく、大名の弟を降伏させて家臣とするとは。いやはや立派なものだ。」
「ありがとうございます。ですがまだまだ父上には叶わないと思わされるばかりです。」
「なに、刹那殿もすごいがお主もなかなかよ。今宵はこの城でゆっくりなされよ。」
「ではお言葉に甘えさせていただきます。」
その夜は大きな宴となり勝瑞城は大きな盛り上がりをみせた。
翌日、直虎は義重と二人で話をしていた。
「今回の河野を徳川に臣下の礼を取らせたこと、まだ途中であろう?」
「さすがは義重殿、お見通しでありますか。」
「毛利への恭順の強い河野家だ、心まで徳川にひれ伏してはいないであろう。それを見逃す神威家だとは思っておらんよ。して、これから河野をどうするのだ?場合によっては力を貸すぞ。」
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