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はいぱーむてき大作戦編
斬られ役、再会する
しおりを挟む239-①
話は、武光が暗黒樹に引きずり込まれた直後に遡る。
手足に次々と巻きついてくる暗黒樹の根や蔦に動きを封じられ、武光は、成す術も無く城の奥へ奥へと廊下を引きずられていた。
「ぐぐぐ……くそっ!! う、動かれへん!!」
〔諦めるな、武光!!〕
〔頑張ってご主人様!!〕
『まだ人生初彼女のお○ぱいも揉んでへんのに!!』などという、情け無い事この上無い台詞が武光の人生最後の言葉になろうとしたその時!!
“カッッッ!!”
突如として飛来した光線が、武光に絡み付く根や蔦を全て焼き切った。
「今の内です!!」
自由になった武光は、声のする方へと走った。背後から一抱えもありそうな太い根が大蛇の如くうねりながら迫ってくる。武光は必死で走った。
「こちらです!!」
武光が咄嗟に声のした廊下脇の部屋に飛び込み、慌てて扉の影に身を隠した直後、大蛇の如き木の根は、部屋の前を通り過ぎて行った。
しばらく息を潜め、安全を確かめた武光は恐る恐る扉の影から出た。
そして、それと同時に、武光と同じように部屋の物陰に隠れていた男が姿を現した。
「怪我はありませんか?」
「すんません、助かりました……って」
男の顔を見た武光は思わず身震いし、涙ぐんだ。
顔中髭だらけで、髪もボサボサ、服もボロボロだが……間違いない、自分の前に現れたのは……暗黒教団に囚われていた親友だった。
「ゔぁ……ヴァっさーーーーーん!?」
「お久しぶりです……武光殿」
勇者リヴァルが 現れた!!
武光を救ったのは、光の勇者リヴァル=シューエンだった。
「武光殿、まさか再び会える日が来ようとは……!!」
「おう、助けに来たでヴァっさん!! まぁ、毎度の如く、おもっくそ助けられてしもたけど……それにしても……」
「はい?」
「ヴァっさん……めちゃくちゃ臭いな!! 目の奥がツーーーンなるわ!! わははははは!!」
「す、すみませ──」
言い終わる前に、武光はリヴァルの両手を力強く握った。
「大変な目に遭うとったんやなぁ……」
「……はい」
「でも、もう大丈夫や。俺が来たからには……へのつっぱりは要らんですよ!!」
「フフ……相変わらず、言葉の意味は分かりませんが、とにかく凄い自信ですね」
そう言って二人は笑いあった。
「よっしゃ!! ほんなら、とっととこんなヤバい所脱出すんで!!」
「待って下さい!!」
「ん?」
「この城にはまだ、武光殿のように取り込まれた人々が大勢いるはずです。彼らを救わねば!!」
「えぇ……それマジで言うてる? めちゃくちゃ危ないと思うんやけど……」
「それでも、私は行きます!!」
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……命惜しさに逃げ出したとしても誰からも責められたりはしないだろう。
……にもかかわらず、自分の危険も顧みず他者を救おうとするのは、真の勇者か余程のアホウのする事である。
……そして、困った事に、リヴァルと武光は、真の勇者と余程のアホウであった。
「あーもー!! しゃーない、めちゃくちゃ怖いけど……俺も行くわ!!」
「武光殿……!!」
「友達やからな、行くわ!!」
「ありがとうございます!!」
武光とリヴァルは行動を開始した。
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