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本拠地突入編・2
斬られ役、指摘する
しおりを挟む176-①
「くそっ……邪魔すんなや!!」
〔気を付けろ武光!!〕
武光は小さく舌打ちすると、イットー・リョーダンを八双に構えた。
「「「覚悟しろ!! 一瞬でブチ殺してやるぜ!!」」」
サンガイハオウは左右の手を武光へと向けた。鋭い爪を備えた左右の手の指先がまるで機関銃の弾丸のように次々と発射されては再生されてゆく。
「うひーーーっ!?」
武光は大慌てで近くにあった石柱の影に身を隠したが、少しでも判断が遅れていたら蜂の巣にされていただろう……1秒前まで武光が立っていた大理石の床のように。
「「「隠れても無駄ですよ?」」」
武光が身を隠した石柱目掛けて、サンガイハオウが突進してくる。
武光はサンガイハオウの動きを思い返した。奴が最初に繰り出してきたのは……
(右の拳……右利き!!)
ギリギリまで引き付けて武光はサンガイハオウの左前方へ向けて飛び込み、前回り受け身を取った。サンガイハオウの右ストレートを受けた石柱が粉々に砕け散る。
「「「さっさと死んじゃえ♪」」」
攻撃を躱されたサンガイハオウだったが、間髪入れずに、今度は先端が鋭く尖った尻尾を、武光の無防備な背中目掛けて突き出した。
「アニキは……やらせねぇ!!」
間一髪、フリードが右腕の黒王で尻尾の先端を掴んで止める。
「フー君、そのまま!!」
「尻尾を離すな!!」
フリードが尻尾を封じている隙を突いて、クレナとミナハがそれぞれ右脚と左脚目掛けて穿影槍と驚天動地を繰り出したが……
“ガキンッッッ!!”
サンガイハオウの肉体は二人の攻撃を易々と弾き返してしまった。
「硬っ!?」
「くっ!?」
「「「女性の身体を……いつまで掴んでいるつもりなの?」」」
「うおおおおおっ!?」
「きゃっ!?」
「うわっ!?」
さらにサンガイハオウはフリードに尻尾の先端を掴まれたまま尻尾を振り回して、フリード、クレナ、ミナハの三人を弾き飛ばした。吹っ飛ばされた三人が追撃されないようにミトとリョエンが攻撃を仕掛けるが、ミトの剣もリョエンの術もサンガイハオウの強固な体を傷付ける事が出来ない。
「「「フン、融合して強化されたのは攻撃力だけじゃねぇ、完全無欠のサンガイハオウにそんな攻撃が通用するもんか!! あなた達に勝ち目なんて無いんですよ? だから……さっさと死んじゃえっ♪」」」
高らかに笑うサンガイハオウだったが……武光は怯むどころか不敵な笑みを浮かべた。
「フン……その割には随分と焦ってるみたいやなぁ?」
「「「な、何だとぅ!! わ、私達が焦っている? い、意味分かんないんだけど♪」」」
武光の一言にサンガイハオウは明らかに動揺した。
「本当に完全無欠なら、さっきは何で合体を嫌がってたんや? それに、さっきから『一瞬でブチ殺す!!』だの『さっさと死んじゃえ♪』だの、妙に時間を気にしとる、つまりお前らにとって…………その姿でおり続ける事は何かしらの不都合があるって事や!!」
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