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第3章 旅で得るもの、失うもの
13、それぞれの岐路
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「……いやでも、命を差し出したら死んで終わりじゃないですか」
緊迫しかけた場の空気を切り裂くように、百花は疑問をそのまま口にした。確かに『命』はアリスの言葉にもウェインの言葉にも該当するけれど、それじゃあ本末転倒だ。
「そうだね。じゃあ言い方を変えようか」
「寿命よ」
今度はアリスが先んじた。
寿命、と百花が反芻すると、アリスもウェインもうなずく。
「その説明をする前に、まずは前提の話をしていいかい?」
ウェインは一度言葉を区切り、百花とカイリに視線を向けた。二人がうなずくのと確認すると「もしもモモカがこちらの世界に残りたいならば、一応選択肢は二つある。ただし、そのどちらも私はすすめない」と続ける。
「ウェインは、向こうの神様に貸しを作るのが嫌なだけでしょう?」
「当たり前だ。あれこれと折衝しなくてはならないことを思うと、気が重くなる」
「もうそれは割り切りましょうよ。異世界間の友好関係のためよ」
(なんというか……神様同士の外交関係っていうのも、色々と気苦労が多いものなのかな)
話ぶりからそのあたりを察し、百花は黙ってまた口論を始めた二人を眺めた。どうもこの二人は色々と意見がぶつかりやすいのかもしれない。カイリも口を挟む気はないようで、のんびりとお茶を飲んでいる。
しばらく言い合って落ち着いて、先に口を開いたのはウェインだった。
「失礼。それで話を本題に戻すと、その二つの方法のうち一つは私たちの眷属《けんぞく》になること」
「けんぞく……」
その聞きなれない単語を百花は一度だけ反芻した。それでウェインとアリスは察したようで「眷属というのはね」と説明をはさんだ。
「眷属っていうのは、まあ……身内みたいなものね」
「私たちの力の一部を君に与えて、君を私たちに属する者に変えるんだ」
「はあ……?」
ぴんとこない。
はて、属する者というのは?
百花の反応にウェインは微笑み「具体的に何が変わるかというと、君は人間じゃなくなる。眷属になると、私たちと意識を共有しなくてはならないし、死ねなくなる。これが人間を人間たらしめているとアリスが言った意味だよ」と告げた。
「人間には等しく『死』が与えられている。それを失うということは、人間ではなくなるということ」
「てことは、わたし……神様になっちゃうんですか?」
百花の反応にアリスは「いいわね、それ!」と楽しそうに笑った。
「残念ながら、そういうわけではないわ。ただ私たちにとって……」
「体良く使われる存在になるってこと、ですよね」
それまで黙っていたカイリが口をはさんだ。感情の灯らない目で「眷属は神のしもべ。伝承ではそう言われています」とウェインを見つめた。
「それは誤解だよ。別に眷属はしもべではない。ただ共に生きる者、それだけさ」
「そうよ。私たち、眷属をこき使ったりなんかしてないわ」
「でも……」
なおも言い募ろうとしたカイリに「待って」と百花は声をかけた。カイリが口をつぐむのを確認してから、ウェインに視線を移す。
「眷属になったとしたら、カイリと一緒にいられるんですか?」
大事なのはこの一点だ。
百花のまっすぐな視線を受けて、ウェインは「彼が生きている限りはね」とうなずいた。
「別に眷属と言っても、暮らしは人間と変わらない。ただ、寿命がないから歳をとらないだけだ。だから君はいつか必ずカイリの死を看取らなくてはならないし、もしも彼との間に子をもうけたとしたら、その子らも見送らなくてはならない。もちろん孫もそうだ。彼らが紡ぐ『死』の螺旋から、君は外れることになる」
「なるほど」
百花は一度頭の中でウェインとアリスの言葉を繰り返してから「よくわかりました」とうなずいた。カイリは複雑な表情で彼女を見つめているが、百花は視線を合わせることなく「もう一つは?」とアリスに先を促す。
「もう一つは……こっちは私がおすすめしないのだけれど」
アリスは唇を一度湿らせてから「向こうの世界で死んでくるのよ」と百花を見つめた。
「一旦期日でニホンへと戻って、きちんとあちらで生をまっとうしてくるの。そうして輪廻の輪に戻る時に、こちらの輪へと入れてあげることならばできる」
「ただし、そうして転生するとしても、この世界のどこに生まれ落ちるかはわからないし、そもそもその時にカイリが存命かもわからない。確かにこちらの方法は、選択肢としてはありえないと私も思うよ」
二つの選択肢が目の前にあらわれた。
何もないと思っていた時に比べれば、たとえその内容がシビアなものだとしてもずっとマシだ。
百花は少しだけ間をとった後で、ウェインに身体ごと向けた。
「それなら、わたし眷属になります」
百花が放った言葉に、カイリはもちろん、ウェインもアリスも一様に驚いた。
「は!? 何言ってるの!」
がたんと音をたててカイリは立ち上がり、ウェインもアリスもこれでもかと目を大きく開けて百花を見つめる。その反応を受けて、百花は「え? そんなに驚くこと?」と首をかしげた。
「いやいや、簡単に決めていいことじゃないでしょ!」
「でも二つ目の方法なんて絶対嫌だし。じゃあ一つ目っていうことで、どうかな」
「どうかなって……」
返す言葉もなく顔に苦渋をにじませるカイリに対して、ウェインとアリスは「これは予想外だったね」と笑いあっている。
「そういえばそんな可能性もかすかに見えていた気がするよ。そこをたぐりよせるとは、なかなかに面白い」
「あなたならずっと一緒にいても楽しく過ごせそうね。私は歓迎するわ」
和やかな雰囲気のウェインとアリスに対して、カイリは「いや、もっとちゃんと考えて!」と顔面蒼白だ。
「僕が死んだら一人なんだよ!?」
「家族を作ればいいじゃん」
「さっき聞いたろ? もし子供ができたとしたって、モモカを置いて死んでいくんだ」
「そうだけど……じゃあ何! 普通に向こうに帰って、寿命が尽きるまで待てって言うの!?」
百花も立ち上がり、カイリを睨んだ。カイリの視線に困惑がにじんでいるのに対して、百花の方は憤りがにじむ。
(せっかく答えがわかったのに、何を怖気付いてるのよ!)
別に寿命なんてなくたってかまわない。めいっぱいカイリと過ごせるなら、それで良いじゃないか。
彼に先立たれたらそりゃ……ものすごく寂しくてつらい思いはするだろうけれど、それでもここでジ・エンドになってしまう関係の方がよほどつらいに決まっている。
強い視線が交錯し、どちらも一歩も譲らない。
けれど、お互い何も言葉は発しなかった。いえばきっと傷つける、とそれぞれわかっていたから。
ウェインとアリスはその状態をしばらくは見守っていたが、埒があかないと思ったのか「まあまだ時間はあるから、二人で話し合いでもすればいい」とウェインの方が割って入った。
「ところでカイリ。君にはもう一つ話があるんだ」
「そうよ。モモカもまあ座って。あ、でもその前にお茶のおかわりをちょうだい」
アリスも柔らかく言葉をかけ、百花の毒気を抜いた。まだ頭に血がのぼっていたが、確かにここでにらみあっていてもお互いにとって良い結論は出ないだろう。百花は小さく返事をして、キッチンに立った。
「この間の晩餐会の時に言った話、考えてくれたかい?」
「それは……」
カイリの明らかに狼狽した声を背中で聞いて、百花は振り向いた。目があったのに気まずそうにそらされ、これは何か隠し事だ! とピンとくる。皆にお茶のおかわりを配ってから「何の話?」と聞くと、代わりにウェインが答えた。
「今回の和平の件が片付いたら、カイリにはダイスに来て、薬草学の研究をしないかともちかけているんだ」
「ダイスで? 薬草学の?」
初耳だった。
そんなことはあの日何も言っていなかった。
確かに帰国してから薬草図鑑を開いて眺めている姿は見たが、そんなこととつながっているなんて思いもしなかった。
カイリは「……まだ迷ってます」と声を落とす。
「なぜ? 君の中に薬草学の研究をしたいという気持ちは芽生えているはずだが。ダイスにはここよりも何倍も薬効のある植物が多い。もしもオミの国にいたまま研究しても、すぐに物足りなくなるだろう。それより先にまずはダイスにくるべきだ」
何も言わないカイリにウェインは続ける。
「君の病気は死病だった。けれど、君次第で治せる病気に変わるかもしれない。薬草学を極めていく過程で、特効薬を見つけ出す可能性は大いにあるんだよ」
その言葉にハッとした様子でカイリが瞬きを重ねた。
百花は、知らない間にカイリが人生の岐路に立っていたことに驚いたが、日本で熱心に薬草学を学んでいたカイリの姿を見ているだけに、彼がその道に惹かれているだろうと感じた。
(でもネックになってるのは……ハンスかな)
和平が成立したとしても、オミの国は正念場だ。ダイス国王からエンハンスに課された宿題がある。それを懸命に果たそうとするエンハンスのそばにいて、カイリは支えたいのかもしれない。
こればかりはカイリが自分で決めて選択するしかないことだ。
カイリは歯をくいしばりうつむいていたが、やがて「……もう少しだけ、まってください」と頭を下げた。
そして、その数日後にダイスにて三国会談が開催され、帝国とオミの国の間の戦争が一つの終わりを見せることとなった。
緊迫しかけた場の空気を切り裂くように、百花は疑問をそのまま口にした。確かに『命』はアリスの言葉にもウェインの言葉にも該当するけれど、それじゃあ本末転倒だ。
「そうだね。じゃあ言い方を変えようか」
「寿命よ」
今度はアリスが先んじた。
寿命、と百花が反芻すると、アリスもウェインもうなずく。
「その説明をする前に、まずは前提の話をしていいかい?」
ウェインは一度言葉を区切り、百花とカイリに視線を向けた。二人がうなずくのと確認すると「もしもモモカがこちらの世界に残りたいならば、一応選択肢は二つある。ただし、そのどちらも私はすすめない」と続ける。
「ウェインは、向こうの神様に貸しを作るのが嫌なだけでしょう?」
「当たり前だ。あれこれと折衝しなくてはならないことを思うと、気が重くなる」
「もうそれは割り切りましょうよ。異世界間の友好関係のためよ」
(なんというか……神様同士の外交関係っていうのも、色々と気苦労が多いものなのかな)
話ぶりからそのあたりを察し、百花は黙ってまた口論を始めた二人を眺めた。どうもこの二人は色々と意見がぶつかりやすいのかもしれない。カイリも口を挟む気はないようで、のんびりとお茶を飲んでいる。
しばらく言い合って落ち着いて、先に口を開いたのはウェインだった。
「失礼。それで話を本題に戻すと、その二つの方法のうち一つは私たちの眷属《けんぞく》になること」
「けんぞく……」
その聞きなれない単語を百花は一度だけ反芻した。それでウェインとアリスは察したようで「眷属というのはね」と説明をはさんだ。
「眷属っていうのは、まあ……身内みたいなものね」
「私たちの力の一部を君に与えて、君を私たちに属する者に変えるんだ」
「はあ……?」
ぴんとこない。
はて、属する者というのは?
百花の反応にウェインは微笑み「具体的に何が変わるかというと、君は人間じゃなくなる。眷属になると、私たちと意識を共有しなくてはならないし、死ねなくなる。これが人間を人間たらしめているとアリスが言った意味だよ」と告げた。
「人間には等しく『死』が与えられている。それを失うということは、人間ではなくなるということ」
「てことは、わたし……神様になっちゃうんですか?」
百花の反応にアリスは「いいわね、それ!」と楽しそうに笑った。
「残念ながら、そういうわけではないわ。ただ私たちにとって……」
「体良く使われる存在になるってこと、ですよね」
それまで黙っていたカイリが口をはさんだ。感情の灯らない目で「眷属は神のしもべ。伝承ではそう言われています」とウェインを見つめた。
「それは誤解だよ。別に眷属はしもべではない。ただ共に生きる者、それだけさ」
「そうよ。私たち、眷属をこき使ったりなんかしてないわ」
「でも……」
なおも言い募ろうとしたカイリに「待って」と百花は声をかけた。カイリが口をつぐむのを確認してから、ウェインに視線を移す。
「眷属になったとしたら、カイリと一緒にいられるんですか?」
大事なのはこの一点だ。
百花のまっすぐな視線を受けて、ウェインは「彼が生きている限りはね」とうなずいた。
「別に眷属と言っても、暮らしは人間と変わらない。ただ、寿命がないから歳をとらないだけだ。だから君はいつか必ずカイリの死を看取らなくてはならないし、もしも彼との間に子をもうけたとしたら、その子らも見送らなくてはならない。もちろん孫もそうだ。彼らが紡ぐ『死』の螺旋から、君は外れることになる」
「なるほど」
百花は一度頭の中でウェインとアリスの言葉を繰り返してから「よくわかりました」とうなずいた。カイリは複雑な表情で彼女を見つめているが、百花は視線を合わせることなく「もう一つは?」とアリスに先を促す。
「もう一つは……こっちは私がおすすめしないのだけれど」
アリスは唇を一度湿らせてから「向こうの世界で死んでくるのよ」と百花を見つめた。
「一旦期日でニホンへと戻って、きちんとあちらで生をまっとうしてくるの。そうして輪廻の輪に戻る時に、こちらの輪へと入れてあげることならばできる」
「ただし、そうして転生するとしても、この世界のどこに生まれ落ちるかはわからないし、そもそもその時にカイリが存命かもわからない。確かにこちらの方法は、選択肢としてはありえないと私も思うよ」
二つの選択肢が目の前にあらわれた。
何もないと思っていた時に比べれば、たとえその内容がシビアなものだとしてもずっとマシだ。
百花は少しだけ間をとった後で、ウェインに身体ごと向けた。
「それなら、わたし眷属になります」
百花が放った言葉に、カイリはもちろん、ウェインもアリスも一様に驚いた。
「は!? 何言ってるの!」
がたんと音をたててカイリは立ち上がり、ウェインもアリスもこれでもかと目を大きく開けて百花を見つめる。その反応を受けて、百花は「え? そんなに驚くこと?」と首をかしげた。
「いやいや、簡単に決めていいことじゃないでしょ!」
「でも二つ目の方法なんて絶対嫌だし。じゃあ一つ目っていうことで、どうかな」
「どうかなって……」
返す言葉もなく顔に苦渋をにじませるカイリに対して、ウェインとアリスは「これは予想外だったね」と笑いあっている。
「そういえばそんな可能性もかすかに見えていた気がするよ。そこをたぐりよせるとは、なかなかに面白い」
「あなたならずっと一緒にいても楽しく過ごせそうね。私は歓迎するわ」
和やかな雰囲気のウェインとアリスに対して、カイリは「いや、もっとちゃんと考えて!」と顔面蒼白だ。
「僕が死んだら一人なんだよ!?」
「家族を作ればいいじゃん」
「さっき聞いたろ? もし子供ができたとしたって、モモカを置いて死んでいくんだ」
「そうだけど……じゃあ何! 普通に向こうに帰って、寿命が尽きるまで待てって言うの!?」
百花も立ち上がり、カイリを睨んだ。カイリの視線に困惑がにじんでいるのに対して、百花の方は憤りがにじむ。
(せっかく答えがわかったのに、何を怖気付いてるのよ!)
別に寿命なんてなくたってかまわない。めいっぱいカイリと過ごせるなら、それで良いじゃないか。
彼に先立たれたらそりゃ……ものすごく寂しくてつらい思いはするだろうけれど、それでもここでジ・エンドになってしまう関係の方がよほどつらいに決まっている。
強い視線が交錯し、どちらも一歩も譲らない。
けれど、お互い何も言葉は発しなかった。いえばきっと傷つける、とそれぞれわかっていたから。
ウェインとアリスはその状態をしばらくは見守っていたが、埒があかないと思ったのか「まあまだ時間はあるから、二人で話し合いでもすればいい」とウェインの方が割って入った。
「ところでカイリ。君にはもう一つ話があるんだ」
「そうよ。モモカもまあ座って。あ、でもその前にお茶のおかわりをちょうだい」
アリスも柔らかく言葉をかけ、百花の毒気を抜いた。まだ頭に血がのぼっていたが、確かにここでにらみあっていてもお互いにとって良い結論は出ないだろう。百花は小さく返事をして、キッチンに立った。
「この間の晩餐会の時に言った話、考えてくれたかい?」
「それは……」
カイリの明らかに狼狽した声を背中で聞いて、百花は振り向いた。目があったのに気まずそうにそらされ、これは何か隠し事だ! とピンとくる。皆にお茶のおかわりを配ってから「何の話?」と聞くと、代わりにウェインが答えた。
「今回の和平の件が片付いたら、カイリにはダイスに来て、薬草学の研究をしないかともちかけているんだ」
「ダイスで? 薬草学の?」
初耳だった。
そんなことはあの日何も言っていなかった。
確かに帰国してから薬草図鑑を開いて眺めている姿は見たが、そんなこととつながっているなんて思いもしなかった。
カイリは「……まだ迷ってます」と声を落とす。
「なぜ? 君の中に薬草学の研究をしたいという気持ちは芽生えているはずだが。ダイスにはここよりも何倍も薬効のある植物が多い。もしもオミの国にいたまま研究しても、すぐに物足りなくなるだろう。それより先にまずはダイスにくるべきだ」
何も言わないカイリにウェインは続ける。
「君の病気は死病だった。けれど、君次第で治せる病気に変わるかもしれない。薬草学を極めていく過程で、特効薬を見つけ出す可能性は大いにあるんだよ」
その言葉にハッとした様子でカイリが瞬きを重ねた。
百花は、知らない間にカイリが人生の岐路に立っていたことに驚いたが、日本で熱心に薬草学を学んでいたカイリの姿を見ているだけに、彼がその道に惹かれているだろうと感じた。
(でもネックになってるのは……ハンスかな)
和平が成立したとしても、オミの国は正念場だ。ダイス国王からエンハンスに課された宿題がある。それを懸命に果たそうとするエンハンスのそばにいて、カイリは支えたいのかもしれない。
こればかりはカイリが自分で決めて選択するしかないことだ。
カイリは歯をくいしばりうつむいていたが、やがて「……もう少しだけ、まってください」と頭を下げた。
そして、その数日後にダイスにて三国会談が開催され、帝国とオミの国の間の戦争が一つの終わりを見せることとなった。
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