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秋の章 甘口男子は強くなりたい
4、あと5秒
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ノイ君と日下部さんは違う。
2人を重ね合わせたくなんかないのに、どうしても連想が始まってしまう。
確かに日下部さんも、調子を崩してからはずっと練習に没頭していた。それでも結果は上がらなくて、どんどん追い詰められていったんだ。
当時の彼も見ていられない感じだった。実家暮らしだったから食事面は心配していなかったけれど、精神的なものでどんどんやつれていったから。
「なんて言うのかな。今の俺ってこう、海の底でもがいてる感じ。──いや、海っていうか沼かな」
「ノイ君は強いよ!」
わたしは叫んだ。めいっぱいの大声だったから、ノイ君はぎょっとしてる。多分、まわりのカップルたちも同じく……。
でもそんなのに構っていられなかった。
肩にかけたバッグの持ち手をぎゅっと握りしめて、気合いを入れてから「ノイ君の強さは、練習量に裏付けされてると思ってる。だから──またすぐに自分自身で満足いくプレイができるようになるよ」と続ける。
わたしの精一杯の慰めに、ノイ君は力ない微笑みで応えた。ありがとう、とだけ言ってくれたけれど──多分わたしが伝えたいことの半分も彼には届いていない。そこに壁を感じて悲しくなる。
「……あのさ、第1節覚えてる?」
ノイ君が、彼にしては遠慮がちに言った。忘れもしない、確認ミスで落とした試合だ。肯定すると「あの後は普通だったんだ。負けたのは悔しかったんだけど、次同じミスしなければいいやって思っただけだった」とノイ君は言った。
「でもその次の試合──あれが、ダメだった。俺の手札は良くて、普通なら気持ちよく攻められるはずだったのに、向こうの返し手がことごとく良かったんだよね。しかも俺の想定外の選択ばっかりしてきて」
第2節は確かに不思議な試合だった。ノイ君が有利にすすめていたはずなのに、少しずつ追い詰められていて決められてしまった。
「まだまだ俺には見えてないものがあるんだなって思ったらさ──急に焦ってきたんだ」
わたしは短いあいづちだけをはさんで、ノイ君の独白を聞いた。
2節の敗戦から、自分の選択に迷いが出るようになったこと。その迷いをたちきるために、ひたすら練習をしていること。でも、どんなにやっても光が見えないこと。
「練習での勝率はいいんだ。前と同じくらいか、それ以上。でも試合の時に、緊張するようになった──っていうのかな。相手の動きの読みって、俺結構得意だったはずなんだけど、なんか難しいんだよね」
つまりスランプってやつ。
ノイ君は最後だけそうやって軽く言って終わらせた。でもそこまでの内容は、ノイ君が深く悩んでいることが伝わって来る内容だっただけに、わたしは一緒に軽く済ませることはできなかった。
「何かわたしにできることがあったら言ってほしいよ。練習面では役に立てないのはわかってるから、それ以外の部分とかで何か手伝えることない?」
「──ありがとう。あの大量のレトルト、普通にありがたかったよ。確かに食事、あんまり気をつけてなかったから」
「うん。食べてね。たくさん」
良かった。
受け取ってもらえた。それに食べてもらえそうだ。突き返されたら、多分立ち直れなかった。
ノイ君は、また東京タワーを見上げた。今度は煌々と輝くオレンジ色の光が、すっと心に染み込んでいく。
そうしてお互いにしばらくは何も言わなかった。
「──ふくちゃんって、優しいよね」
沈黙にそろそろ耐えられなくなってきた頃、まるで独り言みたいにノイ君がこぼした。
わたしはどう答えたらいいかわからなくて、ノイ君を見つめる。続きがあるなら教えてほしいと願っていたら、ノイ君もわたしに顔を向けて、ふっと目元がほころんだ。
それから、ノイ君はおもむろにわたしの手を握った。そのまま引かれて、とん、とノイ君の肩にわたしの鼻がぶつかる。メガネがずれて小さな痛みを感じるのと同時に、背中に腕がまわされた。
「ノイ君──」
「ちょっとだけ」
ぎゅっと力がこめられて、わたしはノイ君の腕の中に閉じ込められた。彼の身にまとう爽やかな香りが、すごく濃く伝わる。いつもの通りすがりにふわりと香るのとは大違いで、やけに五感を刺激するものだった。
たっぷり10秒は考えた。
どうしよう。いいのかな。ダメかも。でも。だって。
今まで東京タワーに二人できて、同じことをしているカップルには数多く遭遇したけど、自分がそっち側にまわるのは初めてだ。
いろんな言葉が浮かんでは消えたけれど、最終的にわたしは片手だけ、ノイ君の背中にまわした。バッグを持っていない方の自由な手で、彼の着ているマウンテンパーカーをゆるくつかむ。
ふうっとわたしの首筋で、ノイ君が息を吐き出した。
「──あと5秒したら、離れるから」
わたしはうなずいて、ノイ君の肩口に顔をうずめた。ゆっくりと5秒数えてから、手を離す。ノイ君もゆったりと一歩下がった。
か、顔が見れない……。
でも何か言わないと。
さっきとは意味合いの違う沈黙だけれど、重たいことには変わりない。
「あーーーっ!」
その時、突然ノイ君がうめいて、しゃがみこんだ。今度こそ、まわりのカップルの視線が集まった。
「ええっ。大丈夫!?」
あわてて様子を伺うと、ノイ君は両手で顔を覆っている。
「──まじ、俺、かっこわるい……」
そんな呟きがもれたから、彼のこの行動は恥ずかしいからなんだって気づく。暗がりだからわからないけど、もしかしたら顔も赤くなってるのかもしれない。
「そ、そんなことないと、思うけど……」
一体どんなフォローが的確なのかわからないまま、そっと肩に手を置くと「ふくちゃん、今の忘れて!」とそれをすかさず握られた。
「え? 今のって、どれ?」
わたしを抱きしめたこと? それともかっこわるいって恥ずかしがってること?
前者だと結構凹むんですけど……と思ったけれど、ノイ君は何かで頭がいっぱいみたいで、平然と「全部!」と言ってきた。
そのままわたしの手を引っ張り上げるみたいに立ち上がると「お願い! なかったことにして! で、今度仕切り直させて!」と顔を近づけて来る。
ち、近い!
でもなぜだかノイ君はやけに焦っていて、わたしにそればかり迫って来る。
だから「わ、わかった! 忘れる! なかったことにする!」とわたしも負けじと答えてしまったんだ。
──いや、そんなの無理でしょ。
それに気づいたのは、どこか上の空の帰り道を経て、家に着いてからだった。
◆
一体あれはなんだったんだろう……。
日が経てば経つほどに、胸に何ともいえないものが広がっていく。昼間は考えないようにしているけれど、ノイ君と顔を合わせたり、家にひとりでいる時はどうしてもちらつく。
あれから3週間。
ノイ君は宣言通り、何事もなかったかのような態度を続けている。相変わらず練習ばかりで取りつく島もないけれど、それは多分──あのことがあったからじゃないと思いたい。
試合も3回あったけれど、ノイ君は2勝1敗。トータルで後期は4勝5敗とまだ負け越している。でも試合内容は悪くなかったから、少しずつだけれど上向いてきていると思う。
ノイ君の調子と呼応するように、チームの成績も上がって今は4位だ。あとは最終節を残すのみで、相手は響選手のいるチーム。ここが現在単独首位なんだけれど、うちが勝って、今3位のチームが負ければ順位は入れ替わる。
いよいよその正念場を次の日に控えた金曜の夜。なんとなく落ち着かなくて、夕食を食べながらパソコンを開いてみると、ちょうどノイ君が配信を始めていた。
「ええっ、今日配信するの!?」
練習するなら、コオリ君やおいちゃんとしたらいいのに!
明日使うデッキは出さないだろうから、相手選手から研究されることはないと思うけれど、なんとなくそわそわしてしまう。
どうしようと思っていたら、ノイ君から『配信してるー。暇なら見にきて』とメッセージが入った。
2人を重ね合わせたくなんかないのに、どうしても連想が始まってしまう。
確かに日下部さんも、調子を崩してからはずっと練習に没頭していた。それでも結果は上がらなくて、どんどん追い詰められていったんだ。
当時の彼も見ていられない感じだった。実家暮らしだったから食事面は心配していなかったけれど、精神的なものでどんどんやつれていったから。
「なんて言うのかな。今の俺ってこう、海の底でもがいてる感じ。──いや、海っていうか沼かな」
「ノイ君は強いよ!」
わたしは叫んだ。めいっぱいの大声だったから、ノイ君はぎょっとしてる。多分、まわりのカップルたちも同じく……。
でもそんなのに構っていられなかった。
肩にかけたバッグの持ち手をぎゅっと握りしめて、気合いを入れてから「ノイ君の強さは、練習量に裏付けされてると思ってる。だから──またすぐに自分自身で満足いくプレイができるようになるよ」と続ける。
わたしの精一杯の慰めに、ノイ君は力ない微笑みで応えた。ありがとう、とだけ言ってくれたけれど──多分わたしが伝えたいことの半分も彼には届いていない。そこに壁を感じて悲しくなる。
「……あのさ、第1節覚えてる?」
ノイ君が、彼にしては遠慮がちに言った。忘れもしない、確認ミスで落とした試合だ。肯定すると「あの後は普通だったんだ。負けたのは悔しかったんだけど、次同じミスしなければいいやって思っただけだった」とノイ君は言った。
「でもその次の試合──あれが、ダメだった。俺の手札は良くて、普通なら気持ちよく攻められるはずだったのに、向こうの返し手がことごとく良かったんだよね。しかも俺の想定外の選択ばっかりしてきて」
第2節は確かに不思議な試合だった。ノイ君が有利にすすめていたはずなのに、少しずつ追い詰められていて決められてしまった。
「まだまだ俺には見えてないものがあるんだなって思ったらさ──急に焦ってきたんだ」
わたしは短いあいづちだけをはさんで、ノイ君の独白を聞いた。
2節の敗戦から、自分の選択に迷いが出るようになったこと。その迷いをたちきるために、ひたすら練習をしていること。でも、どんなにやっても光が見えないこと。
「練習での勝率はいいんだ。前と同じくらいか、それ以上。でも試合の時に、緊張するようになった──っていうのかな。相手の動きの読みって、俺結構得意だったはずなんだけど、なんか難しいんだよね」
つまりスランプってやつ。
ノイ君は最後だけそうやって軽く言って終わらせた。でもそこまでの内容は、ノイ君が深く悩んでいることが伝わって来る内容だっただけに、わたしは一緒に軽く済ませることはできなかった。
「何かわたしにできることがあったら言ってほしいよ。練習面では役に立てないのはわかってるから、それ以外の部分とかで何か手伝えることない?」
「──ありがとう。あの大量のレトルト、普通にありがたかったよ。確かに食事、あんまり気をつけてなかったから」
「うん。食べてね。たくさん」
良かった。
受け取ってもらえた。それに食べてもらえそうだ。突き返されたら、多分立ち直れなかった。
ノイ君は、また東京タワーを見上げた。今度は煌々と輝くオレンジ色の光が、すっと心に染み込んでいく。
そうしてお互いにしばらくは何も言わなかった。
「──ふくちゃんって、優しいよね」
沈黙にそろそろ耐えられなくなってきた頃、まるで独り言みたいにノイ君がこぼした。
わたしはどう答えたらいいかわからなくて、ノイ君を見つめる。続きがあるなら教えてほしいと願っていたら、ノイ君もわたしに顔を向けて、ふっと目元がほころんだ。
それから、ノイ君はおもむろにわたしの手を握った。そのまま引かれて、とん、とノイ君の肩にわたしの鼻がぶつかる。メガネがずれて小さな痛みを感じるのと同時に、背中に腕がまわされた。
「ノイ君──」
「ちょっとだけ」
ぎゅっと力がこめられて、わたしはノイ君の腕の中に閉じ込められた。彼の身にまとう爽やかな香りが、すごく濃く伝わる。いつもの通りすがりにふわりと香るのとは大違いで、やけに五感を刺激するものだった。
たっぷり10秒は考えた。
どうしよう。いいのかな。ダメかも。でも。だって。
今まで東京タワーに二人できて、同じことをしているカップルには数多く遭遇したけど、自分がそっち側にまわるのは初めてだ。
いろんな言葉が浮かんでは消えたけれど、最終的にわたしは片手だけ、ノイ君の背中にまわした。バッグを持っていない方の自由な手で、彼の着ているマウンテンパーカーをゆるくつかむ。
ふうっとわたしの首筋で、ノイ君が息を吐き出した。
「──あと5秒したら、離れるから」
わたしはうなずいて、ノイ君の肩口に顔をうずめた。ゆっくりと5秒数えてから、手を離す。ノイ君もゆったりと一歩下がった。
か、顔が見れない……。
でも何か言わないと。
さっきとは意味合いの違う沈黙だけれど、重たいことには変わりない。
「あーーーっ!」
その時、突然ノイ君がうめいて、しゃがみこんだ。今度こそ、まわりのカップルの視線が集まった。
「ええっ。大丈夫!?」
あわてて様子を伺うと、ノイ君は両手で顔を覆っている。
「──まじ、俺、かっこわるい……」
そんな呟きがもれたから、彼のこの行動は恥ずかしいからなんだって気づく。暗がりだからわからないけど、もしかしたら顔も赤くなってるのかもしれない。
「そ、そんなことないと、思うけど……」
一体どんなフォローが的確なのかわからないまま、そっと肩に手を置くと「ふくちゃん、今の忘れて!」とそれをすかさず握られた。
「え? 今のって、どれ?」
わたしを抱きしめたこと? それともかっこわるいって恥ずかしがってること?
前者だと結構凹むんですけど……と思ったけれど、ノイ君は何かで頭がいっぱいみたいで、平然と「全部!」と言ってきた。
そのままわたしの手を引っ張り上げるみたいに立ち上がると「お願い! なかったことにして! で、今度仕切り直させて!」と顔を近づけて来る。
ち、近い!
でもなぜだかノイ君はやけに焦っていて、わたしにそればかり迫って来る。
だから「わ、わかった! 忘れる! なかったことにする!」とわたしも負けじと答えてしまったんだ。
──いや、そんなの無理でしょ。
それに気づいたのは、どこか上の空の帰り道を経て、家に着いてからだった。
◆
一体あれはなんだったんだろう……。
日が経てば経つほどに、胸に何ともいえないものが広がっていく。昼間は考えないようにしているけれど、ノイ君と顔を合わせたり、家にひとりでいる時はどうしてもちらつく。
あれから3週間。
ノイ君は宣言通り、何事もなかったかのような態度を続けている。相変わらず練習ばかりで取りつく島もないけれど、それは多分──あのことがあったからじゃないと思いたい。
試合も3回あったけれど、ノイ君は2勝1敗。トータルで後期は4勝5敗とまだ負け越している。でも試合内容は悪くなかったから、少しずつだけれど上向いてきていると思う。
ノイ君の調子と呼応するように、チームの成績も上がって今は4位だ。あとは最終節を残すのみで、相手は響選手のいるチーム。ここが現在単独首位なんだけれど、うちが勝って、今3位のチームが負ければ順位は入れ替わる。
いよいよその正念場を次の日に控えた金曜の夜。なんとなく落ち着かなくて、夕食を食べながらパソコンを開いてみると、ちょうどノイ君が配信を始めていた。
「ええっ、今日配信するの!?」
練習するなら、コオリ君やおいちゃんとしたらいいのに!
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