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13戦目-B-Hard、4月、15人編
Hardモードクリア
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『土肥始が上官権限で戦線復帰しました』
このアナウンスが流れて、車道のど真ん中で五十嵐グループと話していた秋生が、
「土肥が復帰だと? ふざけるな。戦闘員殺し疑惑のある危険人物だろ、そいつって?」
「その話、本当なのか、橘? 確かに嫌な奴ではあったけどよ」
「確かな情報だ」
と喋ってると、今度は、
『敵陣営の送信装置全基を破壊』
このアナウンスが流れて、拙い、と反応したのは橘グループと喋っていた五十嵐グループの3人だった。
「ちょ、桜太、これって」
「ああ、あの馬鹿がフィールドボスに突っ込むぞ」
「どうするんですか?」
慌てる3人を見て、通信士用ヘルメットを被る望が、
「何か起こるんですか?」
「フィールドボスにユキが突っ込む。アイツのパワードスーツの威力だとフィールドボスをソロでも倒す可能性があってな」
「? それの何が問題なんです?」
この場に居る全員がバトルスーツを着てる。
ブルーフィールドが解除されたら着用した地点に戻るので何の問題もないはずだが。
「アイツがますます増長する。それにソロ撃破のボーナスアイテムでまた強くなるし」
「もしかしてチーム内の序列を気にしてるのか、五十嵐? それはさすがに器が小さ過ぎるだろ」
秋生が呆れた様子で桜太を見る中、
「うっせえな、橘。アイツはまだ今月の春休みに戦闘員になったばっかだぞ。これ以上偉そうにされてたまるか」
「今月の春休みって、まさかーーそれはさすがに嘘だよな?」
「本当だよ。オレが病院で新兵ナノマシン注射器を打ったんだから。NEタンクはブルーフィールドが終わったら補充されるから、バトルスーツを手に入れてからは日に2戦とか平気でやってよ」
「凄い奴なんだな」
「まあ、もっとヤバイのも居るがな」
「さっき言ってたパワードスーツとエアバイクの取り方を発見した女か?」
「ああ、ブルーフィールドの3戦目で、戦術ランクBの拠点型のボックスを3分でソロで撃破だぜ? あり得ないだろ? 夏目から聞いた話じゃ成長ポイントが1000を超えてるらしい。ナノマシンの成長数値を一気に70上げて2戦目の後にぶっ倒れたのを反省してチビチビと上げてるらしいが。戦術ランクCのエクセレントクリアをオレに持ち掛けたのもその葵だしな」
「ーー凄いな。出来ればその女に会ってみたいんだが」
「夏目に聞けよ。アイツが窓口だ」
と言ってる傍から、その葵が乗ったエアバイクが桜太達の上空を通過していった。
「今のだ。葵もフィールドボス狙いっぽいな」
「エアバイクで?」
「何か威力5000の3連装レイカノン砲を持ってるって言ってたし、出来るんじゃないのか? ってかオレ達も向かうぞ」
桜太は出発準備を始めたのだった。
桜太達の心配通り、送信装置の撃破のアナウンス画面を見た雪弘は速攻でフィールドボスに突っ掛かっていた。
H・拠点防衛型ボックス・盾-04。
レイシールド耐久値8万4000、耐久値8万8000。
レイ兵器の威力&絶対射程減少フィールド。
雑魚ロボは耐久値が5倍だったが、フィールドボスは耐久値が20倍だった。
「耐久値が17万以上ってーーまあ、それでもやるんだけどな」
雪弘が喜々として敵機に突っ込む。
さすがはHardモードだ。ボックスもビームを撃ってきたが、雪弘は高速機動で余裕で回避して突進した。
レイマシンガンをぶっ放す。
その雪弘がフィールドボスに突っ掛かってる200メートル後方の直線の車道でエアバイクを降りて布陣したのが葵と始である。
3連装レイカノン砲-20.5・ペテルギウス。台座固定型。必要武器庫スペース2。
威力5000(固定)。レイシールド貫通、敵機貫通。
NE消費、1発射120。1冷却12。30発発射後に40秒間の冷却時間が必要。
絶対射程0メートル(固定)、最大射程500メートル(固定)。
耐久値300。使用回数4回。一度使用するとそのブルーフィールドでは武器庫に収納するまでその場に固定される。武器庫に収納しても最初に設置した地点からしか再使用出来ない。敵に破壊されるとアイテムは消失する。破損値150で1門目が破壊、破損値250で2門目が破壊。
必要ナノマシン数値、ガンファイト・威力補正とガンファイト・射程補正の合計数値60、知覚強化30。
「おいおい、こんなのまであったのか? それともオレが参加していない間に追加された?」
葵が出した3連装レイカノン砲を見て始が呆れる中、葵が砲撃手用ヘルメットBルークを被ると更に、
3連装レイカノン砲-20.5・ペテルギウス。台座固定型。必要武器庫スペース2。
威力5640(補正+640)。レイシールド貫通、敵機貫通。
NE消費、1発射100Max(補正-20)。1冷却10Max(補正-2)。40発Max(補正+10)発射後に40秒間の冷却時間が必要。
絶対射程500メートル(補正+500メートル)、最大射程500メートル(現フィールド情報下)。
耐久値300。使用回数4回。一度使用するとそのブルーフィールドでは武器庫に収納するまでその場に固定される。武器庫に収納しても最初に設置した地点からしか再使用出来ない。敵に破壊されるとアイテムは消失する。破損値150で1門目が破壊、破損値250で2門目が破壊。
必要ナノマシン数値、ガンファイト・威力補正とガンファイト・射程補正の合計数値40(補正-20)、知覚強化20(補正-10)。
こうなった。
「発射ぁっ! てね」
葵が3連装レイカノン砲を発射する。
200メートル先の6階サイズのボックスに命中した。
「うおーー何? 葵ちゃん?」
パワードスーツで戦ってる雪弘がコクピットの望遠で葵と3連装レイカノン砲を確認して、
「何あれ? 敵わないな~」
呆れる中、
「40発までじゃんじゃん撃つわよ」
葵が鼻歌交じりに3連装レイカノン砲を撃ち続けた。
3連装レイカノン砲に近付く敵機はAIで自動操縦のエアバイクと始が迎撃である。
エアバイクで桜太達が葵のところに到着するが、
「これが3連装レイカノン砲って奴か? ってか、それよりもエアバイクだっ! 何で無人で動いて武器を使ってるんだ?」
「この前の支援物資ボックスで自動操縦AIが出たって言ったでしょ? それよ。ってか、護衛よろしくね、五十嵐さん。このレイカノン砲、威力は凄いけど、耐久値は300のダンボールだから」
「やっぱ、葵は滅茶苦茶だな」
「失礼ね。ルールの範囲内で戦ってるのに」
「あれ、土肥だよな? 葵が戦線復帰させたのか?」
「ええ、Hardモードの緊急事態だったし」
「初めまして。よろしくな、五十嵐くんって言うのかい?」
「何、嘘臭い爽やかキャラで挨拶してんだ、土肥? そもそも初めましてじゃねえだろ?」
「その銀髪はナノマシンと同じ原理か?」
「らしい。今回が初めてだがな」
「ふ~ん、朝日奈達は元気にしてるのか?」
「・・・アイツはSSのブルーフィールドに挑んで死んだよ」
「そうなのか?」
「そこ、喋ってないで近付く敵機を潰してよね」
そんな事を喋りながら葵は撃ち続けた。
何せ、絶対射程の範囲内なので必中である。
10発命中したら威力5万6400だ。
いや、威力減少フィールドがあるので少しは威力が落ちてるだろうが。
でもレイシールド貫通は生きてる。
よって30秒で呆気なくフィールドボスは撃破され、
『フィールドボス撃破に伴い、ブルーフィールドが解除されます』
アナウンスが流れたのだった。
このアナウンスが流れて、車道のど真ん中で五十嵐グループと話していた秋生が、
「土肥が復帰だと? ふざけるな。戦闘員殺し疑惑のある危険人物だろ、そいつって?」
「その話、本当なのか、橘? 確かに嫌な奴ではあったけどよ」
「確かな情報だ」
と喋ってると、今度は、
『敵陣営の送信装置全基を破壊』
このアナウンスが流れて、拙い、と反応したのは橘グループと喋っていた五十嵐グループの3人だった。
「ちょ、桜太、これって」
「ああ、あの馬鹿がフィールドボスに突っ込むぞ」
「どうするんですか?」
慌てる3人を見て、通信士用ヘルメットを被る望が、
「何か起こるんですか?」
「フィールドボスにユキが突っ込む。アイツのパワードスーツの威力だとフィールドボスをソロでも倒す可能性があってな」
「? それの何が問題なんです?」
この場に居る全員がバトルスーツを着てる。
ブルーフィールドが解除されたら着用した地点に戻るので何の問題もないはずだが。
「アイツがますます増長する。それにソロ撃破のボーナスアイテムでまた強くなるし」
「もしかしてチーム内の序列を気にしてるのか、五十嵐? それはさすがに器が小さ過ぎるだろ」
秋生が呆れた様子で桜太を見る中、
「うっせえな、橘。アイツはまだ今月の春休みに戦闘員になったばっかだぞ。これ以上偉そうにされてたまるか」
「今月の春休みって、まさかーーそれはさすがに嘘だよな?」
「本当だよ。オレが病院で新兵ナノマシン注射器を打ったんだから。NEタンクはブルーフィールドが終わったら補充されるから、バトルスーツを手に入れてからは日に2戦とか平気でやってよ」
「凄い奴なんだな」
「まあ、もっとヤバイのも居るがな」
「さっき言ってたパワードスーツとエアバイクの取り方を発見した女か?」
「ああ、ブルーフィールドの3戦目で、戦術ランクBの拠点型のボックスを3分でソロで撃破だぜ? あり得ないだろ? 夏目から聞いた話じゃ成長ポイントが1000を超えてるらしい。ナノマシンの成長数値を一気に70上げて2戦目の後にぶっ倒れたのを反省してチビチビと上げてるらしいが。戦術ランクCのエクセレントクリアをオレに持ち掛けたのもその葵だしな」
「ーー凄いな。出来ればその女に会ってみたいんだが」
「夏目に聞けよ。アイツが窓口だ」
と言ってる傍から、その葵が乗ったエアバイクが桜太達の上空を通過していった。
「今のだ。葵もフィールドボス狙いっぽいな」
「エアバイクで?」
「何か威力5000の3連装レイカノン砲を持ってるって言ってたし、出来るんじゃないのか? ってかオレ達も向かうぞ」
桜太は出発準備を始めたのだった。
桜太達の心配通り、送信装置の撃破のアナウンス画面を見た雪弘は速攻でフィールドボスに突っ掛かっていた。
H・拠点防衛型ボックス・盾-04。
レイシールド耐久値8万4000、耐久値8万8000。
レイ兵器の威力&絶対射程減少フィールド。
雑魚ロボは耐久値が5倍だったが、フィールドボスは耐久値が20倍だった。
「耐久値が17万以上ってーーまあ、それでもやるんだけどな」
雪弘が喜々として敵機に突っ込む。
さすがはHardモードだ。ボックスもビームを撃ってきたが、雪弘は高速機動で余裕で回避して突進した。
レイマシンガンをぶっ放す。
その雪弘がフィールドボスに突っ掛かってる200メートル後方の直線の車道でエアバイクを降りて布陣したのが葵と始である。
3連装レイカノン砲-20.5・ペテルギウス。台座固定型。必要武器庫スペース2。
威力5000(固定)。レイシールド貫通、敵機貫通。
NE消費、1発射120。1冷却12。30発発射後に40秒間の冷却時間が必要。
絶対射程0メートル(固定)、最大射程500メートル(固定)。
耐久値300。使用回数4回。一度使用するとそのブルーフィールドでは武器庫に収納するまでその場に固定される。武器庫に収納しても最初に設置した地点からしか再使用出来ない。敵に破壊されるとアイテムは消失する。破損値150で1門目が破壊、破損値250で2門目が破壊。
必要ナノマシン数値、ガンファイト・威力補正とガンファイト・射程補正の合計数値60、知覚強化30。
「おいおい、こんなのまであったのか? それともオレが参加していない間に追加された?」
葵が出した3連装レイカノン砲を見て始が呆れる中、葵が砲撃手用ヘルメットBルークを被ると更に、
3連装レイカノン砲-20.5・ペテルギウス。台座固定型。必要武器庫スペース2。
威力5640(補正+640)。レイシールド貫通、敵機貫通。
NE消費、1発射100Max(補正-20)。1冷却10Max(補正-2)。40発Max(補正+10)発射後に40秒間の冷却時間が必要。
絶対射程500メートル(補正+500メートル)、最大射程500メートル(現フィールド情報下)。
耐久値300。使用回数4回。一度使用するとそのブルーフィールドでは武器庫に収納するまでその場に固定される。武器庫に収納しても最初に設置した地点からしか再使用出来ない。敵に破壊されるとアイテムは消失する。破損値150で1門目が破壊、破損値250で2門目が破壊。
必要ナノマシン数値、ガンファイト・威力補正とガンファイト・射程補正の合計数値40(補正-20)、知覚強化20(補正-10)。
こうなった。
「発射ぁっ! てね」
葵が3連装レイカノン砲を発射する。
200メートル先の6階サイズのボックスに命中した。
「うおーー何? 葵ちゃん?」
パワードスーツで戦ってる雪弘がコクピットの望遠で葵と3連装レイカノン砲を確認して、
「何あれ? 敵わないな~」
呆れる中、
「40発までじゃんじゃん撃つわよ」
葵が鼻歌交じりに3連装レイカノン砲を撃ち続けた。
3連装レイカノン砲に近付く敵機はAIで自動操縦のエアバイクと始が迎撃である。
エアバイクで桜太達が葵のところに到着するが、
「これが3連装レイカノン砲って奴か? ってか、それよりもエアバイクだっ! 何で無人で動いて武器を使ってるんだ?」
「この前の支援物資ボックスで自動操縦AIが出たって言ったでしょ? それよ。ってか、護衛よろしくね、五十嵐さん。このレイカノン砲、威力は凄いけど、耐久値は300のダンボールだから」
「やっぱ、葵は滅茶苦茶だな」
「失礼ね。ルールの範囲内で戦ってるのに」
「あれ、土肥だよな? 葵が戦線復帰させたのか?」
「ええ、Hardモードの緊急事態だったし」
「初めまして。よろしくな、五十嵐くんって言うのかい?」
「何、嘘臭い爽やかキャラで挨拶してんだ、土肥? そもそも初めましてじゃねえだろ?」
「その銀髪はナノマシンと同じ原理か?」
「らしい。今回が初めてだがな」
「ふ~ん、朝日奈達は元気にしてるのか?」
「・・・アイツはSSのブルーフィールドに挑んで死んだよ」
「そうなのか?」
「そこ、喋ってないで近付く敵機を潰してよね」
そんな事を喋りながら葵は撃ち続けた。
何せ、絶対射程の範囲内なので必中である。
10発命中したら威力5万6400だ。
いや、威力減少フィールドがあるので少しは威力が落ちてるだろうが。
でもレイシールド貫通は生きてる。
よって30秒で呆気なくフィールドボスは撃破され、
『フィールドボス撃破に伴い、ブルーフィールドが解除されます』
アナウンスが流れたのだった。
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