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はいぱーむてき大作戦編
斬られ役達、位置を教える
しおりを挟む255-①
武光とリヴァルは、敵を斬り伏せながら、城内の最も外側の壁に辿り着いた。
この場所にたどり着くまでの間も、謎の振動は定期的に城を震わせ、そして徐々に大きくなっている。
到着した二人は、外の様子を確認出来る場所を探し、そして見つけた。たった一ヶ所、城の表面を覆い尽くすように伸びる暗黒樹の幹の隙間を。
女性の腕一本が通るか通らないかのその隙間から外を覗いたリヴァルが叫んだ。
「武光殿、魔王城です!! 魔王城が……こちらに向かって来ます!!」
「何いぃぃぃぃぃっ!?」
リヴァルに場合を替わってもらい、武光は外を見た。
多数の影魔獣と戦いながら、魔王城がこちらに向かって一直線に突撃して来る。
「ん? あれは……!?」
接近してくる魔王城を見ていた武光は気付いた。魔王城の底部に巨大な突撃槍、あるいは船の衝角のような物が取り付けられている。
「…………そういう事か!!」
武光は悟った。魔王城の連中は、魔王城に取り付けたあのとんでもない大きさの角だか槍だかを暗黒樹にブチ込むつもりなのだと。
「ヴァっさん、魔王城の連中、城に取り付けたあのアホみたいにデカイ槍を暗黒樹にブチ込むつもりや、アイツらに核の位置を教えたらなあかん!!」
「しかし、一体どうやって……?」
武光は上を指差した。
「ヴァっさんの光術で、核のある階層の外壁を照らすんや」
「分かりました」
だがその時、武光の腰のイットーと魔穿鉄剣が声を上げる。
〔武光、敵だ!!〕
〔いっぱい来ましたご主人様!!〕
「くっ、幸いここは一本道……俺が敵を防ぎ止める、ヴァっさんはあの技を!!」
「分かりました!!」
武光は小さく頷くと、腰のイットー・リョーダンと魔穿鉄剣をスラリと抜き放ち、そして叫んだ。
「行くで!! イットー!! 魔っつん!!」
〔ああ、行くぞ武光!!〕
〔ご主人様に刃向かう者は……撫で斬りヒャッハーです!!〕
武光が影魔獣の群れに突撃し、敵を食い止めている間に、リヴァルは三年前、武光から教わった事を元に二人で編み出した光術の構えを取った。
武光から教わった内容を脳内に浮かべながら精神を集中する。
(左手に『ぷらすえねるぎー』、右手に『まいなすえねるぎー』を蓄え……)
広げた左右の前腕部に光が宿り、その光はどんどん輝きを増してゆく。
(姿勢はやや猫背気味、両手を胸の前で十時に組んで……)
リヴァルは天井を見上げた。
(『ぷらすえねるぎー』と『まいなすえねるぎー』を『ヘアッ!!』って感じで『すぱーく』させるッッッ!!)
勢い良く交差させたリヴァルの腕から、武光が命名した《光術・キラレウム光線》が放たれた。
一枚……二枚……三枚……神経を集中し、各階層の床をブチ抜く手応えを感じながら、リヴァルは徐々に光線の威力を強めていく……四枚……五枚……ここだ!!
リヴァルは光線が領主の間と同じ高さの階層に到達したのを感じると、威力を調整した。
「武光殿!!」
左右の刀で影魔獣を斬り払いながら武光が叫ぶ。
「ぜぇ……ぜぇ……こ、こっちは余裕のよっちゃんや……オエッ!! ハァ……ハァ……で、出来るだけ長くキラレウム光線を照射し続けるんや!!」
「分かりました、敵を頼みます!!」
「「うおおおおおーーーーーっ!!」」
武光とリヴァルの雄叫びが響く。
それからおよそ三分、リヴァルはキラレウム光線を照射し続け、武光は敵を防ぎ止め続けた。
武光とリヴァルは知る由も無かったが、二人が力を合わせて領主の間と同じ階層の外壁に照射し続けた光は魔王城で観測され、魔王城の影光はリヴァルの示した光に超弩級穿影槍の狙いを定めたのであった。
「ヴァっさん!! 魔王城が突っ込んできたらここは危険や、そろそろ退避すんで!!」
「ええ!!」
武光達は 逃げ出した!!
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◇
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