258 / 282
最後の決着編
天驚魔刃団、ブチかます
しおりを挟む258ー①
辺り一面、瓦礫の山と化したソウザン城の敷地を影光は駆けた。
「オラァ!! どけどけーーーっ!!」
立ち塞がる敵を片っ端から斬り伏せながら、ひたすらに足を動かす。
周囲に視線を遣ると、あちらこちらで魔王軍の兵と王国軍の兵が互いに助け合いながら、暗黒樹の核に取り込ませないように影魔獣や影魔獣の入った『実』を破壊している。ナジミの姿は見当たらない。
再び視線を正面に戻した。異様な気配はどんどん強さを増している……ナジミの事も気掛かりだが、一刻も早く暗黒樹の核を破壊しなければ……とんでもない事になる。
影魔獣としての勘……いや、確信が影光を突き動かす。
そして影光は、核のある場所まで辿り着いたのだが……
「グヌゥ……」
「グ……グォ……」
「くっ……これは……計算外です」
「うぅ……この私が……」
「ガロウ!! レムのすけ!! キサイ!! ヨミ!!」
そこには、倒れた無数の兵士達と、全身に傷を負い、肩で息をする天驚魔刃団・四天王の姿があった。
ガロウ達が対峙しているひしゃげた球体は不気味な光を放ちながら、その表面に無数に生えた光の触手を蠢かせている。
「大丈夫かお前ら!?」
「……フン、当然だ!!」
「グォッ!! オレ……ハ……マダマダ……タタカエル!!」
「影光さんが来てくれれば、勝てる確率はかなり上がります!!」
「あんなの私一人でも余裕だけど……特別に手伝わせてあげるわ、感謝なさい!!」
「来るぞ影光!!」
無数の触手が影光達に襲いかかる。
ネキリ・ナ・デギリを振るい、迫り来る触手を斬り払いながら前進を試みたが、数が多過ぎて接近出来ない、手傷を追っているガロウ達も、攻撃を捌くので精一杯だ。
「ちっ、一旦離脱しろ!!」」
影光達は核と距離を取り、巨大な瓦礫の裏側に集結した。
「ダメだ、触手の数が多過ぎる……!! 援軍を呼ぶか、影光?」
「いえガロウさん、無駄に犠牲を増やすよりは、これ以上核を再生させない為に周辺の影魔獣を排除してもらった方が効率的です」
キサイとガロウのやりとりを聞いていた影光が手を挙げた。
「俺に作戦がある、俺達5人の力を合わせた攻撃だ!!」
影光は四天王に作戦を伝え、五人は行動を開始した。
まずは、影光達が隠れた瓦礫の裏側から多数の鬼一族の戦士が飛び出した。キサイの幻術により生み出された幻影である。
暗黒樹の核が突如として現れた幻影の鬼達目掛けて四方八方に触手を伸ばす。
「グオオオオオーーーーッッッ!!」
そして、それにより核を守る触手の密度が下がった機を逃さず、レムのすけが両手の風月を盾にしながら突進する。
暗黒樹の核は手の空いている触手を集中してレムのすけを止めようとしたが、キサイの放った囮の迎撃にかなりの数の触手を分散させてしまったせいで、完全には突進を止め切れない。
「イマダ!!」
「グルァァァッッッ!!」
「任せなさい!!」
レムのすけの巨体の背後に隠れていたガロウとヨミが左右に飛び出し、触手を排除しながら前進する。
「影光!!」
「行きなさい!!」
「応ッッッ!!」
キサイが防御を薄くし、レムのすけが押し退け、そしてガロウとヨミが斬り開いた道を、レムのすけの背後から飛び出した影光は駆け抜け、核の眼前まで接近した。
高々と振り上げられたネキリ・ナ・デギリの刀身を妖しい光が包み込む。
〔行くぞ我が相棒よ!! ハイパーエクストリーム……〕
「最強マキシマムデストロイスラァァァァァッシュ!!」
渾身の一撃が、暗黒樹の核に振り下ろされた!!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺あおい@1/23先視の王女の謀発売
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる