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第12話 王国らしくなってきた。

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 王国の復興を祝う祝賀会。みんなヘベレケになるまで飲んで食べて騒いだ翌朝。ステージの上で酔い潰れていた俺の上に、馬乗りになっているエルフ女性がいた。

「ん? シェファ? いや、ナディア......か?」

 俺は寝ぼけ眼をゴシゴシとこする。

「もう、昨日はあんなに愛して下さったのに......僕の事がわからないんですか? ダーザイン様」

 女性は俺の両手を自身の手で取る。直後、柔らかい感触。

「ほら......この感触、思い出せませんか? シェファール様と同じくらい大きいって、褒めてくださったのに」

 すごく柔らかい。そしてずっしりと重く、しっかり張りもある。ん? このおっぱいはナディアじゃないな......。サラサラとした金色のショートヘア。そして母さん並の爆乳。大きな目にアヒルみたいな可愛い口。

「君は、ノーティアス!」

「あはっ。やっと思い出してくれましたか?」

 ノーティアスは俺の手をおっぱいに沈めたまま、顔を近づけてくる。

「僕......ダーザイン様の事が大好きになっちゃいました。だってあんなに気持ちのいい事を教えていただいたんですから。ねぇ、続きしましょう?」

 どうやら昨晩、俺は彼女を抱いたようだ。全く覚えていないのが残念ではあるが......。

 周囲では数人のエルフやオークが目覚め始めている。母さんやナディアにもハーレムを作る許可は取っているし、彼女を抱く事自体は俺もやぶさかではない。

 だがちょいと人目が多すぎる。それに寝起きで状況が把握出来ない。シェフアやナディアの様子も気になる。

「待ってくれノーティアス。また必ず機会を設けるから。今は引いてくれないか。状況を把握したい」

 俺はやんわりと彼女の誘いを断った。

「おっぱい揉みながら言われても......わかりましたよ。じゃあ、今夜お城にお邪魔しますね」

「わかった。待ってるよ」

「クスッ。ちゃんと責任取ってくださいね」

「あ、ああ。もちろんだ」

 国王を脅迫するとは......ボクッ娘め! だが可愛いから許す!

 ノーティアスが去った後、俺は起き上がって周囲を見回す。すでに起き上がっている者や、まだ寝転がっている者など様々だ。

 今一体何時くらいだろう。時計がないからわからない。

 ちなみにオークもエルフも時計を見るという習慣が無い。時間をざっくりとしか気にしない為、太陽の傾きでおおよその時刻を判断する。朝、午前、昼、午後、夕方、夜。基本この六パターンのみ。今度人間の国に行き、同盟を結ぶついでに色々と「魔術機構」を買って来よう。魔術機構ってのは、この世界における電化製品のような物だ。

 まぁ、太陽の位置から見て午前中である事は間違いないだろう。とりあえず眠っている者達を起こしながらシェファとナディアを探す。悪酔いしている者は魔術で介抱。俺の古代魔術【緑】は生命力を操る為、体調を回復させる事も可能なのだ。

「シェファとナディアを知らないか?」

 介抱したエルフ達に聞き込みをしてみる。そのうちの一人が、有益な答えを持っていた。

「お二人でしたら、朝方起きて私に声をかけて行きました。もう寝室に戻るとおっしゃっていましたよ」

「教えてくれてありがとう。助かったよ」

 俺は彼女に礼を言って別れた。

 シェファとナディアの寝室を訪れてみるが居ない。となるとやはり......。

 俺は自分の寝室へと戻った。予想通り、二人は俺の寝室で待っていた。

「おかえり、ダー君」

「ようやく戻ったか、陛下」

「ただいま......ってどうしたその格好は!?」

 シェファとナディアは俺のベッドの上で座っていた。だが問題はその服装。布地が少なく、可愛いけれどとても際どい。例えるならば、前世で見たバニーガールの衣装をもっとセクシーにしたような感じだ。

「ダー君に振り向いて欲しかったの」

「陛下が昨晩、ノーティアスとばかりイチャイチャしていたのでな。私達は自信を失いかけていたのだ。だがシェファール様のアイデアで、このような服装をしてみた」

 二人はそう言って微笑を浮かべる。

「どうかな?」

「どうだ?」

「どうって......うおおおお! 最高に決まってるだろうが! とうっ!」

 俺はベッドにダイブ。二人の美女と甘い時を過ごす。どのくらいの時間を過ごしたのだろう。ぐきゅるーっと腹が鳴る。

「腹減ったなぁ......」

「本当ね......」

「確かに。おそらくもう昼です。すぐに昼食をご用意しましょう」

 ナディアの手料理を寝室で食べ、俺と母さんは執務室でちょっとした会議。ナディアは王都の様子を見に行った。そしてその夜はノーティアスを交えて......コホン。

 翌日。母さんとの会議で決まった人事や決まり事を「お触れ」として大きな石板に記し、広場に設置する事にした。「決まり事」は法律を簡単に、わかりやすくしたものだ。

 ちなみに人事は以下の通り。

 王妃 シェファール・ファティマ・ドノナスト

 宰相 ナディア・フォレス

 護衛騎士兼、国家騎士団長 ノーティアス・ロンダアース

 国家騎士団

 一番隊隊長 イシュタル・カラサロス
 二番隊隊長 ニンファドーラ・カラサロス
 三番隊隊長 ミント・カラサロス
 四番隊隊長 シフォン・カラサロス
 五番隊隊長 ゴーフレット・カラサロス

 てな感じだ。母さんと俺は親子だが、国の法律で恋愛は自由とした。つまり愛し合っていれば、例え親子だろうが兄妹・姉弟だろうが、果ては同性であっても結婚出来る事にしたのだ。しかも一夫多妻・一妻多夫もオッケー。

 ちなみに国家騎士団の隊長達は、ナディアの側近だった者たち。彼女達は驚くべき事に、一卵性の五つ子。髪型などで個性を出しているらしいが、正直俺には見分けが付かない。

 それから、城で働く使用人とかメイドみたいな人員は考えていない。エルフは森の民。元々自給自足の生活である為、貨幣を持っていない。つまり、城で使用人を雇うにしても報酬が支払えないのだ。

 国の再建は国民の為の仕事でもある為、みんなボランティアでやってくれた。だが、俺や母さんを楽させる為だけに使用人を働かせる行為は、やはり間違っている気がする。

「滅亡前のドノナスト王国では、みんな無償で王族に仕えていたわ。それが当然の事だったの。だけど、ダー君の言うことももっともね。今後は、自分達の事は自分達でやりましょう」

 母さんも同意してくれて、俺たちは家事は自分でこなす事にした。だが俺も母さんも料理が劇的に下手な為、見かねたナディアが俺たちの分も作ってくれる。

「いつもありがとう、ナディア」

「ふっ。国王の補佐をするのが宰相の務め。当然の事をしているまで。もちろん、夜伽の手伝いもさせてもらう」

 そう言って俺の唇を奪うナディア。母さんの前でも遠慮がなくなってきた。

「あー! ナディアったら、またダー君とキスして! 王妃は私なのにぃ!」

「いいではないですか。この国は自由恋愛の国なのですから。それに私は陛下のハーレムの一員ですし」

 ナディアはそう言って母さんの嫉妬をサラリとかわす。もうすっかり慣れたものだ。

 とりあえず、こんな感じでドノナスト王国は再び歩み始めた。後は他国との交流と、貿易による貨幣の入手。そして国内での商業の開始と上下水道の整備ってとこかな。

 人間の国「ルーデウス」とドワーフの国「シュタンガイン」。この二つの国と交渉する為の準備を進め、数日が経った頃。

 思いがけない人物が、俺たちの国へとやって来た。
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