チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第十一章~敵は島津家!!九州大決戦~

九州征伐6

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それを本陣から確認した直虎はすぐに北条康成と藤堂高虎に陣形を崩さず伏兵手前まで進軍するように指示。
そして羽柴秀長、堀尾吉晴に伏兵に気付かれないようにその背後に回るように指示を出した。

伊賀衆によって釣り野伏せの包囲先、伏兵の数を把握していた直虎は着々と島津軍を追い詰めていく。

「殿、義弘様が釣り野伏せのために後退を開始致しました。」

「よし、敵の先鋒の息の根を止めてしまえ。この戦で徳川に痛手を与えれば徳川方も我らに厳しく接することは出来なくなる。最終的に降伏することになろうとも我らが優勢で立ち続けることでいくらでも融通は効く。」

義久は既にこの戦の後のことまで考えていた。
両軍の戦力差を考えれば最終的には島津は徳川に降伏するであろうこと。
その降伏をするに際してもどれだけ島津に有利な和議へと持ち込めるか。
そのためにはこの初戦、島津は徳川へ大ダメージを与えて島津は油断ならぬ相手であると考えさせる必要がある。

後退する義弘軍、それを追走する忠勝軍、島津側からしたらいつもの釣り野伏せの作戦通りに物事が進んでいた。
しかし、釣り野伏せのポイントまで後少しというところで忠勝軍は追撃をやめて義弘軍と距離を開けた。

それに焦ったのは島津軍であった。

「義弘様、敵が追撃をやめ我らとの距離を開けております!」

「なんだとっ!」

「もうすぐ伏兵部隊の潜む箇所まで行けると言うのにここで距離を取られるわけには行きませぬぞ。」

「くそっ、後退の速さを緩め徳川勢が追撃しやすいようにするっ!!」

この義弘の判断で島津軍の後退速度は更に遅くなったが、忠勝隊もそれに習うように追撃の速度を落として島津軍との距離を開け続けた。

これに焦ったのは義弘の後ろにいた歳久であった。

「くそっ、このままでは敵に打撃を与えることがなく、ただ島津が敗走しているように見えて敵の士気が上がってしまう。」

「いかがなさいますか?」

「兄上へ伝令を出せ、義弘兄上と我が隊はこれより再度攻勢へ転じて徳川軍へ打撃を与える!!」

歳久はそう伝令兵に告げると義久への報告と義弘への反転攻勢の指示を出した。

歳久からの伝令を受けた義弘はすぐさま後退から反転して再度忠勝隊へと攻勢を仕掛けた。

それに焦りを見せたのは総大将の義久だった。

「なにっ!!義弘と歳久がここで攻勢をしかけただとっ!!」

「殿、これはまずいですぞ。釣り野伏せの特性上攻勢に出ている兵は少数。対して敵はこちらより多くの兵で待ち構えているに等しい状況。ここで攻めるは前線の崩壊を意味しますぞ。」

「歳久め、何を考えているんだ。ここでこちらが攻勢をかけることに利などあるはずがないのがわからぬお前ではあるまい。」

島津軍の攻勢を受けた忠勝隊は拮抗して戦いを続けた。
しかし、反転攻勢をしかけた島津軍の勢いに次第に押され始め今度は忠勝隊、毛利隊が後退し始めた。

「よし、敵が後退を始めたぞ!!歳久、このまま攻勢をしかけるぞ!!」

「はい、義弘兄上っ!!」

その状況を見ていた本陣の有信は

「殿、義弘様と歳久様が攻勢を仕掛けましたぞ!!このまま行けば敵に大きな損害を出すことも可能かと!!」

「わかった。控えている家久へ義弘、歳久に追従して攻勢を仕掛けるように指示を出す。」

義久からの指示を受けた家久は隠れていた箇所から姿を現し義弘、歳久隊と合流した。

「随分と策が変わったなぁ、義弘兄。」

「すまんな。敵も釣り野伏せに感づいたようで誘いきれんかった。」

「いいさ、釣り野伏せが駄目ならこのまま攻勢を続けて島津は釣り野伏せだけじゃないってことを見せつけたらいいさ!!」

「家久、油断はならんぞ。釣り野伏せに乗せられなかったのは敵に知恵者がいるからだ。ここで油断して我らが窮地に陥ることだってありえるのだ。」

「歳久兄、そう言うがこのままの勢いを殺してはそれこそ愚の骨頂だ。ここは押すべきだ。」

「歳久、家久、お前達の言うことはどちらも正しい。だが、当主である兄上が攻勢を決めたのだ。ここからは気合を入れて攻めるぞ!!」

「「おうっ!!」」

それからの島津軍の攻勢は凄まじいものだった。

「くっ、直虎の申す通り、あの後退は釣り野伏せという策だったのがこの攻勢の威力でわかるわっ。だが、こちらも殿の威信、師匠への面目をかけて戦っているのだ。この本多忠勝、そう簡単にやられると思うなよっ!!」

それからは攻勢をかける島津とそれに立ち向かい防衛する忠勝、毛利軍。
島津軍の勢いが少し上回りかけたその時、攻勢をしかけていた島津軍の左右から強烈な攻撃が繰り出された。

「義久様、敵が義弘様の隊の左右に出現、現在三方面を攻撃されておりますっ!!」

「なにっ!!」

伝令兵からそう知らせを受けた義久は急いで義弘達の部隊を確認した。
するとそこには先程までの優勢とは真逆の前、左右を囲まれた島津軍の姿があった。
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