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第14話 覚醒するオーク達。
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その昔。オークは皆、エルフだった。
我欲に駆られ、略奪を始めたオーク達。彼らはその邪悪な行いから光の女神ルクスの加護を外され、新たに闇の女神テネブラエの加護を受ける事となった。
魔族となったオーク達はその貪欲さから、姿を豚のように変化させていった。そして現在に至る。
俺はドノナストの王都「ストーリア」の中央広場にオーク達を集めた。まだ舗装などはしていない剥き出しの地面ではあるが、かなり広い広場だ。ニ万人くらいは余裕で入る。
俺は広場中央にあるステージに上がり、七千人のオークを前に演説を始めた。エルフ達も好奇心から結構集まっている。って言うより、国民みんな集まってるなこれ。
「エルフ王国ドノナストに属するオークの戦士達よ、聞け! 俺は今日まで君達の行いを、密かに観察して来た。そして結論に至った。君達はもう、魔族などではないと! 善なる人族であると! つまり、オークの先祖であるエルフへと、先祖帰りする時が来たのだ。その為には俺の魔術による、魂の覚醒が必要だ。これより行う大魔術! 【魂の覚醒】をしかと見よ! 対象はオークのみ! 範囲は広場全域だ! 絶対に広場から出るなよ! では行くぞ! 【魂(アウェイキング)の覚醒(オブ・ザ・ソウル)】!」
俺の全身が緑に輝き、その光は広範囲に広がっていく。
「うああああっ!」
肉体の変化に驚愕し、身悶えするオーク達。彼らの容貌は、みるみる男性エルフのそれに変化していく。
細身の体に金色の髪。目の色や体格、容姿にはもちろん個人差があるが、間違いなく彼らはエルフとなった。
「こ、これは......! ああ、なんと素晴らしい!」
歓声をあげる元オークの男性エルフ達。そして彼らを抱き起すのは女性エルフ達だ。中には抱き合ったりする者もいた。これまで助け合ってきた中で、恋仲になっているオークとエルフがいても不思議はない。そう言う事だろう。
「皆、生まれ変わったようだな! それが君達の本来の姿! エルフの姿だ! たった今より、君達は闇の女神テネブラエの加護を外れ、光の女神ルクスの加護を受ける事となる。これまで苦手だった農作業などの命を育む仕事、武器以外の道具を作る仕事、そう言った事もすんなり出来るようになる筈だ! そして何より! 俺の仲間のエルフはレベルが十倍になる!」
オオオーッと歓声が上がる。
「本当だ! 体が軽い!」
「ダーザイン陛下! 万歳!」
広場は歓喜の渦に包まれる。
「よし! 盛り上がって来たな! ならば早速宴と行こう! 各自、家から好きなつまみと酒を持ってこい! 別に準備はしちゃいないが、この広場で好きなだけ騒いでくれ! 家で飲むより楽しい筈だ!」
俺のその一言で、広場はあっという間に宴会場。飲めや歌えの大騒ぎだ。俺がステージを降りると、そばに控えていた母さんとナディア、そしてノーティアスが俺を拍手で迎える。
「立派な演説だったわ、ダー君」
「これで一層、皆の団結も強固なものとなったでしょう」
「シェファ、ナディア。ありがとう。うまくいって良かったよ」
俺は母さんとナディアを両腕で抱き寄せた。そして彼女達の頬にキスをする。
「国家兵団も大幅にパワーアップですね。こんな光景を目の当たりに出来るなんて、夢にも思いませんでした。あの時、オーク達を殺さなくて本当に良かった」
そう言って微笑むノーティアス。俺は母さんとナディアを解放し、ノーティアスを抱きしめる。そして彼女の頬にもキスをした。
「本当にその通りだ。君の判断は正しかったよ。ありがとう」
「うふふ。御礼は今度、僕と二人っきりのデートって事で良いですよ」
悪戯っぽく微笑むノーティアス。俺は母さんとナディアをチラッと見るが、特に不機嫌にはなっていないようだ。
「ああ、約束しよう。君とデートする」
「本当ですか!? やったぁ! 言ってみるものですね!」
両手を顔の前で合わせ、嬉しそうに踊り出すノーティアス。中々ダンスが上手い。そして大きなおっぱいが揺れている。
クッ......! 踊るチビ爆乳のボクッ娘......! くっそ可愛いぜ......!
「あらノーティアス、踊るの? じゃあ私も!」
「ふふっ、では私もご一緒に」
母さんとナディアもノーティアスとすっかり打ち解けている様子で、仲良く踊り始めた。ちゃんと息が合っている。そう言えば、エルフは歌も踊りも得意と聞いた事がある。豊穣を祝う宴では、女神や精霊に感謝して歌と踊りを捧げるらしい。
「さぁ、ダーザイン様も」
ノーティアスに踊りを誘われるが、俺はリズム感ゼロ。前世も含め、これまでダンスなんて出来た試しがない。
「いや、俺はいいよ」
「ダー君、そんな事言わずに踊りましょうよ」
「そうですよ陛下。私が教えて差し上げますから」
俺はナディアの指導を受けながら不恰好に踊る。上手にとは行かないが、なんだかんだで楽しい。
だが美女達とそんな風に戯れていたのも、ほんの束の間。各々の場所で盛り上がっていた元オークの男性エルフ達が、こぞって俺の周りに集まり始めた。
「ダーザイン陛下! 本当に、なんと御礼を申し上げたら良いか......!」
「俺、この娘と結婚します! そしてきっと幸せな家庭を築いてみせます!」
皆口々に感謝を述べてくる。俺はきっちり全員に握手と激励を返して行った。全員の挨拶が終わる頃には、もうすっかり日が暮れていた。
「ふぅ、よし。そろそろ解散するか」
俺は颯爽とステージに飛び乗り、両手を広げた。
「みんな注目! これで我がドノナスト王国は、完全なるエルフの王国となった。明日、俺は人間の王国ルーデウスに赴く! そこで色々交渉してくるつもりだ! この国はさらに発展する! どうか期待していてくれ! そして今夜は記念すべき夜! みんな思い思いに楽しく過ごしてくれ! では、解散!」
俺の号令を合図に、解散していくエルフ達。
「ねぇダー君、もしかして明日ルーデウスに行くのって......」
母さんが不安気な顔で俺の袖を引っ張る。
「ああ。ノーティアスと一緒に行くよ。二人きりのデートを約束してしまったからね」
「ええー、残念。私も行きたかったなぁ......お土産、いっぱい買って来てね」
ちょっと寂しそうに笑う母さん。少し申し訳ない気もするが、約束は約束だ。なにせこの辺にデートスポットは皆無。ルーデウスに行くくらいしか楽しそうな事が思いつかない。
「陛下、私にも是非お土産を......愛を込めてお願いします」
ナディアも俺の顔を両手で挟み、真っ直ぐな目で懇願して来た。
「わかった。シェファの分とナディアの分、間違いなく買ってくるよ。期待しててくれ」
「クスッ。お二人とも、期待しててくださいね!」
ドヤ顔で俺の腕にしがみつくノーティアス。俺はちょっとヒヤヒヤしたが、三人は仲良さげに笑い合う。どうやら俺を取り合ってバトル、みたいな展開ではないようだ。
どちらかと言うと、仲良く分け合っている感じである。
「んじゃ、とりあえず帰ろうか」
俺が先立って王城に向かうと、三人の美女達も和気あいあいと付いて来る。
「今夜の夕食は如何致しますか?」
戻る道すがら、ナディアがそう尋ねる。
「広場でみんなが持ち寄ったものを、結構つまんだからなぁ。あまり腹は減ってないんだ。みんなはどうだ?」
「うーん、確かにそうね」
「私も、充分いただきました」
「ですね! じゃあ今夜はもう、ベッドインって事でいいんじゃないでしょうか」
そう言って嬉しそうに胸を擦り付けてくるノーティアス。
「うん、それもそうだな。少し疲れたし、もう寝るとしよう」
俺は「くああーっ」とあくびをする。
「おっと、そう簡単には寝かせませんよ、陛下」
「うふふ、そうよ。ダー君はもっとダンスを練習しないとね」
ナディアと母さんも俺に胸を擦り付けてくる。
「ダーザイン様も筋はいいと思いますよ。特に腰の動きは、とても上手でした」
正面に回ったノーティアスが、リズミカルに踊ってみせる。
「ふふっ、楽しそうだな。やれやれ、今夜も寝不足になりそうだ」
俺は肩をすくめつつ、三人の美女と共に帰路に着いたのだった。
我欲に駆られ、略奪を始めたオーク達。彼らはその邪悪な行いから光の女神ルクスの加護を外され、新たに闇の女神テネブラエの加護を受ける事となった。
魔族となったオーク達はその貪欲さから、姿を豚のように変化させていった。そして現在に至る。
俺はドノナストの王都「ストーリア」の中央広場にオーク達を集めた。まだ舗装などはしていない剥き出しの地面ではあるが、かなり広い広場だ。ニ万人くらいは余裕で入る。
俺は広場中央にあるステージに上がり、七千人のオークを前に演説を始めた。エルフ達も好奇心から結構集まっている。って言うより、国民みんな集まってるなこれ。
「エルフ王国ドノナストに属するオークの戦士達よ、聞け! 俺は今日まで君達の行いを、密かに観察して来た。そして結論に至った。君達はもう、魔族などではないと! 善なる人族であると! つまり、オークの先祖であるエルフへと、先祖帰りする時が来たのだ。その為には俺の魔術による、魂の覚醒が必要だ。これより行う大魔術! 【魂の覚醒】をしかと見よ! 対象はオークのみ! 範囲は広場全域だ! 絶対に広場から出るなよ! では行くぞ! 【魂(アウェイキング)の覚醒(オブ・ザ・ソウル)】!」
俺の全身が緑に輝き、その光は広範囲に広がっていく。
「うああああっ!」
肉体の変化に驚愕し、身悶えするオーク達。彼らの容貌は、みるみる男性エルフのそれに変化していく。
細身の体に金色の髪。目の色や体格、容姿にはもちろん個人差があるが、間違いなく彼らはエルフとなった。
「こ、これは......! ああ、なんと素晴らしい!」
歓声をあげる元オークの男性エルフ達。そして彼らを抱き起すのは女性エルフ達だ。中には抱き合ったりする者もいた。これまで助け合ってきた中で、恋仲になっているオークとエルフがいても不思議はない。そう言う事だろう。
「皆、生まれ変わったようだな! それが君達の本来の姿! エルフの姿だ! たった今より、君達は闇の女神テネブラエの加護を外れ、光の女神ルクスの加護を受ける事となる。これまで苦手だった農作業などの命を育む仕事、武器以外の道具を作る仕事、そう言った事もすんなり出来るようになる筈だ! そして何より! 俺の仲間のエルフはレベルが十倍になる!」
オオオーッと歓声が上がる。
「本当だ! 体が軽い!」
「ダーザイン陛下! 万歳!」
広場は歓喜の渦に包まれる。
「よし! 盛り上がって来たな! ならば早速宴と行こう! 各自、家から好きなつまみと酒を持ってこい! 別に準備はしちゃいないが、この広場で好きなだけ騒いでくれ! 家で飲むより楽しい筈だ!」
俺のその一言で、広場はあっという間に宴会場。飲めや歌えの大騒ぎだ。俺がステージを降りると、そばに控えていた母さんとナディア、そしてノーティアスが俺を拍手で迎える。
「立派な演説だったわ、ダー君」
「これで一層、皆の団結も強固なものとなったでしょう」
「シェファ、ナディア。ありがとう。うまくいって良かったよ」
俺は母さんとナディアを両腕で抱き寄せた。そして彼女達の頬にキスをする。
「国家兵団も大幅にパワーアップですね。こんな光景を目の当たりに出来るなんて、夢にも思いませんでした。あの時、オーク達を殺さなくて本当に良かった」
そう言って微笑むノーティアス。俺は母さんとナディアを解放し、ノーティアスを抱きしめる。そして彼女の頬にもキスをした。
「本当にその通りだ。君の判断は正しかったよ。ありがとう」
「うふふ。御礼は今度、僕と二人っきりのデートって事で良いですよ」
悪戯っぽく微笑むノーティアス。俺は母さんとナディアをチラッと見るが、特に不機嫌にはなっていないようだ。
「ああ、約束しよう。君とデートする」
「本当ですか!? やったぁ! 言ってみるものですね!」
両手を顔の前で合わせ、嬉しそうに踊り出すノーティアス。中々ダンスが上手い。そして大きなおっぱいが揺れている。
クッ......! 踊るチビ爆乳のボクッ娘......! くっそ可愛いぜ......!
「あらノーティアス、踊るの? じゃあ私も!」
「ふふっ、では私もご一緒に」
母さんとナディアもノーティアスとすっかり打ち解けている様子で、仲良く踊り始めた。ちゃんと息が合っている。そう言えば、エルフは歌も踊りも得意と聞いた事がある。豊穣を祝う宴では、女神や精霊に感謝して歌と踊りを捧げるらしい。
「さぁ、ダーザイン様も」
ノーティアスに踊りを誘われるが、俺はリズム感ゼロ。前世も含め、これまでダンスなんて出来た試しがない。
「いや、俺はいいよ」
「ダー君、そんな事言わずに踊りましょうよ」
「そうですよ陛下。私が教えて差し上げますから」
俺はナディアの指導を受けながら不恰好に踊る。上手にとは行かないが、なんだかんだで楽しい。
だが美女達とそんな風に戯れていたのも、ほんの束の間。各々の場所で盛り上がっていた元オークの男性エルフ達が、こぞって俺の周りに集まり始めた。
「ダーザイン陛下! 本当に、なんと御礼を申し上げたら良いか......!」
「俺、この娘と結婚します! そしてきっと幸せな家庭を築いてみせます!」
皆口々に感謝を述べてくる。俺はきっちり全員に握手と激励を返して行った。全員の挨拶が終わる頃には、もうすっかり日が暮れていた。
「ふぅ、よし。そろそろ解散するか」
俺は颯爽とステージに飛び乗り、両手を広げた。
「みんな注目! これで我がドノナスト王国は、完全なるエルフの王国となった。明日、俺は人間の王国ルーデウスに赴く! そこで色々交渉してくるつもりだ! この国はさらに発展する! どうか期待していてくれ! そして今夜は記念すべき夜! みんな思い思いに楽しく過ごしてくれ! では、解散!」
俺の号令を合図に、解散していくエルフ達。
「ねぇダー君、もしかして明日ルーデウスに行くのって......」
母さんが不安気な顔で俺の袖を引っ張る。
「ああ。ノーティアスと一緒に行くよ。二人きりのデートを約束してしまったからね」
「ええー、残念。私も行きたかったなぁ......お土産、いっぱい買って来てね」
ちょっと寂しそうに笑う母さん。少し申し訳ない気もするが、約束は約束だ。なにせこの辺にデートスポットは皆無。ルーデウスに行くくらいしか楽しそうな事が思いつかない。
「陛下、私にも是非お土産を......愛を込めてお願いします」
ナディアも俺の顔を両手で挟み、真っ直ぐな目で懇願して来た。
「わかった。シェファの分とナディアの分、間違いなく買ってくるよ。期待しててくれ」
「クスッ。お二人とも、期待しててくださいね!」
ドヤ顔で俺の腕にしがみつくノーティアス。俺はちょっとヒヤヒヤしたが、三人は仲良さげに笑い合う。どうやら俺を取り合ってバトル、みたいな展開ではないようだ。
どちらかと言うと、仲良く分け合っている感じである。
「んじゃ、とりあえず帰ろうか」
俺が先立って王城に向かうと、三人の美女達も和気あいあいと付いて来る。
「今夜の夕食は如何致しますか?」
戻る道すがら、ナディアがそう尋ねる。
「広場でみんなが持ち寄ったものを、結構つまんだからなぁ。あまり腹は減ってないんだ。みんなはどうだ?」
「うーん、確かにそうね」
「私も、充分いただきました」
「ですね! じゃあ今夜はもう、ベッドインって事でいいんじゃないでしょうか」
そう言って嬉しそうに胸を擦り付けてくるノーティアス。
「うん、それもそうだな。少し疲れたし、もう寝るとしよう」
俺は「くああーっ」とあくびをする。
「おっと、そう簡単には寝かせませんよ、陛下」
「うふふ、そうよ。ダー君はもっとダンスを練習しないとね」
ナディアと母さんも俺に胸を擦り付けてくる。
「ダーザイン様も筋はいいと思いますよ。特に腰の動きは、とても上手でした」
正面に回ったノーティアスが、リズミカルに踊ってみせる。
「ふふっ、楽しそうだな。やれやれ、今夜も寝不足になりそうだ」
俺は肩をすくめつつ、三人の美女と共に帰路に着いたのだった。
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