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第十一章~敵は島津家!!九州大決戦~
九州征伐4
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「忝ない。我らだけでは悔しいことに島津の勢いを殺すことはできませなんだ。多くの家臣を失ったのは当主である私の失態。されどこのまま家を滅ぼされるのは武士として我慢がならんかった。我ら大友家にお力を御貸し願いたい。」
宗麟は改めて直虎に向かって頭を下げた。
直虎は宗麟の元まで近寄ると頭を上げさせ
「宗麟殿、もちろんです。私たちはそのために遥々やって来たのです。大友家のため、そして徳川家のため、そして錦の御旗を授けてくださった帝のためにもこの戦必ず勝ちますよ。」
そう言う直虎の顔を見た宗麟は言葉を失っていた。
(この歳でこのような人を引き付ける力を有しているなど。丸で自分がこの者の配下で、死ぬまで忠誠を誓いたくなるほど心酔していたかのように思わせられる。)
父からの試練を数々こなしてここまで来た直虎は生まれ持っての父譲りの才能だけでなく、それまでの自信から来る堂々とした立ち居振る舞い、すべてが会った者ら引き付けてやまなくしていたのである。
宗麟との会談を終えた直虎はまず遠征の疲労を和らげるために休息を取らせた。
その間の島津家への警戒は神威家が誇る忍び集団、伊賀衆が担当した。
また各所への連絡は半蔵の率いる忍びを配置していち早く情報が伝達されるようにした。
直虎は自陣でこれからの事について話を進めていた。
「皆、休みを与えられなくてすまないな。」
「何を申されます。戦の前の準備こそ何よりの大事と当家では刹那様より言われております。むしろ今の時に休んでなどおられませぬ。」
昌幸がそう言うとその言葉に皆が首を縦に振りながら同意を示した。
「ふっ、そうだな。今までの敵も強者が多かった。だが、我々は常に勝利してきた!今回も万全の策を練り、勝利の美酒に酔いしれようではないかっ!」
「「「「「おおおお!!!!」」」」」
それから直虎は家臣達と共にこれからの行動について軍議を行った。
全軍での軍議は翌日、行われた。
「では、軍議を始めたいと思います。今回の戦は龍造寺を降し勢いに乗る島津がここ、大友館へと進軍してくることを想定しています。策として籠城ではなくそこに打って出ます。そしてその先鋒ですが、忠勝殿にお願いしたいと思います。」
直虎がそう言うと皆が一斉に忠勝のほうを見た。
「相わかった。皆に異論がなければ私が先鋒を務めようと思うがどうであろう?」
直虎が自軍の将ではなく主家の家臣である忠勝を指名したために反論しようとしてもできない状況が出来上がってしまった。
これにより満場一致で先鋒は本多忠勝隊となった。
「直虎殿、我らにはもちろん次鋒を務めさせていただけるのでしょうな?ここまで軍を率いてきて後続に控えるなど納得はできませんぞ?」
輝元がそう声を上げた。
「もちろんです。毛利軍には本多隊の後ろに陣取ってもらい攻撃に勢いを増していただきたい。」
「心得た!!」
「今回の戦は勢いに乗っている島津の出鼻を挫く事が第一の目的となります。ですが、先の戦の事を考えるとこちらの消耗は軽微にしたい。そのためには優れた武とそれを活かす策がなくてはなりません。ですので、皆々様。我先にと功を焦る必要はありません。必ずその機会は訪れます。第一線は相手の出鼻を挫く。このことをくれぐれもお忘れなきようにお願いいたします。」
その言葉に大友、毛利、羽柴家の面々は頷くしかなかった。
刹那の言葉で慣れている徳川家の面々はそれを顔には出さないが頼もしそうに見守っていた。
「では、本多隊、毛利隊は敵の先鋒と拮抗した戦を行っていただき、当家の北条康成率いる騎馬隊が左翼。藤堂高虎が率いる長槍隊で右翼を突き相手の前線を崩します。」
「ですが、それではその左翼と右翼の軍が攻撃されれば前線は逆転される可能性があるのではないでしょうか?」
そう羽柴家の堀尾吉晴が問いかけた。
「もちろん、あちらも戦に強い島津です。すぐに左翼右翼を攻撃してくるでしょう。なのでそれを利用しましょう。」
「利用するとは?」
今度は立花宗茂がそれに疑問を投げた。
「その攻撃部隊に更に後続をぶつければ良いだけの事。」
「つまり二重の右翼と左翼を作るという事か。」
高橋紹運がにやりとしながらそう言った。
「はい。別働隊が1つずつでないといけないという決まりはありません。元より籠城するつもりがないのです。兵を出し惜しみするよりは出す時はだし出さない時は出さない。そうしたほうが消耗へ軽微となりましょう。」
「では、その後続は我らにお任せいただけますかな?」
そう羽柴秀長が声を上げた。
「やっていただけますか?」
「うむ。我らは軍の人数は少ないが兄上より騎馬隊と鉄砲隊をそれぞれ2500ずつ配備された軍だ。私が左翼に騎馬隊と共に進み、この堀尾吉晴が鉄砲隊を率いて右翼を攻撃しよう。」
「わかりました。では、第二陣の別働隊は羽柴家にお願いします。」
宗麟は改めて直虎に向かって頭を下げた。
直虎は宗麟の元まで近寄ると頭を上げさせ
「宗麟殿、もちろんです。私たちはそのために遥々やって来たのです。大友家のため、そして徳川家のため、そして錦の御旗を授けてくださった帝のためにもこの戦必ず勝ちますよ。」
そう言う直虎の顔を見た宗麟は言葉を失っていた。
(この歳でこのような人を引き付ける力を有しているなど。丸で自分がこの者の配下で、死ぬまで忠誠を誓いたくなるほど心酔していたかのように思わせられる。)
父からの試練を数々こなしてここまで来た直虎は生まれ持っての父譲りの才能だけでなく、それまでの自信から来る堂々とした立ち居振る舞い、すべてが会った者ら引き付けてやまなくしていたのである。
宗麟との会談を終えた直虎はまず遠征の疲労を和らげるために休息を取らせた。
その間の島津家への警戒は神威家が誇る忍び集団、伊賀衆が担当した。
また各所への連絡は半蔵の率いる忍びを配置していち早く情報が伝達されるようにした。
直虎は自陣でこれからの事について話を進めていた。
「皆、休みを与えられなくてすまないな。」
「何を申されます。戦の前の準備こそ何よりの大事と当家では刹那様より言われております。むしろ今の時に休んでなどおられませぬ。」
昌幸がそう言うとその言葉に皆が首を縦に振りながら同意を示した。
「ふっ、そうだな。今までの敵も強者が多かった。だが、我々は常に勝利してきた!今回も万全の策を練り、勝利の美酒に酔いしれようではないかっ!」
「「「「「おおおお!!!!」」」」」
それから直虎は家臣達と共にこれからの行動について軍議を行った。
全軍での軍議は翌日、行われた。
「では、軍議を始めたいと思います。今回の戦は龍造寺を降し勢いに乗る島津がここ、大友館へと進軍してくることを想定しています。策として籠城ではなくそこに打って出ます。そしてその先鋒ですが、忠勝殿にお願いしたいと思います。」
直虎がそう言うと皆が一斉に忠勝のほうを見た。
「相わかった。皆に異論がなければ私が先鋒を務めようと思うがどうであろう?」
直虎が自軍の将ではなく主家の家臣である忠勝を指名したために反論しようとしてもできない状況が出来上がってしまった。
これにより満場一致で先鋒は本多忠勝隊となった。
「直虎殿、我らにはもちろん次鋒を務めさせていただけるのでしょうな?ここまで軍を率いてきて後続に控えるなど納得はできませんぞ?」
輝元がそう声を上げた。
「もちろんです。毛利軍には本多隊の後ろに陣取ってもらい攻撃に勢いを増していただきたい。」
「心得た!!」
「今回の戦は勢いに乗っている島津の出鼻を挫く事が第一の目的となります。ですが、先の戦の事を考えるとこちらの消耗は軽微にしたい。そのためには優れた武とそれを活かす策がなくてはなりません。ですので、皆々様。我先にと功を焦る必要はありません。必ずその機会は訪れます。第一線は相手の出鼻を挫く。このことをくれぐれもお忘れなきようにお願いいたします。」
その言葉に大友、毛利、羽柴家の面々は頷くしかなかった。
刹那の言葉で慣れている徳川家の面々はそれを顔には出さないが頼もしそうに見守っていた。
「では、本多隊、毛利隊は敵の先鋒と拮抗した戦を行っていただき、当家の北条康成率いる騎馬隊が左翼。藤堂高虎が率いる長槍隊で右翼を突き相手の前線を崩します。」
「ですが、それではその左翼と右翼の軍が攻撃されれば前線は逆転される可能性があるのではないでしょうか?」
そう羽柴家の堀尾吉晴が問いかけた。
「もちろん、あちらも戦に強い島津です。すぐに左翼右翼を攻撃してくるでしょう。なのでそれを利用しましょう。」
「利用するとは?」
今度は立花宗茂がそれに疑問を投げた。
「その攻撃部隊に更に後続をぶつければ良いだけの事。」
「つまり二重の右翼と左翼を作るという事か。」
高橋紹運がにやりとしながらそう言った。
「はい。別働隊が1つずつでないといけないという決まりはありません。元より籠城するつもりがないのです。兵を出し惜しみするよりは出す時はだし出さない時は出さない。そうしたほうが消耗へ軽微となりましょう。」
「では、その後続は我らにお任せいただけますかな?」
そう羽柴秀長が声を上げた。
「やっていただけますか?」
「うむ。我らは軍の人数は少ないが兄上より騎馬隊と鉄砲隊をそれぞれ2500ずつ配備された軍だ。私が左翼に騎馬隊と共に進み、この堀尾吉晴が鉄砲隊を率いて右翼を攻撃しよう。」
「わかりました。では、第二陣の別働隊は羽柴家にお願いします。」
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